この付録では、Sun Cluster Geographic Edition のハートビート、ハートビートプラグイン、パートナーシップ、保護グループ、およびデータ複製デバイスグループの標準プロパティーを示します。
この付録の内容は次のとおりです。
True や False などのプロパティー値は、大文字と小文字は区別されません。
次の表は、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアで定義されているハートビートプロパティーについて説明しています。
表 A–1 一般的なハートビートプロパティー
プロパティー名 |
説明 |
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Query_interval (整数) |
ハートビート状態要求間の遅延を秒単位で指定します。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 120 秒 |
次の表は、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアで定義されている一般的なハートビートプラグインのプロパティーについて説明しています。
表 A–2 一般的なハートビートプラグインのプロパティー
プロパティー |
説明 |
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Plugin_properties (文字列) |
プラグインに固有のプロパティ文字列を指定します。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: ありません。ただしデフォルトのハートビートプラグイン tcp_udp_plugin と ping-plugin を使用するハートビートを除きます。 tcp_udp_plugin プラグインに関しては、この文字列の書式は remote-IP-address /UDP/2084/ipsec, remote-IP-address /TCP/2084/ipsec とあらかじめ定義されています。remote_IP_address 引数は、パートナークラスタの IP アドレスを指定します。オプションの ipsec 引数は、true または false のブール値を持つ IPsec をプラグインが使用するかどうかを指定します。 ping-plugin の場合、この文字列の書式は remote_IP_address として事前に定義されています。remote_IP_address はパートナークラスタの IP アドレスを指定します。 |
Query_cmd (文字列) |
ハートビート状態要求コマンドへのパスを指定します。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: プラグインが事前に定義されたプラグインを指定していない場合、必須プロパティーです。 初期値: なし |
Requester_agent (文字列) |
要求元エージェントへの絶対パスを指定します。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。しかし、テスト目的以外で、デフォルトプラグインの Requester_agent プロパティーの調整が必要となることは決してありません。 カテゴリ: 任意 初期値: なし |
Responder_agent (文字列) |
応答側エージェントへの絶対パスを指定します。 調整の推奨事項: 値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。しかし、テスト目的以外で、デフォルトプラグインの Responder_agent プロパティーの調整が必要となることは決してありません。 カテゴリ: 任意 初期値: なし |
Type (列挙型) |
プラグインのタイプを指定します。primary または backup のいずれかに設定します。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: 必須 初期値: ありません。ただし、ping_plugin という名前が付けられるデフォルトのハートビートを除きます。このプラグインを使用する場合、初期値は backup です。 |
次の表は、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアで定義されているパートナーシップのプロパティーについて説明しています。
表 A–3 パートナーシップのプロパティ
プロパティー |
説明 |
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Description (文字列) |
パートナーシップの説明です。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 空の文字列 |
Notification_ActionCmd (文字列) |
ハートビート喪失通知が発行されるときにトリガーされるアクションスクリプトへのパスを指定します。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 空の文字列 |
Notification_EmailAddrs (文字列配列) |
ハートビート喪失通知が発行される際に電子メールを受けとるアドレス (複数可) をリスト形式で指定します。リストはコンマで区切ります。 調整の推奨事項: このプロパティーの値は作成時に割り当てられ、実行時に調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 空の文字列 |
次の表は、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアで定義されている保護グループプロパティーについて説明しています。
表 A–4 保護グループの一般的なプロパティー
プロパティー |
説明 |
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Description (文字列) |
保護グループについて説明します。 調整の推奨事項: このプロパティーは任意の時点で調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 空の文字列 |
RoleChange_ActionArgs (文字列) |
役割変更アクションコマンド RoleChange_ActionCmd の実行時にコマンド行の最後に付けられる一連の引数を定義します。 調整の推奨事項: このプロパティーは任意の時点で調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 空の文字列 |
RoleChange_ActionCmd (文字列) |
実行可能コマンドへのパスを指定します。このコマンドは、保護グループの主クラスタに指定されたクラスタを変更する場合に実行されます。このパスは、保護グループをホストできるすべてのパートナークラスタの全ノードで有効にしてください。 調整の推奨事項: このプロパティーは任意の時点で調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: 空の文字列 |
Timeout (整数) |
保護グループのタイムアウト間隔を秒単位で指定します。タイムアウト間隔は、geopg コマンドである start、stop、switchover、takeover などが実行されたあとに Sun Cluster Geographic Edition が応答を待機する最長時間です。コマンドがこのタイムアウト間隔内に応答しない場合、Sun Cluster Geographic Edition はその処理をタイムアウトとして報告します。これは、実行されたコマンドが最終的に正常に完了した場合でも同様です。 タイムアウト間隔は、クラスタベースで各処理に適用されます。適用範囲が Local である処理は、指定されたタイムアウト間隔を過ぎても完了しない場合、タイムアウトとなります。 適用範囲が Global である処理には、ローカルクラスタに対するアクションとリモートクラスタに対するアクションが含まれます。ローカルアクションとリモートアクションは、個別に時間が測定されます。このため、ローカル処理が指定タイムアウト間隔を過ぎても終了しないか、あるいはリモート処理が指定タイムアウト間隔を過ぎても終了しない場合、適用範囲が Global である処理はタイムアウトとなります。 調整の推奨事項: このプロパティーを調整できるのは、保護グループがオフラインである場合のみです。 カテゴリ: 任意 Range: 20 〜 1000000 秒 初期値: 200 |
次の表は、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアで定義されている、Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 のプロパティーについて説明しています。
表 A–5 Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 のプロパティー
プロパティー |
説明 |
---|---|
データ複製プロパティー: Nodelist (文字列配列) |
保護グループ内でデバイスグループの主クラスタとなりえるマシンのホスト名を表示します。保護グループ内のデバイスグループは、順序付けられた同じノードリストを共有する必要があります。このリストはコンマで区切ります。 調整の推奨事項: このプロパティーを調整できるのは、保護グループがオフラインである場合のみです。 カテゴリ: 任意 初期値: クラスタ内のすべてのノード |
デバイスグループプロパティー: Enable_volume_set (ブール型) |
ファイル (/var/cluster/geo/avs/<AVS-device-group-name> -volset.ini) で定義されているボリュームセットをデバイスグループの追加時に有効にするかどうかを定義します。設定値は true または false です。 調整の推奨事項: 作成、複製、または同期の時点で正常に検証されたあとでは、このプロパティーを調整することはできません。 カテゴリ: 任意 初期値: false |
デバイスグループプロパティー: Local_logical_host (文字列) |
デバイスグループの複製に使用されるローカル論理ホスト名を定義します。論理ホスト名では下線 (_) を使用しないでください。 調整の推奨事項: 作成、複製、または同期の時点で正常に検証されたあとでは、このプロパティーを調整することはできません。 カテゴリ: 必須 初期値: なし |
デバイスグループプロパティー: Remote_logical_host (文字列) |
デバイスグループの複製に使用されるリモート論理ホスト名を定義します。論理ホスト名では下線 (_) を使用しないでください。 調整の推奨事項: 作成、複製、または同期の時点で正常に検証されたあとでは、このプロパティーを調整することはできません。 カテゴリ: 必須 初期値: なし |
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアによって内部的に変更される一部のデータ複製プロパティーは、手動で編集してはいけません。
Sun StorEdge Availability Suite 3.2.1 の場合、次のプロパティーは編集しないでください。
Network_resources_used
Device_group
Remote_logical_host
Role
次の表は、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアで定義されている、Hitachi TrueCopy のプロパティーについて説明しています。
表 A–6 Hitachi TrueCopy のプロパティー
プロパティー |
説明 |
---|---|
データ複製プロパティー: Cluster_dgs (文字列配列) |
データが書き込まれるデバイスグループをリスト形式で指定します。リストはコンマで区切ります。これらのデバイスグループに対する書き込みは、保護グループに属しているアプリケーションだけに限定するべきです。 調整の推奨事項: このプロパティーを調整できるのは、保護グループがオフラインである場合だけです。 カテゴリ: 任意 初期値: なし |
データ複製プロパティー: Nodelist (文字列配列) |
複製メカニズムの主クラスタになることができるマシンのホスト名をリスト形式で指定します。このリストはコンマで区切ります。 調整の推奨事項: このプロパティーは任意の時点で調整できます。 カテゴリ: 任意 初期値: クラスタ内のすべてのノード |
デバイスグループプロパティー: Fence_level (列挙型) |
デバイスグループにより使用されるフェンスレベルを定義します。フェンスレベルにより、そのデバイスグループの主ボリュームと二次ボリューム間の整合性のレベルが決定されます。指定できる値は Never と Async です。data または status フェンスレベルを使用する場合は、ご購入先に問い合わせてください。 このプロパティーを設定する方法の詳細は、「Hitachi TrueCopy 保護グループにデータ複製デバイスグループを追加する方法」を参照してください。 調整の推奨事項: このプロパティーを調整できるのは、保護グループがオフラインである場合だけです。 カテゴリ: 必須 初期値: なし |
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアによって内部的に変更される一部のデータ複製プロパティーは、手動で編集してはいけません。
Hitachi TrueCopy の場合、次のプロパティーは編集しないでください。
dev_group
replication_role