Sun Management Center 3.5 ユーザーガイド

トポロジマネージャとイベントマネージャの監視

サーバレイヤには 5 つのコンポーネントがあります。

サーバ以外の 4 つのコンポーネントは、専門モジュールで読み込まれた Sun Management Center のエージェントです。

トポロジマネージャやイベントマネージャをはじめとする Sun Management Center の全エージェントのデフォルト構成は、エージェント統計情報モジュールで定義されます。このモジュールには、ホストダウンを招くエラーの防止機能が搭載されています。ソフトウェアのデフォルト処理では、予め定義されたしきい値を超えると、トポロジマネージャのプロセスを終了します。エージェント統計情報モジュールについての詳細は、エージェント統計情報モジュール、バージョン 2.0を参照してください。

監視オブジェクトとしてサーバコンポーネントを作成する

トポロジマネージャ、トラップハンドラ、構成マネージャ、イベントマネージャは、それぞれの状態を監視することができます。構成マネージャとトラップハンドラは、保守手順を不要にする設定ができます。また、トポロジマネージャとイベントマネージャのデフォルト設定は、ほとんどのユーザ環境に対応しています。ただし、特殊環境のデフォルト設定は変更することができます。

  1. メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。

    「オブジェクト作成」ウィンドウが表示されます。デフォルトで、タブは「ノード」に設定されています。詳細については、ノードを作成するを参照してください。

  2. 「監視ツール」メニューから「Sun Management Center エージェント - ホスト」を指定します。

  3. 「ノードラベル」フィールドで、サーバコンポーネント名を入力します。

  4. (省略可能) サーバコンポーネントの内容を入力します。

  5. 「ホスト名」フィールドでSun Management Center のサーバ名を入力します。

  6. 「ポート」フィールドにサーバコンポーネントのポート番号を入力します。

    Sun Management Center ソフトウェアのデフォルトポート番号は、次のとおりです。

    • エージェントコンポーネント :ポート161

    • サーバトラップハンドラ:ポート 162

    • サーバイベントマネージャ:ポート 163

    • サーバトポロジマネージャ:ポート164

    • サーバ構成マネージャ:ポート165


    注 –

    サーバコンポーネントは、デフォルトで ポート 2099 を使用します。ただし、ここではサーバコンポーネントのポート番号は変更できません。


  7. 次のいずれかの方法で設定を終了します。

    • サーバコンポーネントオブジェクトを作成してウィンドウを閉じる場合は、「了解」ボタンをクリックします。

    • サーバコンポーネントオブジェクトを作成してウィンドウは閉じない場合は、「適用」ボタンをクリックします。

登録ポート番号を変更する

Sun Management Center のサーバには、付加価値製品 (Hardware Diagnostics Suite など) を登録する機能が搭載されています。この登録機能はデフォルトでポート 5600 を使用します。このポートが別のアプリケーションで使用されると、そのアプリケーションは失敗します。登録ポートを変更する場合は、次の手順で行います。

  1. /var/opt/SUNWsymon/cfg/javaserver.properties ファイルの ServiceRegistryPort 値を変更します。

  2. /var/opt/SUNWsymon/cfg/javaservice.properties ファイルの ServiceRegistryPort 値を変更して、手順 1 で指定した値と一致させます。

  3. Sun Management Center サーバを再起動します。


    注 –

    Sun Management Center のサーバ設定時にデフォルトポートが使用されている場合は、インストールプロンプトに従って、登録サービス用に別のポート番号を指定します。


トポロジマネージャの仮想サイズデータプロパティの危険しきい値を高くする

トポロジマネージャは、メインコンソールウィンドウを通じて、複数の管理オブジェクトの状態を要約する論理オブジェクト(グループなど) をトポロジ表示に表示するだけでなく、論理オブジェクトの作成機能も提供します。

管理オブジェクトには、ネットワーク、ホスト、ハードウェアとソフトウェアのコンポーネントなどが含まれます。システムリソース要求 (トポロジマネージャの仮想サイズなど) は、オブジェクトの合計数とその内容で決まります。ただし、この要求はトポロジマネージャのデフォルト値以下でなければなりません。

トポロジマネージャの仮想サイズがデフォルト値を上回ると、トポロジマネージャは次のエラーメッセージを表示して終了します。


error excessive virtual memory use

このエラーを解決するには、次の手順に従ってデフォルトの仮想サイズを増やします。

  1. 状況を注意深く検討します。

  2. トポロジマネージャの監視オブジェクトを作成します。

    監視オブジェクトとしてサーバコンポーネントを作成する を参照してください。

  3. 次のいずれかの方法で「詳細」ウィンドウを開きます。

    • 「トポロジマネージャ」アイコン上でマウスボタン 3 を押します。次に、階層表示またはトポロジ表示のポップアップメニューから「詳細」を指定します。

    • 「トポロジマネージャ」アイコンをダブルクリックします。

    • メインコンソールウィンドウで「トポロジマネージャ」アイコンを選択し、次に「ツール」メニューから「詳細」を指定します。

  4. 「ブラウザ詳細」ウィンドウで、階層 (ツリー) 表示の「ローカルアプリケーション」アイコンをダブルクリックします。

  5. コンテンツ表示の「エージェント統計情報」アイコンをダブルクリックするか、階層表示の「エージェント統計情報」アイコンの隣にある展開アイコンをクリックします。

    エージェント統計情報フォルダが表示されます。

  6. フォルダアイコンをダブルクリックして「プロセス統計情報」を指定します。

    プロパティテーブルに監視プロパティが表示されます。

  7. 仮想サイズのテーブルセルを選択し、次のいずれかの方法で「属性エディタ」を開きます。

    • テーブル行でマウスボタンを 3 を押して、ポップアップメニューから「属性エディタ」を指定します。

    • 「属性」ボタンをクリックします。

  8. 「アラーム」タブボタンをクリックします。

    アラーム行が表示されます。

  9. 「重大しきい値 (>) 」フィールドに希望する値を入力します。

  10. 次のいずれかの方法で設定を終了します。

    • 重大しきい値を作成してウィンドウを閉じる場合は、「了解」をクリックします。

    • 重大しきい値を作成してウィンドウを閉じない場合は「適用」ボタンをクリックします。

イベントマネージャの「自動削除」のデフォルト値を変更する

イベントマネージャは、SNMP のデフォルトポート 163 を通じて、他のサーバコンポーネントと通信します。イベントマネージャは、トポロジマネージャと同様にエージェント統計情報モジュールで読み込こむことも、イベントマネージャ専用のイベント管理モジュールで自動的に読み込むこともできます。イベント管理モジュールは、「ローカルアプリケーション」カテゴリの「ブラウザ詳細」ウィンドウに表示されます。

イベント管理モジュールは、イベントデータベースの保守全般 (削除イベントのパージ、ごみ箱ファイル名の変更、自動削除など) を行います。

Sun Management Center ソフトウェアは、自動削除機能を通じて、設定時間を過ぎた閉状態のイベント、解決済みイベント、開状態のイベントをイベントデータベースから自動的に削除します。デフォルトでは、閉状態のイベントと解決済みイベントは 7 日後にデータベースから削除され、開状態のイベントは 30 日後に削除されます。これらのデフォルト値は、次の手順で変更できます。

  1. イベントマネージャの監視オブジェクトを作成します。

    監視オブジェクトとしてサーバコンポーネントを作成する を参照してください。

  2. 次のいずれかの方法で「詳細」ウィンドウを開きます。

    • 「イベントマネージャ」アイコン上でマウスボタン 3 を押します。次に、階層表示またはトポロジ表示のポップアップメニューから「詳細」を指定します。

    • 階層表示またはトポロジ表示の「イベントマネージャ」アイコンをダブルクリックします。

    • メインコンソールウィンドウで「イベントマネージャ」アイコンを選択し、「ツール」メニューから「詳細」を指定します。

  3. 「ブラウザ詳細」ウィンドウで、階層 (ツリー) 表示の「ローカルアプリケーション」アイコンをダブルクリックします。

  4. 次のいずれかの方法で「モジュールの編集」を開きます。

    • イベント管理モジュール上でマウスボタン 3 を押します。階層表示またはコンテンツ表示のポップアップメニューから「モジュールの編集」を指定します。

    • 「詳細」ウィンドウでイベント管理モジュールを選択し、「モジュール」メニューから「モジュールの編集」を指定します。

    「パラメータの読み込み」が表示されます。詳細については、モジュールパラメータを変更するを参照してください。

  5. 編集可能フィールドに時間値を入力します。

    デフォルトでは、閉状態のイベントと解決済みイベントは 7 日後にデータベースから削除され、開状態のイベントは 30 日後に削除されます。

  6. 自動削除をオフにするには、「自動削除」メニューから「無効化」を指定します。

  7. 「了解」をクリックして変更を実行し、ウィンドウを閉じます。