Sun Enterprise 10000 SSP 3.3 リファレンスマニュアル

deleteboard(1M)

名前

deleteboard- 指定したボードの現在のドメインからの切り離し

形式

deleteboard

-b

board_number

-h

-r

retry_count

-q

-t

timeout

機能説明

deleteboard は、board_number で指定されたボードを現在のドメインから切り離します。deleteboard は、複数の DR (動的再構成) 切り離し操作を実行して、進捗メッセージを SSP のプラットフォームログおよび標準出力に出力します。

deleteboard が失敗した場合は、標準エラーにエラーメッセージが出力されます。また、指定したボードの状態が元のドメインに戻され、ゼロ以外の終了ステータスが返されます。指定したボードがすでに切り離され、電源が投入されている場合は、deleteboard は正常に完了したことを示す終了ステータス 0 を返します。

-r オプションでは、切り離し操作が失敗した場合の再試行回数の最大値を retry_count に指定します。-t オプションでは、timeout に再試行の間隔を秒数で指定します。再試行回数を指定してもタイムアウトを指定しない場合には、再試行が連続して実行されます。タイムアウトを指定した場合には、再試行回数も指定する必要があります。

ボードを切り離すには、電源が投入されていることに加え、ボードが以下のいずれかの状態にある必要があります。

ドメインに存在する
中間切り離し状態 (ドレイン段階後だが切り離し完了前) にある

指定したボードがドメインに存在しないか、すでに切り離されている場合は、deleteboard は正常に完了したことを示す終了ステータス 0 を返します。ボードがすでに切り離されていることを示す DR プラットフォームエラーメッセージが表示されます。

現在のドメイン内のボードのいずれかが中間接続状態または不明な状態にある場合は、deleteboard 操作が失敗し、終了ステータス 5 が返されます。board_number で指定したボード以外のボードが中間切り離し状態にある場合には、deleteboard 操作が失敗し、終了ステータス 6 が返されます。

オプション

以下のオプションをサポートしています。

-b board_number: メインから切り離されるシステムボードの番号 (0 〜 15)
-h: deleteboard の使用法を標準エラーに出力します。
-r retry_count: 切り離しが失敗した場合の再試行回数。
-t timeout: 次の再試行までの時間 (秒)。
-q: 省略 (quiet) モード。情報メッセージが標準出力に出力されません。

使用例

例 1

以下の例では、システムボード 2 を現在のドメインから切り離します。ボードの切り離し操作の 1 回目が失敗した場合は、必要に応じて再試行が 15 分間隔で 2 回繰り返されます。

deleteboard -b 2 -r 2 -t 900

終了ステータス

以下の終了ステータスが返されます。

0: 指定したボードがドメインから正常に切り離されました。
1: コマンドの構文エラー
2: DR ロックの獲得に失敗しました。
3: DR ロックの解放に失敗しました。
4: DR 通信の初期化に失敗しました。
5: ボードまたは現在のドメインが切り離しに適しません。
6: 現在のドメイン内のボードが中間切り離し状態です。
7: メインから最後のプロセッサが削除されるか、またはドメインが最小メモリー要件を下回ってしまうため、DR デーモンが切り離しを許可しません。
8: メモリーのドレイン操作中に失敗しました。
9: ドレイン操作が一定期間、実行できませんでした。
10: 切り離しを完了できませんでした。
15: DR ライブラリに動的にリンクできませんでした。

エラーメッセージ

deleteboard が失敗すると、診断メッセージが標準エラーに出力されます。

ファイル

deleteboard により以下のファイルが使用されます。

/var/opt/SUNWssp/.ssp_private/domain_config

ソフトウェアドメイン設定

/var/opt/SUNWssp/adm/messages

プラットフォームログファイル

注意事項

deleteboard は、複数の DR 接続コマンドまたは DR 切り離しコマンドの同時実行を防止します。

指定したボードが中間切り離し状態にある場合は、deleteboard により切り離し操作が完了されます。