Sun Enterprise 10000 SSP 3.4 ユーザーマニュアル

SSP フェイルオーバーの自動制御

SSP フェイルオーバー機能は、SSP のインストールまたはアップグレード時に自動的に使用可能になります。フェイルオーバー状態の制御には、setfailover(1M) コマンドを使用します。このコマンドで可能な処理は、以下のとおりです。

詳細は、setfailover(1M) マニュアルページを参照してください。

SSP フェイルオーバーを使用不可にする
  1. ユーザー名 ssp でメイン SSP にログインし、以下のように入力します。


    ssp% setfailover off
    

    SSP フェイルオーバーは、ユーザーが使用可能にするまで使用不可のままです。フェイルオーバーが使用不可になっているかどうかを確認するには、「フェイルオーバー状態情報の取得」で説明するように、showfailover(1M) コマンドを使用してフェイルオーバー状態を調べます。

SSP フェイルオーバーを使用可能にする

使用不可のフェイルオーバーを setfailover(1M) コマンドを使用して使用可能にする場合は、その前に接続状態をチェックします。フェイルオーバーを使用可能にする前に、すべての接続リンクが正しく機能している必要があります。障害のある接続が1つでもあると、フェイルオーバーは使用不可になります。

  1. ユーザー名 ssp でメイン SSP にログインし、以下のように入力します。


    ssp% setfailover on
    

    制御ボード接続がすべて動作している場合に、SSP フェイルオーバーが有効になります。フェイルオーバーが使用可能になっているかどうかを確認するには、「フェイルオーバー状態情報の取得」で説明するように、showfailover(1M) コマンドを使用してフェイルオーバー状態と接続状態を調べます。


    注 -

    setfailover コマンドが制御ボード接続をチェックしている間数分待ってから、フェイルオーバー状態を確認してください。


スペア SSP に対してフェイルオーバーを強制する

注 -

SSP フェイルオーバーを強制する前に、メインとスペアの両方の SSP が同期していることを確認します。setdatasync(1M) コマンドを使用してメイン SSP とスペア SSP の間で SSP 構成ファイルの同期をとります。


  1. ユーザー名 ssp でメイン SSP にログインし、以下のように入力します。


    ssp% setfailover force
    

    強制フェイルオーバーが発生したかどうかを確認するには、showfailover(1M) コマンドを使用してフェイルオーバー状態と接続状態を調べます。詳細は、「フェイルオーバー状態情報の取得」を参照してください。

ssp_resource ファイルのメモリーまたはディスク容量のしきい値を変更する

メモリーまたはディスク容量のリソースが一定のしきい値を下回っていると、フェイルオーバーが発生します。ただし、setfailover(1M) コマンドを使用すれば、これらのリソースのしきい値 (ssp_resource(4) ファイルに格納されています) を変更することができます。

  1. ユーザー名 ssp でメイン SSP にログインし、以下のいずれかの処理を行います。

    • メモリーのしきい値を変更する場合は、以下のように入力します。


      ssp% setfailover -m memory_threshold
      

      ここで、memory_threshold は更新後の仮想メモリーの値 (KB) です。

    • ディスク容量のしきい値を変更する場合は、次のように入力します。


      ssp% setfailover -d disk_space_threshold
      

      ここで、disk_space_threshold は更新後のディスク容量の値 (KB) です。

    setfailover(1M) コマンドで -m または -d オプションだけを指定すれば、更新後のしきい値を確認することができます。

フェイルオーバー状態情報の取得

メイン SSP 上で showfailover(1M) コマンドを使用すれば、フェイルオーバー状態の情報を表示できます。たとえば、以下のようなフェイルオーバー情報が表示されます。


ssp% showfailover  
Failover State:
     SSP Failover: Disabled
     CB Failover:  Active
Failover Connection Map:
     Main SSP to Spare SSP thru Main Hub:   FAILED
     Main SSP to Spare SSP thru Spare Hub:  FAILED
     Main SSP to Primary Control Board:     GOOD
     Main SSP to Spare Control Board:       GOOD
     Spare SSP to Main SSP thru Main Hub:   FAILED
     Spare SSP to Main SSP thru Spare Hub:  FAILED
     Spare SSP to Primary Control Board:    FAILED
     Spare SSP to Spare Control Board:      FAILED
SSP/CB Host Information
     Main SSP:                              xf12-ssp
     Spare SSP:                             xf12-ssp2
     Primary Control Board (JTAG source):   xf12-cb1
     Spare Control Board:                   xf12-cb0
     System Clock source:                   xf12-cb1

フェイルオーバー状態の情報は、以下のとおりです。

showfailover(1M) コマンドで -r オプションを指定すれば、現在の SSP の役割についての情報を取得することができます。SSP の役割は、「UNKNOWN (SSP の役割が確定されていない)」、「MAIN」、または「SPARE」です。

showfailover(1M) コマンドの詳細については、showfailover(1M) マニュアルページを参照してください。