この節では、次の作業について説明します。
OS プロファイルのインストールは、プロビジョニングやネットワークの条件に応じてカスタマイズできます。OS 管理エージェントをインストールすると、インストールされている OS プロファイルを監視したり、パッチを適用したりできます。
OS プロファイルをインストールするには、server または group キーワードと osprofile サブコマンドを付けて load コマンドを使用します。OS 管理エージェントをインストールするには、server キーワードと agentip サブコマンドを付けて set コマンドを使用します。
構文およびパラメータの詳細は、N1–ok コマンド行で help load server、help load group、help set server のいずれかを入力してください。
次の表は、load group および load server コマンドで使用できる全パラメータの一覧です。
表 5–2 OS プロファイルのインストール時パラメータ
パラメータ |
Red Hat |
Solaris |
複数サーバー |
単一サーバー |
コメント |
---|---|---|---|---|---|
bootip |
√ (R) |
|
√ |
√ |
プロビジョニング可能な IP ともいう |
ip |
√ |
√ (R) |
√ |
√ |
networktype が static の設定の場合に必須 |
networktype |
√ (R) |
√ (R) |
√ |
√ |
Solaris インストールの場合は必ず static に設定 |
bootgateway |
√ |
√ |
√ | ||
boothostname |
√ |
√ | |||
bootnameserver |
√ |
√ |
√ | ||
bootnetmask |
√ |
√ |
√ | ||
bootnetworkdevice |
√ |
√ |
√ | ||
bootpath |
√ |
√ | |||
console |
√ |
√ |
√ | ||
consolebaud |
√ |
√ |
√ | ||
kernelparameter |
√ |
√ |
√ | ||
domainname |
√ |
√ |
√ |
domainname が省略された場合は、デフォルトが設定される。 |
|
gateway |
√ |
√ |
√ |
√ | |
hostname |
√ |
√ |
√ | ||
nameserver |
√ |
√ |
√ |
√ | |
netmask |
√ |
√ |
√ |
√ | |
networkdevice |
√ |
√ |
Red Hat のデフォルトは eth0 です。Solaris のインストールの場合は、一次ネットワークインタフェースがデフォルトになります。 |
||
(R) = 必須 |
「システムダッシュボード」タブの「ショートカット」区画を使用することによって、1 回の手順で OS プロファイルをロードできます。
ここでは、コマンド行を使用してサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする手順を説明します。
OS プロファイルのアンインストールは、サポートされていません。ただし、すでにプロビジョニングされているサーバーに別の OS プロファイルをロードすることによって、再プロビジョニングすることができます。
OS プロファイルを作成します。「OS プロファイルを作成する」を参照してください。
OS プロファイルのロード先のサーバーに対する監視を無効にします。詳細は、「サーバーの監視を無効にする」を参照してください。この操作が必要になるのは、OS プロファイルのインストール後のサーバーの再起動で障害通知が出されないようにする場合です。
使用可能なディスク領域が十分にあることを確認します。
/mnt マウントポイントの外にすべてのファイルシステムを移動します。
Sun Fire V40z に Solaris OS プロファイルを正しくインストールするには、デフォルトの Solaris OS プロファイルを変更する必要があります。「Sun Fire V40z 用にデフォルトの Solaris OS プロファイルを変更する」を参照してください。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
次のいずれかのコマンドを入力します。
N1-ok> load server server osprofile osprofile bootip bootip networktype networktype |
N1-ok> load group group osprofile osprofile bootip bootip networktype networktype |
Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 bootip 属性は、Red Hat プロファイルのインストールでのみ使用します。構文の詳細は、表 5–2 および 「load server」を参照してください。
OS のロードジョブが開始されます。
(省略可能) load server コマンドで設定した値を保存します。
将来、サーバーを復元する必要がある場合に備えて、OS プロファイルのロードに使用したオプションを保存しておいてください。構文の詳細は、「サーバーおよびサーバーグループ情報の変更」を参照してください。
次のいずれかのコマンドを入力します。
N1-ok> show job target=server |
N1-ok> show job target=group |
OS のロードジョブのステータスが出力に表示されます。
サーバーの使用 OS を確認します。
N1-ok> show server server |
show server コマンド出力の全般セクションに OS が表示されます。
N1-ok> load server 192.168.8.9 osprofile S10profile networktype static ip 192.168.18.19 |
N1-ok> load group devgroup osprofile S10profile networktype static ip 192.186.8.9 |
N1-ok> load server 192.168.8.9 osprofile RH3profile bootip 192.168.8.9 networktype dhcp |
N1-ok> load group devgroup osprofile RH3profile bootip 192.186.8.8-192.186.8.9 networktype dhcp |
リモート接続や OS リソースの監視、パッケージの配備、資産管理を行えるようにするには、各サーバーに OS 管理エージェントをインストールする必要があります。「OS 管理エージェントをインストールする」を参照してください。
ここでは、サーバーに OS 管理エージェントをインストールする手順を説明します。管理エージェントは、リモート接続や OS リソースの監視、パッケージの配備、資産管理に使用されます。
set server server agentip agentip コマンドは、エージェント IP 設定 (setagentip) ジョブを作成します。重複する複数の set server agentip コマンドを送信し、並行して実行させることができます。ただし、システム内の重複する setagentip ジョブの数は、一度に 15 個までに制限することを推奨します。スクリプトを使って set server agentip コマンドを送信する場合は、コマンドとコマンドの間に sleep 30 の呼び出しを入れて、作業負荷を管理してください。この対策を行わないと、管理サーバー上の CPU 負荷平均が大きくなり、ジョブの一部が完了するまでサーバーが反応しなくなることがあります。例 5–8 は、スクリプトの例です。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
管理エージェントをインストールします。
以下のコマンドで使用されている SSH ユーザーアカウントは、リモートマシン上で root 権限を持っている必要があります。
N1-ok> set server server agentip IP agentssh username/password |
必要なパッケージおよびスクリプトがインストールされます。コマンド構文の詳細は、「set server」を参照してください。
エージェントがインストールされ、動作していることを確認します。
Solaris エージェントの場合
# pkginfo |grep SUNWhdx system SUNWhdx86ag N1gc Solaris x86 Agent # ps -ef |grep agent root 23817 1 0 19:57:59 ? 0:01 esd - init agent -dir /var/opt/SUNWsymon -q |
Red Hat エージェントの場合
# rpm -qa | grep -i paagent paagent-install-0.1-1 # ps -ef | grep -i paagent root 1940 1 0 Jan28 ? 00:00:14 paAgent - init agent |
以下は、複数の set server agentip コマンドを発行するスクリプトの例です。
n1sh set server 10.0.0.10 agentip 10.0.0.110 agentssh admin/admin & sleep 30 n1sh set server 10.0.0.11 agentip 10.0.0.111 agentssh admin/admin & sleep 30 n1sh set server 10.0.0.12 agentip 10.0.0.112 agentssh admin/admin & |
set server agentip コマンドで次のエラーが発生した場合は、手動で wget 情報をインストールする必要があります: Internal error: wget command failed: /use/bin/wget —0 /tmp/hotsinstall.pl http://xx.xx.xx.xx/pub/hotsinstall.pl (xx.xx.xx.xx は問題のマシンの IP アドレス)
Solaris の場合は、/usr/sfw/bin/wget 内の SUNWwgetu および SUNWwgetr パッケージをインストールします。
Red Hat 3.0 の場合は、/usr/bin/wget 内の wget- から始まるすべての RPM をインストールします。
管理サーバー 上の古い SSH エントリによって、エージェントの初期化に失敗する場合があります。本当のセキュリティ違反は発生していないが、set agentip コマンドで問題が発生した場合は、/root/.ssh/known_hosts ファイル、またはファイル内の、プロビジョニング可能なサーバーに対応するエントリを削除してから、set agentip コマンドを実行し直してください。
この手順を正しく完了すると、プロビジョニング可能なサーバー に対して次の機能を使用できなくなります。
OS の監視
OS アップデートのインストール
OS アップデートのアンインストール
インストールされている OS アップデート一覧表示
スーパーユーザーで プロビジョニング可能なサーバー にログインします。
エージェントをアンインストールします。
# /var/opt/PrimeAlert/uninstall/HALUninstall.sh -all -nointeract |
エージェントがアンインストールされます。
Prime Alert エージェントを手動で削除します。
# rpm -e paagent-install-0.1-1 |
Prime Alert エージェントが削除されます。
エージェント関係のディレクトリを削除します。
# rm -rf /var/opt/PrimeAlert |
ディレクトリが削除されます。
資産エージェントを削除します。
# rpm -e base-mgmt-inventory-1.0-14 |
資産エージェントが削除されます。
SSH インフラストラクチャを削除します。
# rpm -e base-mgmt-client-2.2-10 |
この手順を正しく完了すると、プロビジョニング可能なサーバー に対して次の機能を使用できなくなります。
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インストールされている OS アップデート一覧表示