この節では、次の作業について説明します。
プロビジョニング可能なサーバーに OS プロファイルをインストールするには、OS イメージをインポートしておく必要があります。インポートされたイメージは OS ディストリビューションといいます。OS イメージは、管理サーバー 上にあるファイル、あるいはネットワークマウントされているファイルシステムからインポートできます。
サポートされるファイルの種類は以下のとおりです。
DVD
ISO
CD
サポートされるディストリビューションは次のとおりです。
Solaris 10 x86
Red Hat 3.0 u1
Red Hat 3.0 u3
Red Hat 3.0 u4
Solaris 9 x86
Solaris 9 x86 ディストリビューションは、別々のパッチサーバーからの 2 つのアップデートの適用が必要です。Solaris 9 x86 ディストリビューションの作成方法の詳細は、「Solaris 9 x86 ディストリビューションを更新する」を参照してください。
ディストリビューションをインポートするには、os キーワードを付けて create コマンドを使用します。構文およびパラメータの詳細は、N1–ok コマンド行で help create os と入力するか、「create os」を参照してください。
ここでは、コマンド行を使用して、一群の ISO ファイルから Sun N1 System Manager ソフトウェアのデータベースに OS ディストリビューションを追加する手順を説明します。
ディストリビューションを追加すると、デフォルトでは、同じ名前で OS プロファイルが作成されます。追加されたプロファイルは、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画の OS プロファイル一覧に表示されます。また、N1–ok> プロンプトで show osprofile all と入力することによって確認することもできます。
管理サーバー 上でアクセス可能なディレクトリに一群の ISO ファイルをダウンロードします。
Solaris CD 媒体および Solaris CD から作成された ISO ファイルはサポートされません。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
次のコマンドを入力します。
N1-ok> create os os file files[,files...] |
詳細は、 create os のヘルプを参照してください。
OS ディストリビューションが作成されていることを確認します。
N1-ok> show os all |
次のコマンド例では、solaris_ver9 という OS ディストリビューションを作成しています。
N1-ok> create os solaris_ver9 file /tmp/solaris_9.iso1,/tmp/solaris_9.iso2 Create Distro job started. |
ここでは、CD または DVD から Sun N1 System Manager ソフトウェアのデータベースに OS ディストリビューションを追加する手順を説明します。
Solaris CD 媒体および Solaris CD から作成された ISO ファイルはサポートされません。
複数のインストール CD または DVD から OS ディストリビューションを追加する場合は、複数回 create os コマンドを実行します。たとえば 2 枚の CD で提供されている OS ディストリビューションを追加する場合は、最初の CD を挿入してから、 create os コマンドを実行して、そのジョブが完了するのを待ちます。そして最初のジョブが完了したら、2 枚目の CD を挿入し、再度 create os コマンドを実行して、そのジョブが完了するのを待ちます。2 つ目のジョブが完了すると、OS ディストリビューションのインストールが成功したことになります。
ディストリビューションを追加すると、デフォルトでは、同じ名前で OS プロファイルが作成されます。このプロファイルは、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画の OS プロファイル一覧に表示されます。また、 N1–ok> プロンプトで show os all と入力することによって確認することもできます。
Disk 1 を挿入して次の CLI コマンドを入力します。
N1-ok> create os os cdrom cdrom |
ディストリビューション作成ジョブが開始されます。ジョブ ID を書き留めておきます。ジョブが完了したら、次のディスクを挿入します。
次のディスクを挿入するよう求められることはありません。「ディストリビューションの作成」ジョブの完了と OS のディスク番号を確認しながら進めます。ジョブが完了すると、イベントが生成されます。
Disk 2 を挿入して次のコマンドを入力します。
N1-ok> create os os cdrom cdrom |
詳細は、「create os」を参照してください。
必要に応じて、次のディスクの処理を続けます。
最後のディストリビューション作成ジョブが完了したら、次のコマンドを入力します。
N1-ok> show os os |
新しい OS ディストリビューションが出力に表示されます。
ディストリビューションのロード方法については、「サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする」を参照してください。
ここでは、N1 System Manager 内の Solaris 9 x86 OS ディストリビューションにパッチを適用する手順を説明します。
管理サーバー ではないマシンに Solaris 9 をインストールします。
Solaris 9 サーバーから次のパッチにアクセスできるようにします。117172-17 および 117468-02。
Solaris 9 マシンの設定をして、パッチを適用します。
スーパーユーザーで Solaris 9 マシンにログインします。
% su password:password |
パッチディレクトリを作成します。
# mkdir /patch |
http://sunsolve.sun.com から /patch ディレクトリにパッチ 117172–17 および 117468–02 をダウンロードします。
パッチディレクトリに移動します。
# cd /patch |
パッチファイルを展開します。
# unzip 117172-17.zip # unzip 117468-02.zip |
Solaris 9 マシンをシングルユーザーモードで再起動します。
# reboot -- -s |
シングルユーザーモードでパッチディレクトリに移動します。
# cd /patch |
パッチをインストールします。
# patchadd -M . 117172-17 # patchadd -M . 117468-02 |
マルチユーザーモードに戻るには、Control+D キーを押します。
Solaris 9 ディストリビューションを作成し、管理サーバー を構成します。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
管理サーバーで Disk 1 を挿入し、次のコマンドを入力します。
N1-ok> create os os cdrom cdrom |
ディストリビューション作成ジョブが開始されます。ジョブ ID を書き留めておきます。ジョブが完了したら、次のディスクを挿入します。
次のディスクを挿入するよう求められることはないため、ディストリビューション作成ジョブが完了したかどうか、また OS のディスク番号に注意する必要があります。ジョブが完了すると、イベントが生成されます。
「CD または DVD から OS ディストリビューションをインポートする」も参照してください。
必要に応じて、次のディスクの処理を続けます。
最後のディストリビューション作成ジョブが完了したら、次のコマンドを実行します。
N1-ok> show os os |
新しい OS ディストリビューションが出力に表示されます。
as_distro.pl ファイルを表示します。
# /scs/sbin/as_distro.pl -l |
Solaris 9 ディストリビューションの DISTRO_ID を書き留めておきます。
この ID は、下記の手順 3 で使用します。
/etc/exports ファイルをエディタで開きます。
# vi /etc/exports |
/js *(ro,no_root_squash) を /js *(rw,no_root_squash) に変更します。
/etc/exports ファイルを保存して閉じます。
NFS を再起動します。
# /etc/init.d/nfs restart |
管理サーバーにインポートしたディストリビューションにパッチを適用します。
スーパーユーザーで Solaris 9 マシンにログインします。
% su password:password |
管理サーバーをマウントします。
# mount -o rw Management-Server-IP:/js/DISTRO_ID /mnt |
パッチをインストールします。
# patchadd -C /mnt/Solaris_9/Tools/Boot/ -M /patch 117172-17 # patchadd -C /mnt/Solaris_9/Tools/Boot/ -M /patch 117468-02 |
最初のパッチインストールで部分的にエラーなりますが、このエラーは無視してください。
管理サーバーをマウント解除します。
# unmount /mnt |
管理サーバーで NFS を再起動し、/tmp/root/boot/solaris/bootenv.rc へのシンボリックリンクを作成します。
/etc/exports をエディタで開きます。
# vi /etc/exports |
/js *(rw,no_root_squash) を /js *(ro,no_root_squash) に変更します。
NFS を再起動します。
# /etc/init.d/nfs restart |
/js/<distro_id>/Solaris_9/Tools/Boot/boot/solaris に移動します。
# cd /js/<distro_id>/Solaris_9/Tools/Boot/boot/solaris |
bootenv.rc リンクを作成し直します。
# ln -s ../../tmp/root/boot/solaris/bootenv.rc . |
別のディストリビューションにパッチを適用する場合は、 /patch/117172-17 ディレクトリをいったん削除して、unzip 117172-17.zip コマンドを使ってディレクトリを作成し直さなければならないことがあります。最初のディストリビューションにパッチを適用すると、patchadd コマンドによって、次の patchadd コマンドの実行で問題を起こすディレクトリに変更が加えられます。
配備済みの OS プロファイルに OS ディストリビューションが関連付けられている場合、ディストリビューションを削除することはできません。配備済みの OS プロファイルとは、プロビジョニング可能なサーバー にインストールされていて動作中の OS プロファイルです。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
次のコマンドを入力します。
N1-ok> delete os os |
ディストリビューションが削除されます。詳細は、「delete os」を参照してください。
使用可能な OS ディストリビューションを表示します。
N1-ok> show os all |
削除した OS ディストリビューションが出力に含まれていないことを確認します。