この章では、Sun N1 System Manager の管理サーバーにオペレーティングシステムをインストールし、設定する手順を示します。
次の内容について説明します。
管理サーバーに適切なオペレーティングシステムを確実に選択するために、表 2–1 を参照してください。
この節では、管理サーバーへの Solaris OS のインストールと設定の手順を示します。管理サーバーに N1 System Manager システムソフトウェアをインストールする前に Solaris OS をインストールする必要があります。
この節の内容は次のとおりです。
Solaris OS は、パーティションやデータがない空のハードドライブにインストールする必要があります。ハードドライブにパーティションがある場合は、パーティションを削除してからインストールを行います。
次の表に、SPARC および x86 アーキテクチャーの管理サーバーのパーティション情報を示します (73G バイトのハードドライブの場合の最小要件)。
表 3–1 Solaris の管理サーバーのパーティション作成
パーティション |
M バイト |
---|---|
swap |
4G バイト以上 |
/var |
システムログ用に 1G バイト、およびプロビジョニングを行う各 OS ディストリビューション用に 3G バイト |
/ |
残りすべての容量 |
プロビジョニングを行うディストリビューションごとに 3G バイトの容量を割り当てます。必要な場合は、管理サーバーのハードドライブの容量を増やしてから作業を継続します。
この項では、JumpStart を使って Solaris 10 を管理サーバーにインストールするときに必要な JumpStart の設定ファイルの例を示します。
JumpStart サーバーの設定手順、および環境に応じた JumpStart の起動スクリプトと停止スクリプトの設定手順については、Solaris 10 のマニュアルを参照してください。JumpStart の設定が終わったら、JumpStart を使って Solaris 10 を管理サーバーにインストールします。
install_type initial_install system_type standalone partitioning explicit filesys c1t1d0s1 4096 swap filesys c1t1d0s0 free / cluster SUNWCXall
Solaris 10 を管理サーバーにインストールしたら、次の作業を行います。
ALOM ベースのプロビジョニング可能なサーバーを管理する場合は、Solaris メールサービスをインストールし、管理サーバー で使用可能にします。メールサービスパッケージは、Solaris Complementary CD-ROM に収録されています。ALOM ベースのプロビジョニング可能なサーバーに関する情報は、表 2–3 を参照してください。「Solaris 管理サーバーでメールサービスを設定する」の説明に従って、メールサービスの設定も行う必要があります。
SPARC のプロビジョニング可能なサーバーを管理する場合は、FTP を有効にします。FTP を有効にする方法については、「管理サーバーでの FTP の有効化」を参照してください。SPARC のプロビジョニング可能なサーバーに関する情報は、表 2–3 を参照してください。
SPARC のプロビジョニング可能なサーバーを管理しない場合は、/etc/hosts ファイルを更新します。更新方法については、「/etc/hosts ファイルの更新」を参照してください。
この項では、管理サーバーに Solaris OS を手動でインストールする手順を示します。
管理サーバーのすべてのディスクでパーティションが削除されていることを確認します。
Solaris インストール DVD-ROM を N1 System Manager の管理サーバーの DVD ドライブに挿入し、システムを再起動します。
メッセージに従って環境を設定します。
インストールの種類を選択する画面が表示されたら、「Custom Install」を選択します。
メッセージに従って環境を設定します。
ソフトウェアグループを選択する画面が表示されたら、「Entire Group Plus OEM」を選択します。
使用するディスクを選択する画面が表示されたら、使用可能なすべてのディスクを選択します。
ファイルシステムのレイアウトを設定する画面が表示されたら、/export/home ディレクトリを削除し、 1G バイトに、プロビジョニングする OS ディストリビューションごとに 3G バイトを加えて /var のファイル階層に割り当て、残りの空き容量をすべて / (システムのルートディレクトリ) に割り当てます。
ALOM ベースのプロビジョニング可能なサーバーを管理する場合は、Solaris メールサービスをインストールし、管理サーバー で使用可能にします。メールサービスパッケージは、Solaris Companion CD-ROM に収録されています。ALOM ベースのプロビジョニング可能なサーバーに関する情報は、表 2–3 を参照してください。「Solaris 管理サーバーでメールサービスを設定する」の説明に従って、メールサービスの設定も行う必要があります。
SPARC のプロビジョニング可能なサーバーを管理する場合は、FTP を有効にします。FTP を有効にする方法については、「管理サーバーでの FTP の有効化」を参照してください。SPARC のプロビジョニング可能なサーバーに関する情報は、表 2–3 を参照してください。
SPARC のプロビジョニング可能なサーバーを管理しない場合は、/etc/hosts ファイルを更新します。更新方法については、「/etc/hosts ファイルの更新」を参照してください。
この節では、管理サーバーへの Linux OS のインストールと設定の手順を示します。管理サーバーに N1 System Manager システムソフトウェアをインストールする前に Linux OS をインストールする必要があります。
この節の内容は次のとおりです。
Linux は、パーティションやデータがない空のハードドライブにインストールする必要があります。ハードドライブにデータがある場合は、 Kickstart ファイルを変更して、Linux OS のインストール中にドライブ内のすべてのパーティションが削除されるようにします。詳細は、「 Kickstart ファイルを設定する」を参照してください。
次の表に、管理サーバーのパーティション情報を示します (73G バイトのハードドライブの場合の最小要件)。
表 3–2 Linux の管理サーバーのパーティション
パーティション |
サイズ |
---|---|
/boot |
102M バイト |
swap |
4096M バイト |
/var |
システムログ用に 1G バイト、およびプロビジョニングを行う各 OS ディストリビューション用に 3G バイト |
/ |
残りすべての容量 |
ハードドライブが 73G バイトより大きい場合:
swap に割り当てる容量は変更しません。
上記の容量を /boot に割り当てます。
1G バイトにプロビジョニングするオペレーティングシステムごとに 3G バイトを加えて /var に割り当てます。
残りの容量を / に割り当てます。
この項では、 Kickstart ファイルの例を示します。また、 Kickstart ファイルを設定し、そのファイルを使って Linux をインストールする手順を示します。
この項では、 Kickstart ファイルの例を 2 つ示します。1 つ目の 例 3–2 の Kickstart ファイルは、Linux のディストリビューション全体をインストールするように設定されています。2 つ目の例 3–3 の Kickstart ファイルは、N1 System Manager に必要な RPM グループだけをインストールするように設定されています。
install lang en_US.UTF-8 langsupport --default en_US.UTF-8 en_US.UTF-8 keyboard us mouse genericwheelps/2 --device psaux nfs --server 10.0.0.50 --dir /export/images/RHEL3U2 skipx timezone America/Denver rootpw --iscrypted $1$Rig3dbXb$OWcv00J/V2WsBGcgx0bmp1 network --device eth0 --bootproto static --ip 10.0.0.100 --netmask 255.255.255.0 --gateway 10.0.0.254 --nameserver 10.0.0.200 --hostname sun-ms network --device eth1 --bootproto static --ip 192.168.200.254 --netmask 255.255.255.0 --gateway --nameserver 10.0.0.200 --hostname sun-ms-prov network --device eth2 --bootproto static --ip 192.168.100.254 --netmask 255.255.255.0 --gateway --nameserver 10.0.0.200 --hostname sun-ms-admin firewall -disabled authconfig -enablemd5 -enableshadow bootloader -location=mbr clearpart --all -drives=hda part /boot --fstype ext3 --size=102 -ondisk=sda part / --fstype ext3 --size=1024 --grow -ondisk=sda part swap --size=4096 --grow --maxsize=1024 -ondisk=sda reboot %packages @ everything grub kernel kernel-smp %post echo "RHEL3U2 installed `/bin/date`" > /etc/motd cat << EOF > /etc/resolv.conf nameserver 10.0.0.200 search Customer.Com EOF cat << EOF > /etc/hosts 127.0.0.1 localhost.localdomain localhost 10.0.0.100 sun-ms 192.168.200.254 sun-ms-prov 192.168.100.254 sun-ms-admin EOF
install lang en_US.UTF-8 langsupport --default en_US.UTF-8 en_US.UTF-8 keyboard us mouse genericwheelps/2 --device psaux nfs --server 10.0.0.50 --dir /export/images/RHEL3U2 skipx timezone America/Denver rootpw --iscrypted $1$Rig3dbXb$OWcv00J/V2WsBGcgx0bmp1 network --device eth0 --bootproto static --ip 10.0.0.100 --netmask 255.255.255.0 --gateway 10.0.0.254 --nameserver 10.0.0.200 --hostname sun-ms network --device eth1 --bootproto static --ip 192.168.200.254 --netmask 255.255.255.0 --gateway --nameserver 10.0.0.200 --hostname sun-ms-prov network --device eth2 --bootproto static --ip 192.168.100.254 --netmask 255.255.255.0 --gateway --nameserver 10.0.0.200 --hostname sun-ms-admin firewall -disabled authconfig -enablemd5 -enableshadow bootloader -location=mbr clearpart --all -drives=hda part /boot --fstype ext3 --size=102 -ondisk=sda part / --fstype ext3 --size=1024 --grow -ondisk=sda part swap --size=4096 --grow --maxsize=1024 -ondisk=sda reboot %packages -resolvedeps @ office @ engineering-and-scientific @ editors @ system-tools @ base-x @ web-server @ development-tools @ printing @ text-internet @ legacy-network-server @ gnome-desktop @ admin-tools @ server-cfg @ mail-server @ ftp-server @ network-server @ graphical-internet @ compat-arch-support grub kernel kernel-smp %post echo "RHEL3U2 installed `/bin/date`" > /etc/motd cat << EOF > /etc/resolv.conf nameserver 10.0.0.200 search Customer.Com EOF cat << EOF > /etc/hosts 127.0.0.1 localhost.localdomain localhost 10.0.0.100 sun-ms 192.168.200.254 sun-ms-prov 192.168.100.254 sun-ms-admin EOF
NFS または HTTP を使って管理サーバーにアクセス可能なマシンにログインします。
Linux の Kickstart の設定ファイルを作成します。
例 3–2 に示したディストリビューション全体の Kickstart ファイルまたは例 3–3 に示した必要な RPM だけの Kickstart ファイルのどちらを使用するかを選択します。選択した設定データをコピーしてファイルにペーストします。ファイルの名前は「n1gc-ks.cfg」などとします。
必要な RPM だけの Kickstart ファイルを選択した場合は、追加の RPM を手動でイントールする必要があります。インストール方法については、「N1 System Manager に必要な RPM を CD-ROM からインストールする」を参照してください。
環境に応じて Kickstart インストールファイルを設定します。
動的 IP アドレスを使う場合は、次の構文を使って、 Kickstart ファイル内の各 network 文を置換します。
network --device ethx --bootproto dhcp
ここで ethx はポート、たとえば eth0 です。
静的 IP アドレスを使う場合は、network 文を次のように変更します。
ip を Ethernet ポートの IP アドレスに置き換えます。
nameserver を組織内ネームサーバーの IP アドレスに置き換えます。複数のネームサーバーを使う場合は、各ネームサーバーの IP アドレスをコンマで区切ります。次に例を示します。--nameserver 110.112.113.11,110.112.113.22
hostname を管理サーバーの名前に置き換えます。
必要な場合は、ETH ポートで静的 IP アドレスと動的 IP アドレスを組み合わせて使用することができます。選択したアーキテクチャーに従って、ネットワーク設定を変更します。
Kickstart ファイルをサーバー上の NFS または HTTP のディレクトリに保存します。
作成した Kickstart ファイルを使って、管理サーバーに Linux をインストールします。
国際対応の Perl モジュールをインストールします。「国際対応の Perl モジュールのインストール」を参照してください。
メールサービスを設定します。「管理サーバーのメールサービスとアカウントの設定」を参照してください。
FTP を有効にします。「管理サーバーでの FTP の有効化」を参照してください。
/etc/hosts ファイルを更新します。「/etc/hosts ファイルの更新」を参照してください。
この項では、管理サーバーに Linux を手動でインストールする手順を示します。
この項では、次の内容について説明します。
RedHat Linux インストール CD-ROM の 1 枚目を N1 System Manager 管理サーバーの DVD ドライブに挿入し、システムを再起動します。
boot: プロンプトで、テキストまたはグラフィカルユーザーインタフェースを使ったインストールを開始します。
グラフィカルインタフェースを使ってインストールするには、Return キーを押します。
テキストインタフェースを使ってインストールするには、「text」と入力します。
メッセージに従って環境を設定します。言語、キーボード、マウスのタイプを設定する画面が表示されます。必要な情報を指定します。
パーティション情報の設定では、「自動パーティション設定」を選択します。
Linux のパーティションをすべて削除するか、パーティションをすべて削除するか、パーティションをすべて残すかを選択する画面が表示されます。「システムのすべてのパーティションを削除」を選択します。パーティションの値が表示されます。
表示された値を、表 3–2 に示す必要な値と比較します。
パーティションの値が一致する場合は、「Next」を選択します。
パーティションの値が一致しない場合は、表 3–2 に従って値を更新します。
ブートローダーの設定では、「GRUB」を選択します。
Ethernet ポートの設定では、IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイの値を次のように割り当てます。
ETH0 は、組織内ネットワークに接続して、外部から管理サーバーにアクセスできるように設定します。
ETH1 は、プロビジョニングネットワークに接続するように設定します。
ETH1 は、ETH0 と同じブロードキャストドメイン内にある必要があります。IP アドレスは、プロビジョニング可能なサーバーの ETH0 インタフェースと同じブロードキャストドメイン内にある必要があり、また数百台のプロビジョニング可能なサーバーをサポートするように設定できます。
ETH2 は、すべてのプロビジョニング可能なサーバーの管理プロセッサインタフェースのポート (SP0) に接続するように設定します。
ネットマスクとゲートウェイの値は、管理ネットワークへのアクセスを許可する値である必要があります。
管理サーバーに別個の ETH2 ギガビット NIC カードを設置していない場合は、ETH0 1 枚だけで ETH0 と ETH2 の機能を使うことができます。ETH0 は、プロビジョニング可能なサーバーの管理プロセッサインタフェースに対し、相互にアクセスできるように設定する必要があります。
ファイアウォールの設定では、「なし」を選択します。
追加言語サポート、タイムゾーン、root パスワードの順で設定する画面が表示されます。必要な情報を指定します。
デフォルトのパッケージをインストールするか、インストールするパッケージをカスタマイズするかの設定では、「インストールするパッケージのカスタマイズ」を選択します。
N1 System Manager システムに必要なパッケージを選択します。
Office
Engineering and Scientific
Editors
System Tools
X-Windows (base-x)
Web Server
Development Tools
Legacy Software Development
Printing
Text-based Internet
Legacy Network Server
Gnome Desktop
Administration Tools
Server Configuration
FTP Server
Mail Server
Network Server
Graphical-based Internet
Compatibility Architecture Support (グラフィカルインストール) または Legacy Software Development (テキストインストール)
パッケージの選択が終了したら、インストールを継続します。Linux のインストールが終了したら、グラフィック、モニターのタイプ、画面解像度などを設定する画面が表示されてから、システムが再起動されます。その後、起動情報を設定する画面が表示されます。
システムの情報メッセージに従います。
設定が終了したら、ログイン画面が表示されます。
root でログインします。
管理サーバーに RedHat Enterprise Linux 3.0 AS または ES Update 2 がインストールされている場合は、N1 System Manager に必要な追加の RPM をインストールします。次の「N1 System Manager に必要な RPM を CD-ROM からインストールする」を参照してください。
国際対応の Perl モジュールをインストールします。「国際対応の Perl モジュールのインストール」を参照してください。
FTP を有効にします。「管理サーバーでの FTP の有効化」を参照してください。
/etc/hosts ファイルを更新します。「/etc/hosts ファイルの更新」を参照してください。
メールサービスを設定します。「管理サーバーのメールサービスとアカウントの設定」を参照してください。
管理サーバーにRedHat Enterprise Linux 3.0 AS または ES Update 2 がインストールされている場合は、N1 System Manager に必要な追加の RPM もインストールする必要があります。
N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。
RedHat インストール CD-ROM から、次の RPM をインストールします。
perl-CGI-2.81-88.4.i386.rpm
anaconda-runtime-9.1.2-2.RHEL.i386.rpm
perl-DBI-1.32-5.i386.rpm
perl-DBD-Pg-1.21-2.i386.rpm
rh-postgresql-7.3.6-1.i386.rpm
rh-postgresql-server-7.3.6-1.i386.rpm
imap-2002d-8.i386.rpm
インストール CD-ROM 内での各 RPM の場所は、RedHat Linux のバージョンによって異なります。
RPM のインストール中に「DSA signature:nokey」という警告が表示されます。この警告メッセージが表示されるのは、RPM に DSA セキュリティー署名がないからです。「DSA signature:nokey」という警告はすべて無視してもかまいません。
次の項の説明に従って、国際対応の Perl モジュールをダウンロードし、インストールします。
ここでは、国際対応の Perl モジュールをダウンロードしてインストールする手順を説明します。
Web ブラウザを開き、perl-5.8.3-16.i386.rpm ファイルをダウンロードするサイトにアクセスします。
perl-5.8.0-88.4.i386.rpm ファイルを管理サーバー上のディレクトリにダウンロードします。
端末ウィンドウで、RPM ファイルの保存先ディレクトリに移動します。
「rpm -i perl-5.8.3–16.i386.rpm」と入力して Perl モジュールをインストールします。
管理サーバーで FTP を有効にします。次の節を参照してください。
SPARC のプロビジョニング可能なサーバーを管理する場合は、管理サーバーで FTP サービスを有効にする必要があります。
管理サーバーに root でログインします。
コマンド「svcadm -v enable network/ftp」を入力します。
FTP サービスが有効になり、管理サーバーを再起動するとサービスが起動します。システムを再起動したら、inetadm コマンドを使って、FTP サービスが起動しているかどうかを確認できます。
# inetadm enabled online svc:/network/telnet:default enabled online svc:/network/nfs/rquota:default disabled disabled svc:/network/echo:dgram disabled disabled svc:/network/time:stream enabled online svc:/network/ftp:default |
/etc/hosts ファイルを更新します。更新方法については、「/etc/hosts ファイルの更新」を参照してください。
管理サーバーに root でログインします。
/etc/rc3.d ディレクトリと /etc/rc5.d ディレクトリの /etc/init.d/vsftpd ファイルへのシンボリックリンクを作成します。
次に例を示します。
# ln -s /etc/init.d/vsftpd /etc/rc3.d/S99vsftpd # ln -s /etc/init.d/vsftpd /etc/rc5.d/S99vsftpd |
FTP サービスが有効になり、管理サーバーを再起動するとサービスが起動します。システムを再起動したら、ps コマンドと grep コマンドを使って、FTP サービスが起動しているかどうかを確認できます。
# ps -eaf | grep ftp root 3035 1 0 16:27 ? 00:00:00 /usr/sbin/vsftpd /etc/vsftpd/vsf |
/etc/hosts ファイルを更新します。次の節を参照してください。
管理サーバーの IP アドレスと名前を /etc/hosts ファイルに追加する必要があります。IP アドレスと名前を追加しなかった場合、Sun N1 System Manager のインストールは失敗します。
Sun N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。
/etc/hosts ファイルに、ループバックと管理サーバーのエントリがあることを確認します。
次のいずれかのループバックのエントリが /etc/hosts ファイルにあることを確認します。
127.0.0.1 localhost
または
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
管理サーバーとその IP アドレスのエントリがあることを確認します。次に例を示します。
111.11.111.11 n1mgmt.domain n1mgmt.domain
111.11.111.11 は 管理サーバーの IP アドレス、n1mgmtは管理サーバーの名前、domainは組織のドメイン名です。
/etc/hosts は次の例のようになります。
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost 10.5.157.123 n1mgmt.company.com
/etc/hosts を保存して閉じます。
N1 System Manager 管理サーバーを再起動します。
管理サーバーのメールサービスを設定します。「管理サーバーのメールサービスとアカウントの設定」を参照してください。
ここでは、管理サーバーで、ALOM ベースのプロビジョニング可能なサーバーからのイベントの電子メール通知を受け取ることができるようにシステムファイルを設定する手順を説明します。特定の管理サーバーのシステムファイルは、Solaris OS および Linux OS に共通ですが、オペレーティングシステム固有のファイルもあります。ここでは、まず共通ファイルの設定手順について説明し、そのあとでオペレーティングシステム固有のファイルの設定手順を説明します。
この項では、次の内容について説明します。
管理サーバーに、root でログインします。
/etc/nsswitch.conf ファイルの hosts エントリを更新します。
/etc/nsswitch.conf ファイルを編集します。必ずファイルに次の行が含まれるようにしてください。
hosts: files dns
/etc/resolv.conf ファイルの search エントリおよび nameserver エントリを更新します。
/etc/resolv.conf ファイルを編集します。必ずファイルに少なくとも 1 つのネームサーバーを設定してください。次に例を示します。
# cat /etc/resolv.conf search nameserver.company.com nameserver name server IP address |
この例では、nameserver.company.com は、管理サーバーからアクセスできるネームサーバーの名前で、name server IP address は、ネームサーバーの IP アドレスです。1 つ以上のネームサーバーを指定できます。各ネームサーバーは、管理サーバーからアクセス可能である必要があります。
/etc/mailsendmail.cf ファイルの送信メール SMTP IP アドレスの設定を更新します。
/etc/mailsendmail.cf ファイルを編集し、SMTP 行を作成します。SMTP 行は、次の例のようになります。
# SMTP daemon options O DaemonPortOptions=Port=smtp,Addr=127.0.0.1, Name=MTA
DaemonPortOptions 行では、127.0.0.1 を管理サーバーの IP アドレスに変更し、ファイルを保存して閉じます。
/etc/mail/local-host-names ファイルで、メールサーバーが受容するドメインを設定します。
/etc/mail/local-host-names を開いて、管理サーバーのドメインの完全指定名とドメインの別名の完全指定名を追加します。管理サーバーの IP アドレスも追加できます。
たとえば、管理サーバーに次の値が割り当てられているとします。
管理サーバー名が n1sm-manager、割り当てられている IP アドレスが 10.0.5.67。
管理サーバーに割り当てられている別名が engineering、その IP アドレスが 10.0.5.10。
組織のドメイン名が company.com。
この場合、/etc/mail/local-host-names ファイルのエントリは次のようになります。
n1sm-manager.company.com engineering.company.com 10.0.5.67 10.0.5.10
管理サーバーで、アカウント用のユーザーアカウントとパスワード、ユーザーディレクトリ、およびユーザーのメール受信箱を作成します。
ユーザーアカウント、パスワード、およびメール受信箱は、ALOM アーキテクチャーのプロビジョニング可能なサーバーが送信するイベント通知を受け取るために使用されます。これらは、N1 System Manager 専用に予約されるべきです。設定プロセスの実行中に電子メールのユーザーアカウント、パスワード、メール受信箱の設定を求めるメッセージが表示されます。ALOM イベント電子メール通知によって、N1 System Manager のブラウザインタフェースの「イベントログ」タブでイベントログを表示できるようになります。
メールアカウントの作成と設定については、ご使用のオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
/etc/aliases ファイルに、ユーザーアカウント名とホームディレクトリ名を追加します。
/etc/aliases を開いて、ファイルに ALOM 電子メールアカウントを追加します。たとえば、ALOM 電子メールアカウント名が emailuser1の場合は、/etc/aliases ファイルに次の行を追加することになります。
emailuser1: emailuser1
newaliases コマンドを入力してシステムのメールの別名を更新します。
Solaris の管理サーバーでメールサービスを設定する場合は、「Solaris 管理サーバーでメールサービスを設定する」の手順に従って、メールサービスの設定を完了させます。
Linux の管理サーバーでメールサービスを設定する場合は、「Linux 管理サーバーでメールサービスを設定する」の手順に従って、メールサービスの設定を完了させます。
管理サーバーに、root でログインします。
/etc/inetd.conf ファイルに、次の行を追加します。
imap stream tcp nowait root /opt/sfw/sbin/imapd imapd pop2 stream tcp nowait root /opt/sfw/sbin/ipop2d ipop2d pop3 stream tcp nowait root /opt/sfw/sbin/ipop3d ipop3d
inetconv コマンドを入力し、電子メールサービスマニフェストを生成します。
次に例を示します。
# inetconv inetconv: Notice: Service manifest for 100235/1 already generated as /var/svc/manifest/network/rpc/100235_1-rpc_ticotsord.xml, skipped inetconv: Notice: Service manifest for tftp already generated as /var/svc/manifest/network/tftp-udp6.xml, skipped inetconv: Notice: Service manifest for 100083/1 already generated as /var/svc/manifest/network/rpc/100083_1-rpc_tcp.xml, skipped inetconv: Notice: Service manifest for 100068/2-5 already generated as /var/svc/manifest/network/rpc/100068_2-5-rpc_udp.xml, skipped imap -> /var/svc/manifest/network/imap-tcp.xml Importing imap-tcp.xml ...Done pop3 -> /var/svc/manifest/network/pop3-tcp.xml Importing pop3-tcp.xml ...Done |
inetd サービスを再起動します。
inetd サービスのプロセス ID を確認し、kill -hup processid コマンド構文を使用してサービスを再起動します。
次に例を示します。
# ps -ef | grep inet root 410 1 0 16:12:20 ? 0:04 /usr/lib/inet/inetd start # kill -HUP 410 |
pop3 および imap メールサービスが起動していることを確認します。
inetadm | grep pop3 コマンドおよび inetadmin | grep imapコマンドを入力します。次に例を示します。
# inetadm |grep pop3 enabled online svc:/network/pop3/tcp:default # inetadm |grep imap enabled online svc:/network/imap/tcp:default |
/etc/init.d/sendmail restart と入力して、メールサービスを再起動します。
管理サーバーに、N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。『Sun N1 System Manager 1.2 インストールおよび構成ガイド』を参照してください。
管理サーバーに、root でログインします。
pop3 メールサービスを設定します。
/etc/xinetd.d/ipop3 を編集します。必ずファイルに次のエントリが含まれるようにしてください。
# default: off # description: The POP3 service allows remote users to access their mail \ # using an POP3 client such as Netscape Communicator, mutt, \ # or fetchmail. service pop3 { disable = no socket_type = stream wait = no user = root server = /usr/sbin/ipop3d log_on_success += HOST DURATION log_on_failure += HOST instances = 50 cps = 70 30 }
chkconfig --level 345 ipop3 on コマンドを入力し、ipop3 サービスが、レベル 3、4、および 5 で実行されるように設定されていることを確認します。
次のコマンドを入力して、メールサービスを再起動します。
2 つ目のコマンドは、1 つ目のコマンドが完了してから入力してください。
/etc/rc3.d/S80sendmail restart
/etc/rc3.d/S56xinetd restart
次に例を示します。
[root]# /etc/rc3.d/S80sendmail restart Shutting down sendmail: [ OK ] Shutting down sm-client: [ OK ] Starting sendmail: [ OK ] Starting sm-client: [ OK ] [root]# /etc/rc3.d/S56xinetd restart Stopping xinetd: [ OK ] Starting xinetd: [ OK ] |
次のコマンドを入力して、メールサービスが再起動したかどうかを確認します。
netstat -an |grep 110
netstat -an |grep 25
次に例を示します。
[root]# netstat -an | grep 110 tcp 0 0 0.0.0.0:110 0.0.0.0:* LISTEN [root]# netstat -an | grep 25 tcp 0 0 192.168.1.104:25 0.0.0.0:* LISTEN |
管理サーバーに、N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。『Sun N1 System Manager 1.2 インストールおよび構成ガイド』を参照してください。