Solstice PPP のエラーメッセージとステータスメッセージは、ログファイル /var/opt/SUNWconn/ppp.log に書き込まれます。ログファイルに出力される可能性があるメッセージの種類については、「ステータスメッセージとエラーメッセージ」を参照してください。
ログファイルは非常に大きくなる可能性があるので、定期的に整理してください。
以下のログファイルの一部では、Solstice PPP がクライアント上で正常に起動され、リモートサーバーとの接続が開始した後に切断した場合に、記録されるメッセージを示します。
11/14/95 15:32:55 - Link manager (904) has started 11/14/95 11/14/95 15:32:55 - Successful configuration 11/14/95 15:33:06 - Connection requested to miles 11/14/95 15:33:07 - Dialing number P365 ... 11/14/95 15:33:40 - Got modem connection 11/14/95 15:33:42 - LCP up on ipdptp0 11/14/95 15:33:42 - IP_NCP up on ipdptp0 11/14/95 15:33:42 - IP up on interface ipdptp0, with timeout set to 120 seconds 11/14/95 15:35:41 - Disconnect indication on ipdptp0 11/14/95 15:35:41 - IP_NCP down on ipdptp0 11/14/95 15:35:42 - LCP down on ipdptp0 |
以下のサーバー上ログファイルは、着信接続の受信後に切断された場合に、記録されるメッセージを示します。
11/14/95 15:28:58 - Received a call on pppdev0 11/14/95 15:28:59 - Using dialup_path with expect_login_id ppp2 11/14/95 15:28:59 - LCP up on ipdptp0 11/14/95 15:28:59 - IP_NCP up on ipdptp0 11/14/95 15:29:00 - IP up on interface ipdptp0, with timeout set to 120 seconds 11/14/95 15:30:59 - interface ipdptp0 has been disconnected 11/14/95 15:30:59 - Device pppdev0 has been disconnected |
Solstice PPP は、構成スクリプト pppinit を使って作成された構成ファイルを起動時に読み取ります。これらのファイルが存在しない場合は、Solstice PPP は以下のメッセージを表示します。
starting ppp (not configured) |
以下のログファイルの一部では、構成ファイルのいずれかにエラーがあるときに生成されるログメッセージを示します。
11/13/95 18:53:22 - Link manager (460) has started 11/13/95 11/13/95 18:53:22 - parse_config_file: unrecognized symbol nactivity_timeout 11/13/95 18:53:22 - parse_config_file: unrecognized symbol 180 11/13/95 18:53:22 parse_config_file: Errors in configuration file /etc/opt/SUNWconn/ppp/ppp.conf |
この例では、認識されないキーワードがファイル ppp.conf にあるため、このファイルが解析時に拒否されます。構成ファイルに、入力ミスや無効な値がキーワードに割り当てられているかどうかを確認してください。確認後、Solstice PPP を再起動して構成を読み取らせます。
接続フェーズにおける最初のステップは、モデム接続です。クライアントはサーバーに接続されているモデムの電話番号をダイヤルし、両モデムが交信して接続を設定します。
以下のログファイルの一部では、クライアントがモデム接続を確立できなかった場合に、生成されるログメッセージを示します。
11/13/95 19:57:44 - Connection requested to miles 11/13/95 19:57:45 - Dialing number P365 ... 11/13/95 19:58:09 - remote host is busy |
接続要求がサーバーに達しなかったため、サーバー上のログファイルにはメッセージが記録されていません。
クライアントがモデム接続に失敗すると、remote host is busy というメッセージが表示されます。この場合は、サーバーモデムを別のクライアントが使用しているか、または直前の接続が完全に終了されていないことが考えられます。また、装置に障害が発生していることも考えられます。この例では、パルスダイヤルを要求するオフィス交換機にトーンダイヤルを使用したために、エラーが発生しています。
モデムの番号に直接電話して、モデムへのアクセスが可能であることを確認してください。モデムへのアクセスが不可能な場合は、クライアントがダイヤルしている電話番号を確認してください。
クライアントが呼を開始するたびに、CHAT スクリプトが自動的に実行されます。CHAT スクリプトは、接続フェーズにおけるサーバーとの情報交換に使用します。
以下のログファイルの一部では、クライアントがサーバーの要求する応答を受信しなかったときに、生成されるログメッセージを示します。
11/14/95 15:38:52 - Connection requested to miles 11/14/95 15:38:53 - Dialing number P365 ... 11/14/95 15:39:35 - Got modem connection 11/14/95 15:39:53 - Timeout expired 11/14/95 15:40:03 - Timeout expired 11/14/95 15:40:13 - Timeout expired 11/14/95 15:40:23 - Timeout expired 11/14/95 15:40:23 - fail at line 18 in chat script /etc/opt/ SUNWconn/ppp/script/miles.scr |
以下のログファイルの一部では、クライアントがサーバーの要求する応答とは異なる応答を、サーバーに送信したときに生成されるログメッセージを示します。
11/14/95 15:58:03 - Connection requested to miles 11/14/95 15:58:04 - Dialing number P365 ... 11/14/95 15:58:37 - Got modem connection 11/14/95 15:59:16 - Timeout expired 11/14/95 15:59:16 - fail at line 25 in chat script /etc/opt/ SUNWconn/ppp/script/miles.scr |
CHAT スクリプトにエラーがあると、ログインシーケンスが正常に終了しないときにループバック状態を引き起こすことがあります。以下のログファイルの一部では、ループバック状態によって生成されるエラーメッセージを示します。
11/14/95 15:45:05 - Connection requested to miles 11/14/95 15:45:06 - Dialing number P365 ... 11/14/95 15:45:42 - Got modem connection 11/14/95 15:45:58 - PPP error on ipdptp0: Loop back detected 11/14/95 15:45:58 - Check if your connect script is correct. 11/14/95 15:45:58 - Or PPP may not be started on the remote host |
接続フェーズでは、モデムが接続されログインフェーズが完了した後に、PPP ネゴシエーションを行います。クライアントとサーバーが交信し、PPP リンクに対する共通構成を得るためのネゴシエーションを行います。全面的に収束することが目標ですが、一部の必須パラメータが一致しなかった場合は、以下のログファイル部分に示すようにネゴシエーションが失敗します。
11/13/95 20:34:42 - Connection requested to miles 11/13/95 20:34:43 - Dialing number P365 ... 11/13/95 20:35:16 - Got modem connection 11/13/95 20:35:19 - LCP up on ipdptp0 11/13/95 20:35:19 - PPP error on ipdptp0: Negotiation of mandatory options failed |
以下のログファイルの一部では、クライアントが認証要求に応答しなかった状況を示します。
11/14/95 10:22:41 - Connection requested to miles 11/14/95 10:22:42 - Dialing number P365 ... 11/14/95 10:23:16 - Got modem connection 11/14/95 10:23:47 - PPP error on ipdptp0: Maximum number of configure requests exceeded |
この例では、サーバーが PAP 認証を要求し、クライアントがその要求を拒否しています。指定された数の要求を送信した後、サーバーは PPP ネゴシエーションを開始しないまま接続を解除します。
以下のログファイルの一部では、クライアントが認証要求への応答に使用したパスワードがまちがっている状況を示します。
11/14/95 15:20:04 - Connection requested to miles 11/14/95 15:20:04 - Dialing number P365 ... 11/14/95 15:20:09 - Got modem connection 11/14/95 15:20:09 - LCP up on ipdptp0 11/14/95 15:20:09 - PPP error on ipdptp0: Negotiation of mandatory options failed |
上記のいずれの場合でも、サーバーは失敗した PPP ネゴシエーションをもとに、以下のログファイルメッセージを生成します。
11/14/95 15:20:08 - Received a call on pppdev0 11/14/95 15:20:09 - Using dialup_path with expect_login_id ppp2 11/14/95 15:20:09 - PPP error on ipdptp0: Negotiation of mandatory options failed 11/14/95 15:20:09 - Device pppdev0 has been disconnected |
指定された秒数の間使用されなかった接続は、非活動タイムアウトによって自動的に切断されます。つまり、接続がうっかりオープン状態のままになっていたために、電話料金が請求されるという事態を防ぐことができます。ただし、非活動タイムアウトが短すぎると、必要以上に早く接続が切断されます。
以下のログファイルの一部では、60 秒が経過した後、クライアントによって起動された非活動タイムアウトを示します。
11/13/95 18:00:03 - IP up on interface ipdptp0, with timeout set to 60 seconds 11/13/95 18:00:14 - Interface ipdptp0 has timed out |
接続が頻繁にタイムアウトする場合は、サーバーに対する発信の非活動タイムアウト値を上げてください。
以下のログファイルの一部では、何らかの理由でサーバーが接続を切断したことを示します。クライアント側の非活動タイムアウトより、サーバー側の非活動タイムアウトが短いことが考えられます。また、サーバー側が通常の切断要求を行なったことも考えられます。
11/13/95 18:13:46 - IP up on interface ipdptp0, with timeout set to 240 seconds 11/13/95 18:15:47 - interface ipdptp0 has been disconnected |