ppptrace コマンドを引数なしで実行すると、アクティブな PPP リンクすべてのトレースが表示されます。IP インタフェースを指定したり、ファイル ppp.conf に ppp_link_name パラメータを使って割り当てたリンク名を指定して、トレース対象を限定することができます。
IP インタフェース ipdptp0 に関連付けられているリンクのトレースを表示するには、以下のように入力します。
prompt# ppptrace ipdptp0 |
リンク名 ppplink0 に関連付けられているリンクのトレースを表示するには、以下のように入力します。
prompt# ppptrace ppplink0 |
ppptrace の基本出力は、以下の要素で構成されます。
timestamp: link_id type: description [id: xx] [length: yyyy] |
timestamp
トレースが記録された時間
link_id
トレースの記録対象とするリンクを指定します。この値は、IP インタフェース名 (ipdptpn または ipdn) またはファイル ppp.conf に ppp_link_name パラメータを使って割り当てられているリンク名です。
type
フレームのソースを指定します。ローカルホストが送信することを示す sent (発信)、またはリモートホストが受信することを示す received (着信) を指定します。
description
PPP フレームの種類を指定します。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。
id: xx
関連する要求と応答の照合に使用する識別子が入った PPP フレームの識別子フィールドの内容。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。
length: yyyy
情報フィールドのサイズが入った、PPP フレームの長さフィールドの内容。長さは、最大受信ユニット (MRU) 未満である必要があります。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。
以下のトレース例は、ローカルホストが送信する LCP Configure-request パケットを示します。基本トレースの後には、マジックナンバーを含むフレームの詳細が続きます。このフレームは、フレームの初期ソースを識別し、ループバック状態を検出するのに使用されます。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。
18:10:32: ipdptp0 Send: LCP Packet Config Request [id: 15] [length: 0012] Maximun Receive unit: 1500 Magic Number: 4e0d20fb Protocol Field Compression Address and Control Field Compression |