Solstice PPP 3.0.1 管理者ガイド

PPP フレームの追跡

ppptrace コマンドを引数なしで実行すると、アクティブな PPP リンクすべてのトレースが表示されます。IP インタフェースを指定したり、ファイル ppp.confppp_link_name パラメータを使って割り当てたリンク名を指定して、トレース対象を限定することができます。

IP インタフェース ipdptp0 に関連付けられているリンクのトレースを表示するには、以下のように入力します。


prompt# ppptrace ipdptp0

リンク名 ppplink0 に関連付けられているリンクのトレースを表示するには、以下のように入力します。


prompt# ppptrace ppplink0

ppptrace の基本出力は、以下の要素で構成されます。


timestamp: link_id type: description [id: xx] [length: yyyy]

timestamp

トレースが記録された時間

link_id

トレースの記録対象とするリンクを指定します。この値は、IP インタフェース名 (ipdptpn または ipdn) またはファイル ppp.confppp_link_name パラメータを使って割り当てられているリンク名です。

type

フレームのソースを指定します。ローカルホストが送信することを示す sent (発信)、またはリモートホストが受信することを示す received (着信) を指定します。

description

PPP フレームの種類を指定します。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。

id: xx

関連する要求と応答の照合に使用する識別子が入った PPP フレームの識別子フィールドの内容。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。

length: yyyy

情報フィールドのサイズが入った、PPP フレームの長さフィールドの内容。長さは、最大受信ユニット (MRU) 未満である必要があります。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。

以下のトレース例は、ローカルホストが送信する LCP Configure-request パケットを示します。基本トレースの後には、マジックナンバーを含むフレームの詳細が続きます。このフレームは、フレームの初期ソースを識別し、ループバック状態を検出するのに使用されます。詳細については、付録 A 「PPP リンクの動作」 を参照してください。


18:10:32: ipdptp0 Send: LCP Packet Config Request  [id: 15]
[length: 0012]
          Maximun Receive unit: 1500
          Magic Number: 4e0d20fb
          Protocol Field Compression
          Address and Control Field Compression