ワークスペースメニューとは、ワークスペースの背景でマウスの右ボタン (メニューボタン) をクリックして押さえたままにするとアクセスできるメニューのことです。ワークスペースメニューの「メニューをカスタマイズ (Customize Menu)」と「メニューに項目を追加 (Add Item to Menu)」のオプションは、ベース CDE ウィンドウシステム内と同じように使うことができます。ただし、ラベル、MAC、MLD、およびプロファイル機構に関連する Trusted Solaris の警告が出ます。
次の規則は、ユーザーが複数ラベルで作業することが許可されているときに適用されます。
「メニューをカスタマイズ (Customize Menu)」と「メニューに項目を追加 (Add Item to Menu)」のオプションへの変更は、セッション認可上限で行う必要があります。
他のラベルで変更を行った場合、その変更はウィンドウシステムによって認識されません。
変更は、通常のユーザーワークスペースだけで行うことができます。
ユーザーが役割になったときでも、ワークスペースメニューへの任意の変更はそのままです。
ワークスペースメニューへの変更は、作業機密ラベルで作成された SLD 内にある ユーザーの MLD ホームディレクトリに格納されます (セッション認可上限でなければならない)。
ユーザーが複数ラベルでログインできる場合、そのユーザーは、異なるログインセッション中に複数のセッション認可上限を持つ可能性があります。すべての可能性のあるログインセッションに変更を適用するには、可能性のあるセッション認可上限ごとに変更を行う必要があります。
ワークスペースメニューの項目は、作業機密ラベルに対応する SLD 内にあるユーザーの MLD ホームディレクトリ内の .dt/wsmenu ディレクトリに格納されます
たとえば、ユーザーのセッション認可上限が常に NEED_TO_KNOW ENG
であるときにワークスペースメニューを変更するには、そのユーザーは NEED_TO_KNOW ENG
機密ラベルのワークスペースに移動します。ユーザーが「メニューに項目を追加 (Add Item to Menu)」オプションで「アプリケーション (Applications)」メニューに項目を追加する場合、そのアイテムは次のディレクトリに格納されます。
/home/username/.dt/wsmenu/Applications |
上記ディレクトリは、次に示す実際の MLD パスに対応します。この例では、.SLD.3 は、ユーザー gfaden の NEED_TO_KNOW ENG
機密ラベルに対応する SLD です。
/home/.MLD.gfaden/.SLD.3/.dt/wsmenu/Applications |
別の警告もプロファイル機構に接続できます。
ワークスペースメニューに追加された任意のオプションは、ユーザーの実行プロファイルの 1 つで処理される必要があります。そうしなければ、そのオプションを呼び出したときに問題が発見され、エラーメッセージが表示されます。
たとえば、「実行 (Run)」アクションを持つ任意のユーザーが実行可能ファイルのアイコンをダブルクリックした場合、そのアイコンが呼び出すアクションまたはコマンドがそのユーザーのアカウントの実行プロファイルに存在しない場合でも、そのファイルは実行できます。
デフォルトでは、役割は「実行 (Run)」アクションを持たず、すべての実行可能アクションは「実行 (Run)」アクションを必要とします。 したがって、役割が「実行 (Run)」アクションを必要とする項目を実行すると、問題が発見されます。
すべての可能性のあるログインセッションに変更を適用するには、複数ラベルを持つユーザーが、可能性のあるセッション認可上限に対応する機密ラベルごとに、以下の手順を繰り返す必要があります。