このマニュアルでいうクラスタとは、0 台以上のホストと1台以上のゲートウェイの集合 (または雲) を指します。
Trusted Solaris クラスタでは、すべてのホストが Trusted Solaris 2.5、2.5.1 または 7 オペレーティング環境のいずれかを実行し、すべてのゲートウェイがTrusted Solaris 7 または 2.5.1 オペレーティング環境を実行しています。
Trusted Solaris 以外のクラスタでは、ホストは Trusted Solaris 2.5、2.5.1、および 7 以外のオペレーティングシステム (または、オペレーティング環境) を実行しており、ゲートウェイは Trusted Solaris 2.5.1 と 7 以外のオペレーティングシステム (または、オペレーティング環境) を実行しています。
単一のイントラネットの中で 2 台の Trusted Solaris 2.5.1 または 7 ホスト間に非 Trusted Solaris クラスタが存在し、その間の通信を実現したい場合は、トンネリングを使用して、非 Trusted Solaris 2.5.1 クラスタの反対側までのルートに関する拡張メトリックを送信する必要があります。
以下に示す 2 つの図では、イントラネットとその中のクラスタが雲の形で示されています。Trusted Solaris クラスタは白抜きの雲で、同ゲートウェイは白抜きの円で囲まれています。また、非 Trusted Solaris クラスタは影のついた雲で、同ゲートウェイは正方形で囲まれています。
次の図は、3 つのクラスタで構成されたイントラネットを示しています。Trusted Solaris ホストの H1 は、Trusted Solaris 7 または 2.5.1 ゲートウェイで 非 Trusted Solaris の雲に接続されています。ホスト H2 は、応答および sec_response パケットを自分のネットワークに伝送します。応答パケットはホスト H1 が接続されたネットワークに伝達されますが、sec_response パケットは伝達されません。sec_response パケットがないと、ホスト H1 はホスト H2 までのルートのセキュリティ情報が入った拡張メトリックを取得できません。なぜなら、中間クラスタの非 Trusted Solaris ゲートウェイで実行されている標準の RIP は、拡張 RIP のパケット を H2 のネットワークから H1 のネットワークに転送できないからです。