Trusted Solaris のラベル管理

色指定の順序

ラベルおよびラベル内の語句への配色は、次の 2 つの構文を使用して行います。


word= label name;     color= color name
or
label= label name;     color= color name;

ラベルに使用する色は、ラベルの一部である色の入力順で決まります。

  1. 1 つまたは複数の色を指定したコンパートメント語句がラベルにあれば、最初の word= 値に関連付けられた色の値が使用される

  2. 色に関連付けられたコンパートメント語句がラベルにない場合でも、ラベル名に一致するものがあれば、その指定した色が使用される

  3. ラベルに一致するものがない場合は、ラベルの格付けとして最初に指定した label= 値に関連付けられた色が使用される

  4. 格付けに色が割り当てられていない場合は、同じ格付けの最初のラベルに割り当てられた色が使用される

    上記の 3. の規則に従うと、例 4-4 に示す色を定義したシステムでは、ラベル TS A は黄色い背景で表示されます。これは、黄色が格付け TS に割り当てられている色であるためです。同様の定義により、格付け C のラベルは青色を表示します。これは、ラベルに語句の B がない場合で、もしあれば、オレンジ色を表示します。ただし、格付けが U のラベルの場合は、常に緑色で表示されます (これは、エンコーディングの他のところで、BCminclass を持つものとして定義されているためで、格付けが U のラベル内には表示されません)。


例 4-4 語句とラベルに割り当てられた色の例


label= u;       color= green
label= c;       color= blue
label= S;       color= red;
word= B;        color= orange;
label= TS;      color= yellow;
label= TS SA;   color= khaki;

上記 4 の規則に従うと、上の例に示す色を定義したシステムでは、TS A はカーキ色の背景色で表示されます。これは、TS の格付けには色が割り当てられておらず、TS の格付けを持つラベルが TS SA だけであり、TS SA にはカーキ色が割り当てられているためです。


例 4-5 語句とラベルに割り当てられた色の例 2


        label= u;       color= green
        label= c;       color= blue
        label= S;       color= red;
        word= B;        color= orange;
        label= TS SA;   color= khaki;

色の値

/usr/openwin/lib/rgb.txt データベースは、色の名前を赤、緑、および青の値に変換します。rgb.txt ファイルを参照してサイトのラベルで色の名前を使用することも、または 16 進の色の値を使用することもできます。

簡単に、色の値については、次の主な要点があります。

競合状態を避けるため、ウィンドウ環境で色のフラッシュ現象を起こさないように、他のアプリケーションでも指定されていると思われる色の名前や 16 進の色の値を使用するようにしてください。

Trusted Solaris の label_encodingsCOLOR NAMES セクションで定義されているデフォルトの色の値は、これらの注意点を考慮して選択されています (次の図を参照)。


例 4-6 ラベルコンポーネントに割り当てられたデフォルトの COLOR NAMES


label= Admin_Low;	color= #bdbdbd;
	label= u;	color= green;
	label= c;	color= blue;
	label= s;	color= yellow;
	label= ts;	color= red;
	word= sb;	color= cyan;
	word= cc;	color= magenta;
	label= Admin_High;	color= #636363;

「ラベルや語句に色を割り当てる」を参照してください。

色の名前の計画

色の名前の計画に次の表を使用できます。

表 4-1 色の名前の計画シート

ラベルまたは名前 (label= または name=) 

色