Trusted Solaris のラベル管理

ラベル付けされたワークスペース

Trusted Solaris のウィンドウシステムは、ラベルを認識する CDE ウィンドウシステムです。CDE のワークスペースは、 1 つのセッションを通して、ユーザーが複数の機密ラベルで作業できるようにする上で重要な役割を果たします。

ユーザーが初めてログインすると、起動した最初のワークスペースにそのユーザーの最下位の機密ラベルが割り当てられます (フロントパネルのワークスペーススイッチ部分に同じ最下位の機密ラベルで新たに 3 つの追加ワークスペースのボタンが作成される)。ユーザーは、新たにワークスペースを起動して、任意のワークスペースの機密ラベルを変更することができますが、ワークスペースの機密ラベルをセッション認可上限より上位に設定することはできません。これによってユーザーは、セッション認可上限より高い機密ラベルでは作業ができなくなります。ワークスペースの機密ラベルは、そのワークスペースで作成される新しい各ウィンドウに割り当てられます。

マルチレベルセッションを許容されたユーザーは、任意のワークスペースのラベルを付け直すことができます。ユーザーはフロントパネルのスタイルマネージャの「起動 (Startup)」ダイアログボックスを使用して、ログイン時に起動するワークスペースとアプリケーションを指定することができます。2 回目以降のログインで起動する最初のワークスペースはユーザーによって指定できるため、最初のログイン以降のログインで起動する最初のワークスペースの機密ラベルは、アカウントのラベルの範囲内であれば、ユーザーが選択する任意の機密ラベルにすることができます。