データとアプリケーションの移行後、「スナップショット」という処理により、サーバー内の各ディスクのマスターイメージを作成できます。 スナップショットを行うと、ディスク上に、サーバーを正常に起動し実行することができる安定したイメージが作成されます。 アクティブなファーム内のサーバーディスクのコピー、すなわちスナップショットは、アカウントレベルのイメージライブラリに追加されます。 アカウントイメージは、サーバーディスク上のソフトウェアとデータを自由に組み合わせて作成できます。
設定により、ディスクスナップショット要求を使ってサーバーを自動的に停止することもできます。この場合、実稼動環境ですぐに使用できる安全な元のイメージのコピーが生成されます。 サーバーは、スナップショット要求の最終段階で自動的に再起動します。 サーバーを停止しないでスナップショットをとりたい場合は、サーバーを手動で停止します。 ローカルディスクのスナップショットをとった場合、サーバーはシステムによって停止されます。
スナップショットをとったあとでファーム要求を更新する場合は、ファーム更新要求を発行する前に、サーバーが正常に再起動したことを確認します。 そうしないと、ファームの更新に失敗します。 サーバーが再起動したかどうかを確認するには、ping ip_address コマンドを実行します。
アカウントイメージの作成には、コマンド行または Image Wizard を使用します。 『N1 Provisioning Server 3.1, Blades Edition システム管理ガイド』を参照してください。 アカウントイメージは、Control Center のスナップショットツールでも作成できます。 「スナップショットの優良事例」を参照してください。
もう一方のイメージ、グローバルイメージは、あらゆるアカウントのあらゆるファームで使用できます。 しかし、スナップショットツールを使って作成したソフトウェアイメージは、ファーム内で使用されているディスクのスナップショットの結果であり、アカウントに固有のものです。
グローバルイメージの管理の詳細については、『N1 Provisioning Server 3.1, Blades Edition システム管理ガイド』を参照してください。
Control Center では、ソフトウェアイメージに加えて、ロードバランサのスナップショットも作成できます。 このスナップショットは、要素のフェイルオーバーの目的で使用されます。 スナップショットイメージを使って、構成をほかのロードバランサにコピーすることはできません。
スナップショットイメージの作成、イメージの変更、またはアクティブなファームサーバーのディスクの削除などの目的でサーバーを自動的に停止するようにソフトウェアを設定した場合、次の処理が行われます。
サーバーの停止
スナップショットイメージの作成
サーバーの起動
この処理には、通常、750M バイトのボリュームのローカルストレージの場合、25 から 35 分かかります。
ソフトウェアを使って、スナップショット中にサーバーを停止するかどうかを決定できます。 スナップショット中にサーバーを停止する設定にした場合、サーバーは監視の対象から除外され、停止します。 指定されたディスクのスナップショットが作成され、サーバーが再起動し、再度監視対象として登録されます。
一方、サーバーを停止しない設定にした場合、ソフトウェアはディスクのスナップショットを作成するだけです。 サーバーの停止に関連した処理は一切行いません。
ローカルディスクのスナップショットの場合、オプションはありません。 サーバーは常に自動的に停止します。
サーバーを手動で停止した場合、このサーバーが監視対象になっていると、障害が発生したデバイスの要求が生成されます。 この障害が発生した要求を回避するためには、サーバーを停止する前に、このサーバーを監視対象から除外し、あとでサーバーのコマンド行インタフェースを使って登録します。
サーバーを監視対象から除外するには、サーバー上で次のコマンドを実行します。
opt/terraspring/sbin/tsprmonitor -stop \ [ Minutes to reboot (default 20 minutes) ] [ -c] |
サーバー上でこのツールを実行すると、指定された時間 (分単位) サーバーが停止し、監視処理が停止します。 デフォルトは 20 分です。 このツールを再度実行して、必要に応じて時間を延長することもできます。 監視処理を再開するには、サーバーを再起動します。
監視処理を停止する要求が確認されるまで待機するには、-c オプションを指定します。 -c オプションを指定した場合、tsprmonitor により、サーバーが監視対象から除外されていることを示す確認メッセージが返されます。 このオプションを指定しなかった場合は、10 分待機してからサーバーを再起動します。