ファームライフサイクル管理は、Control Center ソフトウェアが提供する主要機能の 1 つです。 ファームがライフサイクル内で異なったステージに移行すると、このステージ情報が制御プレーン内のファーム状態として表示されます。 エラー状態を判断するには、外部および内部のファーム状態に関する知識が必要です。
次の 2 種類の状態情報があります。
外部状態 — Control Center に表示される
内部状態 — コマンド行インタフェースでアクセスする
外部状態は、文字列で表されます。 次に、有効なファームの外部状態を一覧します。
NEW– ファームが作成された
ACTIVE– ファームは起動し、顧客を待機している
INACTIVE– ファームは非アクティブ
STANDBY– ファームは待機モード
図 6–1 は、外部ファーム状態と状態の推移を表しています。
これらの外部状態は、Control Center に表示されるファームのライフサイクル状態とは完全には一致しません。 たとえば、外部状態には、設計状態に対応する状態はありません。また、Control Center には、「New」状態に対応する状態はありません。
内部状態は、SP によって管理され、表示するには SP コマンド行インタフェースを使用する必要があります。 これらの内部状態は、障害追跡だけでなく、自動化された起動、更新、廃棄などのさまざまなステージを通してファームの状態の推移を監視するのに役立ちます。 内部状態は整数で表されます。 有効な内部状態の値は、次の表のとおりです。
表 6–1 有効な内部状態値
内部状態 |
内部状態値 |
外部状態 |
意味 |
---|---|---|---|
CREATED |
0 |
New |
ファームは作成されたばかりで、まだ起動用に送信されていない |
NEW_CONFIG |
10 |
New |
ファームのリソースが変更された点は CREATED と同じだが、SP はファームを引き継いでいない |
ALLOCATED |
20 |
New |
リソースがデータベース内のファームに割り当てられた |
WIRED |
30 |
New |
ファームトポロジに従って物理デバイスが接続された |
DISPATCHED |
40 |
New |
SP サーバーがファームを所有している。 ファームに Domain Name System (DNS)、Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP)、および Network Interface Card (NIC) が設定された。 さらに、ファームが監視対象として登録されたか、登録処理中。 この処理は、最初の起動処理時とファームの更新処理時に発生する |
ACTIVE |
50 |
Active |
ファームがアクティブで、実行中 |
IDLE |
60 |
Active |
Sun Microsystems 用に予約済み |
STANDBY |
70 |
Standby |
ファームは待機状態。 IP アドレスはファームに関連付けられたまま |
SHUTDOWN |
90 |
Active (待機または非アクティブ保留中) |
ファームデバイスが停止している |
UNWIRED |
100 |
Active (待機または非アクティブ保留中) |
物理デバイスがファームから切り離された |
DEACTIVATED |
110 |
Inactive |
ファームは非アクティブで、すべてのリソースが解放された |
UPDATED |
120 |
Active |
ファームが更新された |
ファームに関する情報を一覧するには、farm -l コマンドを使用します。 このままで使用する場合、farm –l はすべてのファームに関する情報を一覧します。 ファーム ID (ファームの作成時に割り当てられた一意の文字列) を指定して使用する場合、farm –l farm_ID は特定のファームに関する情報を一覧します。 次のように出力されます。
FARM_ID FARM_NAME CUSTOMER STATE ISTATE ERROR OWNER 123 testx Customerx ACTIVE ACTIVE 0 SM:cp1
この例からわかるように、ファームの外部状態と内部状態の両方が一覧されます。 また、内部状態は、数値からテキスト文字列に変換されています。