イメージを作成する前に、image -ls コマンドを使用するか、Control Center Administration ダイアログを使用して、イメージがすでに存在しているかどうかを確認します。 詳細については、『N1 Provisioning Server 3.1, Blades Edition Control Center 管理ガイド』を参照してください。
Solaris イメージを作成するには、JumpStart サーバーを設定する必要があります。 この節では、JumpStart サーバーを使用して Solaris イメージを作成する方法を説明します。
JumpStart を使用して Solaris イメージを作成するには、14 の手順が必要です。 これらの手順は、コントロールプレーンサーバーか、リソースプールサーバーのいずれかで行います。 次の表に、イメージを作成するために実行する一連の手順と、各手順をどちらのデバイスで実行する必要があるかを示します。
表 3–3 JumpStart からの Solaris イメージの作成
手順番号 |
説明 |
手順を実行するサーバー |
---|---|---|
1 |
ディスクの種類、ディスクサイズ、サーバーの種類、およびディスクコントローラを決定する。 |
コントロールプレーンサーバー |
2 |
DHCP を使用して、JumpStart インストールサーバーを設定する。 |
コントロールプレーンサーバー |
3 |
SPARC アーキテクチャーまたは x86 アーキテクチャーに応じて、ブートおよび構成 JumpStart サーバーをカスタマイズする。 | |
4 |
image -p -j コマンドを使用して、適切なサイズのディスクが含まれるリソースプールサーバーで、1 つのディスクが含まれるファームを作成する。 |
コントロールプレーンサーバー |
5 |
リソースプールサーバーが含まれるシャーシにログオンする。 |
リソースプールサーバー |
6 |
SSC にログオンする。 |
リソースプールサーバー |
7 |
リソースプールサーバーにログオンし、N1 Provisioning Server エージェントが動作中であることを確認する。 |
リソースプールサーバー |
8 |
イメージをカスタマイズする。 |
リソースプールサーバー |
9 |
リソースプールサーバーを停止する。 |
リソースプールサーバー |
10 |
DHCP からブートするようサーバーブレードを構成する。 |
リソースプールサーバー |
11 |
SSC にログオンし、リソースプールサーバーのブートモードを設定する。 |
リソースプールサーバー |
12 |
image —r コマンドを実行して、ファームをリリースする。 |
コントロールプレーンサーバー |
13 |
オプションで、image -u コマンドを使用してイメージ属性を更新することも可能。 |
コントロールプレーンサーバー |
14 |
ファームを削除する。 |
コントロールプレーンサーバー |
次のコマンドを使用して、サーバーの種類、ディスクの種類、ディスクサイズ、およびディスクコントローラを決定します。
/opt/terraspring/sbin/disk -l
/opt/terraspring/sbin/disk -lv
/opt/terraspring/sbin/device -l
これらのコマンドの出力は、以降の手順で image コマンドに対してパラメータとして使用します。
JumpStart インストールサーバーを設定します。
「JumpStart 設定の作成」を参照してください。
SPARC アーキテクチャーまたは x86 アーキテクチャーに応じて、ブートおよび構成 JumpStart サーバーをカスタマイズします。
「JumpStart ブートおよび構成サーバーのカスタマイズ」を参照してください。
N1 Provisioning Server から image -p -j コマンドを実行します。
このコマンドにより、適切なサイズのディスクが含まれるリソースプールサーバー上に、1 つのディスクを持つファームが作成されます。
このようなイメージを作成するための image -p -j コマンドは、次の形式になります。
image -p -j JumpStart_options_file server_type disk_type controller_type disk_size |
以下に例を示します。
image -p -j /image/jumpstart/js-options sunfire100s-95-blade local ide 30000000000 |
詳細については、image のマニュアルページを参照してください。
また、ソフトウェアをインストールするために N1 Provisioning Server DVD や別の共有メディアへのアクセスが必要である場合は、-z オプションを使用してこれを指定します。 このオプションを指定して、イメージの新規作成時にこれらの共有メディアにアクセスすることもできます。
-j オプションを使用して、Solaris SPARC JumpStart サーバーに関係する DHCP の名前/値のペアが含まれるファイルへのパスを指定します。 このファイルは次のような形式になります。
SinstNM image-server SinstIP4 10.42.42.1 SinstPTH /images/s9u5s SrootNM image-server SrootIP4 10.42.42.1 SrootPTH /images/s9u5s/Solaris_9/Tools/Boot SsysidCF 10.42.42.1:/images/jumpstart/sun4ublade SjumpsCF 10.42.42.1:/images/jumpstart |
ファイルには、各行に 1 つのオプションのペアが含まれます。 Solaris DHCP サーバーのオプションが必要ですが、通常これらは JumpStart クライアントを構成するための add_install_client ツール (-d オプションとともに使用した場合) により指定します。 JumpStart サーバーの設定と add_install_client スクリプトの実行の例については、「JumpStart 設定の作成」も参照してください。
image -p コマンドにより、イメージの新規作成に使用される新しいファームが作成されます。 サーバーにはまだイメージがインストールされていないため、ファームは起動を試みても失敗します。 割り当てられたリソースプールサーバー、および作成されたファームのファームID に関する情報を表示してimage -p ツールが終了します。 ファーム ID は、image -r コマンドを使用して割り当てられたリソースの最終的なリリースに必要です (下記を参照)。 image -r コマンドにより、イメージのリリース、ファームの再起動、およびイメージ作成プロセスの完了が行われます。
image コマンドにより、要求された種類のリソースプールサーバーが設定されます。 リソースプールサーバーの準備ができていれば、コンソールを介してサーバーに接続して JumpStart のインストールを開始するよう通知されます。
リソースプールサーバーが含まれるシャーシのシステムコントローラに、telnet 経由でログオンします。
image -p コマンドにより作成されたファームに、どのリソースプールサーバーが割り当てられているかを調べるには、device -l と入力します。
postinstall.sh スクリプトを使用して JumpStart ブートおよび構成サーバーをカスタマイズしている場合は、DHCP クライアントの構成と、リソースプールサーバーへの N1 Provisioning Server エージェントのインストールは完了しています。 postinstall.sh スクリプトを使用していない場合は、「手動でのリソースプールサーバーのカスタマイズ」を参照してください。
ブレードの SSC にログオンして、リソースプールサーバーを設定し、次のように入力してインストールを開始します。
SPARC アーキテクチャーの場合:
bootmode bootscript="boot net:dhcp - install" blade-ID
reset -y blade-ID
x86 アーキテクチャーの場合:
bootmode bootscript="boot net:dhcp" blade-ID
reset -y blade-ID
前の各手順でユーザーが指定したDHCP パラメータが正しい場合、このコマンドによってJumpStart のインストールが開始されます。
リソースプールサーバーがディスクからブートしない場合は、システムコントローラから次のように入力します。
bootmode bootscript="boot disk" blade blade-ID
reset -y
オプションで、要件に従ってアプリケーションとサービスを使用してイメージをカスタマイズすることもできます。 イメージをカスタマイズするには、root としてリソースプールサーバーにログオンします。
次のように入力して、N1 Provisioning Server エージェントが動作中であることを確認します。
ps -aef | grep tspragt IP-address-of-server-used-to-create-image "tsprnop IP-address-of-server-used-to-create-image" |
ps コマンドからの出力は次のようになります。
root 361 1 1 00:37:41 ? 0:01 java-Dsun.net.inetaddr.ttl=0 com.terraspring.mon.client.tspragt start 220.240 |
次のように入力してサーバーを停止します。
Solaris の場合: /usr/sbin/shutdown -y -g0 -i0
Linux の場合: /sbin/shutdown -h now
DHCP からブートするようサーバーブレードを構成します。
ブレードの SSC にログオンし、次のように入力して、ブレードが DHCP からブートするようブートモードを設定します。
bootmode bootscript="boot net:dhcp" blade-ID
reset -y blade ID
N1 Provisioning Server から image -r コマンドを実行します。
このコマンドにより、ユーザーが image —p コマンドを使用して作成したファームがリリースされます。 ファームのリリースには次の処理が含まれます。
イメージのスナップショットの取得。 スナップショットは、作成直後の新しいイメージとして機能します。
リソースプールに対するリソースプールサーバーのリリース。
イメージへの参照を使用した N1 Provisioning Server データベースの更新。
image -r -f farm_ID -S image_size -i image_name -T archive-type |
以下に例を示します。
image -r -f 171 -S 3000000000 -i new_solaris_image -T flash |
image -r コマンドを起動した後である場合、replaceFailedDevice 要求がキューに入ります。 イメージ作成プロセスを正しく完了するには、この要求を削除する必要があります。 request -l コマンドを実行して要求 ID を取得してから、request -d request_ID コマンドを使用して要求を削除します。
オプションで、image -u コマンドを使用してイメージ属性を更新することもできます。
farm -Df farm-ID と入力してファームを削除します。