この章では、特定の Sun Management Center ソフトウェアソリューションを実装するために配分または確保すべきオペレーティングシステム、ストレージ、およびコンピュータリソースを確認する上で参考となる情報を示します。
この章の内容は次のとおりです。
Sun Management Center 3.5 開発環境をインストールする予定がある場合、開発環境は別の専用マシンにインストールする必要があります。開発環境マシンには、Sun Management Center のサーバレイヤ、エージェントレイヤ、およびコンソールレイヤが自動的にインストールされます。Sun Management Center 開発用マシンは、Sun Management Center サーバレイヤの最小限のハードウェア要件とソフトウェア要件に適合する必要があります。開発環境マシンは、エージェントレイヤ、コンソールレイヤ、およびインストールする任意のアドオンの要件に適合する必要があります。
Sun Management Center 3.5 ソフトウェアは、以下のソフトウェアとの互換性があります。
SNMP (Simple Network Management Protocol) v1、v2、および v2 の任意の usec エントリ。これは、オペレーティング環境とアーキテクチャを問いません。
Solaris 2.6、Solaris 7、Solaris 8、および Solaris 9 オペレーティング環境バージョン用の Solstice Enterprise AgentsTM ソフトウェア。Solstice エージェントを Sun Management Center エージェントのサブエージェントとして構成すると、同じホストシステム上で Solstice エージェントを Sun Management Center エージェントと共存させることができます。レガシー SNMP エージェントをエージェントのサブエージェントとして定義するを参照してください。
Sun Management Center ソフトウェアには、以下の機能は存在しません。
Solstice SyMON™ 1.x ソフトウェアと下位互換性
Sun Management Center 3.5 ソフトウェアにおける SunVTS™ サポート
次の表に、Sun Management Center のベース製品レイヤごとにこの製品の旧バージョンとの互換性を示します。Sun Management Center バージョン 2.0 と 2.0.1 は Sun Enterprise SyMONTM ソフトウェアと呼ばれており、バージョン 2.1、2.1.1、3.0、および 3.5 は Sun Management Center と呼ばれています。
表 2–1 Sun Management Center の旧バージョンとの互換性 (ベース製品別)
コンソール |
サーバ |
エージェント |
---|---|---|
3.0 |
3.0 |
2.0.1、2.1、2.1.1、3.0 |
3.5 |
3.5 |
2.0.1、2.1、2.1.1、3.0、3.5 |
サポートされるハードウェアプラットフォームについての最新情報は、Sun Management Center の Web サイト http://www.sun.com/sunmanagementcenter を参照してください。 ハードウェア構成情報には、構成リーダモジュールが必要です。
次の表に、サポートされるプラットフォームの例を示します。
表 2–2 サポートされるプラットフォームの例
構成リーダモジュールと動的再構成 (DR) モジュールは、一部の Sun ハードウェアプラットフォームではサポートされていません。しかし、Sun Management Center のほかのベースモジュールはすべて Sun ハードウェアプラットフォームでサポートされています。
ベースモジュールの詳細は、『Sun Management Center 3.5 ユーザーガイド』を参照してください。
次に、Sun Management Center 3.5 のベースレイヤの要件を示します。必要となるリソースの合計を確認する方法についての詳細は、 付録 C 「必要となるハードウェアリソースの確認」を参照してください。
表 2–3 Sun Management Center 3.5 のベースレイヤシステムの要件
コンソールとサーバのデフォルトの最大ヒープサイズはそれぞれ 64M バイトですが、es-start によるコンポーネントの起動で説明しているようにこの最大サイズはカスタマイズできます。
次の表に、ベースアドオンをインストールする上で Sun Management Center の各レイヤに必要な最小のディスク容量を示します。必要となるリソースの合計を確認する方法についての詳細は、 付録 C 「必要となるハードウェアリソースの確認」を参照してください。
表 2–4 ベースコンポーネント別アドオンディスクの容量要件
次に、Sun Management Center 3.5 の JDK 要件を示します。
表 2–5 JDK 要件
コマンド which java を入力すると、どこに Java がインストールされているかがわかります。
Java 実行可能ファイルへのパスが表示されます。たとえば、次のようになります。
> which java /bin/java |
表示されるパスはシンボリックリンクである可能性があります。
コマンド java -version を入力します。
Java のバージョンが表示されます。
>java -version Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.2.0_01-b03) Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.2.0_01-b03, mixed mode) |
上記例では、/bin/java にインストールされている Java のバージョンは、グラフィカルユーザインタフェースで Sun Management Center 3.5 をインストールするには十分ではありません。また、この Java のバージョンは、Sun Management Center のコンソールとサーバを実行するのにも十分ではありません。
グラフィカルユーザインタフェースを使用して Sun Management Center のコンソールとサーバをインストール、設定、および実行するには、必須バージョンの Java ソフトウェアをインストールする必要があります。必須バージョンの Java ソフトウェアは Sun Management Center 3.5 installation CD 1 of 2 に格納されています。
スーパーユーザとしてログインします (su - root)。
現バージョンの Java ソフトウェアへのパスを削除します。
現バージョンの Java ソフトウェアがインストールされている場所は /bin/java であり、 /bin/java は /usr/j2se へのシンボリックリンクであると想定します。
.login または .cshrc ファイルを編集して、PATH ステートメントから /bin/java を削除します。
現在の Java ディレクトリの名前を変更します。
現在の Java のバージョンは 1.2 であると想定します。コマンド mv j2se java1.2 を使用すると、現在の Java ディレクトリの名前を Java バージョン 1.2 に変更できます。例えば、
# cd /usr # mv j2se java1.2 # ls java1.2 COPYRIGHT README.html jre/ opt/ LICENSE bin/ lib/ src.zip README include/ man/ |
必要に応じて、JAVA_HOME 環境を設定し直すことによって、現バージョンの Java ソフトウェアをほかのプロジェクトに使用できます。
シンボリックリンクを削除します。
たとえば、/bin/java が /usr/j2se へのシンボリックリンクである場合、コマンド rm /bin/java を入力します。
Sun Management Center 3.5 installation CD 1 of 2 から JDK をインストールします。
CD-ROM ドライブに Sun Management Center 3.5 CD 1 of 2 を挿入します。
CD-ROM の内容を表示します。
# ls -p /cdrom/cdrom0 Copyright classes/ lib/ JDK1.4.1_02/ image/ sbin/ ThirdPartyLicenseReadMe install/ |
表示される JDK ディレクトリのバージョンは、使用している Sun Management Center 3.5 マシンによって異なる可能性があります。
CD-ROM 上の JDK ディレクトリに移動します。
JDK ディレクトリの内容を表示します。
# cd /cdrom/cdrom0/JDK* /cdrom/cdrom0 # ls -p Solaris/ Windows/ |
pkgadd を使用して、JDK パッケージをインストールします。
コマンド pkgadd -d /cdrom/cdrom0/jdk_dir/Solaris を入力します。ここで、jdk_dir は CD-ROM 上にある JDK ディレクトリの名前です。
パッケージのリストが表示されます。そして、インストールしたいパッケージを選択するように求めるメッセージが表示されます。
Return キーを押すと、すべてのパッケージがインストールされます。JDK パッケージは /usr/j2se ディレクトリにインストールされます。
JAVA_HOME 環境変数を /usr/j2se に設定し直します。
C シェル環境の場合:
# setenv JAVA_HOME /usr/j2se |
Bourne 環境または Korn シェル環境の場合:
# JAVA_HOME=/usr/j2se # export JAVA_HOME |
.login または .cshrc ファイルに JAVA_HOME 環境変数を設定します。
この節では、Solaris プラットフォームと Microsoft Windows プラットフォーム上で空きディスク容量を確認する方法について説明します。