プロジェクトは、ホストに関連付けられているコンテナです。プロジェクトは、一連の物理システムリソースの構成と管理に使用します。プロジェクトは、全体的なサーバー統合計画を実行するときに役立ちます。プロジェクトには、次の機能があります。
アプリケーションの最小 CPU 予約数とメモリーキャップの設定によるシステムリソースの分散
各アプリケーションは、プロジェクトに設定された最小 CPU 予約数とメモリーキャップ (省略可能) が保証されます。たとえば、アプリケーションベースのプロジェクトでは、ネットワーク上で実行される任意のアプリケーションに最小 CPU 予約数とメモリーキャップの両方を設定できます。同じホストで複数のプロジェクトが有効で、アプリケーションごとにプロジェクトがある場合、システムリソースの競合が減ります。この場合、そのホストで動作する Solaris カーネルによって、各プロジェクトに設定されているリソース境界が適用されます。
プロジェクトのメンバーを使用して、プロジェクトで使用されているリソースの総量が追跡されます。UNIX ユーザーやグループは複数のプロジェクトに割り当てることができますが、ユーザーはデフォルトプロジェクトに割り当てられている必要があります。UNIX ユーザーが開始するプロセスは、ユーザーがメンバーである任意のプロジェクトにバインドできます。プロジェクトでは、プロジェクトのメンバーとリソースプールの両方を使用して、アプリケーションのリソース消費が追跡および制御されます。
プロジェクトの仕組みと、プロジェクトで使用されるリソース管理ツールについては、第 1 章「Solaris Container Manager 1.1 の紹介」を参照してください。
ソフトウェアをインストールし、設定したら、すぐに使用できるデフォルトプロジェクトがいくつかあります。ウィザードに従って独自のプロジェクトを作成することもできます。すべてのプロジェクトはコンテナに関連付けられています。このコンテナは、新規プロジェクトの作成に繰り返し使用できます。プロジェクトには、次の利点があります。
CPU セットとメモリーのリソース境界が同じ複数のプロジェクトインスタンスを作成できる。
複数のホスト間でプロジェクトインスタンスを分散できる。1 つの有効なプロジェクトを複数のホストに分散することはできませんが、追加で作成した、同じコンテナのプロジェクトインスタンスは、 別のホストに割り当てることができます。
新しいプロジェクトインスタンスを短時間で作成できるので、必要なときに簡単にリソースを配分できる。
GUI はブラウザに表示され、3 つの表示 (タブ) があります。ホストの観点からの表示、コンテナの観点からの表示、および未確認のアラームの表示です。 ホストの表示とコンテナの表示は、グループを作成し、グループに含める要素を選択することで、構成を変更できます。
また、ソフトウェアを使用し、コンテナ内で実行されているプロセスと使用されているリソースを簡単に確認できます。コンテナまたはホストごとのリソース使用状況を評価するのに役立つグラフのオプションもいくつかあります。データをファイルにエクスポートすることもできます。これらの機能を使用すると、リソース消費を監視および再評価し、適切に調整できます。
ソフトウェアのアラーム機能を使用すると、コンテナのリソース消費が設定したしきい値に達したときに電子メールの通知を受け取ることができます。GUI では、ホストとコンテナにアラームのアイコンが表示されます。
リソース変更ジョブ機能を使用すると、1 回の要求で、1 つまたは複数のコンテナの現在のリソース境界を変更するスケジュールを 設定できます。リソース変更ジョブの作成または変更は、ウィザードに従って行うことができます。