タイムシェアスケジューラでは、優先順位に基づいて CPU 時間が割り当てられ、使用可能な CPU がすべてのプロセスに比較的均等に配分されます。TS は管理の必要がないので、簡単に使用できます。ただし、TS では、特定のアプリケーションのパフォーマンスは保証されません。TS は、CPU の割り当てが必要ない場合に使用します。
たとえば、2 つのプロジェクトが FSS リソースプールに割り当てられ、それぞれに 2 つのシェアがある場合、これらのプロジェクト内で実行されているプロセス数は重要ではありません。1 つのプロジェクトは、使用可能な CPU の 50 パーセントだけを使用できます。したがって、1 つのプロセスが営業プロジェクト内で実行されていて、99 個のプロセスがマーケティングプロジェクト内で実行されている場合、営業プロジェクト内の 1 つのプロセスが CPU の 50 パーセントを使用できます。マーケティングプロジェクト内の 99 個のプロセスは、使用可能な CPU リソースの 50 パーセントを共有する必要があります。
TS のリソースプールでは、CPU がプロセスごとに割り当てられます。営業プロジェクトの 1 つのプロセスは、CPU の 1 パーセントだけを使用でき、マーケティングプロジェクトの 99 個のプロセスが、使用可能な CPU リソースの 99 パーセントを使用できます。
公平配分スケジューラとタイムシェアスケジューラについては、『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』を参照してください。