イネーブラコードを入力すると、Backup 機能のロックが解除され、45 日間だけ使用できるようになります。45 日の期間が経過したあとも Backup を使い続けるためには、イネーブラ証明書に記載されている指示に従って、有効にしたソフトウェアを登録しなければなりません。ソフトウェアを登録すると、そのシステムの情報とイネーブラコードに基づいた一意の認証コードが生成されます。この認証コードを取得して入力すれば、Backup ソフトウェアを期限に制限なく使用できます。
対話型の nsr_ize プログラムは、Backup ソフトウェアとファイルをマシンにインストールしたり、マシンから削除したりする場合に使用します。質問が表示されて、ユーザーがそれに対して答えるというかたちで進められます。ほとんどの質問には、標準的な環境で使用するためのデフォルトの答えが用意されています。
nsr_ize プログラムでは、/etc/rpc などの一部のシステム管理ファイルを変更します。使用しているシステムが YP の場合は、nsr_ize プログラムによって /etc/rpc のローカルコピーが変更されたとおりに YP マスターの /etc/rpc ファイルを変更してください。
nsr_ize プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsr_ize [-i | -r -u] [-c | -s] [-kmnqxv> |
-c オプションは、クライアントソフトウェアだけをインストールまたは削除する場合に使用します。
-i オプションは、Backup ソフトウェアと関連ファイルをインストールする場合に使用します。
-k オプションは、Backup デーモンを確認せずに削除する場合に使用します。
-m オプションは、Backup マニュアルページのインストールまたは削除を行わない場合に使用します。
-n オプションは、ファイルシステムを変更するアクションを実行しない場合に使用します。-n オプションを使用すると、実際にコマンドは実行されずに、インストールスクリプトが印刷されます。
-q オプションは、nsr_ize をクワイエットモードで実行する場合に使用します。
-r オプションは、Backup ソフトウェアと関連ファイルを削除する場合に使用します。
-s オプションは、サーバーソフトウェアだけをインストールまたは削除する場合に使用します。
-u オプションは、Backup ソフトウェアのアップグレード用にシステムを準備する場合に使用します。既存の Backup ソフトウェアは削除されますが、nsr.res ファイル、クライアントファイルインデックス、サーバーブートストラップ、メディアデータベースは保持されます。
-v オプションは、冗長モードで nsr_ize を実行する場合に使用します。
-x オプションは、デバッグフラグを設定する場合に使用します。
nsrlic プログラムは、Backup サーバーで現在アクティブになっているすべてのライセンス情報に関するレポートを作成します。このコマンドは、Backup リソースデータベースに照会して、書式を設定し、標準出力にその結果を表示します。nsrlic を呼び出すためにスーパーユーザーになる必要はありません。
シェルプロンプトでオプションのフラグを付けずに nsrlic コマンドを入力すると、次の例に示すように、コマンドを呼び出したサーバーに関するレポートが得られます。
SERVER (UNIVERSAL) CLIENT LICENSES Available: 10 Used: 0 Borrowed from Server: 0 Remaining: 10 Connected Clients: ; Defined Clients: ; WORKSTATION CLIENT LICENSES Available: 0 Used: 0 Remaining: 0 Connected Clients: ; Defined Clients: ; SERVER CLIENT TYPES AIX: 0 HP: 0 Solaris: 0 SunOS: 0 Windows NT Server: 0 NetWare: 0 WORKSTATION CLIENT TYPES DOS: 0 Macintosh: 0 OS/2: 0 Windows 3.1x: 0 Windows 95: 0 Windows NT Workstation: 0 Others: 4 |
nsrlic プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsrlic -vi -s server |
-i オプションは、nsrlic を対話型モードで使用する場合に使用します。このモードで、別のレポートの要求、情報の再表示、または別のサーバーへの切り替えが可能です。対話型モードでは、次のようにプロンプトと選択肢が表示されます。
connecting to jupiter... Available commands are: summary - display a summary report of licenses detail - display a detailed report of licenses connect [server name] - connect to server help - list command helps. quit - quit out of nsrlic command. nsrlic> |
一度要求した情報は、nsrlic> プロンプトで別の接続コマンドを実行するまでキャッシュに格納されています。
-s server オプションは、特定の Backup サーバーを選択して照会する場合に使用します。このオプションを省略すると、nsrlic プログラムを実行したサーバーが照会されます。
-v オプションは、詳細な長い文章のレポートを作成する場合に使用します。また、ライセンス数とクライアント数のほかに、接続、定義されているクライアントのリストが表示されます。
「NSR license」リソースには、イネーブラコードと認証コードが入力されている各 Backup ソフトウェアの機能が記述されています。Backup サーバーの「NSR license」リソースを検査するには、スーパーユーザーになり、GUI を使用して「Registration」ウィンドウを表示するか、シェルプロンプトで次のコマンドを入力します。
# nsradmin -c "type:NSR license" |
「NSR license」の作成、有効化、または認証の操作は GUI から行えますが、既存の「NSR license」リソースを更新する場合は nsrcap コマンドを使用しなければなりません。
nsrcap プログラムは、インストールした Backup ソフトウェアの機能を有効にするための固有のイネーブラコードを、Backup サーバーの「NSR license」リソースに入力する場合に使用します。nsrcap プログラムを使用して、新しい機能のイネーブラコードを入力します。あるいは nsrcap プログラムを使用して、既に使用している Backup ソフトウェアの機能をアップグレードまたはダウングレードするためのイネーブラコードを入力します。
nsrcap プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsrcap [-vn] {-c | -u | -d} enabler-code |
nsrcap プログラムを使用する場合は、Backup サーバーのスーパーユーザーになり、次のオプションの中から 1 つだけ指定します。
-c オプションを使用して、まだインストールされていない機能を使用するためのイネーブラコードを入力できます。機能の読み込みは一度しかできません。イネーブラを二度以上読み込ませようとすると、エラーになります。
-d オプションを使用して、既存の基本イネーブラまたはジュークボックスイネーブラをダウングレードするためのイネーブラを入力できます。イネーブラをダウングレードすると、元のレベルに戻すことはできません。ご購入先からの指示がない限り、-d オプションは使用しないでください。
-u オプションを使用して、既存の基本イネーブラをアップグレードするためのイネーブラを入力できます。-u オプションはサーバーのイネーブラコードにのみ使用できます。イネーブラをアップグレードすると、元のレベルに戻すことはできません。
nsrcap プログラムには、上記以外にも、コマンドを入力する際に選択できるオプションが 2 つあります。
-v オプションを使用して、入力したイネーブラに関する詳細な説明を表示できます。
-n オプションを使用して、イネーブラコードの妥当性を検査できます。-n オプションを指定すると、コマンド行に入力したイネーブラコードが検査されますが、Backup サーバーの「NSR license」リソースには入力されません。
nsr_shutdown コマンドは、Backup サーバー上の Backup プロセスを識別し、停止する場合に使用します。Backup ソフトウェアをインストールまたは削除する必要がある場合は、必ずこのコマンドを使用します。スーパーユーザーになり、nsr_shutdown コマンドを使用します。
次の例で、nsr_shutdown に使用できる形式とコマンドオプションについて説明します。
-a オプションを使用して、すべての Backup デーモンを停止できます。このオプションは、-A、-d、および -s オプションと組み合わせても同じ結果になります。
-A オプションを使用して、任意の nsralist プロセスを停止できます。
-d オプションを使用して、Backup サーバーデーモンを停止できます。オプションを指定しないと、デフォルトで、この -d オプションが指定されているとみなされます。
-n オプションを使用して、実際に停止は行わずに停止コマンドをエコーバックできます。
-q オプションを使用して、確認のためのプロンプトを表示しないで停止できます。
-s オプションを使用して、任意の savegrp および nsrexecd プロセスを停止できます。
-v オプションを使用して、nsr_shutdown のコマンド実行時に、コマンドとその引数をエコーバックできます。