Backup ソフトウェアは、コマンド行インタフェースまたは GUI で使用できます。管理プログラムはネットワーク上の任意のマシンから開始できますが、管理特権を持つユーザーだけが実際に変更を加えることができます。バックアップと復旧、およびオプションのアーカイブと取り出しのためのユーザープログラムは、クライアントリソースでその機能が有効になっているクライアントマシンでのみ使用できます。
サーバーの選択に関連するクライアントコマンドは、管理と操作の 2 つのグループに分類されます。管理コマンドには nwadmin、nsrwatch、および mminfo があります。操作コマンドには save、savefs、および recover があります。どちらのコマンドグループも、明示的に Backup サーバーを指定するための -s server オプションを使用できます。
サーバーが明示的に指定されていなければ、操作コマンドは次の順序に従って、いずれかのサーバーを選択します。最初に検出されたサーバーが使用されます。
現在選択されているディレクトリが実際に存在するマシンの判定が実行されます。これは NFS サーバーかローカルマシンのどちらかです。RAP に照会して、そのマシンが Backup サーバーのクライアントであると判定されたら、その Backup サーバーが選択されます。現在選択されているディレクトリをバックアップするサーバーが複数ある場合は、いずれか 1 つのサーバーが選択され、他のサーバーの名前を示す情報メッセージが出力されます。
現在選択されているディレクトリが実際に存在するマシンが Backup サーバーであるかどうかが確認されます。Backup サーバーであれば、そのマシンが使用されます。
ローカルマシンが Backup サーバーであるかどうかが確認されます。Backup サーバーであれば、そのローカルマシンが使用されます。
これでも Backup サーバーが見つからない場合には、nsrhost というホスト名のマシンが選択されます。
nsradmin プログラムは、Backup システム用のコマンド行を使用する管理プログラムです。通常 nsradmin は、ネットワーク全域の Backup リソースの監視と変更に使用します。標準入力でコマンドを入力し、標準出力でそのコマンド出力が表示されます。
コマンドオプションを指定せずに nsradmin コマンドを入力すると、次のようなコマンドプロンプトが表示されて、必要な追加オプションを入力するように要求されます。
nsradmin> |
nsradmin プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsradmin [-c] [-i file] [-s server] [-p prognum] [v version] [query] nsradmin [-c] [-i file] [-f resource-file] [-t typefile] [query> |
-f resource-file オプションを入力すると、ネットワークに接続する代わりに、resource-file に指定した Backup リソースファイルを使用できます。Backup サーバーが現在バックアップを実行中の場合は、このオプションは使用できません。-f と resource-file 引数を繰り返し使用し、一度に複数のファイルにアクセスして nsradmin を開始できます。
-i file オプションを入力すると、標準入力の代わりにファイルから入力コマンドを取り出すように Backup に指示できます。nsradmin プログラムをこのモードで使用する場合には、対話型プロンプトは表示されません。
-p program オプションを入力すると、標準プログラム番号の代わりに指定された RPC プログラム番号を使用できます。標準プログラム番号は、390109 です。通常は、発生した問題をデバッグする場合にだけ使用します。
-s server オプションを入力すると、特定の Backup サーバーに接続できます。このコマンドは、サーバーが多数存在する場合にポーリングされるリソースの数を制限したり、RPC ロケーションサービスが稼動していない時に Backup サーバーを管理したりする場合に便利です。
-t typefile オプションを入力すると、代替ファイル typefile を使用して RAP タイプを定義できます。
-v version オプションを入力すると、Backup RAP サービスを指定のバージョン番号に設定できます。バージョンのデフォルト値は「2」です。通常、発生した問題をデバッグする場合にだけ使用します。
query オプションを属性リストの形式で指定すると、編集操作を実行できます。
attribute ::= name [: value [, value]*] |
属性とは、名前と、オプションでその後にコロンと 0 以上の値 (空白の場合もある) が入っているものです。複数の値を指定する場合は、コンマで区切ります。次の行に続ける場合は、行の末尾にコンマを付けます。
attribute list ::= attribute [; attribute]* |
属性リストとは、1 つまたは複数の属性をセミコロンで区切ったものです。次の行に続ける場合は、行の末尾にセミコロンを付けます。属性リストの最後には改行文字を入れ、この改行文字の前にはコンマやセミコロンは入れません。
name: mars; type: NSR client; remote access: mars, venus, jupiter |
nsradmin の入力プロンプトごとに、コマンド名とオプションの引数を入力します。コマンド名は、最も短い固有の文字列に短縮できます。たとえば、print コマンドの場合は、p と入力できます。コマンド引数は、属性リストの形式で指定します。通常 nsradmin コマンドは、照会によって得られる一連のリソースで動作します。照会には、次の規則に従ってリソースと照合する属性リストを指定します。
リソースは、指定した属性すべてと一致
ある属性に対して複数の値を指定した場合は、リソースはいずれかの値と一致すればよい
照会の値の指定には、正規表現も可能。パターン照合は、指定した属性が組み込まれているすべてのリソースに対して行われる
属性に値を指定していない場合は、リソースには、その名前の属性が組み込まれている必要がある
照会で、名前のほかに値が指定されていない場合は、nsradmin プログラムは、その名前に基づいて照会を判別しようとします。名前がホスト名である場合は、その指定したホスト上のすべてのリソースに対して照会が行われます。ホスト名でない場合は、その名前がタイプ名に変換され、指定したタイプのリソースがすべて選択されます。
以下に、使用できるコマンドとその機能を説明します。
bind query
照会によって指定されるリソースを所有するサービスに結合します。照会を指定しないと、RAP リソースディレクトリに照会を送信し、変更されるリソースを所有するサービスに update、create、delete コマンドを送信します。このコマンドが失敗した場合は、直前のサービスがそのまま使用されます。
create attribute-list
指定する属性でリソースを作成します。
delete query
現在の照会と一致するリソースを削除します。照会を指定すると、その照会が現在の照会になります。
edit query
現在の照会と一致するリソースを編集します。照会を指定すると、その照会が現在の照会になります。エディタを終了させると、nsradmin は、リソースの変更に基づいて更新、削除、作成処理を行います。リソース ID 属性は編集しないで、ファイルへの書き込みが終了してからエディタを終了させてください。
help command-name
? command-name
コマンドを説明するメッセージを出力します。コマンド名を指定しないと、すべてのコマンドの一覧表が出力されます。
print query
現在の照会と一致するリソースを出力します。照会を指定すると、その照会が現在の照会になります。現在の表示リストが空でない場合は、表示リストに名前が指定されている属性だけが表示されます。
server server-name
指定する Backup サーバー名にバインドします。サーバーを指定しないと、RAP ロケーションサービスが使用されます。このコマンドが失敗した場合は、直前のサーバーがそのまま使用されます。
show name
名前リスト (実際には値を指定していない属性リスト) を指定すると、これらの名前が表示リストに追加されます。これより後に出力されるコマンドでは、これらの属性だけが表示されます。名前リストを指定しないと表示リストは削除され、その結果、すべての属性が表示されます。
types
すべての既知のタイプのリストを出力します。
update attributes
現在の照会によって指定されるリソースを更新し、属性に一致させます。
quit
nsradmin プログラムを終了させます。
option dynamic:choice;hidden:choice;resource id:choice
一部のオプションでリソースの表示を変更できます。引数を指定しないと、現在のオプションが表示されます。オプションを指定すると、その指定したオプションに変更されます。option コマンドによって、指定した表示オプションが設定されます。各オプションはセミコロンで区切り、「on」または「off」のどちらかの値を指定できます。
有効なオプションを以下に示します。
dynamic を使用すると、nsradmin により、通常は隠されている属性も含めてすべての動的属性が表示されます。
hidden を使用すると、nsradmin により、通常は隠されている属性も含めてすべての属性が表示されます。
resource id を使用すると、nsradmin により、各リソースのリソース ID が表示されます。リソース ID とは、Backup がリソースに順番を付けて識別するために内部で使用する番号のことです。
unset dynamic;hidden;resource id
このコマンドは、指定するオプションをオフにする場合に使用します。
. query
照会を指定してある場合には、照会の結果を出力せずに現在の照会を設定します。指定していない場合には、現在の照会、表示リスト、サーバー割り当て、オプションが表示されます。
nsradmin プログラムは、nwadmin プログラムで使用できるリソースと同じリソースを管理するためのキャラクタベースのインタフェースを提供します。以下のリソースがあります。
「NSR client」リソースには、保存すべきファイル、バックアップスケジュール、ファイルを保存の対象から除外するための指示、ファイルのインデックスエントリをオンラインファイルインデックスとメディアインデックスに保持する期間、および、クライアントのファイルに対してバックアップ、ブラウズ、復旧の権限が与えられるユーザーが記述されます。Backup サーバーの「NSR client」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR client」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - Backup クライアントのホスト名を指定します。
「server」属性 - クライアントの Backup サーバーのホスト名を指定します。
「archive services」属性 - システムがアーカイブサービスを使用できるかどうかを指定します。この属性を使用するためには、サーバー上でアーカイブサポートが有効になっている必要があります。
「schedule」属性 - 「save set」属性に指定されているセーブセットのバックアップレベルを制御するスケジュールの名前を指定します。
「browse policy」属性 - エントリがクライアントのオンラインファイルインデックスに保持される期間を制御するポリシーの名前を指定します。
「retention policy」属性 - メディアインデックス内のエントリが再利用可能としてマークされるまでの期間を制御するポリシーの名前を指定します。
「directive」属性 - クライアントのバックアップに使用する指示を指定します。
「group」属性 - クライアントが属しているグループを指定します。このグループによって、クライアント上でいつスケジュールされたバックアップを行うかを制御します。
「save set」属性 - クライアントについて保存するパス名を指定します。クライアントが異なるスケジュールで複数のファイルシステムを保存しなければならない場合には、個々のファイルシステムとスケジュールごとにクライアントリソースが必要となります。
「priority」属性 - クライアントに与えられるバックアップの優先順位を指定します。1 が最も高く、1000 が最も低い優先順位です。自動化されたセーブグループでは、高い優先順位のクライアントから先にバックアップしようと試みます。
「remote access」属性 - クライアントのファイルのバックアップ、ブラウズ、および復旧を行う権限を持つユーザーを指定します。この属性に名前を追加することで、新たにユーザー、ホスト、およびネットグループにクライアントのファイルへのアクセス権を与えることができます。ネットグループ名はアンパサンド (&) で始めます。user@host または host/user の形式で入力すると、指定されたユーザーに対してクライアントのファイルへのアクセス権が許可されます。
「remote user」属性 :
Backup サーバーがクライアントに対して自分自身を認証させるために使用するユーザーログイン名を指定します。このクライアントは、rsh または nsrexecd を使ってネットワークにアクセスできます。
Backup サーバーが、保存するファイルを判断するために使用します (savegrp -p コマンドで実行された場合)。
一部のクライアント (NetWare ファイルサーバーなど) が、バックアップされるファイルにアクセスできるようにします。この手順は、「remote user」属性と「password」属性を組み合わせて使用した場合にのみ有効です。
「password」属性 - savegrp プログラムが、クライアントマシン上で savefs コマンドおよび save コマンドを開始するために使用します。savefs コマンドおよび save コマンドは、このパスワードを使って、バックアップされるファイルへのアクセス権を取得します。パスワードを指定した場合には、クライアントリソースの「remote user」属性も定義する必要があります。
「backup command」属性 - クライアントのデータとセーブセットのリモートバックアップを実行します。このコマンドは、バックアップの前処理と後処理も実行できます。指定する値は「nsr」または「save」で始めます。
「executable path」属性 - Backup サーバーがクライアント上でコマンドを実行するために使用するパスを指定します。
「server network interface」属性 - サーバーが保存と復旧に使用するネットワークインタフェースを指定します。
「aliases」属性 - 照合が一致しうるクライアントマシンの別名を指定します。
「owner notification」属性 - システムの所有者/主ユーザーに、ステータスメッセージの内容を送信します。
「statistics」属性 - クライアントのオンラインファイルインデックスのサイズ、使用されている K バイト数、およびインデックス内のエントリ数から構成されます。
「index save set」属性 - インデックス操作が最も古いサイクルをパージするように設定されている場合に、クライアントファイルインデックスにあるパージ対象のセーブセットを指定します。
「index message」属性 - 前回のインデックス操作の結果として発生したステータスメッセージです。
「index operation start」属性 - 現在選択されているインデックス操作の開始時刻を指定します。この属性は、操作が「Idle」の場合にはヌル文字列 ("") です。
「index progress」属性 - インデックス操作で現在実行されているタスクがどの程度終了したかを示します。この属性は、操作が「Idle」の場合には空白で、パーセンテージで表現されます。
「index operation」属性 - 現在選択されているインデックス操作を指定します。
「parallelism」属性 - 1 台のクライアント上で同時に実行される保存操作の最大数を示します。
「archive users」属性 - クライアント上でアーカイブサービスへのアクセス権が与えられるユーザーを指定します。この属性は、サーバ−上でアーカイブサポートが有効になっている場合にのみ設定できます。
「application information」属性 - クライアントのアプリケーション情報を指定します。
「storage nodes」属性 - クライアントがデータの保存に使用できるストレージノードを指定します。クライアントの保存データは、使用可能なデバイスに接続されていて、メディアサービスが機能している最初のストレージノードに送られます。
「clone storage nodes」属性 - ストレージノードがデータのクローンの宛先として使用できるストレージノードを指定します。ストレージノードのクローンデータは、使用可能なデバイスに接続されていて、メディアサービスが機能している最初のストレージノードに送られます。
次の例は、saturn という名前のクライアントを定義するための「NSR client」リソースです。このクライアントは、すべてのファイルを Backup サーバー mars にバックアップします。
type: NSR client; name: saturn; server: mars; archive services: Disabled; schedule: Default; browse policy: Month; retention policy: Quarter; directive: ; group: engineering; save set: h:¥, c: ¥usr, c:¥usrsrc; remote access: venus, sam@*, jupiter/john; remote user: operator; password: ; backup command: ; aliases: saturn.sun.com; archive users: ; storage nodes: nsrserverhost; clone storage nodes: ; |
「NSR device」リソースには、Backup サーバーが使用する各ストレージデバイスが記述されます。Backup サーバーの「NSR device」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR device」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - デバイスのパス名を指定します。オプションとしてクローズ時に「Berkeley スタイル」のテープ配置機能をサポートしているシステムでは、BSD スタイルのテープデバイス名を使用します。光ディスクの場合には、パス名は一般に「c」パーティションになります。
外部のメディア管理サービスとの通信を容易にするために、論理デバイスタイプが定義されています。この種のサービスと通信する場合には、ボリュームのロード先のデバイスがメディア管理サービスによって決まることがあります。論理デバイスは Backup デバイスリソースの定義に使用されます。
定義の時点では、デバイス名は特定のデバイスには関連付けられていません。メディアのタイプとファミリは、どちらもデフォルト値は「logical」に設定されています。Backup からの要求への応答としてメディア管理サービスがボリュームをデバイスにロードするまでは、名前、タイプ、およびファミリは決まっていません。その後、実際のデバイスの名前、タイプ、およびファミリが、それぞれ「logical name」、「logical type」、および「logical family」の各属性に格納されます。論理デバイスと実際のデバイスとの間の関連付けは、ボリュームがデバイスにロードされていて、Backup による使用のために割り当てられている間のみ有効です。
「media type」属性 - デバイスが使用するメディアタイプを指定します。この属性に使用できる値の例を以下に示します。
「4mm」 - 4mm デジタルオーディオテープ (1G バイト)
「8mm」 - 8mm ビデオテープ (2G バイト)
「dlt」 - デジタルリニアテープカートリッジ (10G バイト)
「vhs」 - VHSデータグレードビデオテープ (14G バイト)
「3480」 - 高速カートリッジテープ (200M バイト)
「logical」 - 外部のメディア管理サービスとの通信に使用
「enabled」属性 - デバイスが使用可能かどうかを示します。
「read only」属性 - デバイスが復旧や取り出しなどの読み取り操作専用かどうかを示します。
「target sessions」属性 - 1 つのデバイスに対して行われる保存操作のターゲット数を指定します。この属性は、負荷の調整のために使用されます。すべてのデバイスがそれぞれのターゲット数に達すると、それ以降のセッションはすべてのデバイスに均等に割り当てられます。
「media family」属性 - メディアタイプによって決定される、ストレージメディアのクラスを指定します。
「tape」 - テープストレージデバイス
「disk」 - ディスクストレージデバイス
「logical」 - 外部メディアデバイス
「message」属性 - 操作の進行状況や速度など、デバイスに関連する Backup サーバーからの最後のメッセージを指定します。
「volume name」属性 - デバイスのボリュームのマウントとマウント解除を監視します。
「write enabled」属性 - 現在選択されているボリュームへの書き込みが可能かどうかを示します。
「volume operation」属性 - 現在デバイスに入っているメディアボリュームを、いくつかの方法で操作します。
「Unmount」操作で、デバイスを解放します。
「Mount」操作で、ロードされているボリュームをデバイスにマウントします。
「Verify label」操作で、ボリュームのラベルとボリュームの属性を読み取り、ボリュームの有効期限を設定します。
「Verify write time」操作で、「volume write time」属性を設定します。
「Label」操作または「Label without mount」操作で、ボリュームのための新しいラベルを作成します。
「Eject」操作で、ボリュームをデバイスから排出します。
「Monitor device」操作で、デバイスを定期的にチェックして、ボリュームがデバイスにロードされているかどうかを確認します。読み取り可能な Backup ラベルが付いているボリュームがロードされると、そのボリュームは Backup サーバーのメディアデータベースに追加されます。ボリュームが書き込み可能であれば、そのボリュームは書き込みアクセス権があるものとしてマウントされます。そうでなければ、ボリュームは読み取り専用としてマウントされます。
「volume label」属性 - 「Verify label」操作によって設定されます。「Label」操作への入力として使用できます。
「volume default capacity」属性 - 「volume current capacity」属性が空白である場合に、「Label」操作によって使用されます。この属性により、デフォルトとは異なる容量を持つデバイス (またはテープ、あるいはその両方) を使用するときに、デフォルトのサイズを変更できます。
「volume current capacity」属性 - 「Label」操作の際のボリュームの容量を決定します。
「volume expiration」属性 - 「Verify label」操作によって設定される、ボリュームの有効期限を指定します。
「volume pool」属性 - ボリュームが属している、または割り当てられているプールを指定します。
「NSR operation」属性 - デバイスによって現在実行されている操作を指定します。
「minor mode」属性 - デバイスの現在のステータスを報告します。
「statistics」属性 - デバイスの操作に関する統計情報を報告します。統計情報には以下のものがあります。
「elapsed」 - 操作の所要時間
「error」 - エラーの数
「last rate」 - 最後の書き込み速度
「max clients」 - 同時に使用できるクライアントの最大数
「file marks」 - 書き込まれたファイルマークの数
「rewinds」 - 巻き戻しの回数
「files skipped」 - スキップされたファイルの数
「records skipped」 - スキップされたレコードの数
「current file」 - 現在使用しているファイルの番号
「current record」 - 現在使用しているレコードの番号
「seek files」 - 間に存在するファイルに対する相対番号
「seek records」 - 間に存在するレコードに対する相対番号
「estimated kb」 - ボリュームに対して行われた読み書きの量の推定値
「amount kb」 - ボリュームに対して読み書きを行なった k バイト数
「file amount kb」 - このファイルに対して読み書きを行なった k バイト数
「sessions」 - このデバイスに割り当てられている現時点でのセッション数
「cleaning required」属性 - デバイスのクリーニングが必要かどうかを示します。この属性の値を「yes」から「no」に変更した場合、「date last cleaned」属性の値を更新しなければ、「date last cleaned」属性は現在の時刻に設定されます。デバイスのクリーニングがスケジュールされている場合には、この属性は「yes」に設定されます。その後、デバイスのクリーニングが必要であることを示す「device cleaning required」通知が送信されます。
「cleaning interval」属性 - 「date last cleaned」属性の値から、そのデバイスの次のスケジュールされたクリーニングまでの期間を指定します。
「date last cleaned」属性 - デバイスが最後にクリーニングされた時刻と日付を記録します。
「volume block size」属性 - 現在マウントされているボリュームのブロックサイズを指定します。
「volumeid」属性 - 現在マウントされているボリュームのボリューム ID を指定します。
「access count」属性 - Backup デバイスとして構成されてから、このデバイスに対して操作が行われた回数を示します。
「access weight」属性 - デバイスに対して行われる 1 回の操作の重みを示します。デバイスの重みは、そのデバイスが使用されるたびに増えていき、新規の操作の対象として選択される頻度が低くなります。
「consecutive errors」属性 - デバイスで検出された、連続したエラーの現時点での数を指定します。
「max consecutive errors」属性 - 連続エラー数の上限を示します。この数に達すると、デバイスは使用不可能になります。
「operation arg」属性 - デバイス操作に関する追加のパラメータを指定します。パラメータは文字列にパックされ、解析されます。
「volume message」属性 - ボリュームの最後の操作の結果を示します。
「volume write time」属性 - セーブセットがこのボリュームに初めて書き込まれた時刻を示します。
「volume flags」属性 - 「Label」操作または「Label without mount」操作の対象となったボリュームの新しいフラグを示します。
「jukebox device」属性 - メディアデバイスがジュークボックス内にあるかどうかを示します。
「unlabeled volume loaded」属性 - デバイスにロードされているボリュームに、読み取り可能な Backup ボリュームラベルがあるかどうかを示します。
「auto media management」属性 - デバイスの自動メディア管理機能が有効になっているかどうかを示します。この値が「yes」に設定されていると、デバイスにロードされている再利用可能なボリュームは、再利用のために Backup によって自動的にラベルが付け直されることがあります。また、デバイスにロードされているラベルなしのボリュームは、自動的にラベルが付けられることがあります。このデバイスで読み取り可能なラベルが付いていないボリュームは、ラベルを持たないと見なされます。以下の場合にも、ボリュームにはラベルが付いていないと見なされます。
ボリュームに、このデバイスでは読み取り不可能な密度で書き込まれたラベルが付いている場合
ボリュームに、Backup 以外のアプリケーションによって書き込まれたデータが格納されていて、Backup が認識可能なラベルが付いていない場合
「logical name」属性 - 論理デバイスの名前を指定します。
「logical type」属性 - 論理デバイスのタイプを指定します。
「logical family」属性 - 論理デバイスに関連付けられているファミリを指定します。
「connection process id」属性 - 外部のメディア管理サービスとマウントされているボリュームとの間の接続を保持しているプロセス識別子を指定します。
「connection message」属性 - 外部のメディア管理サービスに接続されているプロセスが報告するエラーメッセージを指定します。
「connection status」属性 - 外部のメディア管理サービスに接続されているプロセスが報告する終了ステータスを指定します。
「save mount timeout」属性 - デバイスが置かれているストレージノードに対する最初の保存マウント要求のタイムアウト値を示します。要求が満たされなければ、ストレージノードは「save lockout」属性に指定されている時間 (分単位) だけ、保存の割り当ての対象から除外されます。
「save lockout」属性 - ストレージノードが保存の割り当ての対象から除外される時間を示します。
次に「NSR device」リソースの例を示します。
type: NSR device; name: /dev/nrst8; message: writing, done volume name: mars.017; media family: tape; media type: 8mm 5GB; enabled: Yes; write enabled: Yes; read only: No; target sessions: 4; volume label: mars.017; volume default capacity: ; volume current capacity: 5000 MB; volume expiration: "Thu Sep 21 17:23:37 1996"; volume pool: Default; volume flags: ; volume operation: ; volume write time: ; volume block size: 32 KB; volume id: 32449; accesses: 199; access weight: 1; consecutive errors: 0; max consecutive errors: 20; operation arg: ; volume message: ; NSR operation: ; minor mode: idle; jukebox device: Yes; statistics: elapsed = 257572, errors = 0, last rate = 397, max clients = 3, file marks = 22, rewinds = 4, files skipped = 1976, records skipped = 0, current file = 2389, current record = 162, seek files = 0, seek records = 0, estimated kb = 0, amount kb = 6273, file amount kb = 6273, sessions = 1; cleaning required: No; cleaning interval: 2 weeks; date last cleaned: "Tue Apr 11 15:10:32 1995"; auto media management: No; unlabeled volume loaded: No; logical name: ; logical type: ; logical family: ; connection process id: ; connection message: ; connection status: ; save mount timeout: 30; save lockout: 0; |
「NSR directive」リソースを使用して、保存するファイルと、特定のタイプのファイルに対する特殊な処理指定を制御します。Backup サーバー「 NSR directive」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR directive」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ディレクティブリソースの名前を指定します。これらの名前は、Backup クライアントリソースの作成または更新の際に選択項目として表示されます。
「directive」属性 - ディレクティブを定義する規則を示します。
次に、NTdirective という名前の「NSR directive 」リソースの例を示します。
type: NSR directive; name: NT directive; directive: " << / >> +skip : core skip : tmp << c:¥usr¥spool¥mail >> mailasm : * << c:¥nsr >> allow "; |
「NSR group」リソースを使用して、Backup クライアントのグループがデータの保存を開始する時刻と、スケジュールされたバックアップを毎日自動的に開始するかどうかを制御します。Backup サーバー「 NSR group」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR group」リソースには以下の属性があります。
「name 属性」 - リソースによって定義されるグループの名前を指定します。この 「name」は「NSR client」リソースと「NSRpool」リソースで選択項目として表示されます。
「autostart」属性 - グループを毎日自動的に保存するかどうかを決定します。「autostart」を使って次の操作を開始できます。
「Enabled」操作で、「start time」属性に指定されている時刻に、グループのメンバーのデータの保存を開始します。
「Disabled」操作で、グループのメンバーに対して指定されている自動保存プロセスを無効にします。
「Start now」操作で、グループのメンバーのデータをただちに保存します。
「autorestart」属性 - 保存操作が完了しなかった場合に、グループに対して自動的に再度、保存操作を開始するかどうかを制御します。
「stop now」属性 - グループの保存プロセスをただちに中止します。
「start time」属性 - グループの保存プロセスを開始する時刻を指定します。
「last start」属性 - グループが最後に保存プロセスを開始した時刻です。
「interval」属性 - グループが自動保存操作を実行する頻度を指定します。
「force incremental」属性 - 「interval」属性が 24 時間未満である場合に、強制的にセーブグループの差分バックアップを行います。
「client retires」属性 - 保存に失敗したクライアントに対する再試行の回数を示します。この回数に達すると、savegrp は保存操作の失敗を通知します。クライアントのセーブセットの再試行は、savegrp コマンドが新しいセーブセットを開始できない場合に行われます。
「clones」属性 - グループの保存の際に、バックアップされる個々のセーブセットについて自動的にクローンを作成します。
「clone pool」属性 - セーブセットのクローンの送信先のプールを指定します。
「options」属性 - グループの保存に使われるオプションを指定します。
「level」属性 - Backup によって自動的に開始されるときに使用されるセーブグループのレベルを示します。この「level」が指定されていない場合は、各クライアントファイルシステムの「NSR Schedule」リソースによってレベルが決まります。
「printer」属性 - ブートストラップセーブセット情報の印刷に使用するプリンタを指定します。
「schedule」属性 - 実行される保存操作のレベルを指定します。
「shedule time」属性 - 保存操作が実行される時刻を指定します。
「inactivity timeout」属性 - savegrp コマンドがサーバーからの処理を待機する時間を指定します。この時間が経過すると、savegrp コマンドの子孫がハングしたと見なされます。
「work list」属性 - まだ完了していない保存操作を示します。このワークリストには、クライアント名、保存のレベル、および保存のパスが示されます。
「completion」属性 - 完了した各セーブセットの状態を示します。
「status」属性 - 「NSR group」の現在の状態を示します。
「idle」 - グループがアクティブでないことを示します。
「running」 - バックアップが実行中であることを示します。
「cloning」 - バックアップは完了しており、クローンの作成中であることを示します。
次に「NSR group」リソースの例を示します。
type: NSR group; name: Default; autostart: Enabled; start time: "3:33"; options: Restartable; printer: lp2; inactivity timeout: 30; work list: mars, incr, /g, mars, incr, index, completion: mars, /, succeeded, "mars: / level=incr, 31 KB 00:01:01 72 files |
「NSR jukebox」リソースには、Backup が「NSR Jukebox」という単一のリソースタイプで認識している各オートチェンジャの物理的特性が記述されます。Backup サーバーの「NSR jukebox」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR jukebox」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ジュークボックスの名前を指定します。
「model」属性 - ジュークボックスのモデルを指定します。
「physical slots」属性 - ジュークボックス内の最初と最後の物理スロット番号を指定します。最初のスロット番号は最後のスロット番号と同じか小さい番号を指定し、両者は 2 つの別々の属性値として指定します。サイロテープライブラリの場合は、この属性は Backup サーバーに割り当てられているボリュームの数と等しくなります。
「control port」属性 - ジュークボックスの機械的な機構のための制御ポートのパスを指定します。制御コマンドは、制御ポートからジュークボックスに送信されます。サイロテープライブラリの場合は、この属性にはサイロテープライブラリサーバーのホスト名とタイプを指定します。
「devices」属性 - ジュークボックス内に置かれている各デバイスのデバイスパス名を表します。エントリは、ジュークボックス内に物理的にインストールされた順に並べられます。
「number devices」属性 - ジュークボックス内に構成されているデバイスの数を表します。
「write enabled」属性 - マウントされているボリュームへの書き込みが可能かどうかを示します。
「bar code reader」属性 - ジュークボックスがバーコードラベルリーダーを備えている場合に、Backup がメディアのバーコードラベルを使用するかどうかを示します。
「match bar code labels」属性 - Backup が、メディアボリュームにラベルを付けるときに、ラベルテンプレートの代わりにバーコードラベルを使用するかどうかを示します。
「volume expiration」属性 - 現在ラベル付けが行われているボリュームの有効期限、あるいはジュークボックス内のボリュームが外部のメディア管理サービスとの通信を終える時点を指定します。
「available slots」属性 - Backup 要求による書き込みが可能なボリュームを格納しているスロットを指定します。単一のスロット番号で指定するか、2 つのスロット番号をダッシュで区切ったスロット範囲によって指定できます。最初の番号は 2 番目の番号と同じか小さい番号にします。特定のボリュームまたはスロットをマウントする要求への対応には、その物理スロット内のすべてのボリュームが使用できます。
「enabler code」属性 - ジュークボックスリソースに対応する「NSR license」リソースのイネーブラコードを表します。
「operation」属性 - 現在選択されているジュークボックス操作を表します。
「operation message」属性 - ジュークボックス操作が失敗したときに、エラーメッセージを表示します。
「operation device」属性 - デバイス名を現在実行中の操作に渡します。
「operation slots」属性 - スロットを現在実行中の操作に渡します。
「operation options」属性 - ボリュームのモードを現在実行中の操作に渡します。
「operation barcodes」属性 - ボリュームタグまたはバーコードを現在実行中の操作に渡します。
「operation response」属性 - 操作の実行中に行われる質問に対するデフォルトの応答を表します。
「operation report mode」属性 - 操作の実行の際に生成される出力の量を表します。
「operation label state」属性 - ラベル付けされたボリュームに対して行われる操作を指定します。再利用、またはラベルの取り消しのどちらかです。
「operation volume capacity」属性 - ボリュームの容量を指定します。
「operation volume type」属性 - ボリュームの割り当ての際の対象となるボリュームのタイプを指定します。
「operation ineligible」属性 - 現在実行中の操作の対象とならないボリュームを指定します。
「operation task」属性 - 現在実行中の操作とともに実行される二次的なタスクまたは操作を指定します。
「operation result」属性 - 複数の操作についてのエラーメッセージを報告します。この属性は、ジュークボックスに対して実行され、失敗した 32 個の同時操作のエラーメッセージを保持しています。
「operation instance」属性 - 操作に関連付けられているインスタンス番号を指定します。
「operation next instance」属性 - 次の同時操作に関連付けられているインスタンス番号を指定します。
「operation instances」属性 - 現在実行中の同時操作のそれぞれについてのインスタンス番号を指定します。
「operation hostname」属性 - 操作を実行するシステムの名前を表します。この属性は、ホストマシンが「operation device」などの他の属性から推論できるような場合に、複数のホストに接続されるデバイスをサポートしているジュークボックスに使用されます。
「operation template」属性 - ラベル操作で使用するテンプレートを指定します。
「operation volume pool」属性 - ラベル操作でのデフォルトのボリュームプールを指定します。
「operation source pool」属性 - 再利用のためにボリュームの選択が行われるプールを指定します。
「operation uses left」属性 - クリーニングカートリッジを使用できる回数を示します。
「volumes」属性 - 常駐しているボリュームの名前を、スロット番号に対応する順序で指定します。
「volume ids」属性 - 常駐しているボリュームのボリューム識別子 (volid) を指定します。
「volume cartridge ids」属性 - ボリュームが置かれている各カートリッジの識別子を追跡しています。
「loaded volumes」属性 - 現在ジュークボックスデバイスにロードされているボリュームの名前が入ります。
「loaded bar codes」属性 - ロードされているボリュームのバーコードを表します。
「loaded slots」属性 - ロードされているボリュームのスロット番号を表します。
「event tag」属性 - nsrd サービスに送られる最後の通知イベントのタグを指定します。
「event message」属性 - nsrd サービスに送られる最後の通知イベントのテキストを指定します。
「messages」属性 - nsrjb によって完了した前回の操作からのログメッセージを指定します。
「minimum space」属性 - 使用可能なスロットに格納されているボリューム上の残り領域の下限値を指定します。
「jukebox options」属性 - このジュークボックスのオプションを指定します。
「auto clean」属性 - 各デバイスのオートクリーニング機能の有効/無効を指定します。
「cleaning slots」属性 - クリーニングカートリッジのために予約されている、ジュークボックス内のスロットの範囲を表します。2 つのスロット番号を指定し、最初の番号は後の番号と同じか小さい値にします。「auto clean」属性が「yes」に設定されている場合には、この属性に指定されているスロットの範囲には、クリーニングカートリッジと、「available slots」属性で指定されているスロット範囲の両方が含まれているものと見なされます。
「default cleanings」属性 - nsrjb によってジュークボックスのインベントリを作成する際に、新しいクリーニングカートリッジに割り当てられる使用回数を指定します。
「auto media management」属性 - ジュークボックスの自動メディア管理機能が有効になっているかどうかを示します。この値が「yes」に設定されていると、ジュークボックス内のラベルを持たないボリュームは自動的にラベル付けされることがあります。
「STL device names」属性 - サイロテープライブラリの「devices」属性で識別されるデバイスのサイロデバイス名を指定します。
「STL interface lib」属性 - 動的にリンクされるサイロテープインタフェースライブラリのパス名を示します。
「STL device sharing」属性 - デバイス共有がどのように処理されるかを指定します。デバイス共有は、接続されているホスト間で、サイロテープライブラリ内のデバイスの切り替えを負荷に応じて自動的に行う機能です。この属性が perm-max として指定されている場合、perm と max は perm < max の条件を満たす数値で、perm は永久的に予約できるデバイスの数を表します。
「STL barcodes」属性 - サイロテープライブラリ内に置かれている、Backup が使用できるボリュームのバーコードを示します。
「STL device reservation」属性 - サイロテープライブラリ内の共有デバイスの予約状況を指定します。
「application name」属性 - サーバーが、ジュークボックス上のリソースにアクセスするための要求をサブミットするときに、自分自身を OpenVault に対して識別させるために使用する名前を指定します。
「application key」属性 - ジュークボックスのリソースにアクセスするための要求をサブミットするときに、Backup サーバーが、自分自身を OpenVault に対して識別させるために使用するキーを指定します。
「jukebox lock」属性 - 複数の同時操作をサポートしているジュークボックス内のリソースへのアクセスを同期化します。この属性を使って、ジュークボックス全体をロックおよびロック解除することができます。
「device locks」属性 - 複数の同時操作をサポートしているジュークボックス内のデバイスリソースへのアクセスを同期化します。この属性の最初の 2 つの数値はロックされるデバイスの範囲を示し、3 番目の数値はロック操作に割り当てられるインスタンス番号です。
「volume/slot locks」属性 - ジュークボックス内のボリュームおよびスロットのリソースへのアクセスを同期化します。この属性の最初の 2 つの数値はロックされるボリューム/スロットの範囲を示し、3 番目の数値はロックを保持する操作に割り当てられるインスタンス番号です。
次に、Huntington という名前の「NSR jukebox」リソースの例を示します。
type: NSR jukebox; name: Huntington; model: EXB-210; physical slots: 1-11; control port: scsidev@0.6.0; devices: c:¥dev¥rmt¥0mbn, c:¥dev¥rmt¥1mbn; number device: 2; write enabled: Yes; bar code reader: Yes; match bar code labels: Yes; volume expiration: ; available slots: 2-11; enabler code: 012345-6789ab-cdef00; operation: Load; operation device: h:¥dev¥rmt¥0mbn; operation slots: 1-10; operation options: manual; operation barcodes: A01B, A0/3-5/B; operation response: Yes; operation report mode: verbose; operation label state: recycle; operation volume capacity: 10G; operation volume type: 8mm, dlt; operation ineligible: ; operation task: mount after label; operation instance: 3; operation next instance: 2; operation hostname: host1; operation template: default; operation volume pool: NonFull; operation source pool: Default; volumes: venus.001, venus.002, venus.003; volume ids: 24198, 24199, 24200; STL device sharing: 2-4; STL device reservation: ; STL interface lib: h:¥usr¥lib¥libstl.sol; event tag: 6319962287;event message: could not unload device h:¥dev¥rmt¥1mbn; messages: "09/12/97 11:50:56 CREATED"; minimum space: 7g; jukebox options: two_sided; auto clean: Yes; cleaning slots: 1; default cleanings: 12; auto media management: Yes; reset class: initialize unload; jukebox lock: 10; device locks: 1-1-10; volume/slot locks: 1-5-10; |
「NSR label」リソースには、ボリュームラベルを生成するためのテンプレートが記述されます。Backup サーバーの「NSR label」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR label」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ラベルテンプレートの名前を指定します。
「fields」属性 - ラベルテンプレートを構成するフィールドを指定します。ボリューム名を生成するときには、各フィールドに現在指定されている値が連結されます。区切り文字が定義されている場合には、この区切り文字がフィールドの間に挿入されてボリューム名になります。
フィールドのタイプには、数値の範囲、小文字の範囲、大文字の範囲、および文字列の並びがあります。個々のフィールド位置は「next」属性に指定します。
「separator」属性 - フィールドラベルの区切り文字を指定します。
「next」属性 - 使用する次のボリューム名を指定します。ボリュームに名前が割り当てられたら、次のボリューム名が生成され、ここに格納されます。
次に「NSR label」リソースの例を示します。
type: NSR label; name: engineering; fields: aa-zz, 00-99; separator: .; next: aa.00; |
「NSR license」リソースには、Backup をインストールした時点で有効になっている機能が記述されます。Backup サーバーの「NSR license」リソースの確認には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR license」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ライセンスリソースの名前を指定します。
「enable code」属性 - このリソースで指定されている機能を有効にするために nsrcap コマンドに入力されるコードを指定します。
「host id」属性 - コンピュータ、またはライセンス付与されたオペレーティングシステムに関連付けられている一意のホスト ID を指定します。
「expiration date」属性 - イネーブラが評価イネーブラあるいは未登録のライセンスイネーブラである場合に、イネーブラの有効期限が切れる日付を指定します。
「auth code」属性 - イネーブラを永続的に認証します。イネーブラのための一意の有効な認証コードは、購入した各ライセンスイネーブラを登録すると Sun から入手できます。
サーバーのホスト ID が変わると、すべての認証コードは即座に無効となります。新しい認証コードを入手するには、イネーブラを Sun に登録し直す必要があります。
「license type」属性 - 有効になっている特定の機能を記述します。
「checksum」属性 - NSR ライセンスリソースおよびライセンスリソース間の整合性を保持しています。
次に「NSR license」リソースの例を示します。
type: NSR license; name: Backup Advanced/10; enabler code: 123456-123456-123456; host id: 7260d859; expiration date: Authorized - no expiration date; auth code: abcdef00; license type: B10; checksum: xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx; |
「NSR migration」リソースには、保存するファイル、スケジュール、保存対象からファイルを除外するためのディレクティブ、事前マイグレートするグループファイル、マイグレートの判断に使用する上限値、下限値、アクセスするのにかかる最短時間と最小ファイルサイズ、マイグレート対象に含めるまたは除外するファイルの所有者とグループのリスト、およびマイグレートしないファイル名パターンのリストを指定します。
Backup サーバーの「NSR migration」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR migration」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - このリソースにマイグレート用の属性が格納されている Backup クライアントとセーブセットを表します。
「client」属性 - セーブセットをマイグレート操作の制御下に置く HSM クライアントを表します。
「save set」属性 - 指定されたクライアントについて、マイグレート操作の制御下に置くファイルシステムまたはサブツリーのパス名を指定します。
「enabled」属性 - リソースに指定されているセーブセットを自動的にマイグレートするかどうかを指定します。
「directive」属性 - クライアントに対し、特定のファイルをどのようにマイグレートするかを指示します。選択肢は、既存のディレクティブを使って定義します。
「group」属性 - ここに示すグループ内のクライアントまたはセーブセットが、ステージングされる前のマイグレートファイルの一部となります。
「highwater mark %」属性 - ファイルのスタブによる置き換えが開始されるポイントを指定します。ファイルシステムの使用済み領域の比率で表します。
「low water mark %」属性 - ファイルのスタブによる置き換えが停止されるポイントを指定します。ファイルシステムの使用済み領域の比率で表します。
「last access time」属性 - 指定された相対時間内にアクセスされなかったファイルがマイグレートの対象となります。
「minimum file size (KB)」属性 - ここで指定するサイズよりも大きいファイルをマイグレートするように指示します。
「file owner」属性 - このユーザーの所有するファイルがマイグレートの対象となります。
「file group」属性 - このグループの所有するファイルがマイグレートの対象となります。
「preserve」属性 - クライアントのシェル構文での正規表現を表します。
「statistics」属性 - リソースを使って管理されているセーブセットの最新のマイグレート処理に関する統計情報を指定します。
「update statistics」属性 - このリソースの統計情報を、クライアント上の現在値を反映させて更新すべきかどうかを指定します。
「NSR notification」リソースを使用して、Backup 通知システムによって処理されるイベント、優先順位、およびアクションをそれぞれ組み合わせることができます。Backup 通知は、単一のイベントタイプ、単一の優先順位、および 1 つのメッセージから構成されています。通知システムでは、各メッセージは、イベントタイプと優先順位が指定されている個々の「NSR notification」リソースのアクションに送られます。Backup サーバーの「NSR notification」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR notification」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - 通知リソースの名前を指定します。
「event」属性 - 特定の通知を発行するイベントのクラスを指定します。有効なクラスには以下のものがあります。
「Media」 - メディアマルチプレクササブシステムに関連するイベント
「Savegroup」 - savegrp プログラムによって生成されるイベント
「Index」 - オンラインファイルインデックスサブシステムに関連するイベント
「Registration」 - 製品の登録状態の変更によって引き起こされるイベント
「Server」 - 再起動などの Backup サーバーのイベント
「priority」属性 - 通知を発行する優先順位を指定します。有効な値には以下のものがあります。優先順位の低いものから順に示してあります。
「Info」 - サーバーの現在の状態に関する情報
「Notice」 - 重要な情報
「Waiting」 - サーバーが定型タスクを待機中
「Critical」 - 対処が必要なエラー条件
「Alert」 - ただちに対処すべき重大なエラー条件
「Emergency」 - Backup の操作が失敗する可能性のある重大な条件
「action」属性 - 特定のイベントが起こったときに実行されるコマンド行を示します。
次に「NSR notification」リソースの例を示します。
type: NSR notification; name: savegroup completion; administrator: root; action: h:¥usr¥ucb¥mail -s savegroup completion; event: Savegroup; priority: Info, Notice, Warning, Waiting; |
「NSR policy」リソースを使用して、クライアントのオンラインファイルインデックスにエントリをどれだけの期間残すか、また、セーブセットをいつ再利用可能としてマークするかを制御します。各「NSR client」リソースは、ブラウズポリシーと保持ポリシーの 2 つのポリシーを使用します。各ポリシーには、「period」と「number of periods」を使って一定の時間を定義します。
Backup サーバーの「NSR policy」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR policy」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - このリソースによって定義されるポリシーの名前を指定します。この名前は、各「NSR client」リソースの選択項目として表示されます。
「period」属性 - ポリシーの基本単位を、以下のいずれかの値で指定します。
「Weeks」 - 7 日間
「Months」 - 31 日間
「Years」 - 366 日間
例 : period: Months;
「number of periods」属性 - 使用する基本単位の数を指定します。
次に、Quarter という名前の「NSR policy」リソースの例を示します。
type: NSR policy; name: Quarter; period: Months; number of periods: 3; |
「NSR pool」リソースには、各 Backup プールが記述されます。このリソースによって、ブラウズポリシーと保持ポリシーが決まります。また、ボリュームのセーブセットの特性に基づいて、ボリュームのセーブセットが書き込まれる位置が決まります。
プールには次の 4 つのタイプがあります。
「Backup」プール - savegrp と手動バックアップによって生成されたデータが書き込まれます。
「Archive」プール - アーカイブデータが書き込まれます。
「Backup clone pool」 - バックアッププールのデータのクローンが書き込まれます。
「Archive clone pool」 - アーカイブデータのクローンが書き込まれます。
Backup には、事前に有効になっている 4 つのプールが用意されています。
「Default pool」 - カスタマイズされたプールに送られなかったすべてのバックアップデータが入ります。
「Archive pool」 - カスタマイズされたプールに送られなかったすべてのアーカイブデータが入ります。
「Default clone pool」 - バックアップデータのクローンを格納できます。
「Archive clone pool」 - アーカイブデータのクローンを格納できます。
また、Backup には、デフォルトでは有効になっていないプールもいくつか用意されています。
「Full」プールと「NonFull」プールを使うと、フルレベルバックアップを他のレベルのバックアップから分離することができます。たとえば、フルバックアップと差分バックアップなどです。
「Offsite」プールを使って、オフサイトバックアップを生成します。メディアプールに対してはインデックスエントリは格納されず、通常の復旧の際には参照されません。
Backup サーバーの「NSR pool」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR pool」リソースには以下の属性があります。
「name」 属性 - ボリュームにラベルを付ける際に使用するプールリソースの名前を指定し、セーブセットが置かれるボリュームを決定します。
「groups」属性 - プールに格納可能なグループを指定します。
「clients」属性 - プールに格納可能なクライアントを指定します。グループが指定されている場合には、そのグループのメンバーとなっているクライアントを指定できます。
「save sets」属性 - プールに格納可能なセーブセットを示します。セーブセットには、正規表現による照合を使用できます。
「levels」属性 - 指定されたプールに格納可能なレベルを指定します。
「archive only」属性 - プールをアーカイブ保存専用にします。
「status」属性 - プールの状態を、次のいずれかで示します。
「enabled」 - バックアップボリュームを選択するときに、セーブセットの保存先のプールと見なされます。
「clone」 - クローンの宛先と見なされます。
「disabled」 - 完全に無視されます。
「label template」属性 - プールのボリューム名を生成するときに参照されるラベルテンプレートを指定します。
「devices」属性 - このプール内の、マウントが可能なデバイスボリュームを示します。
「store index entries」属性 - バックアップのためにファイルインデックスに格納されるエントリを指定します。ファイルインデックスにエントリが格納されない場合には、セーブセットのメディアデータベースエントリだけが作成されます。
「auto media verify」属性 - このプールからボリュームに書き込まれるデータを検証します。データの検証は、以前にメディアに書き込まれたデータの部分を読み取れる位置にボリュームを再配置し、読み取ったデータを、書き込まれている元のデータと比較することによって行われます。読み取ったデータが書き込まれているデータと一致していれば、検証は成功で、不一致であれば失敗となります。
「recycle to other pools」属性 - このプールが、再利用可能なボリュームを他のプールに再利用させるかどうかを指定します。
「recycle from other pools」属性 - このプールが、書き込み可能で再利用可能なボリュームを使い尽くしたときに、他のプールのボリュームを再利用できるかどうかを指定します。
「volume type preference」属性 - 書き込み可能なボリュームに対する要求が行われたときの選択ファクタを指定します。ジュークボックスやスタンドアロンデバイスなどの優先されるタイプが先に選択されます。
次に「NSR pool」リソースの例を示します。
type: NSR pool; archive only: No; clients: ; devices: ; groups: ; label template: Default; levels: ; name: Default; save sets: ; status: Enabled; store index entries: Yes; auto media verify: Yes; recycle from other pools: Yes; recycle from other pools: Yes; volume type preference: 4mm; |
「NSR schedule」リソースには、Backup クライアントが保存するデータの量を制御するための一連のレベルが記述されます。各 Backup スケジュールについて 1 つの「NSR schedule」リソースが存在します。
Backup サーバーの「NSR schedule」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR schedule」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - クライアントが使用するスケジュールの名前を指定します。
「period」属性 - スケジュールの期間を指定します。「Week」または「Month」です。
「action」属性 - スケジュール内の保存レベルのシーケンスを指定します。スケジュールの中の 1 日について 1 つのエントリが使用されます。有効なレベルは「full」、「incr」、「skip」、および 1 から 9 までの数値です。「action」属性に期間内のすべての日が指定されていない場合には、アクションリストの終わりに達すると、そのリストが繰り返し使用されます。
「override」属性 - 「action」属性に指定されているアクションを変更するためのアクションと日付のリストを指定します。スケジュール変更の指定の形式は、action date です。
次に「NSR schedule」リソースの例を示します。
type: NSR schedule; name: quarterly; period: Month; action: 5 incr incr incr 9 incr incr; override: f 1/1/1997, f 3/1/1997; |
「NSR Stage」リソースには、Backup サーバーが使用するステージングポリシーが記述されます。Backup サーバーの「NSR Stage」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR stage」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ステージングポリシーの名前を指定します。
「enabled」属性 - ポリシーに関連付けられているデバイスから、セーブセットを自動的にステージングするかどうかを指定します。また、定期的な領域復旧操作を有効または無効に設定します。
「max storage period」属性 - 特定のボリュームに含まれているセーブセットが別のボリュームにステージングされるまでの最大日数を指定します。
「high water mark %」属性 - セーブセットのステージングが行われる開始点を指定します。これは、ファイルシステムの使用領域の比率で表します。ステージングは下限値に達するまで続けられます。
「low water mark %」属性 - ステージングプロセスを停止する終了点を指定します。これは、ファイルシステムの使用領域の比率で表します。
「Save set selection」属性 - ステージング対象のセーブセットの選択基準を指定します。次の 4 つの値のいずれかです。
「largest save set」
「smallest save set」
「oldest save set」
「youngest save set」
「Destination pool」属性 - セーブセットの送信先のプールを指定します。
「Devices」属性 - デバイスに関連付けられているファイルタイプを指定します。
「Recover space interval」属性 - ファイルデバイスのメディアデータベースにエントリを持たないセーブセットのための領域復旧操作を実行する間隔を時間単位で指定します。
「Fs check interval」属性 - ファイルシステムの確認操作を実行する間隔を時間単位で指定します。
「Start now」属性 - ポリシーに関連付けられているすべてのデバイス上で、選択された操作をただちに開始するように指定します。操作は次のいずれかです。
「Check fs」 - ファイルシステムを確認し、必要に応じてデータをステージングします。
「Recover space」 - メディアデータベースにエントリを持たないセーブセットのための領域を復旧します。
「Stage all save sets」 - すべてのセーブセットを宛先プールにステージングします。
次に「NSR Stage」リソースの例を示します。
type: NSR stage; name: test stage1; autostart: Enabled; max storage period: 7; high water mark (%): 90; low water mark (%): 85; save set selection: largest save set; destination pool: Default Clone; devices:h:¥disk¥fd0; start now: ; |
「NSR」リソースには、Backup サーバーとそのクライアントが記述されます。各リソースは、管理が必要な Backup システムのコンポーネントを表しています。これらのリソースを操作することで、Backup システムを制御できます。ファイルとその中のリソースは、nwadmin および nsradmin プログラムを使ってアクセスできます。また、テキストエディタで見ることもできます。
各リソースは属性のリストによって記述されています。各属性は、名前と、必要な場合には値の並びで構成されています。属性名と属性オプションはコロン (:) で区切り、属性値どうしはカンマ (,) で区切り、各属性はセミコロン (;) で終了します。行の末尾にあるカンマ、セミコロン、またはバックスラッシュ (¥) は、次の行に継続することを示します。
次に、8 つの属性を持つリソースの例を示します。
type: NSR client; name: venus; server: earth; schedule: Default; directive: Unix standard directives; group: Default; save set: All; remote access: ; |
各「NSR」リソースには以下の属性があります。
「type」属性 - リソースが含むことができる属性を定義します。
「name」属性 - リソースが表しているオブジェクトの記述名を指定します。
「administrator」属性 - リソースの変更または削除ができるユーザーを指定します。この属性は、新しいリソースの作成時に、「type: NSR」リソースから継承されます。
「hostname」属性 - 指定されたリソースを制御するサービスが実行されているシステムのホスト名を指定します。
その他の属性 (「ONC program number」、「ONC version number」、および「ONC transport」) には、サービスの Open Network Computing 情報を指定します。
Backup では、以下のタイプのリソースを定義しています。
「NSR」リソースには Backup サーバーを記述します。これには、管理者の権限を制御する属性、進行中の操作に関する情報、および過去の操作に関する統計情報とエラー情報が含まれます。
「NSR client」リソースには Backup クライアントを記述します。これには、保存するファイル、使用するスケジュール、およびこのクライアントが属しているグループを指定する属性が含まれます。
「NSR device」リソースにはストレージデバイスを記述します。これには、特定のデバイス名、メディアタイプ、および現在マウントされているボリュームの名前を指定する属性が含まれます。
「NSR directive」リソースにはディレクティブを記述します。ディレクティブによって、クライアントのファイルを保存する際にどのように処理するかを制御します。
「NSR group」リソースには、Backup クライアントの論理的なグループ分けと、バックアップの開始時刻を指定します。
「NSR jukebox」リソースにはジュークボックスを記述します。これには、ジュークボックスのモデル、ジュークボックス内の最初と最後のスロット番号、およびジュークボックス内のデバイス名などの属性が含まれます。
「NSR label」リソースには、ボリュームにラベルを付けるときに使用される一連の名前が記述されたテンプレートを指定します。
「NSR license」リソースには、現在有効になっている各機能についてのライセンス情報が含まれます。ライセンスが与えられている機能を確認するための各種のイネーブラと認証コードが含まれます。
「NSR notification」リソースには、特定のタイプの Backup イベントが起こったときに実行されるアクションを指定します。
「NSR policy」リソースは、インデックス管理プロセスの一環で使用されます。これらのポリシーによって、クライアントのオンラインファイルインデックスの中にエントリが存在する期間と、セーブセットをいつ再利用可能としてマークするのかを制御します。
「NSR pool」リソースは、保存の特性に基づいて、ボリュームのセーブセットが書き込まれる場所を指定するために使用されます。
「NSR schedule」リソースには、保存レベルのシーケンスとスケジュール変更リストを定義します。スケジュール変更リストは、レベルと日付のペアで構成されています。レベルによって、クライアントがバックアップされるときに保存されるデータの量を制御します。
nsrwatch プログラムでは、カーソルを配置するための termcap 機能を備えた任意のシステムから、Backup サーバーの状態を表示することができます。nsrwatch プログラムは、指定されたサーバーへの遠隔手続き呼び出し (Remote Procedure Calls, RPC) を通じてサーバーの状態に関する情報を取得します。また、nsrwatch プログラムは、ネットワークを通じて Backup サーバーにアクセスできる任意のマシンから呼び出すことができます。特定のサーバーを指定しないと、サーバー選択規則が適用されます。
nsrwatch の表示は、ヘッダーといくつかのパネル (「Server」パネル、「Device」パネル、「Sessions」パネル、「Messages」パネル、「Pending」メッセージパネル) に分かれています。パネルの大きさは、使用する端末やウィンドウの大きさに応じて調節できます。
ヘッダーには、サーバー名と現在の時間が表示されます。「Server」パネルには、サーバーの現在の状態に関する情報 (エラーメッセージ、サーバーの連続稼動時間、このサーバーが使用する Backup ソフトウェアのバージョン) が表示されます。「Device」パネルには、Backup サーバーが認識するすべてのデバイスが表示されます。各デバイスごとに、デバイスタイプ、現在マウントされているボリューム名 (ボリュームがマウントされていない場合は「unmounted」)、そのデバイスの状態が表示されます。デバイス名の後に (J) が記載されている場合は、オートチェンジャまたはサイロ内にあるデバイスを表します。「Sessions」パネルには、アクティブセッションごとに現在のセーブセット情報 (保存、復旧、またはブラウズ) が表示されます。「Messages」パネルには、Backup メッセージの履歴が表示されます。「Pending」メッセージパネルには、手動操作を要求するメッセージが表示されます。
nsrwatch プログラムは、q キー、Control-z キーまたは Control-c キーでプログラムを停止するまで、稼動し続けます。Control-l のキーを押すと、画面がクリアされ、現在の情報が再表示されます。
nsrwatch プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsrwatch [-s server] [-p polltime] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。
-p polltime オプションを使用して、ポーリング間隔を polltime 秒で設定できます。
nwadmin プログラムは X Window System のアプリケーションで、Backup サーバーの管理と監視に使用します。nwadmin コマンドに -s オプションを使って、管理する Backup サーバーを指定します。このオプションを使わないと、「ユーザーインタフェースの始動」に説明されているサーバー選択の規則に従ってサーバーが選択されます。
nwadmin プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nwadmin [-s server] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。
nwarchive プログラムは X Window System のアプリケーションで、nsrarchive プログラムの GUI 版です。nsrarchive プログラムは、手動でファイルを Backup サーバー上にアーカイブするのに使います。アーカイブデータの宛先となる Backup サーバーは、nwarchive コマンドに -s オプションを付けて指定できます。このオプションを使用しないと、「ユーザーインタフェースの始動」で説明されているサーバー選択の規則に従ってサーバーが選択されます。
nwarchive プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nwarchive [-s server] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。
nwbackup プログラムは、Backup サーバーの管理と監視に使用する X Window System のアプリケーションで、save プログラムの GUI 版です。管理対象となる Backup サーバーは、nwbackup コマンドに -s オプションを付けて指定できます。このオプションを使わないと、「ユーザーインタフェースの始動」で説明されているサーバー選択の規則に従ってサーバーが選択されます。
nwbackup プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nwbackup [-s server] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。
nwrecover プログラムは、Backup サーバーの管理と監視に使用する X Window System のアプリケーションです。復旧する Backup クライアントのデータは、nwrecover コマンドに -c オプションを付けて指定できます。また、復旧するデータを持った復旧元の Backup サーバーは、このコマンドに -s オプションを付けて指定できます。-s オプションを使用しないと、「ユーザーインタフェースの始動」で説明されているサーバー選択の規則に従ってサーバーが選択されます。
nwrecover プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nwrecover [-c client] [-s server] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。
-c client オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup クライアントを指定できます。
nwretrieve プログラムは X Window System のアプリケーションで、nsrretrieve プログラムの GUI 版です。nsrretrieve プログラムは、アーカイブファイルを Backup サーバーから手動で取り出すのに使います。アーカイブデータを持った取り出し元の Backup サーバーは、nwretrieve コマンドに -s オプションを付けて指定できます。このオプションを使わないと、「ユーザーインタフェースの始動」で説明されているサーバー選択の規則に従ってサーバーが選択されます。
nwretrieve プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nwretrieve [-s server] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。