Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

Backup によるアーカイブと取り出し

この節では、Backup によるアーカイブと取り出しの際に起こる可能性のある問題の障害追跡方法を説明します。

サーバーによるリモートからのアーカイブ要求が失敗する

リモートのワークステーションから送られるアーカイブ要求を Backup サーバーから実行できない場合は、たとえば root などのアーカイブのクライアントのユーザー名が、「Clients」リソースの「Archive Users」属性に記載されていない可能性があります。

root@client-system に対しても、「Server」リソースの「Administrator」属性を指定することによって、Backup の管理特権を与えることができます。Backup 管理者は、ほかのクライアントのほかのユーザーが所有しているデータを復旧し、取り出すことができるので、管理特権を与えることにより、セキュリティ上の問題が出てきます。

複数のセーブセットが 1 つのアーカイブセーブセットに見える

複数のセーブセットを、/home または /usr として 1 つのアーカイブにまとめると、それらは 1 つのアーカイブセーブセットとなり、Backup Retrieve プログラム nwretrieve の「Archives」リストに「/」として表示されます。

複数のセーブセットを別々に分けて取り出す場合は、それらを別々にアーカイブします。

アーカイブのクローンが「Backup Retrieve」ウィンドウに表示されない

Backup Retrieve プログラムの nwretrieve で注釈を検索する場合、アーカイブのクローンは「Archives」属性に表示されません。

クローンを探すには、「Search Annotation」属性を指定しないで照会を始めます。照会の結果、あまりにも多くのアーカイブが表示されるようなら、mminfo コマンドを使って、必要なアーカイブと同じセーブセット ID (ssid) を持つアーカイブクローンだけを探すこともできます。

誤ったアーカイブプールが選択される

複数のアーカイブプールを作成すると、アーカイブ用に、デフォルトのアーカイブプールは選択されません。アーカイブ用に選択されるのは、作成された最後のプールです。

2 番目のアーカイブ要求が実行されない

同じ名前のアーカイブ要求を 2 つ作成すると、実行されるのは最初の要求だけです。これを避けるには、同じ名前のアーカイブ要求を 2 つ作成しないでください。2 番目の要求は実行されません。

コマンド行からのアーカイブが即時に起動しない

コマンド行から nsrarchive を実行する場合、注釈を入力して、Ctrl+D キーを押してアーカイブを起動しようとしても、アーカイブは即時には起動しません。アーカイブの起動には遅れがあるので、しばらく待たなければなりません。Ctrl+D キーを、何回も押さないでください。

検索リスト内に空の注釈がある

検索文字列を使って注釈を探す場合、検索リストに空の注釈が見つかる場合があります。

Backup Archive プログラムでは、空の注釈文字列を入力できません。一方、DOS、Windows、または NetWare にインストールされている旧バージョンの Backup Archive ソフトウェアには、注釈の機能がありません。したがって、旧バージョンのソフトウェアを使ってアーカイブされたセーブセットの注釈は、検索リストでは空の文字列になります。