「NSR label」リソースには、ボリュームラベルを生成するためのテンプレートが記述されます。Backup サーバーの「NSR label」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR label」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ラベルテンプレートの名前を指定します。
「fields」属性 - ラベルテンプレートを構成するフィールドを指定します。ボリューム名を生成するときには、各フィールドに現在指定されている値が連結されます。区切り文字が定義されている場合には、この区切り文字がフィールドの間に挿入されてボリューム名になります。
フィールドのタイプには、数値の範囲、小文字の範囲、大文字の範囲、および文字列の並びがあります。個々のフィールド位置は「next」属性に指定します。
「separator」属性 - フィールドラベルの区切り文字を指定します。
「next」属性 - 使用する次のボリューム名を指定します。ボリュームに名前が割り当てられたら、次のボリューム名が生成され、ここに格納されます。
次に「NSR label」リソースの例を示します。
type: NSR label; name: engineering; fields: aa-zz, 00-99; separator: .; next: aa.00; |
「NSR license」リソースには、Backup をインストールした時点で有効になっている機能が記述されます。Backup サーバーの「NSR license」リソースの確認には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR license」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ライセンスリソースの名前を指定します。
「enable code」属性 - このリソースで指定されている機能を有効にするために nsrcap コマンドに入力されるコードを指定します。
「host id」属性 - コンピュータ、またはライセンス付与されたオペレーティングシステムに関連付けられている一意のホスト ID を指定します。
「expiration date」属性 - イネーブラが評価イネーブラあるいは未登録のライセンスイネーブラである場合に、イネーブラの有効期限が切れる日付を指定します。
「auth code」属性 - イネーブラを永続的に認証します。イネーブラのための一意の有効な認証コードは、購入した各ライセンスイネーブラを登録すると Sun から入手できます。
サーバーのホスト ID が変わると、すべての認証コードは即座に無効となります。新しい認証コードを入手するには、イネーブラを Sun に登録し直す必要があります。
「license type」属性 - 有効になっている特定の機能を記述します。
「checksum」属性 - NSR ライセンスリソースおよびライセンスリソース間の整合性を保持しています。
次に「NSR license」リソースの例を示します。
type: NSR license; name: Backup Advanced/10; enabler code: 123456-123456-123456; host id: 7260d859; expiration date: Authorized - no expiration date; auth code: abcdef00; license type: B10; checksum: xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx; |
「NSR migration」リソースには、保存するファイル、スケジュール、保存対象からファイルを除外するためのディレクティブ、事前マイグレートするグループファイル、マイグレートの判断に使用する上限値、下限値、アクセスするのにかかる最短時間と最小ファイルサイズ、マイグレート対象に含めるまたは除外するファイルの所有者とグループのリスト、およびマイグレートしないファイル名パターンのリストを指定します。
Backup サーバーの「NSR migration」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR migration」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - このリソースにマイグレート用の属性が格納されている Backup クライアントとセーブセットを表します。
「client」属性 - セーブセットをマイグレート操作の制御下に置く HSM クライアントを表します。
「save set」属性 - 指定されたクライアントについて、マイグレート操作の制御下に置くファイルシステムまたはサブツリーのパス名を指定します。
「enabled」属性 - リソースに指定されているセーブセットを自動的にマイグレートするかどうかを指定します。
「directive」属性 - クライアントに対し、特定のファイルをどのようにマイグレートするかを指示します。選択肢は、既存のディレクティブを使って定義します。
「group」属性 - ここに示すグループ内のクライアントまたはセーブセットが、ステージングされる前のマイグレートファイルの一部となります。
「highwater mark %」属性 - ファイルのスタブによる置き換えが開始されるポイントを指定します。ファイルシステムの使用済み領域の比率で表します。
「low water mark %」属性 - ファイルのスタブによる置き換えが停止されるポイントを指定します。ファイルシステムの使用済み領域の比率で表します。
「last access time」属性 - 指定された相対時間内にアクセスされなかったファイルがマイグレートの対象となります。
「minimum file size (KB)」属性 - ここで指定するサイズよりも大きいファイルをマイグレートするように指示します。
「file owner」属性 - このユーザーの所有するファイルがマイグレートの対象となります。
「file group」属性 - このグループの所有するファイルがマイグレートの対象となります。
「preserve」属性 - クライアントのシェル構文での正規表現を表します。
「statistics」属性 - リソースを使って管理されているセーブセットの最新のマイグレート処理に関する統計情報を指定します。
「update statistics」属性 - このリソースの統計情報を、クライアント上の現在値を反映させて更新すべきかどうかを指定します。
「NSR notification」リソースを使用して、Backup 通知システムによって処理されるイベント、優先順位、およびアクションをそれぞれ組み合わせることができます。Backup 通知は、単一のイベントタイプ、単一の優先順位、および 1 つのメッセージから構成されています。通知システムでは、各メッセージは、イベントタイプと優先順位が指定されている個々の「NSR notification」リソースのアクションに送られます。Backup サーバーの「NSR notification」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR notification」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - 通知リソースの名前を指定します。
「event」属性 - 特定の通知を発行するイベントのクラスを指定します。有効なクラスには以下のものがあります。
「Media」 - メディアマルチプレクササブシステムに関連するイベント
「Savegroup」 - savegrp プログラムによって生成されるイベント
「Index」 - オンラインファイルインデックスサブシステムに関連するイベント
「Registration」 - 製品の登録状態の変更によって引き起こされるイベント
「Server」 - 再起動などの Backup サーバーのイベント
「priority」属性 - 通知を発行する優先順位を指定します。有効な値には以下のものがあります。優先順位の低いものから順に示してあります。
「Info」 - サーバーの現在の状態に関する情報
「Notice」 - 重要な情報
「Waiting」 - サーバーが定型タスクを待機中
「Critical」 - 対処が必要なエラー条件
「Alert」 - ただちに対処すべき重大なエラー条件
「Emergency」 - Backup の操作が失敗する可能性のある重大な条件
「action」属性 - 特定のイベントが起こったときに実行されるコマンド行を示します。
次に「NSR notification」リソースの例を示します。
type: NSR notification; name: savegroup completion; administrator: root; action: h:¥usr¥ucb¥mail -s savegroup completion; event: Savegroup; priority: Info, Notice, Warning, Waiting; |
「NSR policy」リソースを使用して、クライアントのオンラインファイルインデックスにエントリをどれだけの期間残すか、また、セーブセットをいつ再利用可能としてマークするかを制御します。各「NSR client」リソースは、ブラウズポリシーと保持ポリシーの 2 つのポリシーを使用します。各ポリシーには、「period」と「number of periods」を使って一定の時間を定義します。
Backup サーバーの「NSR policy」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR policy」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - このリソースによって定義されるポリシーの名前を指定します。この名前は、各「NSR client」リソースの選択項目として表示されます。
「period」属性 - ポリシーの基本単位を、以下のいずれかの値で指定します。
「Weeks」 - 7 日間
「Months」 - 31 日間
「Years」 - 366 日間
例 : period: Months;
「number of periods」属性 - 使用する基本単位の数を指定します。
次に、Quarter という名前の「NSR policy」リソースの例を示します。
type: NSR policy; name: Quarter; period: Months; number of periods: 3; |
「NSR pool」リソースには、各 Backup プールが記述されます。このリソースによって、ブラウズポリシーと保持ポリシーが決まります。また、ボリュームのセーブセットの特性に基づいて、ボリュームのセーブセットが書き込まれる位置が決まります。
プールには次の 4 つのタイプがあります。
「Backup」プール - savegrp と手動バックアップによって生成されたデータが書き込まれます。
「Archive」プール - アーカイブデータが書き込まれます。
「Backup clone pool」 - バックアッププールのデータのクローンが書き込まれます。
「Archive clone pool」 - アーカイブデータのクローンが書き込まれます。
Backup には、事前に有効になっている 4 つのプールが用意されています。
「Default pool」 - カスタマイズされたプールに送られなかったすべてのバックアップデータが入ります。
「Archive pool」 - カスタマイズされたプールに送られなかったすべてのアーカイブデータが入ります。
「Default clone pool」 - バックアップデータのクローンを格納できます。
「Archive clone pool」 - アーカイブデータのクローンを格納できます。
また、Backup には、デフォルトでは有効になっていないプールもいくつか用意されています。
「Full」プールと「NonFull」プールを使うと、フルレベルバックアップを他のレベルのバックアップから分離することができます。たとえば、フルバックアップと差分バックアップなどです。
「Offsite」プールを使って、オフサイトバックアップを生成します。メディアプールに対してはインデックスエントリは格納されず、通常の復旧の際には参照されません。
Backup サーバーの「NSR pool」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR pool」リソースには以下の属性があります。
「name」 属性 - ボリュームにラベルを付ける際に使用するプールリソースの名前を指定し、セーブセットが置かれるボリュームを決定します。
「groups」属性 - プールに格納可能なグループを指定します。
「clients」属性 - プールに格納可能なクライアントを指定します。グループが指定されている場合には、そのグループのメンバーとなっているクライアントを指定できます。
「save sets」属性 - プールに格納可能なセーブセットを示します。セーブセットには、正規表現による照合を使用できます。
「levels」属性 - 指定されたプールに格納可能なレベルを指定します。
「archive only」属性 - プールをアーカイブ保存専用にします。
「status」属性 - プールの状態を、次のいずれかで示します。
「enabled」 - バックアップボリュームを選択するときに、セーブセットの保存先のプールと見なされます。
「clone」 - クローンの宛先と見なされます。
「disabled」 - 完全に無視されます。
「label template」属性 - プールのボリューム名を生成するときに参照されるラベルテンプレートを指定します。
「devices」属性 - このプール内の、マウントが可能なデバイスボリュームを示します。
「store index entries」属性 - バックアップのためにファイルインデックスに格納されるエントリを指定します。ファイルインデックスにエントリが格納されない場合には、セーブセットのメディアデータベースエントリだけが作成されます。
「auto media verify」属性 - このプールからボリュームに書き込まれるデータを検証します。データの検証は、以前にメディアに書き込まれたデータの部分を読み取れる位置にボリュームを再配置し、読み取ったデータを、書き込まれている元のデータと比較することによって行われます。読み取ったデータが書き込まれているデータと一致していれば、検証は成功で、不一致であれば失敗となります。
「recycle to other pools」属性 - このプールが、再利用可能なボリュームを他のプールに再利用させるかどうかを指定します。
「recycle from other pools」属性 - このプールが、書き込み可能で再利用可能なボリュームを使い尽くしたときに、他のプールのボリュームを再利用できるかどうかを指定します。
「volume type preference」属性 - 書き込み可能なボリュームに対する要求が行われたときの選択ファクタを指定します。ジュークボックスやスタンドアロンデバイスなどの優先されるタイプが先に選択されます。
次に「NSR pool」リソースの例を示します。
type: NSR pool; archive only: No; clients: ; devices: ; groups: ; label template: Default; levels: ; name: Default; save sets: ; status: Enabled; store index entries: Yes; auto media verify: Yes; recycle from other pools: Yes; recycle from other pools: Yes; volume type preference: 4mm; |
「NSR schedule」リソースには、Backup クライアントが保存するデータの量を制御するための一連のレベルが記述されます。各 Backup スケジュールについて 1 つの「NSR schedule」リソースが存在します。
Backup サーバーの「NSR schedule」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR schedule」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - クライアントが使用するスケジュールの名前を指定します。
「period」属性 - スケジュールの期間を指定します。「Week」または「Month」です。
「action」属性 - スケジュール内の保存レベルのシーケンスを指定します。スケジュールの中の 1 日について 1 つのエントリが使用されます。有効なレベルは「full」、「incr」、「skip」、および 1 から 9 までの数値です。「action」属性に期間内のすべての日が指定されていない場合には、アクションリストの終わりに達すると、そのリストが繰り返し使用されます。
「override」属性 - 「action」属性に指定されているアクションを変更するためのアクションと日付のリストを指定します。スケジュール変更の指定の形式は、action date です。
次に「NSR schedule」リソースの例を示します。
type: NSR schedule; name: quarterly; period: Month; action: 5 incr incr incr 9 incr incr; override: f 1/1/1997, f 3/1/1997; |
「NSR Stage」リソースには、Backup サーバーが使用するステージングポリシーが記述されます。Backup サーバーの「NSR Stage」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR stage」リソースには以下の属性があります。
「name」属性 - ステージングポリシーの名前を指定します。
「enabled」属性 - ポリシーに関連付けられているデバイスから、セーブセットを自動的にステージングするかどうかを指定します。また、定期的な領域復旧操作を有効または無効に設定します。
「max storage period」属性 - 特定のボリュームに含まれているセーブセットが別のボリュームにステージングされるまでの最大日数を指定します。
「high water mark %」属性 - セーブセットのステージングが行われる開始点を指定します。これは、ファイルシステムの使用領域の比率で表します。ステージングは下限値に達するまで続けられます。
「low water mark %」属性 - ステージングプロセスを停止する終了点を指定します。これは、ファイルシステムの使用領域の比率で表します。
「Save set selection」属性 - ステージング対象のセーブセットの選択基準を指定します。次の 4 つの値のいずれかです。
「largest save set」
「smallest save set」
「oldest save set」
「youngest save set」
「Destination pool」属性 - セーブセットの送信先のプールを指定します。
「Devices」属性 - デバイスに関連付けられているファイルタイプを指定します。
「Recover space interval」属性 - ファイルデバイスのメディアデータベースにエントリを持たないセーブセットのための領域復旧操作を実行する間隔を時間単位で指定します。
「Fs check interval」属性 - ファイルシステムの確認操作を実行する間隔を時間単位で指定します。
「Start now」属性 - ポリシーに関連付けられているすべてのデバイス上で、選択された操作をただちに開始するように指定します。操作は次のいずれかです。
「Check fs」 - ファイルシステムを確認し、必要に応じてデータをステージングします。
「Recover space」 - メディアデータベースにエントリを持たないセーブセットのための領域を復旧します。
「Stage all save sets」 - すべてのセーブセットを宛先プールにステージングします。
次に「NSR Stage」リソースの例を示します。
type: NSR stage; name: test stage1; autostart: Enabled; max storage period: 7; high water mark (%): 90; low water mark (%): 85; save set selection: largest save set; destination pool: Default Clone; devices:h:¥disk¥fd0; start now: ; |
「NSR」リソースには、Backup サーバーとそのクライアントが記述されます。各リソースは、管理が必要な Backup システムのコンポーネントを表しています。これらのリソースを操作することで、Backup システムを制御できます。ファイルとその中のリソースは、nwadmin および nsradmin プログラムを使ってアクセスできます。また、テキストエディタで見ることもできます。
各リソースは属性のリストによって記述されています。各属性は、名前と、必要な場合には値の並びで構成されています。属性名と属性オプションはコロン (:) で区切り、属性値どうしはカンマ (,) で区切り、各属性はセミコロン (;) で終了します。行の末尾にあるカンマ、セミコロン、またはバックスラッシュ (¥) は、次の行に継続することを示します。
次に、8 つの属性を持つリソースの例を示します。
type: NSR client; name: venus; server: earth; schedule: Default; directive: Unix standard directives; group: Default; save set: All; remote access: ; |
各「NSR」リソースには以下の属性があります。
「type」属性 - リソースが含むことができる属性を定義します。
「name」属性 - リソースが表しているオブジェクトの記述名を指定します。
「administrator」属性 - リソースの変更または削除ができるユーザーを指定します。この属性は、新しいリソースの作成時に、「type: NSR」リソースから継承されます。
「hostname」属性 - 指定されたリソースを制御するサービスが実行されているシステムのホスト名を指定します。
その他の属性 (「ONC program number」、「ONC version number」、および「ONC transport」) には、サービスの Open Network Computing 情報を指定します。
Backup では、以下のタイプのリソースを定義しています。
「NSR」リソースには Backup サーバーを記述します。これには、管理者の権限を制御する属性、進行中の操作に関する情報、および過去の操作に関する統計情報とエラー情報が含まれます。
「NSR client」リソースには Backup クライアントを記述します。これには、保存するファイル、使用するスケジュール、およびこのクライアントが属しているグループを指定する属性が含まれます。
「NSR device」リソースにはストレージデバイスを記述します。これには、特定のデバイス名、メディアタイプ、および現在マウントされているボリュームの名前を指定する属性が含まれます。
「NSR directive」リソースにはディレクティブを記述します。ディレクティブによって、クライアントのファイルを保存する際にどのように処理するかを制御します。
「NSR group」リソースには、Backup クライアントの論理的なグループ分けと、バックアップの開始時刻を指定します。
「NSR jukebox」リソースにはジュークボックスを記述します。これには、ジュークボックスのモデル、ジュークボックス内の最初と最後のスロット番号、およびジュークボックス内のデバイス名などの属性が含まれます。
「NSR label」リソースには、ボリュームにラベルを付けるときに使用される一連の名前が記述されたテンプレートを指定します。
「NSR license」リソースには、現在有効になっている各機能についてのライセンス情報が含まれます。ライセンスが与えられている機能を確認するための各種のイネーブラと認証コードが含まれます。
「NSR notification」リソースには、特定のタイプの Backup イベントが起こったときに実行されるアクションを指定します。
「NSR policy」リソースは、インデックス管理プロセスの一環で使用されます。これらのポリシーによって、クライアントのオンラインファイルインデックスの中にエントリが存在する期間と、セーブセットをいつ再利用可能としてマークするのかを制御します。
「NSR pool」リソースは、保存の特性に基づいて、ボリュームのセーブセットが書き込まれる場所を指定するために使用されます。
「NSR schedule」リソースには、保存レベルのシーケンスとスケジュール変更リストを定義します。スケジュール変更リストは、レベルと日付のペアで構成されています。レベルによって、クライアントがバックアップされるときに保存されるデータの量を制御します。
nsrwatch プログラムでは、カーソルを配置するための termcap 機能を備えた任意のシステムから、Backup サーバーの状態を表示することができます。nsrwatch プログラムは、指定されたサーバーへの遠隔手続き呼び出し (Remote Procedure Calls, RPC) を通じてサーバーの状態に関する情報を取得します。また、nsrwatch プログラムは、ネットワークを通じて Backup サーバーにアクセスできる任意のマシンから呼び出すことができます。特定のサーバーを指定しないと、サーバー選択規則が適用されます。
nsrwatch の表示は、ヘッダーといくつかのパネル (「Server」パネル、「Device」パネル、「Sessions」パネル、「Messages」パネル、「Pending」メッセージパネル) に分かれています。パネルの大きさは、使用する端末やウィンドウの大きさに応じて調節できます。
ヘッダーには、サーバー名と現在の時間が表示されます。「Server」パネルには、サーバーの現在の状態に関する情報 (エラーメッセージ、サーバーの連続稼動時間、このサーバーが使用する Backup ソフトウェアのバージョン) が表示されます。「Device」パネルには、Backup サーバーが認識するすべてのデバイスが表示されます。各デバイスごとに、デバイスタイプ、現在マウントされているボリューム名 (ボリュームがマウントされていない場合は「unmounted」)、そのデバイスの状態が表示されます。デバイス名の後に (J) が記載されている場合は、オートチェンジャまたはサイロ内にあるデバイスを表します。「Sessions」パネルには、アクティブセッションごとに現在のセーブセット情報 (保存、復旧、またはブラウズ) が表示されます。「Messages」パネルには、Backup メッセージの履歴が表示されます。「Pending」メッセージパネルには、手動操作を要求するメッセージが表示されます。
nsrwatch プログラムは、q キー、Control-z キーまたは Control-c キーでプログラムを停止するまで、稼動し続けます。Control-l のキーを押すと、画面がクリアされ、現在の情報が再表示されます。
nsrwatch プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsrwatch [-s server] [-p polltime] |
-s server オプションを使用して、ネットワーク上の特定の Backup サーバーを指定できます。
-p polltime オプションを使用して、ポーリング間隔を polltime 秒で設定できます。