セーブセット復旧機能を使用すると、ブラウズポリシーの期限は切れているが、まだメディアデータベースに残っているバックアップデータを復旧できます。セーブセットを復旧するには、コマンド行から recover プログラムを実行し、オプションとしてセーブセット識別番号 (ssid) を指定するか、または Backup の管理プログラム (nwadmin) を使用します。ssid とともに具体的なパスを指定すれば、個々のファイルまたはディレクトリを指定できます。セーブセット復旧機能を実行するアクセス権はスーパーユーザーだけに与えられています。
セーブセット復旧機能は、エントリがオンラインファイルインデックスから削除されているとき (セーブセットのブラウズポリシーの期限が切れているとき) にのみ使用します。セーブセットを復旧するときには、まずフルレベルのバックアップで復旧したあとに、それ以外のバックアップをレベル 1 から 9 の順序で実行し、最後に差分バックアップで復旧します。
メディアデータベースにボリュームのエントリがない場合は、scanner プログラムを使用してクライアントファイルインデックスのエントリやメディアデータベースのエントリを作成し直すことができます。scanner プログラムでは、Backup からの支援なしにストレージボリュームから直接に読み込むことができます。
目的のファイルが格納されているボリュームを見つけるには、ボリュームがまだメディアデータベースに残っている場合は mminfo プログラムを、ボリュームがメディアデータベースにない場合は scanner プログラムを使用します。mminfo プログラムと scanner プログラムを実行すると、ボリュームの内容についての詳細な情報が得られます。この情報には以下のものが含まれます。
バックアップボリューム名
目的のファイルを格納しているセーブセット名
ファイルが属しているクライアント名
ファイルのバックアップが行われた日付と時刻