Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

バックアップコマンド

「Clients」リソースには、追加処理を指定するためのカスタマイズしたバックアップコマンドを入力できます。このカスタマイズしたバックアップコマンドは、スケジュールされたバックアップが開始されるときに、デフォルトの save プログラムの代わりに使用されます。

savepnpc プログラムを使うと、クライアントバックアップ 1 回ごとに一度ずつ前処理コマンドと後処理コマンドを実行することができます。savepnpc プログラムは save プログラムと同様に、ファイルを長期保存用のストレージに保存します。savepnpc は、クライアントに対して最初の保存操作を実行する前に、/nsr/res/<group_name>.res ファイルに含まれている前処理コマンドをすべて実行します。また、クライアント上で最後の保存操作が完了した後に、/nsr/res/<group_name>.res ファイルに含まれている後処理コマンドをすべて実行します。savepnpc の詳細は、savepnpcsavepnpc のマニュアルページを参照してください。

Backup がクライアントファイルシステムのデータをバックアップする方法に影響を与えるような追加プログラムを作成することによって、クライアントバックアップをカスタマイズできます。

たとえば、Backup がバックアップ操作を実行する前にメールサーバーやデータベースを終了し、バックアップが完了したあとにこのメールサーバーやデータベースを再起動するプログラムを作成できます。あるいは、バックアップ操作が開始される前にメッセージ (「backup started at 3:33 a.m.」など) を出力し、クライアントデータのバックアップを実行し、バックアップが完了した時点でメッセージ (「backup completed at 6:30 a.m.」など) を出力するようなプログラムも作成できます。

バックアップコマンドは、そのクライアントに対して定義されている各セーブセットに対して実行されるのであって、クライアントごとに実行されるわけではありません。管理者がセーブセット値として「All」を指定すると、バックアップコマンドのバッチファイルはクライアント上のファイルシステムの数だけ実行されます。カスタマイズしたバックアップコマンドの最も単純な例として、「Save Set」属性に単一のセーブセットを指定して特別なクライアントを作成する手法があります。

使用している環境に最も合ったカスタマイズレベルを考える際には、次の事柄を検討してください。


注意 - 注意 -

savepnpc とは異なり、カスタマイズしたバックアップコマンドの新しいインスタンスは、標準の保存プログラムと同様に、「Save Set」属性に指定されている個々のセーブセットごとに起動されます。データベース用のカスタマイズしたバックアップコマンドで「Client」リソースを作成するときには、この点に注意してください。指定された個々のセーブセットごとに、シャットダウンコマンドが実行されます。