Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

オートチェンジャでのバーコードラベルの使用方法

バーコードラベルをメディアに貼り付けると、ボリュームのインベントリの作成が速くでき、内部ボリュームラベルを正確に付けられるという、2 つの利点があります。

バーコードラベルを使うと、ボリュームをデバイスにロードする必要がないため、迅速に効率よくインベントリを作成できます。オートチェンジャによって、ボリュームがスロットに装着されている時に赤外線で外側のバーコードラベルが読み取られます。バーコードラベルを使ってインベントリを作成すると、ボリュームの検出と内容の確認にかかる時間を大幅に短縮できます。

さらに、バーコードラベルによって、ラベル付けの正確性も向上します。ラベルは前もってオートチェンジャがロードする前に、メディアに貼られていて、それを読み取るからです。オートチェンジャがバーコードラベルを読み取ると、Backup はラベルをメディアデータベース内に記録し追跡します。

Backup でバーコードラベルを使うのは、ボリュームのインベントリを作成するためです。通常はラベルテンプレートによって作成される内部ボリュームラベルは、バックアップと復旧に必要なボリュームを特定するのに使われます。ただし、保留メッセージにはバーコードラベルとボリュームラベルの両方が表示され、「Volumes」リソースには、ボリュームラベルと、それに関連付けられているバーコードラベルが表示されます。

保管庫またはオフサイトに長期間保存されている既存のボリュームには、バーコードラベルを貼り付ける必要はありません。このようなボリュームに対してインベントリを頻繁に作る必要はほとんどないからです。ただし、復旧や新しいデータによる上書きのために頻繁に使うボリュームについては、バーコードラベルを貼り付けておくと便利です。ボリュームにバーコードラベルを貼り付けておくと、ボリュームのインベントリの作成の時間を節約できます。

既存のボリュームにバーコードラベルを使う場合は、まず、既存のボリュームにバーコードラベルを貼り付けなければなりません。次に、ボリュームを 1 つずつロードして、マウントし、Backup がバーコードラベルと既存のボリュームラベルを照合できるようにします。

いろいろなメーカー製のバーコードラベルを購入できます。必要に応じて、数字、英字、または数字と文字の特殊な組み合わせから成るバーコードラベルを選ぶことができます。さらに、現在のボリュームラベルの付け方に適合したバーコードラベルを注文することもできます。

ボリュームラベルにサーバー名を使い、それに 001 などの拡張子を付ける場合は、server_name.001 から server_name.100 までのラベル範囲で注文します。バーコードラベルによるラベル付けについては、通常はオートチェンジャのハードウェアマニュアルに説明があります。バーコードラベルについての質問は、ハードウェアメーカーにお尋ねください。

一定の規則に従ってラベル付けを行うと、ボリュームの編成と追跡が楽になります。また、一部のボリュームだけでなく、すべてのボリュームにバーコードラベルを貼り付けておくと、インベントリ作成にも役立ちます。

Backup によって自動的にボリュームのラベルが付け直されるときには、元のボリュームラベルの名前が再び使われます。ラベルの名前を変更できるのは、ユーザーがボリュームラベルを付け直す場合だけです。ラベル付けの進行中に Backup によってバーコードラベルが読み取られ、新しいボリューム名と、それに関連付けられたバーコードラベルによって、メディアデータベースが更新されます。

オートチェンジャのインベントリが古くなったら、システムを再起動するか、あるいはオートチェンジャのドアを開いてインベントリを作成すると、オートチェンジャの内容についての情報を更新できます。それには、管理プログラムのグラフィカルな「Inventory」コマンドを使うか、あるいはスーパーユーザーになって、シェルプロンプトで nsrjb -E -I コマンドを入力します。リセット操作によっても、オートチェンジャの内容についての情報が更新されます。どの方法で情報を更新しても、オートチェンジャのスロットはすべて初期化されます。