オートチェンジャを使って障害復旧を行う場合は、次の手順で進めます。
必要に応じて、オペレーティングシステムと Backup ソフトウェアをインストールし直します。
インストールし直す場合、インデックスに対しては、前回のバックアップに使われたパス名を使います。
jbconfig コマンドを使って、オートチェンジャを追加し、構成します。
nsrjb -vHE コマンドを発行します。
このコマンドを使って、操作用にオートチェンジャをリセットし、バックアップボリュームを取り出し、要素状態を初期化し直して、ボリューム用の各スロットを確認します。使用しているオートチェンジャで -E オプションがサポートされていなければ、sjiielm プログラム (/etc/LGTOuscsi/sjiielm パスなど) を使って要素状態を初期化します。
ドライブにボリュームがロードされていれば、そのボリュームは取り除かれてスロットに置かれます。この操作が終わるまでに、数分かかります。
エラーが出た場合、通常は無人デバイスが、ドライブから取り除いたばかりのボリューム用のスロットを探し出せないでいることを示します。いくつかのバックアップボリュームを移動させて、そのボリューム用の空きスロットをつくるか、可能な場合には、そのボリュームを機械式のアームから取り除いて、手動でスロットに置きます。
電子ファイルまたはハードコピーで、ブートストラップデータを探します。
このデータによって、サーバーインデックスと構成ファイルの復旧に必要なボリューム (複数の場合もある) をつきとめます。
nsrjb -I コマンドを入力して、オートチェンジャの内容のインベントリを作成します。これによって、ブートストラップの復旧に必要なボリュームがオートチェンジャ内にあるかどうかを判断できます。
現在ドライブにロードされているボリュームに、最新のブートストラップがある可能性があります。
この操作を速く終わらせたい場合は、-S フラグを使ってコマンドを発行し、必要なバックアップボリュームがあると思われるスロットだけを一覧表示させます。これで、オートチェンジャの内容全体のインベントリを作成せずにすみます。スロットは、たとえば nsrjb -I -S 1-3 のように、スロットの連番で一覧表示させます。また、たとえば 1、3、6 のようにとびとびの番号でスロットのインベントリを作成したい場合は、各スロットに対して、それぞれ nsrjb -I -S コマンドを使います。現在オートチェンジャにロードされているすべてのボリュームにアスタリスクが付けられますが、これは、メディアインデックスがまだ復旧されていないからです。
次のコマンドを入力して、該当するボリュームをロードします。
# nsrjb -l -S slot -f device-name |
slot は第 1 ボリュームが置かれているスロットの番号、device-name は第 1 ドライブのパス名です。「Backup Mount」ボタンを使うこともできます。
mmrecov コマンドを入力します。
ブートストラップが複数のボリュームにまたがっている場合は、次のバックアップボリュームをロードするようプロンプトが表示されます。
インデックスが復旧されたら、次のように nsrjb -u コマンドを入力してボリュームのマウントを解除します。
# nsrjb -u -S slot -f device-name |
「Backup Unmount」ボタンを使うこともできます。
Backup を停止します。
元のディレクトリ名 /nsr/res を /nsr/res.orig に変更します。
復旧されたディレクトリ名 /nsr/res.R を /nsr/res に変更します。
/nsr/res ファイルを復旧して名前を変更したら、インストールし直してオートチェンジャを構成したときに作成した構成ファイルを取り替えます。この手順によって、障害発生前の前回のバックアップ時の構成をすべて復旧することができます。
Backup を再起動します。
サーバーインデックスと構成ファイルが復旧されたら、オートチェンジャは完全に機能できます。オートチェンジャの内容のインベントリを作成します。障害復旧の作業でボリュームを手動で動かした場合は、特にこの作業が必要です。