N1 Service Provisioning System 4.1 インストールガイド

第 4 章 Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムへのインストール

この章では、Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムへの N1 Service Provisioning System 4.1 のインストール手順について説明します。 この章の内容は次のとおりです。

N1 Service Provisioning System 4.1 のインストール

個々のアプリケーションのインストールには、製品メディア上の適切なインストールスクリプトを使用します。 N1 Service Provisioning System 4.1 アプリケーションのインストールスクリプトを実行する前に、共通の準備作業を行います。また、ディレクトリ、ファイル、JavaTM 実行時環境 (JRE) のインストールに関する共通の質問に答える必要があります。 その後、インストールする各アプリケーションの構成情報を指定します。

ProcedureSolaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムへ N1 Service Provisioning System 4.1 をインストールする

始める前に

表 1–1 の作業マップを確認し、 アプリケーションをインストールするための準備作業を完了してください。

手順
  1. アプリケーションの所有者になるユーザーとしてログインします。

    スーパーユーザー (root) としてログインし、ソフトウェアをインストールすることができます。 インストールプログラムは、必要に応じて、ソフトウェアを所有するユーザーの情報を要求します。

  2. CD を挿入します。

    • Solaris OS システムへのインストールの場合、N1 Service Provisioning System 4.1: Solaris CD を挿入する

    • IBM AIX または Red Hat Linux へのインストールの場合、N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入する

  3. Solaris OS へのインストールの場合、ソフトウェアをパッケージとしてインストールするか、ファイルとしてインストールするかを指定します。

    Master Server と CLI クライアントアプリケーションについても、パッケージとしてインストールするか、ファイルとしてインストールするかを選択できます。 パッケージとしてインストールする場合とファイルとしてインストールする場合では、選択するインストールプログラムが異なります。 スーパーユーザー以外のユーザーとしてインストールを実行する場合は、ソフトウェアをファイルとしてインストールします。

  4. ソフトウェア CD の挿入後、インストールスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    % cd /script-directory
    

    script-directory には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – N1 Service Provisioning System 4.1: Solaris CD 上

    • aix – N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD 上

    • linux – N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD 上

  5. インストールするアプリケーションのインストールスクリプトを実行します。


    % cr_app_opsystem_4.1.sh
    

    app には、次のいずれかの値が入ります。

    • ms – Master Server をインストール

    • ra – Remote Agent をインストール

    • ld – Local Distributor をインストール

    • cli – CLI クライアントをインストール

    opsystem には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – インストール先は Solaris OS

    • aix – インストール先は IBM AIX

    • linux – インストール先は Red Hat Linux


    注 –

    Solaris Master Server をパッケージとしてインストールするインストールスクリプトは、cr_ms_solaris_pkg_4.1.sh です。 Solaris CLI クライアントをパッケージとしてインストールするインストールスクリプトは、cr_cli_solaris_pkg_4.1.sh です。 これらのスクリプトを使って、パッケージ版の Solaris Master Server と CLI クライアントをインストールします。


  6. ログファイルの場所を記録します。

    インストールプログラムにより、ログファイルが作成され、その格納場所が表示されます。 あとでログファイルの内容を確認できるように、ファイルの場所を記録しておきます。

  7. インストールプログラムのプロンプトに答えて、構成情報を指定します。

    インストールが完了すると、アプリケーションの再起動を促すメッセージが表示されます。

  8. インストールスクリプトを CD から実行している場合は、n と入力します。

Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムへの Remote Agent の非対話型インストール

構成情報を指定するパラメータファイルを使用すれば、Remote Agent を非対話的にインストールすることができます。 この場合、パラメータファイル内の構成情報が参照されます。したがって、インストール中に構成情報を要求するメッセージは表示されません。

ProcedureSolaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムへ非対話方式で Remote Agent をインストールする

始める前に

Remote Agent のインストール前に、Master Server をインストールする必要があります。 Master Server をインストールするマシンが Remote Agent のインストールマシンと一致している必要はありません。

手順
  1. Remote Agent をインストールするマシンに、Remote Agent を所有するユーザーとしてログインします。

    スーパーユーザー (root) としてログインし、ソフトウェアをインストールすることができます。 インストールプログラムは、必要に応じて、ソフトウェアを所有するユーザーの情報を要求します。

  2. CD を挿入します。

    • Solaris OS システムへのインストールの場合、N1 Service Provisioning System 4.1: Solaris CD を挿入する

    • IBM AIX または Red Hat Linux へのインストールの場合、N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入する

  3. ソフトウェア CD の挿入後、インストールスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    % cd /script-directory
    

    script-directory には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – N1 Service Provisioning System 4.1: Solaris CD 上

    • aix – N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD 上

    • linux – N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD 上

  4. Remote Agent のインストールマシンにインストールスクリプトをコピーします。


    % cp cr_ra_opsystem_41.sh RA-machine/
    

    RA-machine には、Remote Agent をインストールするマシン上のディレクトリを指定します。opsystem には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – インストール先は Solaris OS

    • aix – インストール先は IBM AIX

    • linux – インストール先は Red Hat Linux

  5. インストールスクリプトのコピー先ディレクトリにパラメータファイルをコピーします。

    Master Server のインストール時に、Master Server 上の N1SPS4.1-MasterServer-home/server/bin ディレクトリに、サンプルパラメータファイルがインストールされます。 このファイル内のデフォルト値を使用するか、ファイルを編集してカスタム値を追加します。 サンプルパラメータファイル cr_ra_41_remote_params.sh の内容については、「Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX の Remote Agent パラメータファイル (サンプル)」」を参照してください。

    新しいパラメータファイルを作成することもできます。 パラメータファイルは実行可能ファイルでなければなりません。

    N1SPS4.1-MasterServer-home は、Master Server のインストールディレクトリです。

  6. インストールスクリプトを実行します。


    % cr_ra_opsystem_41.sh -paramfile parameters-file.sh
    

    opsystem には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – インストール先は Solaris OS

    • aix – インストール先は IBM AIX

    • linux – インストール先は Red Hat Linux

    parameters-file には、インストールプログラムが構成情報のソースとして使用するパラメータファイルの名前を指定します。 パラメータファイルは実行可能ファイルでなければなりません。

Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムへの Remote Agent のリモートインストール

Remote Agent は、ネットワーク上の別のマシンからリモートインストールすることもできます。 この場合、Master Server のインストール時に、Remote Agent のリモートインストールに必要なスクリプトが /server/bin ディレクトリにインストールされます。 インストールは非対話方式で行われます。また、Remote Agent のインストールと構成を管理する環境変数を使用します。 環境変数は、インストールスクリプトのデフォルト値をそのまま受け入れるか、パラメータファイル内またはコマンド行に設定します。

ProcedureSolaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX に Remote Agent をリモートインストールする

始める前に

ターゲットマシンの必要条件は以下のとおりです。

Master Server マシンの実行時に、パス内に UNIX の ssh ユーティリティと scp ユーティリティがインストールされている必要があります。

リモートインストールプログラムは、環境変数を使って、Remote Agent のインストールと構成を管理します。 環境変数は、インストールスクリプトのデフォルト値をそのまま受け入れるか、パラメータファイル内またはコマンド行に設定します。 以下に、必要な環境変数とそのデフォルト値を示します。

手順
  1. Master Server マシンに CD を挿入します。

    • Solaris OS システムへのインストールの場合、N1 Service Provisioning System 4.1: Solaris CD を挿入する

    • IBM AIX または Red Hat Linux へのインストールの場合、N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入する

  2. ソフトウェア CD の挿入後、インストールスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    % cd /script-directory
    

    script-directory には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – N1 Service Provisioning System 4.1: Solaris CD 上

    • aix – N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD 上

    • linux – N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD 上

  3. インストールスクリプトを Master Server にコピーします。


    % cp cr_ra_opsystem_4.1.sh N1SPS4.1-MasterServer-home/server/bin
    

    N1SPS4.1-MasterServer-home は Master Server のインストールディレクトリです。 opsystem には、次のいずれかの値が入ります。

    • solaris – インストール先は Solaris OS

    • aix – インストール先は IBM AIX

    • linux – インストール先は Red Hat Linux

  4. スクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    % cd N1SPS4.1-MasterServer-home/server/bin
    

    N1SPS4.1-MasterServer-home は、Master Server のインストールディレクトリです。

  5. インストールスクリプトが使用する構成情報の指定方法を決定します。

    • 新しいパラメータファイルを作成するか、N1 Service Provisioning System 4.1 によってインストールされたサンプルパラメータファイルを編集する。 パラメータファイルは、Master Server のインストール時にインストールされる。 ファイル名は N1SPS4.1-MasterServer-home/server/bin/cr_ra_41_remote_params.sh。 このファイル内のデフォルト値を使用するか、ファイルを編集してカスタム値を追加する。 新しいパラメータファイルを作成することもできる。 サンプルパラメータファイルの内容については、「「Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX の Remote Agent パラメータファイル (サンプル)」」を参照。 パラメータファイルは実行可能ファイルでなければならない

    • 環境変数を設定する


      % export CR_RA_INSTALLER_USER=username
      % export CR_RA_INSTALLER_WORKDIR=/working_directory
      % export CR_RA_INSTALLER_LEAVEFILES=yes_or_no
      % export CR_RA_INSTALLER_HOSTS=hostnames.enterprise.com,10.10.0.207
      
  6. リモートインストールを実行します。


    % cr_ra_opsystem_4.1_remote.sh path-to-file/parameters-file.sh –f
    cr_ra_opsystem_4.1.sh hostnames
    
    • opsystem には、次のいずれかの値が入る

      • solaris – インストール先は Solaris OS

      • aix – インストール先は IBM AIX

      • linux – インストール先は Red Hat Linux

    • cr_ra_opsystem_4.1.sh には、N1 Service Provisioning System 4.1 CD からコピーするインストールファイルを指定する

    • path-to-file/parameters-file には、パラメータファイルのパスと名前を指定する。インストールプログラムは、この名前を利用して構成情報を取得する。 環境変数を設定する場合や、インストールスクリプトのデフォルト値を使用する場合、パラメータファイルを指定する必要はない

    • hostnames には、インストールを実行するマシンのホスト名 (複数可) を指定する。 個々のホスト名は空白文字で区切る。 パラメータファイルまたは環境変数を使って、CR_RA_INSTALLER_HOSTS パラメータでホスト名を指定した場合、コマンド行にホスト名を指定する必要はない。 コマンド行にホスト名を指定した場合、CR_RA_INSTALLER_HOSTS パラメータで指定された値は、コマンド行に指定された値で上書きされる

  7. ログファイルの場所を記録します。

    インストールプログラムにより、ログファイルが作成され、その格納場所が表示されます。 あとでログファイルの内容を確認できるように、ファイルの場所を記録しておきます。

  8. プロンプトに続いて、リモートマシンのパスワードを入力します。

    インストールスクリプトにより、リモートマシン上にログファイルが生成されます。