N1 Service Provisioning System 4.1 インストールガイド

第 5 章 N1 Service Provisioning System 4.1 を Windows システムへインストールする

この章では、Windows を実行しているシステムに N1 Service Provisioning System 4.1 をインストールする手順について説明します。 個々のアプリケーションのインストールには、製品メディア上の適切なインストールスクリプトを使用します。 個々の N1 Service Provisioning System 4.1 アプリケーションのインストールスクリプトは、共通の準備作業を実行し、ディレクトリとファイルに関する共通の質問に答えると実行されます。 その後、インストールする各アプリケーションの構成情報を指定します。

この章の内容は次のとおりです。

Master Server のインストール

ProcedureWindows システムに N1 Service Provisioning System 4.1 Master Server をインストールする

始める前に

表 1–1 の作業マップを確認し、 Master Server をインストールするための準備作業を完了してください。

手順
  1. N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入します。

  2. Windows ファイルマネージャか DOS ウィンドウを使って、CD 上の windows ディレクトリにアクセスします。

  3. Master Server のインストールスクリプトを実行します。

    • ファイルマネージャを使用する場合は、cr_ms_win32_4.1.msi ファイルをダブルクリックする

    • DOS ウィンドウを使用する場合は、プロンプトに続いてインストールファイルの名前を入力する


      E:\N1SPS4.1_2\windows> cr_ms_win32_4.1.msi
      
  4. インストールプログラムのプロンプトに答えて、構成情報を指定します。

    一連の情報を指定すると、「Ready to Install」画面が表示されます。

  5. 「Install」をクリックして、インストールを開始します。

    インストールプログラムにより、プログラムファイルがインストールされます。 続いて、マシンの再起動を促すメッセージが表示されます。

  6. マシンを再起動すれば、インストールは完了です。

    マシンを再起動するまで、N1 Service Provisioning System 4.1 のインストールは完了しません。

  7. システムにログインします。

    インストールプログラムにより、「ようこそ」画面が表示されます。

  8. 「Next」をクリックして、インストールを行います。


    注 –

    インストーラは、DOS ウィンドウを開き、コマンドを実行します。 実行するのに数分かかるコマンドもあります。 操作が完了するまでは、DOS ウィンドウを開いたままにしておいてください。 操作は、数分間で自動的に完了します。


  9. 「Finish」をクリックして、インストールプログラムを終了します。

    Master Server がインストールされました。 Web ブラウザを起動し、インストール時に指定した Web インタフェースアドレスを使って、Master Server にアクセスします。

  10. (任意) タスクのスケジュールにより、データベースを最適化することができます。

    データベースのパフォーマンスを最適化したい場合は、vacuumdb ユーティリティを毎日実行するようなタスクを作成します。 タスクの作成方法については、「タスクをスケジュールしてデータベースを最適化する」を参照してください。

Procedureタスクをスケジュールしてデータベースを最適化する

手順
  1. Windows 2000 のタスクフォルダを開きます。

    タスクフォルダを開くには、「スタート」メニューをクリックし、「すべてのプログラム」->「アクセサリ」->「システム ツール」->「タスク」を選択します。

  2. 新しいタスクを作成するには、フォルダ内を右クリックし、「新規」->「タスク」を選択します。

  3. タスクに名前を付けます。

  4. タスクをダブルクリックして、編集します。

  5. 「Run」フィールドに、次のコマンドを入力します。途中で改行はしません。


    bash -c "/cygdrive/c/Program\ Files/N1\ Service\ Provisioning\ System/4.1/server/bin/roxdbcmd 
    vacuumdb -h localhost -a -z”
    

    c/Program\ Files/N1\ Service\ Provisioning\ System/4.1 は、Master Server のインストールディレクトリです。

  6. 「スケジュール」タブで、日単位で 1 回実行するようにタスクを構成します。

Remote Agent、Local Distributor、CLI クライアントのインストール

ProcedureWindows システムへ Remote Agent、Local Distributor、CLI クライアントをインストールする

始める前に

表 1–1 の作業マップを確認し、 Master Server をインストールするための準備作業を完了してください。

手順
  1. N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入します。

  2. Windows ファイルマネージャか DOS ウィンドウを使って、CD 上の windows ディレクトリにアクセスします。

  3. インストールしたいアプリケーションのインストールスクリプトを起動します。

    • ファイルマネージャを使用する場合は、cr_app_win32_4.1.msi ファイルをクリックする

    • DOS ウィンドウを使用する場合は、プロンプトに続いてインストールファイルの名前を入力する


      E:\N1SPS4.1_2\windows> cr_app_win32_4.1.msi
      

    app には、次のいずれかの値が入ります。

    • ra – Remote Agent をインストール

    • ld – Local Distributor をインストール

    • cli – CLI クライアントをインストール

  4. インストールプログラムのプロンプトに答えて、構成情報を指定します。

    一連の情報を指定すると、「Ready to Install」画面が表示されます。

  5. 「Install」をクリックして、インストールを開始します。

    インストールプログラムにより、プログラムファイルがインストールされます。

  6. 「Finish」をクリックして、インストールプログラムを終了します。

Windows システムへの Remote Agent の非対話型インストール

Remote Agent をインストールする際、コマンド行の変数で構成内容を指定することができます。 Remote Agent の非対話型インストールには、Windows インストーラサービスの一部としてインストールされる msiexec コマンドを使用します。

ProcedureWindows システムへ Remote Agent を非対話方式でインストールする

手順
  1. Remote Agent をインストールするマシンで、DOS ウィンドウを開きます。

  2. N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入します。

  3. ソフトウェア CD の挿入後、Windows のインストールスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    C:\> cd path-to-CD/windows
    

    path-to-CD には、ソフトウェア CD のパスを指定します。

  4. Remote Agent のインストールマシンにインストールスクリプトをコピーします。


    % cp cr_ra_win32_4.1.sh RA-machine/
    

    RA-machine には、Remote Agent をインストールするマシン上のディレクトリを指定します。

  5. インストールを開始します。


    C:RA-machine\>  msiexec /i cr_ra_win32_4.1.msi /qn
    VARIABLE=value VARIABLE=value
    

    指定できる変数の数に制限はありません。 ディレクトリ名など、変数値に空白文字が含まれる場合は、その部分を引用符で囲む必要があります。 非対話型インストールプログラムで有効な変数および値については、表 5–1 を参照してください。 変数や値を指定しない場合、Remote Agent はデフォルトの構成値でインストールされます。


例 5–1 Windows システムへの Remote Agent の非対話型インストール

Windows システムに Remote Agent を非対話方式でインストールしたい場合、次の例のように入力します。


C:\> msiexec /i cr_ra_win32_4.1.msi/ qn
INSTALLDIR="C:\Program Files\N1 Service Provisioning System\”R
A_PARENT_CONNECTION=false

Windows への Remote Agent のリモートインストール

Remote Agent を非対話モードでリモートインストールする場合は、Remote Agent のインストールスクリプトを活用できます。 Windows スクリプティングホストが使用する .wsh スクリプトを使って、インストールを行います。 このスクリプトファイルには、次の処理を行う VB スクリプトが含まれています。

ProcedureWindows へ Remote Agent をリモートインストールする

手順
  1. Master Server マシンで、DOS ウィンドウを開きます。

  2. N1 Service Provisioning System 4.1: IBM AIX, Redhat Linux, Windows 2000 Server/Advanced Server CD を挿入します。

  3. ソフトウェア CD の挿入後、Windows のインストールスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    C:\> cd path-to-CD/windows
    

    path-to-CD には、ソフトウェア CD のパスを指定します。

  4. インストールスクリプトを Master Server にコピーします。


    % cp cr_ra_win32_4.1.sh MS-machine/
    

    MS-machine には、Master Server マシン上のディレクトリを指定します。

  5. インストールを開始します。


    C:\MS-machine> cscript WinInstaller.wsf 
    parameters Hostname
    

    Hostname には、Remote Agent のインストールマシンのホスト名を指定します。

    コマンド行の parameters の位置に何も値を指定しない場合、Remote Agent は次に示すデフォルトの構成値でインストールされます。

    Remote Agent の非対話型インストールプログラムは、次の表のパラメータを受け付けます。

    パラメータ 

    説明 

    デフォルト 

    -user

    ターゲットマシンの WMI に接続するユーザー 

    なし 

    -password

    ターゲットマシンの WMI に接続するときのパスワード 

    なし 

    変数 

    cscript WinInstaller.wsf コマンドの Windows 変数。表 5–1 を参照。 すべての変数、すべての値は、途中で改行しないで入力し、文字列全体を引用符で囲む

    なし 

    -msiLocation

    インストールする .msi/.input ファイルのパス

    現在の作業ディレクトリ 

    -shareLocation

    ターゲットマシン上の既存のディレクトリ。一時的な Windows ファイル共有は、このディレクトリに作成される。 少なくとも、インストールスクリプトを格納できるディレクトリ容量が必要 

    C:\WINNT\Temp

    終了コード 0 は正常なインストールの完了、終了コード 1 はインストールの失敗を表します。


例 5–2 Windows への Remote Agent のリモートインストール

Windows へ Remote Agent をリモートインストールする場合は、次の例のように入力します。


C:\> cscript WinInstaller.wsf -sharelocation C:\installs -options 
"INSTALLDIR='C:\Program Files\N1 Service Provisioning System'" targetHost

Remote Agent 変数の値

Remote Agent の非対話型インストールやリモートインストールのプログラムは、次の変数を受け付けます。

表 5–1 Remote Agent 変数の値

変数名 

説明 

デフォルト 

値 

INSTALLDIR

Remote Agent のインストールディレクトリを指定する 

C:\Program Files\N1 Service Provisioning System

任意の有効なディレクトリ 

REMOTE_AGENT_HOSTNAME

Remote Agent のインストールマシンのホスト名または IP アドレスを指定する 

Windows のコンピュータ名 

任意の有効なホスト名または IP アドレス 

RA_PORT_NUMBER

この Remote Agent 用の IP ポート番号を指定する 

2313 

任意の有効なポート番号 

RA_PARENT_CONNECTION

暗号化されていない (raw) 接続、または SSL 接続を使ってこの Remote Agent に接続する親アプリケーションを指定する 

false

true の場合 SSL、 false の場合 raw 接続を使用する

RA_SSL_CIPHER

SSL を選択した場合、使用する SSL 暗号タイプを指定する 

0 の場合は認証付きの暗号化、 1 の場合は認証なしの暗号化を使用する

RA_SERVICE_USERNAME

RA_SERVICE_PASSWORD

Remote Agent を実行するユーザーのユーザーアカウントを指定する 

システムユーザー 

ローカルのユーザー名を使用する場合は、接頭辞 .\ が必要。

これらの変数を定義した場合、RA_SERVICE_CONTROLother に設定する必要がある

RA_SERVICE_AUTOSTART

システムの再起動時に Remote Agent を自動的に起動するかどうかを指定する。 インストール時に Remote Agent を起動するかどうかも、この変数で決定される 

 

1 の場合は自動的に起動する。 0 の場合は自動的には起動しない