この章では、GNOME デスクトップの機能と主なコンポーネントについて説明します。GNOME デスクトップを使用する前にこの章を読み、さまざまな機能と主なコンポーネントの動作を理解してください。GNOME デスクトップは、あらゆる設定が可能であるため、この章では、次の項目に関する標準的なデフォルトの設定について説明します。
初めて GNOME デスクトップセッションを開始すると、パネル、ウィンドウ、およびさまざまなアイコンが含まれたデフォルトのスタートアップ画面が表示されます。
GNOME デスクトップの主なコンポーネントは以下のとおりです。
パネル
パネルとは、すべてのシステムアプリケーションとメニューにアクセスできる GNOME デスクトップ上の領域です。パネルは、幅広い構成が可能です。
メニュー
デスクトップのすべての機能には、メニューからアクセスできます。「アプリケーション」 メニューを使用して、ほとんどすべての標準アプリケーション、コマンド、および構成オプションにアクセスできます。「アプリケーション」メニューには、「メインメニュー」と「メニューバー」
アプレットからアクセスできます。「メインメニュー」と「メニューバー」
アプレットはパネルに追加できます。
「メニューバー」
アプレットには、「アクション」メニューが含まれています。「アクション」メニューには、さまざまな機能を持つコマンドが含まれています。たとえば、「Find Files」や「ログアウト」などです。 「アクション」メニューの項目は、メインメニューのトップレベルにあります。
ウィンドウ
同時に複数のウィンドウを表示できます。各ウィンドウで、さまざまなアプリケーションを実行できます。ウィンドウ用のフレームとボタンは、ウィンドウマネージャによって提供されます。ウィンドウマネージャを使用して、ウィンドウを移動する、閉じる、サイズを変更するなど、標準の操作を実行できます。
ワークスペース
GNOME デスクトップは、個別のワークスペースに分割できます。ワークスペースとは、作業可能な個別の領域です。GNOME デスクトップ上のワークスペースの数は指定できます。ワークスペースは切り替えて使用できますが、一度に表示できるワークスペースは 1 つだけです。
Nautilus
ファイルマネージャ
Nautilus
ファイルマネージャは、ファイルおよびアプリケーションへの統合アクセスポイントを提供します。ファイルマネージャウィンドウ内のファイルの内容を表示したり、ファイルマネージャから適切なアプリケーションでファイルを開くことができます。ファイルマネージャを使用して、ファイルとフォルダを管理できます。
デスクトップ
デスクトップは、デスクトップ上のほかのすべてのコンポーネントの背後にあります。デスクトップは、ユーザーインターフェイスのアクティブコンポーネントです。デスクトップに複数のオブジェクトを置くことで、ファイルおよびディレクトリにすばやくアクセスできます。また、頻繁に使用するアプリケーションを起動することもできます。デスクトップ上で右クリックすると、メニューを開くことができます。
設定
GNOME デスクトップには、専用の設定ツールがあります。各ツールは、GNOME デスクトップの特定の機能を制御します。設定ツールを起動するには、「Main Menu」から「設定」を選択します。構成する項目をサブメニューから選択します。
GNOME デスクトップの最大の特長は、柔軟に構成できることと、作業実行のために多数の手段が提供されていることです。
GNOME デスクトップのコンポーネントは相互運用可能です。通常、同じ操作を実行するには、いくつかの異なる方法があります。たとえば、アプリケーションはパネルから起動することも、メニューまたはデスクトップから起動することもできます。
システム管理者は、必要に応じて構成を変更できるため、GNOME デスクトップがこの章で説明するものとまったく同じでない可能性があります。それでも、この章では、GNOME デスクトップを使用した作業に役立つ有用な情報を提供します。
パネルの追加および削除はいつでも行えます。セッションを始めて開始すると、GNOME デスクトップには最低 1 つのパネルがあります。
パネルを使用して、以下の操作を実行できます。
パネルの作成
パネルの削除
パネルを隠す
パネルへのオブジェクトの追加
パネルオブジェクトの操作
パネルを追加するには、パネルの空きスペースを右クリックし、「New Panel」を選択します。 新しいパネルが GNOME デスクトップに追加されます。新しいパネルにはオブジェクトは含まれていません。利用者の環境に合わせて、新しいパネルをカスタマイズできます。ユーザーの要件に合わせて、オブジェクトをパネルに追加できます。パネルの背景も変更できます。作成できるパネルの数に制限はありません。
パネルを削除するには、パネルを右クリックし、「パネルを削除」を選択します。
パネルは、端に隠しボタンを持つことができます。この「非表示」ボタンをクリックして、パネルを表示させたり、隠したりすることができます。
パネルは、いくつかのタイプのオブジェクトを持つことができます。図 2–1 に示すパネルには、各タイプのパネルオブジェクトが含まれています。
以下に示すオブジェクトは、すべてのタイプのパネルに追加できます。
アプレット
アプレットとは、パネル内にある小さな対話型のアプリケーションです (たとえば、図 2–1 の CD プレーヤー
)。各アプレットには、マウスまたはキーボードから操作できる単純なユーザーインターフェイスがあります。以下のアプレットは、デフォルトでパネルに表示されます。
Clock
:時間を表示する。日付を表示するように Clock
を構成できます
ウィンドウリスト
: 開いている各ウィンドウを示すボタンを表示する。ウィンドウリストボタンをクリックすると、ウィンドウの最小化と元のサイズへの復元を行うことができる。ウィンドウリスト
は、デフォルトで画面下部のエッジパネルに表示される
ワークスペーススイッチ
: ワークスペースを視覚的に表示する。ワークスペーススイッチ
を使用して、ワークスペース間を切り替えることができる。ワークスペーススイッチ
は、デフォルトで画面下部のエッジパネルに表示される
アプレットをパネルに追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」を選択します。次のサブメニューの 1 つから、必要なアプレットを選びます。
アクセサリ
アミューズメント
インターネット
マルチメディア
ユーティリティ
ランチャー
ランチャーは、特定のアプリケーションを起動したり、コマンドを実行したり、あるいはファイルを開いたりします。図 2–1 に示す電卓アイコンは、電卓
アプリケーションのランチャーです。ランチャーは、パネルまたはメニューにあります。ランチャーをクリックすると、そのランチャーに関連する操作が実行されます。
アプリケーション用に独自のランチャーを作成できます。たとえば、頻繁に使用するワードプロセッサアプリケーションのランチャーを作成して、アクセスに便利なパネル上にそのランチャーを配置できます。新しく作成したランチャーをパネルに追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」-> 「ランチャー」を選択します。
あるいは、メニューからランチャーを追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」-> 「アプリケーション」を選択します。追加するランチャーをサブメニューから選びます。
アクションボタン
ボタンをパネルに追加すると、よく実行するアクションにすばやくアクセスできます。パネルに追加できるボタンは以下のとおりです。
「Force Quit」:コマンドに応答しないアプリケーションを終了します。」
「Lock」:画面をロックします。図 2–1 のロックボタンアイコンは、ロックボタンを示します。
「Log Out」:セッションを終了します。
「Run」:コマンドを実行できる「Run Application」ダイアログを開きます。
「Screenshot」:画面のスクリーンショットを撮ります。
「Search」:ファイルの検索ができるSearch Tool
アプリケーションを起動します。
「Show Desktop」:すべてのウィンドウを最小化し、デスクトップを表示します
ボタンをパネルに追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」-> 「アクション」を選択します。その後、必要なボタンを選ぶことができます。
メニュー
デスクトップのすべての機能には、メニューからアクセスできます。パネルからメニューを開くには、そのメニューを表すアイコンをクリックします。メニューバー
からメニューを開くには、そのメニューを表すテキストをクリックします。
パネルに追加するメニューは、矢印が付いたアイコンで表されます。矢印は、そのアイコンがメニューであることを示します。例は、図 2–1のメニューアイコンを参照してください。
メインメニューは、どのパネルにも追加できます。メインメニューをパネルに追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」->「 メインメニュー」を選択します。
メニューバー
もすべてのパネルに追加できます。メニューバー
をパネルに追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」-> 「メニューバー」を選択します。
引き出し
引き出しは、パネルに追加できるスライド機能であり、引き出しアイコンから開いたり閉じたりできます (図 2–1 を参照)。引き出しは、複数のアプリケーションを同時に実行している場合に、作業を整理するのに役立ちます。すべての同じ機能要素を 1 つの引き出しに入れ、その引き出しを任意のタイプのパネルに配置できます。
引き出しをパネルに追加するには、パネル上の空いているスペースで右クリックし、「パネルに追加」-> 「引き出し」を選択します。
引き出しを開くには、その引き出しをクリックします。引き出しを閉じるには、もう一度その引き出しをクリックします。
パネルオブジェクトは、次の方法で操作できます。
パネル内でオブジェクトを移動するか、別のパネルに移動する
任意のオブジェクトをパネル内の別の場所に移動できます。また、オブジェクトをあるパネルから別のパネルに移動することもできます。マウスの中央ボタンを使用してパネルオブジェクトを別の場所にドラッグします。
メニュー項目をパネルにコピーする
項目をメニューからパネルにドラッグします。メニュー項目がランチャーの場合には、そのメニュー項目を右クリックし、 「ランチャーをパネルに追加」を選択します。
デスクトップのすべての機能には、メニューからアクセスできます。次の GNOME デスクトップコンポーネントからメニューへアクセスできます。
メインメニュー:
メインメニューには、Applications メニューなどさまざまな機能が含まれます。「アプリケーション」メニューを使用すると、 ほとんどすべての標準アプリケーション、コマンド、および構成オプションにアクセスできます。
メインメニューをパネルに追加するには、パネル上で右クリックし、「パネルに追加」->「 メインメニュー」を選択します。パネル上の「メインメニュー」ボタンをクリックすると「メインメニュー」が開きます。
メニューバー
メニューバー
には、「アプリケーション」メニューと「Actions」メニューが含まれています。「アプリケーション」メニューと「アクション」メニューを使用して、ほとんどすべての標準のアプリケーション、コマンド、および構成オプションにアクセスできます。
メニューバー
をパネルに追加するには、パネル上で右クリックし、「パネルに追加」->「 メニューバー」を選択します。
パネル
パネルに追加できるメニューの数に制限はありません。パネルに追加するメニューを開くには、パネル上のメニューアイコンをクリックします。メニュー項目をパネルにコピーするなど、その他の操作をメニューを使用して実行できます。
GNOME デスクトップ上では、同時に複数のウィンドウを表示できます。各ウィンドウにはフレームがあり、ウィンドウでの作業に使用できるアクティブな制御要素が含まれています。
GNOME デスクトップの特長となっているウィンドウを次に説明します。
アプリケーションウィンドウ
アプリケーションを実行すると、通常、フレームがウィンドウの境界になります。アプリケーションウィンドウのトップエッジにはタイトルバーがあり、タイトルバーにはウィンドウでの作業に使用できるボタンがあります。アプリケーションウィンドウフレームのボタンを使用して、ウィンドウメニューを開いたり、ウィンドウを閉じたりする操作を実行できます。ウィンドウメニューには、ウィンドウで実行できるコマンドが含まれています。
ダイアログウィンドウ
ダイアログウィンドウは、対話的に行う作業に対応しています。ダイアログウィンドウは、ウィンドウフレームと単一の対話式の区画で構成されており、ユーザーは情報を得たり制御したりすることができます。このマニュアルでは、ダイアログウィンドウの対話に使用する部分をダイアログと呼びます。ダイアログウィンドウのフレームには、ウィンドウメニューを開いたり、ダイアログウィンドウを閉じたりすることができるボタンがあります。
アプリケーションウィンドウまたはダイアログウィンドウのフレームを使用して、ウィンドウでの各種操作を実行できます。ほとんどの制御要素は、ウィンドウフレームのトップエッジにあります。図 2–2 は、標準的なアプリケーションウィンドウのフレームのトップエッジを示しています。
ウィンドウフレームのアクティブな制御要素は次のとおりです。
制御要素 |
説明 |
---|---|
ウィンドウメニューボタン |
クリックすると、ウィンドウメニューが開く |
タイトルバー |
ウィンドウを移動したりシェードしたりするために使用する |
最小化ボタン |
最小化ボタンをクリックすると、ウィンドウが最小化する |
最大化ボタン |
ウィンドウの最大化と元のサイズに戻すことに使用する ウィンドウを最大化するには、最大化ボタンをクリックする。ウィンドウを元のサイズに戻すには、もう一度最大化ボタンをクリックする |
ウィンドウを閉じるボタン |
ウィンドウを閉じるボタンをクリックすると、ウィンドウが閉じる |
境界 |
境界を右クリックすると、ウィンドウメニューが開く |
ウィンドウのサイズを変更する場合は、タイトルバーではなく、ウィンドウの境界をグラブします。変更したいサイズになるまで、ウィンドウの境界をドラッグします。
フォーカスされているウィンドウは、マウスとキーボードから入力できます。一度にフォーカスできるのは 1 つのウィンドウだけです。フォーカスされているウィンドウの外観は、ほかのウィンドウとは異なります。
次の方法により、ウィンドウをフォーカスできます。
要素 |
操作 |
---|---|
マウス |
ウィンドウが可視の場合には、そのウィンドウをクリックする |
ショートカットキー |
ショートカットキーは、開いているウィンドウ間の切り替えに使用する。あるウィンドウにフォーカスを移すには、そのウィンドウにフォーカスが移動したときにキーを放す。 ウィンドウ間を切り替える初期値のショートカットキーは、Alt + Tab キー。 |
|
|
|
|
GNOME デスクトップ上では、同時に複数のウィンドウを表示できます。ウィンドウは、ワークスペースと呼ぶ GNOME デスクトップに分割して表示されます。ワークスペースとは、作業可能な個別の領域です。
すべてのワークスペースのデスクトップ、パネル、メニューは同じです。ただし、各ワークスペースで異なるアプリケーションを実行したり、異なるウィンドウを開くことができます。GNOME デスクトップ上で一度に表示できるワークスペースは 1 つのみですが、別のワークスペースで複数のウィンドウを開くことができます。
多数のアプリケーションを同時に実行する場合、ワークスペースを利用すると GNOME デスクトップを整理できます。 作業中のワークスペースがウィンドウで一杯になった場合、別のワークスペースに移動して作業できます。また、別のワークスペースに切り替えて、より多くのアプリケーションを起動することもできます。
ワークスペースは、ワークスペーススイッチ
アプレットに表示されます。図 2–3 では、ワークスペーススイッチ
に 4 つのワークスペースが表示されています。最初の 3 つのワークスペースには開いたウィンドウがあり、4 番目のワークスペースには、現在アクティブなウィンドウはありません。
次の方法でワークスペース間を切り替えることができます。
ワークスペーススイッチ
で、作業するワークスペースをクリックする
Ctrl + Alt + 右矢印キーを押して、作業中のワークスペースの右側のワークスペースに切り替える
Ctrl + Alt + 左矢印キーを押して、作業中のワークスペースの左側のワークスペースに切り替える
ワークスペースを GNOME デスクトップに追加するには、ワークスペーススイッチ
アプレットを右クリックし、「設定」を選択します。「ワークスペーススイッチの設定」ダイアログが表示されます。「ワークスペースの数」スピンボックスで、必要なワークスペースの数を指定します。
Nautilus
ファイルマネージャは、ファイル、アプリケーション、FTP サイト、および URI への統合アクセスポイントを提供します。ファイルマネージャのウィンドウを開くには、デスクトップの「ドキュメント」上でダブルクリックします。以下の図は、フォルダの内容を表示するファイルマネージャウィンドウを示しています。
ファイルマネージャウィンドウは、以下の区画を含むことができます。
ファイル内をナビゲートできます。この区画は、使用中のファイルまたはフォルダに関する情報を表示します。サイド区画は、ウィンドウの左側にあります。
ファイルまたはフォルダの内容を表示します。表示区画は、ウィンドウの右側にあります。
ファイルマネージャで次のことができます。
ファイルとフォルダの表示
ファイルやフォルダは、アイコンまたはリストとして表示できます。一部のファイルの内容は、ファイルマネージャウィンドウで表示できます。または、ファイルマネージャから適当なアプリケーションを使ってファイルを開くこともできます。
ファイルとフォルダの管理
ファイルマネージャでは、ファイルとフォルダを作成、移動、コピー、削除、およびこれらの名前を変更できます。
スクリプトの実行
ファイルマネージャからスクリプトを実行し、スクリプトを実行するファイルやフォルダを選択できます。
ファイルおよびフォルダのカスタマイズ
エンブレムをファイルおよびフォルダに追加して、特定の状態を示すことができます。たとえば、「Important」エンブレムをファイルに追加して、そのファイルが重要であることを示すことができます。次の方法を使用して、フォルダをカスタマイズすることもできます。
フォルダに注記を追加する
フォルダにカスタム背景パターンを指定する
フォルダにズーム設定を指定する
特別な Uniform Resource Identifiers (URI) を開く
GNOME デスクトップには、ファイルマネージャから特定の機能にアクセスするための特別な URI があります。たとえば、設定ツールにアクセスするは、ファイルマネージャのpreferences:/// URI にアクセスします。
CDにデータを書き込む
ファイルマネージャは、CD に書き込むファイルやフォルダをコピーできる特別な場所を提供します。その場所の内容を簡単に CD に書き込むことができます。
ファイルマネージャでは、デスクトップも作成できます。
開きたいファイルが存在するフォルダへ移動するには、表示区画内の該当するフォルダアイコンをダブルクリックします。開きたいファイルが表示されたら、そのファイルアイコンをダブルクリックしてファイルを開きます。
2 つ以上のファイルマネージャウィンドウを開いて、ファイル間の移動できます。各ウィンドウで異なるフォルダを開き、一方のウィンドウから別のウィンドウにファイルをドラッグします。
デスクトップは、デスクトップのアクティブコンポーネントです。デスクトップを使用して、次の操作を実行できます。
アプリケーションを起動し、ファイルおよびフォルダを開く
デスクトップオブジェクトを追加すると、頻繁に使用するファイル、フォルダ、またはアプリケーションにアクセスしやすくなります。たとえば、頻繁に使用するアプリケーションのランチャーを追加します。
「デスクトップ」メニューを開く
デスクトップで右クリックし、「デスクトップ」メニューを開きます。「デスクトップ」メニューを使用して、デスクトップ上で操作を実行できます。
ファイルマネージャでは、デスクトップを管理できます。
デスクトップオブジェクトを開くには、そのオブジェクトをダブルクリックします。Nautilus
ウィンドウで設定することにより、オブジェクトを 1 度クリックするだけでデフォルトの操作を実行できます。
デスクトップオブジェクトを追加すると、頻繁に使用するファイル、フォルダ、またはアプリケーションにアクセスしやすくなります。デスクトップにオブジェクトを追加するには、次の方法を使用します。
「デスクトップ」メニューを使用して、デスクトップにランチャーを追加する
オブジェクトをファイルマネージャウィンドウからデスクトップにドラッグする。たとえば、頻繁に使用するファイルにシンボリックリンクを作成し、そのリンクをデスクトップにドラッグする。リンクのアイコンがデスクトップに移動する。ファイルを開くには、そのアイコンをダブルクリックする。ファイルやフォルダをデスクトップにドラッグすることもできる
アプリケーションランチャーをメニューからデスクトップにドラッグする。たとえば、頻繁に使用するアプリケーションのランチャーを含むメニューを開き、そのランチャーをデスクトップにドラッグできる
GNOME デスクトップのほとんどすべての機能は、デスクトップ設定ツールを使用して構成できます。各ツールは、GNOME デスクトップの特定の機能を制御します。a たとえば、設定ツールを使用して、GNOME デスクトップのテーマを選択できます。テーマとは、 インターフェイス部分の外観を指定する設定グループのことです。
設定ツールは、次のいずれかの方法で起動できます。
メインメニューから「設定」を選択後、必要な項目を選択する。
デスクトップの「This Computer」オブジェクトをダブルクリックする。Nautilus
ウィンドウが「 This Computer」のロケーションで開きます。「設定」オブジェクトをダブルクリックし、設定ツールを表示します。必要な項目をダブルクリックする
GNOME デスクトップが提供するアプリケーションには、いくつかの共通する特性があります。たとえば、アプリケーションは一貫したルック&フィールを持ちます。アプリケーションが共通する特性を持つのは、同じプログラミングライブラリを使用するためです。標準の GNOME プログラミングライブラリを使用するアプリケーションを、GNOME 対応アプリケーションと呼びます。たとえば、Nautilus
および gedit
テキストエディタは、GNOME 対応アプリケーションです。
GNOME は、オペレーティングシステムが提供するライブラリ以外のライブラリも提供します。このライブラリにより、GNOME は、GNOME 対応アプリケーションだけでなく、既存のアプリケーションも実行することができます。たとえば、使用しているオペレーティングシステムが UNIX ベースの場合、現在の X11 アプリケーションと Motif アプリケーションを GNOME デスクトップから実行できます。
以下に、GNOME 対応アプリケーションの特長を示します。
一貫したルック&フィール
GNOME 対応アプリケーションは、一貫したルック&フィールを持ちます。GNOME 対応アプリケーションはルック&フィール設定を使用します。この設定は、設定ツールで指定できます。GNOME 対応アプリケーションのルック& フィールを変更するには、以下のツールを使用します。
Menus & Toolbars
設定ツール
Theme
設定ツール
メニューバー、ツールバー、ステータスバー
ほとんどの GNOME 対応アプリケーションには、メニューバー、ツールバー、およびステータスバーがあります。メニューバーには必ず 「ファイル」メニューと「ヘルプ」メニューが含まれています。「ファイル」メニューには必ず「ウィンドウを閉じる」メニュー項目が含まれており、「ヘルプ」メニューには必ず「バージョン情報」メニュー項目が含まれています。
ツールバーは、メニューバーの下に表示されるバーです。ツールバーには、最も一般的に使用される操作のボタンが含まれています。ステータスバーは、ウィンドウ下部にあるバーであり、ウィンドウ内の現在の状態についての情報を提供します。GNOME 対応アプリケーションには、このほかにもバーが含まれることがあります。たとえば、Nautilus
には、ロケーションバーがあります。
GNOME 対応アプリケーションの一部のバーは、切り離し可能です。つまり、バーにはハンドルがあり、そのハンドルを使ってバーをグラブし、別の場所にドラッグできます。バーをドラッグしてウィンドウの別のサイド、または画面の別の部分にはめ込むことができます。たとえば、ファイルマネージャのメニューバー、ツールバーおよびロケーションバーは切り離すことができます。
デフォルトのショートカットキー
GNOME 対応アプリケーションは、同じ操作に対して、同じショートカットキーを使用します。たとえば、GNOME 対応アプリケーションを終了するには、 Ctrl + Q キーを押します。GNOME 対応アプリケーションでの操作を元に戻すには、Ctrl + Z キーを押します。
ドラッグ&ドロップ
GNOME 対応アプリケーションは、同じプロトコルを使用して、ドラッグ&ドロップ操作を実現します。このため、項目をドラッグ&ドロップすると、GNOME 対応アプリケーションからは一貫性のある結果が得られます。
さらに、同じプロトコルを使用することで、GNOME 対応アプリケーションは高度な機能で相互に操作できます。たとえば、GNOME 対応アプリケーションは、ドラッグする項目の形式を認識します。HTML ファイルを Nautilus
ウィンドウから Web ブラウザにドラッグすると、そのファイルは HTML 形式でブラウザに表示されます。逆に、HTML ファイルをテキストエディタにドラッグすると、このファイルはプレーンテキスト形式でテキストエディタに表示されます。
GNOME デスクトップのヘルプでは、次の項目に関する詳細を調べることができます。
GNOME デスクトップトピック
アプレット
アプリケーション
GNOME デスクトップの特定のトピックについて詳しく調べるには、統合されたヘルプシステムを使用できます。ヘルプシステムを起動するには、メインメニューから「ヘルプ」を選択します。
特定のアプレットについて詳しく調べるには、アプレットを右クリックし、「ヘルプ」 を選択します。
特定のアプリケーションについて詳しく調べるには、アプリケーションを起動し、「ヘルプ」-> 「使い方」を選択します。または、アプリケーションを起動したあとで F1 キーを押します。