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Sun Java System Directory Proxy Server 5 2004Q2 管理ガイド 

第 5 章
Directory Proxy Server の起動、再起動、停止

この章では、Directory Proxy Server を起動、停止、再起動する方法と、現在の状態を調べる方法について説明します。

この章で説明する項目は、次のとおりです。


Directory Proxy Server の起動と停止

Directory Proxy Server はインストールされると稼働を続け、要求を待機して受け付けます。また、UNIX デーモンプロセスとして開始されます。

Directory Proxy Server は次に示す方法で起動したり停止したりできます。

Directory Proxy Server を停止すると、そのすべてのコンポーネントが完全に停止され、サーバーを再起動するまでサービスは中断されます。ホストマシンがクラッシュしたりオフラインになった場合は、サーバーは停止して処理中の要求は失われます。サービスを復元するには、サーバーを起動し直す必要があります。

Sun Java System サーバーコンソールからの Directory Proxy Server の起動と停止

ローカルホストまたはリモートホストにインストールされている Directory Proxy Server を Sun Java System サーバーコンソールから起動したり停止したりできます。

Directory Proxy Server を起動または停止するには
  1. Sun Java System サーバーコンソールにログインします (「Sun Java System サーバーコンソールへのログイン」を参照)。
  2. 「サーバーとアプリケーション」タブで、ホスト名を展開し、起動または停止する Directory Proxy Server インスタンスが含まれるサーバーグループを展開します。
    Directory Proxy Server を含め、利用可能なすべてのサーバーとアプリケーションを示す Sun ONE コンソール。
  3. Directory Proxy Server インスタンスを選択し、「開く」をクリックします。Directory Proxy Server コンソールが表示されます。
    Directory Proxy Server コンソールの「タスク」タブ。
  4. 「タスク」タブで、サーバーを起動する場合は「Directory Proxy Server を開始」、停止する場合は「Directory Proxy Server を停止」をクリックします。

コマンド行からの Directory Proxy Server の起動と停止

コマンド行から Directory Proxy Server を起動または停止するには
  1. サーバーへのターミナルウィンドウを開きます。
  2. UNIX システムでは、サーバーが 1024 未満のポートで稼動している場合は、root としてログインします。それ以外の場合は、root またはサーバーのユーザーアカウントでログインします。デフォルトでは、Directory Proxy Server が root によって実行されている場合、ユーザー ID は nobody に変更されます。
  3. コマンド行プロンプトで、次のいずれかの行を入力します。
    • Directory Proxy Server を起動する場合 :<server-root>/dps-<hostname>/start-dps
    • Directory Proxy Server を停止する場合 :<server-root>/dps-<hostname>/stop-dps

      <server-root> は、Directory Proxy Server のバイナリが格納されているディレクトリです。このディレクトリを最初に指定するのは、インストール時です。

      <hostname> は、Directory Proxy Server のインスタンスがインストールされているホストの名前です。


      Directory Proxy Server がすでに稼動している場合は、起動コマンドは失敗します。stop-dps コマンドを実行してサーバーを停止してから start-dps コマンドを実行してください。



Directory Proxy Server の再起動

Directory Proxy Server の設定を変更するたびに、設定ディレクトリにその変更内容を保存する必要があります。設定を変更した場合は常に、その変更を保存したあと Directory Proxy Server を起動し直す必要があります。再起動が必要になると、コンソールにメッセージが表示されます。

Directory Proxy Server を再起動すると、設定ファイルが再読み込みされ、それ以後の接続に新しい設定が適用されます。すでに確立されているクライアント接続では、クライアントが接続を終了するまで古い設定が適用されます。再起動機能は、UNIX プラットフォームだけで使用できます。

Directory Proxy Server は、次の方法で再起動できます。

コマンド行からの Directory Proxy Server の再起動

コマンド行から Directory Proxy Server を再起動するには
  1. サーバーへのターミナルウィンドウを開きます。
  2. UNIX システムでは、root、またはサーバーを起動したユーザーアカウントでログインします。
  3. コマンド行プロンプトで、次の行を入力します。
  4. <server-root>/dps-<hostname>/restart-dps[.exe]


UNIX プラットフォームの Sun Java System サーバーコンソールからの Directory Proxy Server の再読み込み

UNIX プラットフォームでは Directory Proxy Server コンソールを使用して、ローカルまたはリモートホストにインストールされている Directory Proxy Server の設定を再度読み込むことができます。UNIX プラットフォームでは、Directory Proxy Server の設定変更後、Directory Proxy Server の設定を読み込み直すと変更が適用されます。Windows プラットフォームで設定を読み込み直すには、Directory Proxy Server を再起動する必要があります。

Directory Proxy Server コンソールから Directory Proxy Server を再度読み込むには
  1. Directory Proxy Server コンソールが表示されていない場合は、Sun Java System コンソールにログインします (「Sun Java System サーバーコンソールへのログイン」を参照)。
  2. 「サーバーとアプリケーション」タブで、ホスト名を展開し、読み込み直す Directory Proxy Server インスタンスが含まれるサーバーグループを展開します。
    Directory Proxy Server を含め、利用可能なすべてのサーバーとアプリケーションを示す Sun ONE コンソール。
  3. 読み込み直す Directory Proxy Server インスタンスを選択し、「開く」をクリックします。Directory Proxy Server コンソールが表示されます。
    Directory Proxy Server コンソールの「タスク」タブ。
  4. 「タスク」タブで「Directory Proxy Server 設定を再読み込み」をクリックし、サーバーを読み込み直します。


Directory Proxy Server のシステム状態の確認

Directory Proxy Server の特定のインスタンスが稼動しているか、停止しているかを、次の 2 つの方法で確認することができます。

Sun Java System サーバーコンソールからの Directory Proxy Server の状態確認

Sun Java System サーバーコンソールを使用して、Directory Proxy Server の特定のインスタンスが稼動しているかどうかを確認することができます。

Sun Java System サーバーコンソールから Directory Proxy Server の状態を確認するには
  1. Sun Java System サーバーコンソールにログインします (「Sun Java System サーバーコンソールへのログイン」を参照)。
  2. 「サーバーとアプリケーション」タブで、確認する Directory Proxy Server インスタンスを選択します。
    Directory Proxy Server を含め、利用可能なすべてのサーバーとアプリケーションを示す Sun ONE コンソール。
  3. 右のペインで「サーバー状態」の表示を確認します。
  4. 選択した Directory Proxy Server インスタンスが稼動していれば、「開始」と表示されます。それ以外の場合は、「警告」、「停止」、または「不明」と表示されます。SIE 名が斜体で表示される場合も、サーバーが停止インスタンス状態にあることを意味します。

コマンド行からの Directory Proxy Server の状態確認

コマンド行から Directory Proxy Server 状態を確認するには
  1. サーバーへのターミナルウィンドウを開きます。
  2. UNIX システムでは、root、またはサーバーを起動したユーザーアカウントでログインします。
  3. コマンド行プロンプトで、次の行を入力します。
  4. <server-root>/dps-<hostname>/status-dps[.exe]


コマンド行からの Directory Proxy Server の起動と停止

Directory Proxy Server プログラムは UNIX デーモンプロセスまたは Windows サービスとして実行され、通常はシステムの起動時に起動されます。

Directory Proxy Server の起動プログラムは、プラットフォームの種類に関係なく次の場所に格納されます。

<server-root>/dps-<hostname>/start-dps

起動用の設定ファイルは、次の場所に格納されます。

<server-root>/dps-<hostname>/etc/tailor.txt

Directory Proxy Server は、次の場所にあるスクリプトを使用して起動したり停止したりできます。

<server-root>/dps-<hostname>

Directory Proxy Server は、有効なユーザー ID が実際のユーザー ID と同じ場合にだけ、クラッシュの発生時に コアイメージを生成します。このため、Directory Proxy Server にコアを生成させるには、オブジェクトクラス ids-proxy-sch-GlobalConfigurationids-proxy-con-userid 属性を、Directory Proxy Server プロセスを開始したユーザーと同じに設定する必要があります。デフォルトでは、Directory Proxy Server が root によって実行されている場合、ユーザー ID は nobody に変更されます。

サポートされているフラグ

表 5-1 は、起動と停止のスクリプトでサポートされているフラグとその説明を示しています。

表 5-1 起動および停止スクリプトがサポートするフラグ 

フラグ

説明

-d

このフラグが指定されている場合、Directory Proxy Server が一度に処理する着信接続は 1 つだけとなり、より詳細な内部追跡情報がログファイルに記録されます。通常の操作では、このフラグは使用しないでください。Directory Proxy Server が制御ターミナルからデーモンを切り離すことができなくなります。

-D

このフラグを指定すると、Directory Proxy Server はより詳細な追跡情報をログファイルに記録します。Directory Proxy Server は複数のクライアント接続を処理することができ、デーモンとして稼動を続けます。-d-D は、互いに排他的に扱う必要があります。

-t <startup configuration file>

別の起動用設定ファイルを指定するときは、このオプションを使用します。設定ファイルのパスは、絶対パスとして指定する必要があります。

-s

このオプションを指定すると、Directory Proxy Server は LOG_DAEMON 機能を使用して、内部ログメッセージを syslogd に出力します。環境変数 dps_ROOT が定義されていない場合は、この設定がデフォルトとなります。

-M

このフラグを指定すると、Directory Proxy Server は別のプロセスを実行してそれ自体を監視します。Directory Proxy Server の状態に問題がある場合、監視プロセスは 30 秒の待機時間後に Directory Proxy Server を再起動します。

-r

レジストリパスのハードコードの最後に値を追加するときは、このフラグを使用します。生成されるレジストリパスにより、Directory Proxy Server サービスは、ルート名またはインスタンスルート名などの設定情報などを参照します。

-v

Directory Proxy Server のバージョン情報を出力するときは、このフラグを使用します。

Directory Proxy Server の再起動

UNIX プラットフォームでは、Directory Proxy Server に SIGHUP 信号を送信することで、設定の再読み込みを行うことができます。設定の再読み込みが正常に完了すると、Directory Proxy Server はそれ以後の接続に新しい設定を適用します。すでに確立されているクライアント接続では、クライアントが接続を終了するまで古い設定が適用されます。

設定の再読み込みを Directory Proxy Server に命令するには、<server-root>/dps-<hostname> にある hup-dps コマンドを使用します。

HUP 信号機能を使用しても、一部の属性値は変更できません。次の設定パラメータの変更を適用するには、Directory Proxy Server の停止と起動が必要となります。次の属性が対象となります。

   ids-proxy-con-listen-port
   ids-proxy-con-listen-host
   ids-proxy-con-ldaps-port
   ids-proxy-con-foreground
   ids-proxy-con-listen-backlog
   ids-proxy-con-ssl-cert
   ids-proxy-con-ssl-key

また、この機能を使用してログプロパティ ids-proxy-sch-LogProperty を変更することもできません。

restart-dps コマンドは、プラットフォームの種類に関係なく <server-root>/dps-<hostname> にあります。再起動コマンドを実行しても、同じディレクトリにある stop-dps コマンドと start-dps コマンドが続けて呼び出されるだけです。



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