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Sun Java System Calendar Server 6 2005Q1 管理ガイド |
付録 E
Calendar Server の設定パラメータSun JavaTM System Calendar Server の設定パラメータは、ics.conf および counter.conf などの設定ファイルに格納されます。
この章で説明する内容は次のとおりです。
ics.conf 設定ファイルの編集Calendar Server の設定パラメータは、次のファイルに格納されます。
/etc/opt/SUNWics5/config/ics.conf
ics.conf ファイルは ASCII テキスト形式のファイルで、各行にパラメータとその値が定義されています。パラメータの初期化は、Calendar Server のインストール時に行われます。インストール後は、テキストエディタでファイルを編集できます。
ics.conf ファイルを編集するには
- Calendar Server が稼動しているシステムの管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
- ics.conf ファイルが格納されている /etc/opt/SUNWics5/config ディレクトリに移動します。
- vi などのテキストエディタを使用して ics.conf ファイルのパラメータを編集します。パラメータの表記規則は次のとおりです。
- ics.conf ファイルでパラメータを変更したら、新しい設定値が適用されるように Calendar Server を停止し、再起動します。ics.conf ファイルの編集前に Calendar Server を停止しておくこともできます。
詳細については、「Calendar Server の起動と停止」を参照してください。
設定パラメータファイル (ics.conf)ics.conf ファイルには次の設定パラメータが記録されています。
ローカル設定
次の表は、ローカル設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
カレンダーストアの設定
次の表は、カレンダーストア設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
表 E-2 ics.conf ファイルのカレンダーストア設定用パラメータ
パラメータ
デフォルト値
説明
calstore.anonymous.calid
"anonymous"
匿名ログインに使用されるカレンダー ID (calid)。
user.allow.doublebook
"yes"
カレンダーの作成時に、ユーザーカレンダーの同一時間帯に複数の予定をスケジューリングできるように設定するかどうかを指定します。
calstore.calendar.default.acl
"@@o^a^r^g;@@o^c^wdeic^g;@^a^fs^g;@^c^^g;@^p^r^g"
ユーザーがカレンダーを作成したときに使用されるデフォルトのアクセス制御設定を指定します。形式は、ACE (アクセス制御エントリ) 引数をセミコロンで区切ったリスト形式の文字列です。
ACE の形式については、「カレンダーのアクセス制御」を参照してください。
コマンド行ユーティリティを使用して 1 つ以上の ACE (アクセス制御エントリ) を指定する方法については、「cscal」を参照してください。
calstore.calendar.owner.acl
"@@o^a^rsf^g;@@o^c^wdeic^g"
カレンダー所有者のデフォルトのアクセス制御設定を指定します。
注: ユーザーが Calendar Express のユーザーインタフェースの「プライバシー」ダイアログを使用してアクセス権を指定した場合、その権限は逆の順序で適用されます。たとえば、@@o^a^rsf^g;@@o^c^wdeic^g は @@o^c^wdeic^g;@@o^a^rsf^g として適用されます。
calstore.calendar.create.lowercase
"no"
カレンダーの新規作成時、または LDAP CLD プラグインを使用してカレンダーを検索する場合に、Calendar Server がカレンダー ID (calid) を小文字に変換するかどうかを指定します。
calstore.default.timezoneID
"America/
New_York"次の状況で適用するタイムゾーン ID を示します。
無効な値を指定した場合、サーバーは GMT (グリニッジ標準時) タイムゾーンを適用します。
calstore.filterprivateevents
"yes"
Calendar Server が、非公開の、および時刻と日付のみが公開される (極秘の) 予定と作業をフィルタリング (認識) できるかどうかを指定します。"no" に設定すると、Calendar Server はこれを公開予定または作業として扱います。
calstore.freebusy.include.default
calendar"yes"
ユーザーのデフォルトカレンダーを、そのユーザーの空き/予定ありカレンダーリストに含めるかどうかを指定します。
calstore.freebusy.remove.default
calendar"no"
ユーザーのデフォルトカレンダーを、そのユーザーの空き/予定ありカレンダーリストから削除できるかどうかを指定します。
calstore.group.attendee.maxsize
"0"
予定を拡張するときに、LDAP グループで許可される最大出席者数。0 の値はグループ全体を拡張することを意味します。
calstore.recurrence.bound
"60"
定期拡張で作成できる予定の最大数。
calstore.subscribed.include.default
calendar"yes"
ユーザーのデフォルトカレンダーを、そのユーザーの登録済みカレンダーリストに含めるかどうかを指定します。
calstore.subscribed.remove.default
calendar"no"
ユーザーのデフォルトカレンダーを、そのユーザーの登録済みカレンダーリストから削除できるようにするかどうかを指定します。
calstore.userlookup.maxsize
"200"
ユーザー検索の LDAP ルックアップで返される結果の最大数。値 "0" は制限のないことを意味します。
calstore.unqualifiedattendee.fmt1.
type"uid"
予定の出席者についてディレクトリルックアップを行うときに、jdoe や jdoe:tv などの文字列を Calendar Server がどのように扱うかを指定します。設定できる値は、uid、cn、gid、res、mailto、cap です。
calstore.unqualifiedattendee.fmt2.
type"mailto"
Calendar Server が予定の出席者についてディレクトリルックアップを行うときに、jdoe@sesta.com などのアットマーク (@) を含む文字列をどのように扱うかを指定します。設定できる値は、uid、cn、gid、res、mailto、cap です。
calstore.unqualifiedattendee.fmt3.
type"cn"
予定の出席者についてディレクトリルックアップを行うときに、john doe などの空白文字を含む文字列を Calendar Server がどのように扱うかを指定します。設定できる値は、uid、cn、gid、res、cap です。
store.partition.primary.path
"."
カレンダー情報が格納される一次ディスクパーティションの場所。
カレンダーログ情報の設定
次の表は、カレンダーログ設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
管理者構成パラメータ
表 E-4 は、管理者に関する ics.conf パラメータを示しています。
サービスの設定
表 E-5 は、各種のサービス設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
表 E-5 ics.conf ファイルのサービス設定用パラメータ
パラメータ
デフォルト値
説明
service.admin.alarm
"yes"
管理ツールのアラーム通知を有効 ("yes")、または無効 ("no") にします。
service.admin.checkpoint
"yes"
"yes" に設定すると、csadmind データベースチェックポイントスレッドが開始されます。
service.admin.dbcachesize
"8388608"
管理セッション用の Berkeley データベースの最大キャッシュサイズ (バイト単位)。
service.admin.deadlock
"yes"
"yes" に設定すると、csadmind データベースデッドロック検出スレッドが開始されます。
service.admin.diskusage
"no"
"yes" に設定すると、csadmind ディスク容量低下監視スレッドが開始されます。
service.admin.enable
"yes"
"yes" に設定すると、すべてのサービスを開始するときに csadmind サービスが開始し、すべてのサービスを終了するときに csadmind サービスも終了します。
service.admin.idletimeout
"120"
csadmind で HTTP 接続をタイムアウトにするまでの秒数。
service.admin.maxsessions
"100"
許容される管理セッションの最大数。
service.admin.maxthreads
"10"
1 管理セッションで実行されるスレッドの最大数。
service.admin.numprocesses
同時に実行可能な管理プロセスの最大数。
service.admin.port
注意
設定不可
システムによって設定されます。変更しないでください。
service.admin.resourcetimeout
"900"
管理接続をタイムアウトにするまでの秒数。
service.admin.serverresponse
"no"
"yes" に設定すると、csadmind サービス応答スレッドが開始されます。
service.admin.sessiondir.path
" "
管理セッション要求用の一時ディレクトリ。
service.admin.sessiontimeout
"1800"
csadmind で HTTP セッションをタイムアウトにするまで待機する秒数。
service.admin.sleeptime
"2"
カレンダーサービスの状態 (稼動、終了、待機) を調べる間隔 (秒単位)。
service.admin.starttime
"300"
カレンダーサービスが開始するまで待機する秒数。
service.admin.stoptime
"300"
カレンダーサービスが終了するまで待機する秒数。
service.admin.stoptime.next
"60"
カレンダーサービスに終了コマンドを送信するまで待機する秒数。
service.dcroot
"o=internet"
ディレクトリ内の DC ツリーのルートサフィックス。
service.dnsresolveclient
"no"
"yes" を指定すると、HTTP アクセスが許可されるかどうかについて DNS に対してクライアント IP アドレスがチェックされます。
service.plaintextloginpause
"0"
プレーンテキスト形式のパスワードによるユーザーの認証に成功した後の遅延時間 (秒単位)。
service.http.admins
"calmaster"
この Calendar Server の管理権限を持つユーザー ID を空白文字で区切って指定します。
service.http.allowadminproxy
"no"
"yes" に設定すると、プロキシ経由のログインが許可されます。
service.http.allowanonymouslogin
"yes"
"yes" に設定すると、匿名アクセス (認証なし) が許可されます。これは特殊なタイプのログインであり、指定した制限付きのアクセス (通常は公開カレンダーへの読み取り専用アクセス) のみが許可されます。
service.http.calendarhostname
"" (Null)
HTML ドキュメントを取得するための HTTP ホスト。
service.http.cookies
"yes"
cookie をサポートするかどうかをサーバーに指示します ("yes" または "no")。シングルサインオンを有効にするには、"yes" を指定する必要があります。
service.http.dbcachesize
"8388608"
HTTP セッション用の Berkeley データベースの最大キャッシュサイズ。
service.http.domainallowed
"" (Null)
" " 以外を指定した場合は、TCP ドメインに基づくフィルタリングによってアクセスが許可されます。たとえば、「ALL:LOCAL.sesta.com」と指定した場合は、sesta.com ドメインのすべてのユーザーによるローカル HTTP アクセスが許可されます。複数のフィルタを指定する場合は、CR-LF (改行) で区切ります。
service.http.domainnotallowed
"" (Null)
" " 以外を指定した場合は、TCP ドメインに基づくフィルタリングによってアクセスが拒否されます。たとえば、「ALL:LOCAL.sesta.com」と指定した場合は、sesta.com ドメインのすべてのユーザーによる HTTP アクセスが拒否されます。複数のフィルタを指定する場合は、CR-LF (改行) で区切ります。
service.http.attachdir.path
"."
インポートされたファイルが一時的に格納されるディレクトリの local.queuedir への相対パス (指定する場合は絶対パス)。
service.http.ipsecurity
"yes"
"yes" を指定すると、既存のセッションを参照するすべての要求は、同じ IP アドレスから発せられているものとして検証されます。
service.http.enable
"yes"
"yes" を指定すると、すべてのサービスを開始するときに cshhpd サービスを開始し、すべてのサービスを終了するときに cshhpd サービスを終了します。
service.http.idletimeout
"120"
HTTP 接続をタイムアウトにするまでの秒数。
service.http.ldap.enable
"yes"
"yes" を指定すると、認証用の LDAP 接続とユーザー設定が作成、維持されます。
service.http.listenaddr
"INADDR_ANY"
HTTP サービスがクライアント要求を待機する TCP アドレスを指定します。"INADDR_ANY" は任意のアドレスを意味します。
service.http.logaccess
"no"
"yes" を指定すると、サーバーへの HTTP 接続が完全にログに記録されます。
service.http.maxsessions
"5000"
cshttpd サービスでの HTTP セッションの最大数。
service.http.maxthreads
"20"
cshttpd サービスでの HTTP 要求を処理するスレッドの最大数。
service.http.numprocesses
"1"
サーバーでの実行が必要な HTTP サービス (cshttpd) プロセスの最大並行実行数。
複数の CPU を持つサーバーについては、「複数 CPU 間でのロードバランスの使用」を参照してください。
service.http.port
"80"
Calendar Server ユーザーからの HTTP 要求用のポート。
service.http.proxydomainallowed
""
" " 以外を指定した場合は、TCP ドメインに基づくフィルタリングによってプロキシログインが許可されます。構文は service.http.domainallowed と同じです。
service.http.resourcetimeout
"900"
HTTP セッションをタイムアウトにするまでの秒数。
service.http.sessiondir.path
"http"
HTTP セッション用の一時ディレクトリ。
service.http.sessiontimeout
"1800"
cshttpd サービスで HTTP セッションをタイムアウトにするまでの秒数。
service.http.sourceurl
" "
実行可能ファイルへのすべての URL 参照が格納されるディレクトリの、実行可能ファイルに対する相対パス。
service.http.tmpdir
"/var/opt/SUNWics5/tmp"
実行可能ファイルへのすべての URL 参照が格納されるディレクトリの、実行可能ファイルに対する相対パス。
service.http.uidir.path
"html"
デフォルトのカレンダークライアントが格納されるディレクトリ。WCAP アクセスだけを許可する場合は "" を指定します。
service.http.renderhtml
"no"
Calendar Express だけに関する、「概要」フィールドおよび「詳細」フィールドでの HTML へのレンダリングを有効または無効にします。
service.ldapmemcache
"no"
"yes" を指定すると、LDAP SDK でキャッシュが使用されます。
service.ldapmemcachettl
"30"
service.ldapmemcache に "yes" を指定した場合に、この値は LDAP SDK に渡されます。これは項目をキャッシュしておける最大秒数です。0 を指定した場合、項目をキャッシュしておける時間に制限が適用されなくなります。
service.ldapmemcachesize
"131072"
service.ldapmemcache に "yes" を指定した場合に、この値は LDAP SDK に渡されます。これはキャッシュに使用できるメモリの最大容量 (バイト単位) です。0 を指定した場合、キャッシュ容量の制限は適用されなくなります。
service.wcap.anonymous.allowpublic
calendarwrite"yes"
"yes" を指定すると、書き込み可能な公開カレンダーに対する匿名ユーザーによる書き込みが許可されます。
service.wcap.format
"text/calendar"
現在は空き/予定ありだけに適用されているコマンドのデフォルトの出力形式を指定します。
service.wcap.freebusybegin
"30"
get_freebusy の範囲指定の開始時刻に適用される、現在時刻からのデフォルトのオフセットを指定します。
service.wcap.freebusyend
"30"
get_freebusy の範囲指定の終了時刻に適用される、現在時刻からのデフォルトのオフセットを指定します。
service.wcap.freebusy.redirecturl
""
移行プロセスの場合、移行が部分的に行われると、カレンダーが元のデータベースと Calendar Server のターゲットデータベースに分かれます。カレンダーが Calendar Server データベースに見つからない場合に検索するための元のデータベースの URL です。
service.wcap.allowcreatecalendars
"yes"
"yes" を指定すると、カレンダーの作成が許可されます。
service.wcap.allowdeletecalendars
"yes"
"yes" を指定すると、カレンダーの削除が許可されます。
service.wcap.allowchangepassword
"no"
"yes" を指定すると、このサーバー経由でのユーザーによるパスワードの変更が許可されます。
service.wcap.allowpublicwritable
calendars"yes"
"yes" を指定すると、ユーザーは、書き込み可能な公開カレンダーを所有できます。
service.wcap.allowsetprefs.cn
"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の cn (LDAP ユーザーの共通名) の変更が許可されます。
service.wcap.allowsetprefs.givenname
"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の givenname (LDAP ユーザーの名 (姓名の名)) の変更が許可されます。
service.wcap.allowsetprefs.icsCalendar
"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の icsCalendar (ユーザーのデフォルトカレンダー ID) の変更が許可されます。
service.wcap.allowsetprefs.mail
"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の mail (ユーザーの電子メールアドレス) の変更が許可されます。
service.wcap.allowsetprefs.
preferredlanguage"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の preferredlanguage (LDAP ユーザーの選択言語) の変更が許可されます。
service.wcap.allowsetprefs.sn
"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の sn (LDAP ユーザーの姓) の変更が許可されます。
service.wcap.allowsetprefs.nswccalid
"no"
"yes" を指定すると、set_userprefs.wcap 属性によるユーザー設定の nswccalid (ユーザーのデフォルトカレンダー ID) の変更が許可されます。
service.wcap.login.calendar.publicread
"no"
"yes" を指定すると、ユーザーのデフォルトカレンダーは公開読み取り/非公開書き込みに初期設定されます。"no" を指定すると、ユーザーのデフォルトカレンダーは非公開読み取り/非公開書き込みに初期設定されます。
service.wcap.userprefs.ldapproxyauth
"no"
"yes" を指定すると、get_userprefs.wcap コマンドの LDAP プロキシ認証が有効になります。"no" に設定すると、匿名の LDAP 検索が行われます。
service.wcap.validateowners
"no"
"yes" を指定した場合、サーバーはディレクトリ内に存在するカレンダーの各所有者を検証する必要があります (LDAP、または CSAPI 互換のユーザーディレクトリメカニズムを使用)。
service.wcap.version
"3.0"
WCAP のバージョン。
SSL の設定
表 E-6 は、ics.conf SSL 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。SSL パラメータのほとんどはデフォルト値を使用しますが、2 つのパラメータには SSL のデフォルト値を次のように変更する必要があります。
表 E-6 に、ics.conf パラメータとそのデフォルト設定を示します。ics.conf パラメータに適切な値が設定されているかどうかを確認してください。
ホストされたドメインの設定
次の表は、ホストされた (仮想) ドメインの設定用パラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
アラーム通知のパラメータ
表 E-8 は、アラーム通知サーバー設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
カレンダー検索データベースの設定
次の表は、カレンダー検索データベース (CLD) 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
表 E-9 ics.conf ファイルのカレンダー検索データベース (CLD) 設定パラメータ
パラメータ
デフォルト値
説明
csapi.plugin.calendarlookup
"n"
カレンダー検索プラグインを有効 ("y) または無効 ("n) にします。
csapi.plugin.calendarlookup.name
"*"
ロードするカレンダー検索プラグインの名前を指定します。この値にアスタリスク (*) を指定すると、Calendar Server はすべてのプラグインをロードします。
caldb.cld.type
"local"
使用する CLD プラグインの種類を指定します。
"local" は、Calendar Server が稼動するローカルサーバーにすべてのカレンダーが格納され、プラグインをロードしないことを指定します。
"directory" は、LDAP CLD プラグインを指定します。目的のカレンダーを格納しているサーバーは、カレンダー所有者の icsDWPHost LDAP 属性を使用して特定されます。
caldb.dwp.server.default= "server-name"
" "
LDAP サーバーデータベース内のユーザーまたはリソースのカレンダーエントリが icsDWPHost 属性を持たない場合に、Calendar Server が使用するデフォルトの DWP サーバーの名前を完全修飾名で指定します。
Calendar Express 経由、または WCAP コマンドを使用して Calendar Server にログインするユーザーが icsDWPHost 属性を持たない場合、Calendar Server はこのパラメータを使用して属性の自動プロビジョニングを行います。
ユーザーがすでに icsDWPHost 属性を持っている場合は、caldb.dwp.server.default は使用されません。
この名前は、DNS (ドメイン名サービス) によって有効な IP アドレスに解決できる必要があります。
caldb.cld.cache.enable
"yes"
カレンダー検索データベース (CLD) のキャッシュオプションを有効 (yes) または無効 (no) にします。LDAP CLD プラグインのパフォーマンスを最適にするには、"yes" を指定します。
caldb.cld.cache.logfilesizemb
"10"
チェックポイントファイルの最大サイズを M バイト単位で指定します。
caldb.cld.cache.mempoolsizemb
"4"
共有メモリのサイズを M バイトで指定します。
caldb.cld.cache.maxthread
"1000"
データベーススレッドの最大数を指定します。
caldb.cld.cache.homedir.path
"."
CLD キャッシュオプションのデータベース予定、作業、アラームファイルの場所を指定します。デフォルト値の " " を指定した場合、これらのファイルは /var/opt/SUNWics5/csdb/cld_cache ディレクトリに格納されます。
caldb.cld.cache.checkpointinterval
"60"
チェックポイントの間隔を秒単位で指定します。
caldb.cld.cache.circularlogging
"yes"
CLD キャッシュオプション用に同期された後にチェックポイントファイルを削除するかどうかを指定します。
caldb.dwp.server.host-name.ip = "host-name"
" "
カレンダーデータベースを格納するサーバーのホスト名を指定します。このサーバーでは、DWP (csdwpd) サービスが稼動している必要があります。この名前は、DNS (ドメイン名サービス) によって有効な IP アドレスに解決できる必要があります。このパラメータには、LDAP CLD プラグインによって使用されます。
注: パラメータの各部で同じ host-name を完全修飾名で指定します。次に例を示します。
caldb.dwp.server.sesta.com.ip ="sesta.com"
caldb.dwp.connthreshold
"1"
サーバーが新しいネットワーク接続を獲得する前にバックログされる要求の最大数。
caldb.dwp.initconns
"2"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスクライアントが各 DWP サービスホストに対して確立する接続の初期数。
caldb.dwp.initthreads
"2"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービス要求を処理するスレッドの初期数。
caldb.dwp.maxcons
"1000"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスを使用するサーバーに許容される接続の最大数。
caldb.dwp.maxthreads
"20"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスを使用するサーバーに許容されるスレッドの最大数。
caldb.dwp.md5
"n"
すべての DWP (データベースワイヤプロトコル) サービス要求に対してサーバーが MD5 (Message Digest 5) の一方向ハッシュチェックを行うかどうかを指定します。一方向ハッシュ機能は、メッセージ認証用の電子署名を作成するために使用されます。
caldb.dwp.server.hostname.ip
" "
指定したマシンのホスト名で DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスを使用するサーバーの IP アドレスを指定します。
caldb.dwp.server.hostname.port
"9779"
指定したマシンのホスト名で DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスを使用するサーバーのポート番号を指定します。
caldb.dwp.server.back-end-server.admin
" "
フロントエンドサーバーで、バックエンドサーバーとの DWP 接続の認証に使用されるユーザー ID を指定します。back-end-server はサーバー名です。
caldb.dwp.server.back-end-server.cred
" "
フロントエンドサーバーで、バックエンドサーバーとの DWP 接続の認証に使用されるパスワードを指定します。back-end-server はサーバー名です。
caldb.dwp.stacksize
"65536"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービススレッドのスタックサイズ。
caldb.cld.directory.ldapbasedn
LDAP プラグインがカレンダー検索機構に使用されている場合の認証するベース DN。
caldb.cld.directory.ldaphost
LDAP プラグインがカレンダー検索機構に使用される場合にアクセスする LDAP サーバーのホスト名。
caldb.cld.directory.ldapbindcred
LDAP プラグインがカレンダー検索機構に使用される場合に local.authldapbinddn の設定で指定されたユーザーのバインド信用情報 (パスワード)。
caldb.cld.directory.ldapbinddn
LDAP プラグインがカレンダー検索機構に使用される場合に、ユーザーの DN を検索するための認証用のバインドに使用する DN。
caldb.cld.directory.ldapport
"389"
LDAP プラグインがカレンダー検索機構に使用される場合にアクセスする LDAP サーバーのポート番号。
csapi.plugin.authentication
"n"
"y" を指定すると、csapi.plugin.authentication.name に設定されるプラグインだけがロードされます。指定しない場合は、すべての認証クラスプラグインがアルファベット順にロードされます。認証には、これらのプラグインがアルファベット順に使用されます。
csapi.plugin.authentication.name
" "
csapi.plugin.loadall に "n" を指定し、csapi.plugin.authentication に "y" を指定した場合、このプラグインだけがロードされます。指定しない、または空白 (" ") の場合、すべての認証クラスプラグインがロードされます。
logfile.dwp.buffersize
"0"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスのログバッファのサイズ (バイト単位)。
logfile.dwp.expirytime
"604800"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスのログファイルの有効期限が切れるまでの時間 (秒単位)。
logfile.dwp.flushinterval
"60"
バッファの内容を DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスのログファイルにフラッシュする間隔 (秒単位)。
logfile.dwp.logdir
"logs"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスのログファイルが格納されるディレクトリ。
logfile.dwp.loglevel
"Notice"
サーバーがログに記録する DWP (データベースワイヤプロトコル) の情報の詳細度を指定します。DWP (データベースワイヤプロトコル) の各ログエントリには、CRITICAL、ERROR、WARNING、NOTICE、INFORMATION、DEBUG (重要度順) のいずれかのレベルが割り当てられます。この詳細度を CRITICAL に設定した場合、サーバーがログに記録する情報の詳細度は最も低くなります。最も高い詳細度でログを記録するには、DEBUG を指定します。たとえば、WARNING を指定した場合は、CRITICAL、ERROR、WARNING の各レベルのログエントリだけが記録されます。
logfile.dwp.maxlogfiles
"10"
ログディレクトリ内の DWP (データベースワイヤプロトコル) に関連したログファイルの最大数。
logfile.dwp.maxlogfilesize
"2097152"
DWP (データベースワイヤプロトコル) の各ログファイルの最大サイズ (バイト単位)。
logfile.dwp.maxlogsize
"20971520"
DWP (データベースワイヤプロトコル) のすべてのログファイルの最大合計ディスク容量 (バイト単位)。
logfile.dwp.minfreediskspace
"5242880"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスアクティビティのログ記録用に必要な最小ディスク空き容量 (バイト単位)。この値に達すると、サーバーは古いログファイルの有効期限を終了してディスクの空き容量を増やそうとします。最小空き容量を回復できない場合、すべてのログの記録は一時的に停止されます。
logfile.dwp.rollovertime
"86400"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスのログファイルのローテーション間隔 (秒単位)。
service.dwp.admin.userid
" "
バックエンドサーバーで、DWP 接続の認証に使用するユーザー ID を指定します。このパラメータは省略可能です。バックエンドサーバーがユーザー ID を指定しない場合、認証は行われません。
service.dwp.admin.cred
" "
バックエンドサーバーで、DWP 接続の認証に使用するパスワードを指定します。このパラメータは省略可能です。バックエンドサーバーがパスワードを指定しない場合、認証は行われません。
service.dwp.calendarhostname
"localhost"
DWP (データベースワイヤプロトコル) を実行しているマシンのホスト名。
service.dwp.maxthreads
"1000"
並行して実行できる DWP (データベースワイヤプロトコル) サービススレッドの最大数。
service.dwp.numprocesses
"1"
サーバーでの実行が必要な DWP (データベースワイヤプロトコル) サービス (csdwpd) プロセスの最大並行実行数。
複数の CPU を持つサーバーについては、「複数 CPU 間でのロードバランスの使用」を参照してください。
service.dwp.enable
"no"
"yes" を指定すると、すべてのサービスを開始するときに csdwpd サービスを開始し、すべてのサービスを終了するときに csdwpd サービスを終了します。
service.dwp.idletimeout
"86400"
アイドル状態にある DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスの持続的接続を閉じるまでの時間 (秒単位)。
service.dwp.port
"59779"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービスが待機するポートの番号。この値は、LDAP CLD プラグインのデフォルトポート番号です。
service.dwp.ldap.enable
"yes"
DWP (データベースワイヤプロトコル) サービス (csdwpd) のリモートユーザーの認証で LDAP を有効 ("yes") または無効 ("no") にします。
service.calendarsearch.ldap
"yes"
Calendar Server が LDAP ディレクトリの後にカレンダーデータベースを検索するか ("yes")、カレンダーデータベースだけを検索するか ("no") を指定します。
LDAP データキャッシュの設定パラメータ
表 E-10 は、ics.conf ファイル内の LDAP データキャッシュに関するパラメータを示しています。
リソースカレンダーの設定パラメータ
リソースカレンダーを設定するには、次の表 E-11 のパラメータを使用します。
シングルサインオン (SSO) の設定
Access Manager による SSO の設定
次の表は、Access Manager を使用する場合の SSO 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
Communications サーバーの信頼できるサークルテクノロジを利用した SSO の設定
次の表は、Communications サーバーの信頼できるサークルテクノロジを使用する場合の SSO 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
GSE (グループスケジューリングエンジン) の設定
次の表は、GSE (グループスケジューリングエンジン) 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
データベースの設定
表 E-15 は、データベース処理の設定で使用される ics.conf パラメータを一覧表示し、各パラメータのデフォルト値と説明を示しています。
カレンダーデータベースの自動バックアップ
表 E-17 は、自動バックアッププロセス (csstored) で使用されるパラメータを一覧表示し、使用可能なデフォルト値と ics.conf パラメータの説明を示しています。
ENS メッセージ用のカレンダーデータベースパラメータ
表 E-17 は、カレンダーデータベースの設定で使用されるパラメータ、デフォルト値、およびその説明を示しています。デフォルト値以外の値を指定するときは、ics.conf ファイルで設定する必要があります。
ENS (予定通知サーバー) の設定
Calendar Server は、ENS (外部通知サーバー) という外部の汎用サービスを使用するように設定できます。ENS は、特定の領域に分類できるサーバーレベルの予定レポートを受け付け、特定の予定カテゴリが登録されている他のサーバーに、そのカテゴリの予定について通知します。Calendar Server は ENS を使用してアラーム通知を送受信します。この通知には、運用上の一般的な警告やエラーメッセージだけでなく、カレンダー予定および作業の作成、削除、修正も含まれます。
表 E-18 は、ics.conf ファイル内の ENS (予定通知サーバー) 設定用パラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
Calendar Server API の設定
表 E-19 は、CSAPI (Calendar Server API) 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
Calendar Express の設定
次の表は、ユーザーインタフェース (UI) 設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
表 E-20 ics.conf ファイルのユーザーインタフェース設定用パラメータ
パラメータ
デフォルト値
説明
ui.config.file
" "
Calendar Server は起動時にオプションの設定ファイル (XML ベース) を読み込み、ユーザーインタフェースの一部を非表示にすることができます。Calendar Server が使用できる設定ファイルは 1 つだけで、このパラメータの値は使用するファイルの名前を設定します。Calendar Server は、ユーザーインタフェースの XML ファイルと XSLT ファイルが格納されている次のデータディレクトリでこのファイルを検索します。
/opt/SUNWics5/cal/data
Calendar Server には、ユーザーインタフェースをカスタマイズするために次のファイルが用意されています。
ui.allow.anyone
"yes"
Calendar Express で「全員」ACL (アクセス制御リスト) を表示および使用できるようにします。
ui.allow.domain
"no"
Calendar Express で「このドメイン」ACL (アクセス制御リスト) を表示および使用できるようにします。
ui.proxyaddress.url
" "
HTML UI JavaScript ファイル内で先頭に追加されるプロキシサーバーアドレスを指定します。
例: https://web_portal.sesta.com/ui.base.url
" "
ベースサーバーアドレスを指定します。
例: https://proxyserverine.invitation.enable
"yes"
予定への出席依頼通知を制御します。
"yes": 通知が送信されます。
"no": 通知は送信されません。
ine.cancellation.enable
"yes"
予定の取り消し通知を制御します。
"yes": 通知が送信されます。
"no": 通知は送信されません。
ui.eventdialog.inform.enable
"no"
ユーザーが予定を作成または編集するときに、Calendar Express が「予定について連絡する人」オプションを表示するかどうかを指定します。この値が有効になっている場合は ("yes")、ユーザーが出席者を指定して情報の電子メールが送信されるようにできますが、その出席者のカレンダーに情報を追加することはできません。
ui.toolbar.repainting.enable
"yes"
Calendar Express ツールバーの再表示 (再読み込み) を有効 ("yes") または無効 ("no") にします。
"no" を指定すると、ツールバーの XML と XSLT の変換が行われないため、パフォーマンスを向上させることができます。"no" を指定するときは、Calendar Express のどのビューで再表示を実行してもデフォルトビューに戻ります。
ブラウザキャッシュオプション (次のパラメータ) が有効な場合、ツールバーの再表示オプションは使用されません。
browser.cache.enable
"no"
ブラウザのキャッシュオプションを有効 ("yes") または無効 ("no") にします。詳細については、「再表示オプションの使用」を参照してください。
render.xslonclient.enable
"yes"
エンドユーザーブラウザでの XSLT プロセッシングのダウンロードによるクライアント側レンダリングを有効 ("yes") または無効 ("no") にします。詳細については、「クライアントブラウザの XSL レンダリング」を参照してください。
csmonitor ユーティリティの設定
次の表は、csmonitor ユーティリティ設定用のパラメータ、各パラメータのデフォルト値、説明を示しています。
カウンタ設定ファイル (counter.conf)Calendar Server のカウンタ (統計情報) 設定パラメータは、次のファイルに格納されます。
/etc/opt/SUNWics5/config/counter.conf
counter.conf ファイルは ASCII テキストファイルで、各行にカウンタとそのパラメータ (名前、種類、サイズ (バイト単位)、説明) が定義されています。空白文字を含むパラメータは二重引用符 (" ") で囲む必要があります。コメント行の先頭文字は感嘆符 (!) です。コメント行は情報提供のみに使用されます。
カウンタ名の最初の部分は、csstats で使用されるカウンタオブジェクトを識別しています。コマンド行ユーティリティについては、付録 D 「Calendar Server のコマンド行ユーティリティのリファレンス」を参照してください。
ここでは、Calendar Server の counter.conf パラメータについて、次の項目を説明します。
アラームカウンタ
次の表は、各アラームカウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
ディスク使用率カウンタ
次の表は、各ディスク使用率カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
HTTP カウンタ
次の表は、各 HTTP カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
グループスケジューリングカウンタ
次の表は、各 GSE (グループスケジューリングエンジン) カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
認証カウンタ
次の表は、各認証カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
WCAP カウンタ
次の表は、各 WCAP カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
表 E-27 counter.conf ファイルの WCAP (wcapstat) カウンタ
名前
種類
サイズ
説明
wcapstat.numRequests
COUNTER
4
WCAP 要求の総数。
データベースカウンタ
次の表は、各データベースカウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
サーバー応答カウンタ
次の表は、各サーバー応答カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
表 E-29 counter.conf ファイルのサーバー応答カウンタ
名前
種類
サイズ
スケール
説明
serverresponse.lastStatTime
TIME
4
統計情報が得られた最終時刻。
serverresponse.responseTime
GAUGE
4
2
サーバーの応答時間 (ミリ秒単位)。
セッション状態カウンタ
次の表は、各セッション状態カウンタの名前、種類、サイズ、説明を示しています。
表 E-30 counter.conf ファイルのセッション状態カウンタ
名前
種類
サイズ
スケール
説明
sessstat.maxSessions.desc
COUNTER
4
4
HTTP セッションが処理される最大回数。
sessstat.numCurrentSessions
GAUGE
4
2
HTTP セッションの現在の数。
通知メッセージCalendar Server は、表 E-31 に示される各種電子メールメッセージを送信します。これらのメッセージの形式は、表に示されるフォーマットファイル (.fmt) によって制御されます。フォーマットファイルは、次のディレクトリ内の各ロケールのディレクトリ (英語であれば /en、フランス語であれば /fr など) に格納されています。
/etc/opt/SUNWics5/config
たとえば、英語バージョンの作業 (仕事) アラームメッセージの形式は、次のファイルに指定されています。
/etc/opt/SUNWics5/config/en/mail_todoalarm.fmt
ここで説明する内容は次のとおりです。
Calendar Server のメールパラメータ
次の表は、Calendar Server の各メールパラメータのメッセージタイプ、パラメータ名、デフォルトフォーマットファイル、説明、受信者を示しています。
Calendar Server は、特定の予定または作業を組み合わせ、フォーマットファイルに基づいて通知メッセージを生成します。予定または作業内のデータフィールドの値は、メッセージに出力することができます。通知メッセージには、MIME ヘッダー行と関連する特殊値を含めることもできます。特殊文字列 (フォーマット表記) を使用することで、予定、作業、MIME ヘッダーの値をメッセージに含めることができます。フォーマットファイル内の行は、メールメッセージの生成時にカレンダーデータフィールドからの実際の値に置き換えられる特殊文字列から構成されます。特殊文字列には 2 つの文字が含まれます。1 つはパーセント記号 (%) で、もう 1 つの文字は特別なフォーマット表記を表します。
次に、これらの特殊文字列について説明します。
予定通知用の特殊文字列
次の表は、フォーマットコードと、予定通知用の特殊文字列の意味を示しています。
表 E-32 予定通知用の特殊文字列
フォーマットコード
意味
%0
ローカライズされたフォーマットでの開始時刻
%1
ローカライズされたフォーマットでの終了時刻
%A
iCalendar 形式の exdates (除外する日付をセミコロンで区切ったリスト形式の ISO8601 日付文字列)
%a
iCalendar 形式の rdates (予定日付をセミコロンで区切ったリスト形式の ISO8601 日付文字列)
%B
開始時刻 (%Z も参照)
%b
開始時刻と終了時刻を iCalendar 形式で出力します。開始時刻のパラメータが value=date という形式であれば、日付の月 / 日 /年の部分だけが出力されます。終了時刻の月 / 日 / 年の値が開始時刻と等しい場合は、開始時刻だけが生成されます。
%C
作成時刻
%c
予定クラス
%d
予定の説明 (%F も参照)
%E
終了時刻 (%Z も参照)
%e
iCalendar 形式の例外規則
%F
予定の説明、iCalendar 形式の折り返し行 (%d も参照)
%G
予定の地理的な場所 (緯度と経度)
%g
企画者の電子メールアドレス。この値の信頼性は保証されません。
%K
企画者の mailto:url 形式の電子メールアドレス
%k
アラームカウント
%L
場所
%l
iCalendar 形式の繰り返し規則
%M
修正時刻
%N
新規行
%n
DTSTAMP で使用される現在のタイムスタンプ
%P
優先度
%r
定期予定 ID (この予定が繰り返し予定でない場合は空白)
%S
予定のシーケンス番号
%s
概要
%t
予定の状態
%U
一意の予定識別子
%u
予定への URL
%Z
時刻フィールドコードと組み合わせて使用され、UTC 時間で時間を表示します。(%B は開始時刻を現地時間で表示し、%ZB は開始時刻を UTC 時間で表示する)
%%
パーセント記号 (%) を通常文字として表示します。
% (サブフォーマットコード)
コードによって識別されるデータのサブフォーマットを指定します (詳細については、「日付のサブフォーマット」を参照)。
日付のサブフォーマット
日時の値は、さまざまな形式に設定できます。サブフォーマットを使用することで、日時値の形式について追加情報を指定することができます。サブフォーマットを指定しない場合、サーバーはデフォルトの形式で日時値を出力します。サブフォーマットフィールドを使用することで、適用する形式を具体的に指定することができます。
たとえば、%B は、出力文字列に予定の開始時刻を含めることを指定します。このデフォルトフォーマットでは、日付に関連するすべての情報 (日付、時刻、タイムゾーンなど) が出力されます。日付値のサブフォーマット文字列は、strftime フォーマット文字列です (「日付用の特殊文字列」を参照)。開始時刻の月と年だけが重要な場合は、%B の代わりに %(%m %Y)B というフォーマットを使用します。
例
次に例を示します。
これは、次のような通知として出力されます。
条件付き出力
特定の条件が満たされる場合にだけ行を出力できると便利なことがあります。たとえば、次のような行です。
これは、次のような通知として出力されます。
ただし、上の例には不正確な結果を招く 2 つの条件があります。
このような状況では、終了時刻を一切出力しない方法が最適です。デフォルトでは、タイムスタンプが all-day という属性を持つ場合、年、月、日だけが出力されます。さらに、予定の開始時刻が all-day 属性を持ち、予定が開始日と同じ日に終了する場合、特別な条件フラグが設定されます。特別な条件フラグが設定されていない場合にだけ ? 修飾子を使用して条件値を出力します。
たとえば、上の例の行を次のように変更します。
最後の行は、開始日と終了日が同じ終日予定では出力されません。これは、一般的な終日予定 (誕生日や記念日など) について次のように出力します。
? フラグは、その他の修飾子と組み合わせて使用することができます。次に例を示します。
The event ends: %?(%b %d, %Y %I:%M %p)E%N
作業通知用の特殊文字列
次の表は、フォーマットコードと、作業通知用の特殊文字列の意味を示しています。
表 E-33 作業通知用の特殊文字列
フォーマットコード
意味
%A
iCalendar 形式の exdates (除外する日付をセミコロンで区切ったリスト形式の ISO8601 日付文字列)
%a
iCalendar 形式の rdates (予定日付をセミコロンで区切ったリスト形式の ISO8601 日付文字列)
%B
開始時刻 (%Z も参照)
%C
作成時刻
%c
作業クラス
%D
締め切り日時
%d
予定の説明 (%F も参照)
%E
IMIP 形式の締め切り日時
%e
iCalendar 形式の例外規則
%F
作業の説明、iCalendar 形式の折り返し行 (%d も参照)
%G
作業の地理的な場所 (緯度と経度)
%g
企画者の電子メールアドレス (この値の信頼性は保証されない)
%K
企画者の mailto:URL 形式の電子メールアドレス
%k
アラームカウント
%L
場所
%l
iCalendar 形式の繰り返し規則
%M
修正時刻
%N
新規行
%n
現在 (DTSTAMP で使用される現在のタイムスタンプ)
%P
優先度
%r
定期予定 ID (この作業が繰り返し作業でない場合は空白)
%S
作業のシーケンス番号
%s
概要
%t
状態
%U
UID
%u
作業への URL
%Z
時刻フィールドコードと組み合わせて使用され、UTC 時間で時間を表示します (%B は開始時刻を現地時間で表示し、%ZB は開始時刻を UTC 時間で表示する)
%%
% 記号を通常文字として表示します
% (サブフォーマットコード)
コードによって識別されるデータのサブフォーマットを指定します (詳細については、「日付のサブフォーマット」を参照)
日付用の特殊文字列
次の表は、フォーマットコードと、日付用の特殊文字列の意味を示しています。
注
ここに示す特別な日付フォーマットコードは、利便性だけを目的に紹介されています。Calendar Server が strftime コードを書き換えるわけではなく、実際にはオペレーティングシステムに実装されているものが使用されます。
単純な予定アラームの例
次の例は、デフォルトの予定アラームメッセージのフォーマットを示しています。
この例の各行について説明します。
- 行 1 は、メッセージの件名です。
- 行 2 は ~~ から始まります。これは、MIME 折り返し行を示しています。つまり、特殊文字列に置き換えられるのは、予定または作業ではなく、内部 MIME オブジェクトに関連する情報です。特殊文字列 %N は改行を表します。件名の行は特殊文字列による改行を必要としませんが、その他すべての行では必要です。
- 行 3 も MIME ヘッダー行です。ここには、特殊文字列 %s が含まれます。これは、メール送信の対象となる予定または作業に関連付けられた文字セットに置き換えられます。
- 行 4 は MIME ヘッダーの最終行です。%x は、このメッセージに必要なコンテンツ転送用のエンコード文字列です。
- 行 5 では、%s によって予定の概要が呼び出されます。
- 行 6 には予定の開始時刻が表示されます。これは、特殊文字列 %B のサブフォーマット文字列を使用しています。詳細については、「日付のサブフォーマット」を参照してください。
- 行 7 には予定の終了時刻が表示されます。
- 行 8 には予定の場所が表示されます。
- 行 9 には予定の説明が表示されます。
次の例は、上の例から生成される通知メッセージのサンプルを示しています。
From: jsmith@sesta.com (James Smith)
Date: Wed, 15 Nov 1999 19:13:49
To: jsmith@sesta.com
Subject: EVENT REMINDER
MIME-Version: 1.0
Content-Type: text/plain; charset=us-ascii
Content-Transfer-Encoding: 7bit
Summary: smtp_rig event 1
Start: Tues, 16 Nov 1999 02:00 PM
End: Tues, 16 Nov 1999 03:00 PM
Location: Green Conference Room
Description: This is the description for a randomly generated event.
複雑な予定アラームの例
次の例は、より複雑な複数部分から構成されるメッセージを示しています。この例には、テキスト部分と IMIP PUBLISH 部分が含まれます。
EVENT PUBLICATION
~~MIME-Version: 1.0%N
~~Content-Type: multipart/mixed; boundary="%b"%N%N
This is a multi-part message in MIME format.%N
~~--%b%N
~~Content-Type: text/plain; charset=%s%N
~~Content-Transfer-Encoding: %x%N%N
Summary: %s%N
Start: %(%a, %d %b %Y %I:%M %p)B%N
End: %(%a, %d %b %Y %I:%M %p)E%N
Location: %L%N%N
Description: %N%d%N%N
~~--%b%N
~~Content-Type: text/calendar; method=%m; component=%c; charset=%s%N
~~Content-Transfer-Encoding: %x%N%N
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