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Sun ONE Web Server 6.1 インストールおよび移行ガイド

第 4 章
Windows への Sun ONE Directory Server のインストール

この章では、Windows に Sun ONE Web Server をインストールする方法を説明します。この章は、次の節から構成されています。


Windows へのインストール

ここでは、Sun ONE Web Server のインストール方法について説明します。

サーバーの起動時に発生するエラーは、イベントビューアに記録されます。サーバー起動後のエラーは、通常のエラーログファイルに記録されます。

次の点に注意してください。

ファイルの解凍

Sun ONE Web Server のファイルを入手して解凍するには、次の手順を実行します。

Sun ONE Web Server, Enterprise Edition CD からのインストール

  1. Sun ONE Web Server CD をドライブに挿入します。CD-ROM ドライブのアイコンをクリックします。
  2. Windows フォルダをダブルクリックします。
  3. setup フォルダをダブルクリックします。
  4. setup.exe ファイルがこのフォルダ内にあります。

ダウンロードしたサーバーのインストール

  1. sun-webserver61-win.zip ファイルを一時ディレクトリにダウンロードおよび解凍して保存します。
  2. setup.exe ファイルをダブルクリックして解凍し、インストールプログラムを起動します。

setup.exe の実行

setup.exe プログラムを実行し、Sun ONE Web Server をインストールします。

  1. setup.exe ファイルをダブルクリックします。
  2. 「Welcome」画面が表示されます。「Welcome」画面を読み終えたら、「Next」をクリックします。
  3. ソフトウェア使用許諾契約が表示されます。「Yes」をクリックして契約に同意します。
  4. 「Select Installation Type」画面が表示されます。インストールのタイプを選択します。インストールのタイプには、高速 (Express)、標準 (Typical)、およびカスタム (Custom) があります。
  5. ユーザーが初心者であるか、製品の評価目的で使用する場合には、高速インストールを選択してください。高速インストールでは、ポート番号やインストールするコンポーネントがあらかじめ設定されています。このオプションは、本稼動環境でサーバーを使用する場合にはお勧めできません。

    標準インストールとカスタムインストールには、このリリースでも多数のオプションが用意されています。

    高速インストールを選択すると、次の設定値が自動的に設定されます。デフォルトでは、付属の JDK (Java Development Kit) が使用されます。別の設定値が必要な場合は、標準またはカスタムインストールを選択します。

    表 4-1 高速インストールの設定

    インストール設定

    管理ポート

    8888

    管理 URL

    http://machine name:administration port

    HTTP ポート番号

    80

    ドキュメントのルートディレクトリ

    server_root/docs

    サブコンポーネント

    デフォルトサブコンポーネントをすべてインストール


    警告

    すでにポート 80 でほかの Web サーバーが動作している場合は、高速インストールを使用しないでください。


    「Next」をクリックします。

  6. 「Location of Installation」ダイアログボックスが表示されます。サーバーファイルのデフォルトの場所は、C:¥Sun¥WebServer6.1 です。
  7. デフォルト以外の場所に Sun ONE Web Server をインストールする場合は、「Browse」を使用してフォルダを移動するか、フィールドに名前を入力します。存在しないフォルダを指定すると、インストールプログラムはフォルダを作成するかどうかたずねます。


    警告

    Web サーバーのインストール先のパスに空白文字が含まれていないことを確認します。たとえば、C:¥Program Files のような空白文字が含まれているディレクトリ名は、製品のインストール先として選択しないでください。


    「Next」をクリックします。

  8. 「Components to Install」ダイアログボックスが表示されます。リストから Web Server を選択します。
  9. 管理サーバーは Sun ONE Web Server インスタンスになっているので、Sun ONE Web Server のインストール時に自動的にインストールされます。したがってこの製品リストには含まれていません。

    サブコンポーネントを変更しなかった場合、またはサブコンポーネントの選択が完了した場合は、「Next」をクリックして手順 8 に進みます。

    iPlanet Web Server 4.1 からの移行時にサブコンポーネントをインストールする場合は、4.1 でインストールしたすべてのサブコンポーネントをインストールする必要があります。そうしないと、正常に動作しない場合があります。サブコンポーネントを追加してインストールすることもできます。

  10. 前の画面で「Change」をクリックすると、「Select Sub-Components」ダイアログボックスが表示されます。デフォルトでは、次のサブコンポーネントがインストールされます。
    • Server Core: 管理サーバーおよび Sun ONE Web Server の最初のインスタンスをインストールします。
    • JDK (Java Development Kit): Sun ONE Web Server 6.1 では、JDK バージョン 1.4.1_03 がバンドル製品として提供されています。提供された JDK をインストールすることも、独自の JDK を使用することもできます。
    • サブコンポーネントを選択したら、「Continue」をクリックして、「Components to Install」ダイアログボックスに戻ります (手順 6)。

  11. 管理サーバーのアクセス用のユーザー名を入力します。デフォルトは「admin」です。管理サーバーのアクセス用のパスワードを入力します。確認のためパスワードをもう一度入力します。
  12. LDAP ベースの認証を使用する場合は、このユーザーが LDAP サーバーにアクセスしてユーザーまたはグループの管理タスクを実行する権限を持っていることを確認する必要があります。

    高速インストールを選択した場合は、手順 12 に進みます。

    「Next」をクリックします。

  13. 管理サーバーを実行するポート番号を入力します。1 〜 65535 の任意の番号を使用できます。管理アクセス用の URL が表示されます。この URL をメモしておくことをお勧めします。デフォルトポートは 8888 です。
  14. システムに iPlanet Web Server 4.x がインストールされている場合、iPlanet Web Server 4.x に使用したのと同じ管理サーバーのポート番号を Sun ONE Web Server 6.1 に使用しないでください。

    ポートについては、「一意のポート番号の選択」を参照してください。

    「Next」をクリックします。

  15. 「Default Web Server」ダイアログボックスが表示されます。Sun ONE Web Server のデフォルトインスタンスが自動的にインストールされます。
  16. Sun ONE Web Server のデフォルトインスタンスのポート番号を入力します。このポートは、管理サーバーのポートとは別にする必要があります。デフォルトポート (ポート 80) 以外のポートを使用する場合、ホームページへのアクセスに使用する URL が変更されます。たとえば、使用するコンピュータが www.sun.com で、ポート 9753 を選択した場合、サーバーの URL は、 http://www.sun.com:9753/ になります。

    ポートについては、「一意のポート番号の選択」を参照してください。

    デフォルトサーバーのプライマリドキュメントディレクトリのパスを入力します。このディレクトリにはサーバーのコンテンツファイル (サーバーにアクセスするユーザーに提供するイメージ、HTML ドキュメントおよびデータ) が格納されています。デフォルトは、C:¥server_root¥docs です。「Browse」をクリックしてファイルシステムを移動します。

  17. 「JDK Configuration」ダイアログボックスが表示されます。
  18. Sun ONE Web Server に付属の JDK (JDK 1.4.1_03) を使用することも、システムにインストールされているカスタム JDK を使用することもできます。

    Sun ONE Web Server 6.1 で Java を使用するには、JDK バージョン 1.4 以降が必要です。

    カスタム JDK を使用するには、「Use Custom Java Development Kit」チェックボックスにチェックマークを付け、JDK をインストールしたフォルダの絶対パスを入力します。たとえば、D:¥jdk1.4¥ と入力します。カスタム JDK が標準的なツリー構造ではない場所に格納されている場合は、jvm.dll があるディレクトリの絶対パスを入力する必要があります。

  19. 「Configuration Summary」ダイアログボックスが表示されます。
  20. このダイアログボックスには、Sun ONE Web Server および管理サーバーの設定に関する情報が含まれています。また、インストール対象として選択した Sun ONE Web Server コンポーネントのリストも含まれています。

    このダイアログボックスを使用して、インストールを完了する前に設定内容を確認できます。設定内容が正しければ、「Install」をクリックします。設定内容を変更する場合は、「Back」をクリックして情報を修正します。

    サーバーファイルがインストールされます。


    ファイルのコピー中は、インストールプロセスを中止しないでください。コピー中に中止すると、インストールが不完全になり、ファイルを削除する必要があります。Sun ONE Web Server のアンインストーラがある場合は、そのアンインストーラを使用して、インストールした Sun ONE Web Server をアンインストールします。アンインストーラがない場合は、手動でサーバールートのすべてのファイルを削除します。


  21. 「Setup Complete」ダイアログボックスが表示されます。
  22. Readme ファイルを表示する場合は、「View Readme」チェックボックスにチェックマークを付けたままにして (デフォルトの設定)、「Finish」をクリックします。

    Readme ファイルには、Sun ONE Web Server 6.1 の最新のリリースノートに関する記載が含まれています。

    管理サーバーは次のいずれかの方法で起動できます。

    • 「スタート」メニューから、「プログラム」、「Sun ONE Web Server」を順に選択し、「Start Web Server Administration Server」を選択する
    • コントロールパネルの「サービス」から起動する
    • 再起動後にサーバーを自動的に起動するには、次の図に示すように、コントロールパネルの「サービス」でサービスの「スタートアップの種類」を「自動」に変更します。

      サービスのスタートアップの種類の変更
      コントロールパネルの「サービス」を示す図 (サーバーが再起動後に自動的に起動されるように、サーバーの「サービスの種類」を自動に設定する必要がある)

  23. マシンを再起動するか、コントロールパネルの「サービス」を使用して Sun ONE Web Server を起動します。
  24. Sun ONE Web Server を設定するには、次の URL を使用します。
    http://server_name:administration_port
  25. 例: http://www.sun.com:8888

    サーバーを管理するための管理ユーザー名とパスワードを入力します。

これで、使用するサーバーが設定可能になりました。詳細は、Sun ONE Web Server 6.1 の『管理者ガイド』を参照してください。


サイレントインストールの使用

複数の Sun ONE Web Server をインストールする場合は、サイレントインストールを使用して、設定プログラムのプロンプトに対する応答ファイルを作成できます。その install.inf ファイルを編集して、以降の Sun ONE Web Server のインストールに使用できます。

サイレントインストールは、標準インストール (Typical Installation) を使用し、各インストールがすべて類似しているときに使用します。


警告

install.inf ファイルには、管理サーバーにログオンするときに使用するパスワードが含まれています。このパスワードは暗号化されていないプレーンテキストです。サイレントインストールを使用する場合は、作業が完了したら、 install.inf ファイルを必ず削除してください。


Sun ONE Web Server は自己解凍の .exe ファイルとしてダウンロードされるので、setup.exe を実行する前にまずファイルを解凍する必要があります。このファイルを解凍するには、次の手順を実行します。

  1. 自己解凍の .exe ファイルをダブルクリックしてインストーラを起動します。
  2. インストーラを起動すると、ファイルが TEMP ディレクトリに解凍されます。インストーラを終了しないで、TEMP ディレクトリに移動し、インストールファイルを別の場所にコピーします。
  3. ファイルをコピーしたら、インストーラを終了します。

これで、コピーした setup.exe を使用して install.inf ファイルを作成できます。

サイレントインストールを使用するには、次の手順を実行します。

  1. コマンド行から、-k オプションを付けてセットアッププログラムを実行します。このオプションにより、インストーラのプロンプトへのすべての応答を含んでいる install.inf というファイルが作成されます。コマンドプロンプトで、次のように入力します。
  2. setup.exe -k

  3. インストーラのプロンプトに応答し、Sun ONE Web Server をインストールします。
  4. サーバーがインストールされたら、install.inf ファイルの存在する server_root/setup ディレクトリに移動します。
  5. 次の Sun ONE Web Server をインストールするためにセットアッププログラムを実行するディレクトリに、install.inf ファイルをコピーします。
  6. install.inf ファイルの値を編集して、次にインストールするサーバーの値と一致するようにします。
  7. たとえば、ポート番号やインストールディレクトリなどを変更します。

  8. install.inf ファイルを入力用に使用して、セットアッププログラムを実行します。その例を次に示します。
  9. setup.exe -s -f install.inf

  10. サーバーがインストールされます。

install.inf ファイルの例を次に示します。

[General]

Components=svrcore,WebServer

ServerRoot=d:¥servers¥s1ws61-0815

[WebServer]

Components=WebCore,JDK,CleanUp

AdminPort=8888

HttpPort=80

HttpDocRoot=d:/servers/s1ws61-0815/docs

AdminName=admin

AdminPassword=admin

UgLdapUse=FALSE

JDK_DIR=d:/servers/s1ws61-0815/bin/https/jdk

JDK_LIBPATH=

JDK_CLASSPATH=

[CleanUp]

Archive=cleanup.zip

次の表に、編集に使用できる install.inf パラメータを示します。最良の結果を得るために、この表のパラメータ以外はできるだけ編集しないでください。

表 4-2 サイレントインストールのパラメータ 

パラメータ名

使用法

ServerRoot

サーバーのインストール先ディレクトリ

AdminPort

管理サーバーのポート

HttpPort

Sun ONE Web Server のデフォルトインスタンスのポート

HttpDocRoot

Sun ONE Web Server インスタンスのドキュメントルート

AdminName

管理サーバーの管理画面にアクセスするときに使用されるユーザー名

AdminPassword

管理サーバーの管理画面にアクセスするときに使用されるパスワード

JDK_DIR

JDK のインストール先ディレクトリ


Sun ONE Web Server のデフォルトのディレクトリ

Sun ONE Web Server をインストールすると、デフォルトでインストールディレクトリの下に次の 2 つの Web サーバーインスタンスがインストールされます。

Web サーバーインスタンスのファイルは、インストールディレクトリの下にある https-host.domain ディレクトリに格納されます。

管理サーバーインスタンスのファイルは、インストールディレクトリの下にある https-admserv ディレクトリに格納されます。

作成される設定ファイルの詳細は、Sun ONE Web Server 6.1 の『Administrator's Configuration File Reference』を参照してください。


Windows でのアンインストールの実行

Sun ONE Web Server を削除するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから、「コントロールパネル」、「プログラムの追加と削除」、「Sun ONE Web Server」を順に選択します。
  2. または

    「スタート」メニューから、「プログラム」、「Sun ONE Web Server」、「Uninstall Web Server」を順に選択します。

  3. 「Sun ONE Uninstall」ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、このディレクトリにインストールされている Sun ONE Web Server がすべて表示されます。Web Server の横のチェックボックスを選択し、「Uninstall」をクリックします。Sun ONE Web Server をアンインストールすると、管理サーバーが自動的にアンインストールされるので注意してください。これは、管理サーバーが Sun ONE Web Server のインスタンスであるためです。
  4. アンインストールプログラムによってサーバーがアンインストールされます。ウィンドウにアンインストールの進行状況が表示されます。
  5. アンインストールが完了すると、設定ファイルが削除されていないこと、およびサーバーをインストールし直す前に設定ファイルの名前を変更する必要があることを示すメッセージが表示されます。「OK」をクリックして処理を続行します。

  6. アンインストールプログラムは、すべてのサーバーファイルを削除するわけではありません。たとえば、鍵や証明書、設定ファイル、ログ、ACL ファイルまたはドキュメントルートは、削除されません。




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