Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド

エンドユーザー組織

エンドユーザー組織は、管理者が、リソースやロールなど特定のオブジェクトをエンドユーザーが使用できるようにする場合に便利です。エンドユーザーはユーザーインタフェースを使用して、指定したオブジェクトを表示したり、状況によっては自分自身に割り当てる (承認プロセスを保留する) ことができます (「Identity Manager エンドユーザーインタフェースへのログイン」を参照)。


注 –

エンドユーザー組織は、Identity Manager Version 7.1.1 で導入されました。

以前は、ロール、リソース、タスク、その他の Identity Manager 設定オブジェクトへのアクセス権をエンドユーザーに付与するために、管理者は設定オブジェクトを編集して、エンドユーザータスク、エンドユーザーリソース、およびエンドユーザー authType を使用する必要がありました。

今後は、「エンドユーザー」組織を使用して、エンドユーザーに Identity Manager 設定オブジェクトへのアクセス権を付与することをお勧めします。


エンドユーザー組織はすべてのユーザーによって暗黙的に管理され、すべてのユーザーが、タスク、規則、ロール、リソースなどいくつかのオブジェクトのタイプを表示できます。ただし、最初は、この組織にメンバーオブジェクトはありません。

エンドユーザー組織は Top 組織のメンバーであり、子組織を持つことはできません。また、エンドユーザー組織は「アカウント」ページの一覧に表示されません。ただし、ロール、管理者ロール、リソース、ポリシー、タスク、その他のオブジェクトを編集する場合は、管理者ユーザーインタフェースを使用して任意のオブジェクトをエンドユーザー組織で使用できるようにすることができます。

エンドユーザーがエンドユーザーインタフェースにログインすると、次の処理が発生します。

「エンドユーザーが管理する組織」規則

「エンドユーザーが管理する組織」規則には、入力引数として認証中のユーザーのビューを指定します。Identity Manager では、この規則から、エンドユーザーインタフェースにログイン中のユーザーが管理する 1 つ以上の組織が返されることを想定しています。返される組織が 1 つの場合は文字列、複数の場合はリストになります。

これらのオブジェクトを管理するには、ユーザーに End User Administrator 機能が必要です。End User Administrator 機能が割り当てられたユーザーは、「エンドユーザーが管理する組織」規則の内容を表示および変更できます。これらのユーザーは、EndUser 機能で指定されたオブジェクトタイプの表示と変更も行えます。

End User Administrator 機能は、デフォルトでは Configurator ユーザーに割り当てられます。リストの変更や「エンドユーザーが管理する組織」規則の評価によって返される組織の変更が、ログイン済みのユーザーに動的に反映されることはありません。変更を確認するには、ログアウトしてもう一度ログインしてください。

「エンドユーザーが管理する組織」規則から、無効な組織 (Identity Manager に存在しない組織など) が返された場合、その問題がシステムログに記録されます。問題に対処するには、管理者ユーザーインタフェースにログインして、規則を修正します。