多くのアプリケーションは、リレーショナルデータベースを使用してデータを保存、編成、および取得します。アプリケーションは、JDBC (JavaTM Database Connectivity) API を通してリレーショナルデータベースにアクセスします。
ここでは、次のテーマを取り上げます。
サポートされたデータベース製品をインストールします。
Enterprise Server でサポートされているデータベース製品の最新のリストを確認するには、『Sun GlassFish Enterprise Server v3 リリースノート』を参照してください。
データベース製品用のサポートされている JDBC ドライバをインストールします。
Enterprise Server でサポートされているドライバのリストについては、「JDBC ドライバに固有の構成」を参照してください。
ドメイン管理サーバー (DAS) が JDBC ドライバの JAR ファイルにアクセスできるようにします。
「JDBC ドライバの統合」を参照してください。
データベースを作成します。
通常はアプリケーションプロバイダが、データベースを作成しデータを生成するためのスクリプトを提供しています。
Enterprise Server には、Java DB (以前の名称は Derby) の実装が含まれていますが、JDBC に準拠した任意のデータベースも使用できます。データベースは Enterprise Server の起動時に自動では起動されません。したがって、データベースを必要とするアプリケーションを使用する場合は、start-database サブコマンドを使用して Java DB を手動で起動する必要があります。
start-database(1) サブコマンドを使用して、データベースを起動します。
データベースサーバーの起動時、またはクライアントがデータベースサーバーに正常に接続したときに、--dbhome オプションで指定された場所に次のファイルが作成されます。
derby.log ファイルには、データベースサーバープロセスのログが、標準出力および標準エラー情報とともに保存されます。
データベースのファイルには、使用するスキーマ (たとえば、データベース表) が保存されます。
この例では、host1 というホストのポート 5001 で Derby を起動します。
asadmin> start-database --dbhost host1 --dbport 5001 --terse=true Starting database in the background. Log redirected to /opt/SUNWappserver/databases/javadb.log. Command start-database executed successfully. |
コマンド行に asadmin help start-database と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
ローカルの stop-database サブコマンドを使用して、指定したポートの Java DB を停止します。同一のホストのほかのポートで、複数のデータベースサーバープロセスが動作している場合があります。
必要に応じて、データベースを停止することをユーザーに通知します。
stop-database(1) サブコマンドを使用して、データベースを停止します。
この例では、localhost のポート 5001 で動作している Java DB を停止します。
asadmin> stop-database --dbhost=localhost --dbport=5001 onnection obtained for host: localhost, port number 5001. Apache Derby Network Server - 10.2.2.1 - (538595) shutdown at 2008-10-17 23:34:2 7.218 GMT Command stop-database executed successfully. |
ネットワーク間を移動するノートパソコンでは、データベースのシャットダウンに関して問題が発生する場合があります。Java DB を起動したあとに IP アドレスを変更した場合は、--dbhost 引数を指定しなければ Java DB を停止できません。たとえば、asadmin start-database --dbhost = 0.0.0.0 を実行したあと、Ethernet を切断してワイヤレス接続に切り替えた場合、データベースを停止するには次のようなコマンドを実行する必要があります。
asadmin stop-database --dbhost localhost
コマンド行に asadmin help stop-database と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
Enterprise Server で利用できる Java DB の構成には、Java DB の使用に役立つスクリプトが含まれます。次のスクリプトが、as-install/javadb/frameworks/NetworkServer/bin ディレクトリに格納されています。
ネットワークサーバーを起動するスクリプト
ネットワークサーバーを停止するスクリプト
対話式の JDBC スクリプト作成ツール
データベースのすべてまたは一部の DDL を表示するスクリプト
Java DB 環境に関するバージョン情報を表示するスクリプト
NetworkServerControl API でコマンドを実行するスクリプト
JAVA_HOME 環境変数が JDK のインストールディレクトリを指定していることを確認します。
as-install/derby ディレクトリをポイントするように JAVADB_HOME 環境変数を設定します。
これらのユーティリティーの詳細については、次のドキュメントを参照してください。
『Derby Server and Administration Guide』 (http://db.apache.org/derby/docs/10.1/adminguide/)