ドメイン化が有効になっていると、変数の更新は再起動の場合には保持されますが、電源を再投入した場合には、制御ドメインの OpenBoot ファームウェアから開始されるか、変数の更新後に SC に構成が保存されていないかぎり保持されません。
ここでは、次のような制御ドメインの再起動によって、システムの電源の再投入が開始される可能性があることに注意することが重要です。
バインドされているゲストドメインが存在せず、遅延再構成が進行中でない場合に制御ドメインが再起動すると、SC はシステムの電源を再投入します。
バインドされているゲストドメインまたはアクティブなゲストドメインが存在する場合 (または制御ドメインで遅延再構成が進行中の場合) に制御ドメインが再起動すると、SC はシステムの電源を再投入しません。
ドメインの LDom 変数は、次のいずれかの方法で指定できます。
OpenBoot プロンプトを使用する
Solaris OS の eeprom(1M) コマンドを使用する
Logical Domains Manager CLI (ldm
) を使用する
システムコントローラ (SC) から bootmode コマンドを使用して変更する。これは、限定的な方法で、factory-default 構成の場合のみで、かつ特定の変数しか変更できません。
これらいずれかの方法で更新された変数がドメインを再起動しても必ず保持されるようにすることが目標です。また、更新された変数がこのあと SC に保存されたすべての論理ドメイン構成に必ず反映されるようにします。
LDoms 1.2 ソフトウェアでは、更新された変数が期待どおりに保持されない場合がいくつかあります。
ドメイン化が有効になっていると、どの方法で変数を更新した場合でも、変数はそのドメインを再起動しても保持されます。ただし、システムの電源を再投入すると、新しい論理ドメイン構成が SC に保存されていないかぎり、更新された変数は保持されません。変数を更新する方法としては、OpenBoot ファームウェア、eeprom コマンド、および ldm コマンドを使用できます。ドメイン化は、UltraSPARC T1000 および T2000 システムが factory-default 構成で動作している場合を除き、デフォルトで有効になっています。また、制御ドメインでは、OpenBoot ファームウェアを使用した変数の更新は、システムの電源を再投入しても、つまり、あとで新しい論理ドメイン構成を SC に保存しなくても保持されます。
ドメイン化が有効になっていない場合、eeprom(1M) コマンドで指定された変数の更新は、primary ドメインを同じ factory-default 構成で再起動した場合には保持されますが、SC に保存された構成で再起動した場合は保持されません。逆に、この場合は、Logical Domains Manager で指定された変数の更新は再起動すると保持されませんが、SC に保存された構成には反映されます。
そのため、ドメイン化が有効になっていない場合に、同じ factory-default 構成で再起動しても変数の更新が保持されるようにするには、eeprom コマンドを使用します。変数の更新を、SC に新しく保存される論理ドメイン構成の一部として保存する場合は、適切な Logical Domains Manager コマンドを使用します。
あらゆる場合において、Logical Domains Manager で生成された構成から factory-default 構成に戻すと、すべての LDoms 変数はデフォルト値に戻ります。
これらの問題を解決するために、バグ ID 6520041、6540368、6540937、および 6590259 が報告されています。