Logical Domains 1.2 リリースノート

論理ドメインチャネル (LDC) と論理ドメイン

論理ドメインで使用できる LDC の数には制限があります。UltraSPARC T1 ベースのプラットフォームでは、この制限は 256 です。ほかのすべてのプラットフォームでの制限は 512 です。実際には、この制限が問題になるのは制御ドメインのみです。これは、制御ドメインには I/O サブシステムの少なくとも一部が割り当てられているためです。また、仮想 I/O データ通信と Logical Domains Manager によるその他の論理ドメインの制御の両方に対して多数の LDC が作成される可能性があるため、この制限が問題になる場合があります。


注 –

この節では、UltraSPARC T1 ベースのプラットフォームを使用した場合の例を示します。ただし、サポートされるほかのプラットフォームで制限を超えた場合でも、同じ動作になります。


サービスの追加やドメインのバインドを実行しようとすると LDC チャネルの数が制御ドメインで制限を超えるため、処理は失敗し、次のようなエラーメッセージが表示されます。


13 additional LDCs are required on guest primary to meet this request,
but only 9 LDCs are available

    次のガイドラインによって、制御ドメインで LDC 機能がオーバーフローする可能性のある構成を作成することを防止できます。

  1. 制御ドメインは、ハイパーバイザ、障害管理アーキテクチャー (FMA)、およびシステムコントローラ (SC) とのさまざまな通信用に、12 個の LDC を割り当てます。これは、構成済みのほかの論理ドメインの数には依存しません。

  2. 制御ドメインは、制御ドメイン自身を含む各論理ドメインに対して、制御トラフィック用に LDC を 1 つ割り当てます。

  3. 制御ドメインの各仮想 I/O サービスは、そのサービスに接続されているクライアントごとに LDC を 1 つ使用します。

たとえば、制御ドメインが 1 つとそれ以外の論理ドメインが 8 つある場合について考えます。各論理ドメインには少なくとも次のものが必要です。

前述のガイドラインに従うと、次のような結果になります。丸括弧内の数字は、値の算出に用いた前述のガイドラインの番号に対応しています。

12 (1) + 9 (2) + 8 × 3 (3) = LDC の合計数 45

次に、ドメインの数が 8 ではなく 32 で、各ドメインに 3 つの仮想ディスク、3 つの仮想ネットワーク、および 1 つの仮想コンソールがある場合について考えます。この場合、数式は次のようになります。

12 + 33 + 32 × 7 = LDC の合計数 269

使用するプラットフォームでサポートされる LDC の数に応じて、Logical Domains Manager が構成を受け入れるか拒否するかが決まります。