アドレス・マネージャを有効に利用するには、アドレスカード、ホストカード、エイリアスカードの違いを理解し、アドレス・マネージャでこれらのカードを表すアイコンを認識することが必要です。一部のカードはユーザが追加または編集できますが、それ以外のものはシステムが作成して所有します。各カードにはタイプに応じて、電話番号、IP アドレス、電子メールエイリアスなどのいくつかの情報フィールドがあります。
アドレス・マネージャの [検索] メニューを使うと、検索するカードのタイプを指定できます。カードのタイプは表 18–1 に示します。
表 18–1 アドレス・マネージャのカードのタイプ[検索] メニューの項目 | 作成者 | カードのタイプ | アドレス・マネージャのアイコン |
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System Cards (システムカード) | システム |
アドレスカード (vCardTM 規格に準拠) | |
Personal Cards (個人用カード) | ユーザ |
編集可能なアドレスカード (vCard 規格に準拠) | |
System Aliases (システムエイリアス) | システム |
エイリアスカード (電子メールエイリアス) | |
Personal Aliases (個人用エイリアス) |
ユーザ |
編集可能なエイリアスカード (電子メールエイリアス) | |
Users (ユーザ) | システム (カードはユーザ名ごとに 1 つ) |
アドレスカード (vCard 規格に準拠) | |
Hosts (ホスト) | システム (カードはホストごとに 1 つ) |
ホストカード (IP アドレス) |
アドレスカードは、名前、アドレス、コンタクト情報など、あらかじめ定義された行を含む点で、RolodexTM カードに似ています。通常、アドレスカード名は、「FredJones」、「Fred-Jones」のように個人名から取ります。検索時、アドレス・マネージャはカード上のすべてのエントリで検索するテキストを探します。
アドレスカードは仮想カード (vCard) 規格にもとづいています。この規格は他の操作環境でもサポートされているため、電子メールを利用した情報の交換が容易になります。詳細は、Internet Mail Consortium (http://www.imc.org) に問い合わせてください。
アドレス・マネージャは、システムに「個人用カードフォルダ」というディレクトリ ($HOME/.dt/Addresses) を保有し、ユーザが作成する個人用アドレスカードを格納します。
必要な情報を、Rolo または XRolo のカードに記録してある場合、この種の情報は特定のフォーマットには従っていないので、自動的に vCard に変換されません。XRolo カード上の情報をアドレス・マネージャで使用するには、vCard のフォーマットに変換してから個人用カードフォルダにコピーしてください。
ネットワーク上のワークステーションとサーバはそれぞれホスト名と、ワークステーションを一意に特定するために関連づけられた IP アドレス (インターネットプロトコルアドレス) を保有します。ホストカードは IP アドレスのみを含みます。下記の例では、Fred Jones さんのワークステーション (jupiter) のホストカードには、IP アドレス 129.155.220.93
が記載されていることを表しています。
ホストカードは、システムが作成または管理するので編集できません。ホストカードに含まれるのは、ホスト情報だけです。
エイリアスは、CDE の電子メールアプリケーションであるメールプログラムで使用する 1 つまたは複数のユーザ名もしくはユーザアドレスの別名です。エイリアスカードには、次のいずれかが含まれます。
システムが作成する電子メールエイリアス (fredj@jupiter
など)
メールプログラムの [別名] メニューから使用できる個人用電子メールエイリアス
電子メールをエイリアスに送ると、エイリアスカードに表示されるすべてのアドレスにメッセージを送信することになります。下記の例では、research
というエイリアスには、Fred Tones さんのメールアドレスが記載されていることを表しています。
エイリアスカードに含まれるのは、電子メールアドレスだけです。