この手順では、システムの動作中にマウント解除できるファイルシステムのミラー化を解除します。ルート (/)、 /var、/usr、swap、またはシステムの稼働中はマウントを解除できないその他のファイルシステムのミラー化を解除する場合は、「マウント解除できないファイルシステムのミラー化を解除するには」を参照してください。
「RAID-1 ボリュームの作成と保守」を確認します。
すべてのデータの最新のバックアップを取っているか確認します。また、この操作には root 権限が必要です。
少なくとも 1 つのサブミラーが「正常 (Okay)」状態であることを確認します。
# metastat mirror |
ファイルシステムをマウント解除します。
# umount /file-system |
サブミラーを切り離します。このサブミラーは、この後もこのファイルシステムのために使用されます。
# metadetach mirror submirror |
詳細は、metadetach(1M) のマニュアルページを参照してください。
# metaclear -r mirror |
詳細は、metaclear(1M) のマニュアルページを参照してください。
必要であれば、/etc/vfstab ファイルを編集して、手順 4 で切り離したコンポーネントを使用するように指定します。
ファイルシステムを再びマウントします。
# mount /file-system |
# metastat d4 d4: Mirror Submirror 0: d2 State: Okay Submirror 1: d3 State: Okay Pass: 1 Read option: roundrobin (default) Write option: parallel (default) Size: 2100735 blocks (1.0 GB) d2: Submirror of d4 State: Okay Size: 2100735 blocks (1.0 GB) Stripe 0: Device Start Block Dbase State Reloc Hot Spare c0t0d0s0 0 No Okay Yes d3: Submirror of d4 State: Okay Size: 2100735 blocks (1.0 GB) Stripe 0: Device Start Block Dbase State Reloc Hot Spare c1t0d0s0 0 No Okay Yes ... # umount /opt # metadetach d4 d2 d4: submirror d2 is detached # metaclear -r d4 d4: Mirror is cleared d3: Concat/Stripe is cleared (Edit the /etc/vfstab file so that the entry for /opt is changed from d4 to the underlying slice or volume) # mount /opt |
この例の /opt ファイルシステムは 2 面ミラー d4 から構成されています。このミラーのサブミラーは d2 と d3 です。サブミラーはスライス /dev/dsk/c0t0d0s0 と /dev/dsk/c1t0d0s0 からなります。metastat コマンドを使用して、少なくとも 1 つのサブミラーが「正常 (Okay)」状態であることを確認します。(「正常 (Okay)」状態のサブミラーが存在しないミラーは、最初に修復する必要があります)。ファイルシステムのマウントを解除します。次に、サブミラー d2 を切り離します。metaclear -r コマンドで、ミラーともう 1 つのサブミラー d3 を削除します。
次に、該当するスライスを参照するように /etc/vfstab ファイル内の /opt 用のエントリを編集します。
この例では、/etc/vfstab ファイルに /opt ファイルシステム用の次のエントリが指定されています。
/dev/md/dsk/d4 /dev/md/rdsk/d4 /opt ufs 2 yes - |
次のようにエントリを変更します。
/dev/md/dsk/d2 /dev/md/rdsk/d2 /opt ufs 2 yes - |
サブミラー名を使用することによって、ファイルシステムをボリュームにマウントしたままにできます。最後に、/opt ファイルシステムを再びマウントします。
/etc/vfstab ファイル内で d4 の代わりに d2 を使用したことによって、このミラーのミラー化を解除しています。d2 は 1 つのスライスから構成されているため、このデバイスでボリュームをサポートしたくなければ、ファイルシステムをスライス名 (/dev/dsk/c0t0d0s0) にマウントできます。