この章では、GRUB を実装しないリリースの Oracle Solaris で x86 システムををブートする手順について説明します。
Solaris 10 1/06 リリース以降では、オープンソースの GRand Unified Bootloader (GRUB) が x86 システム上で実装されています。GRUB は、カーネルモジュールおよび構成ファイルが含まれているブートアーカイブをシステムのメモリーに読み込む役割を果たします。GRUB ベースのブートについての詳細は、「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。
ブートプロセスの概要については、第 9 章システムのシャットダウンとブート (概要)を参照してください。
SPARC システムのブート手順については、第 12 章Oracle Solaris システムのブート (手順)を参照してください。
ヘッダー |
ヘッダー |
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x86 システムを実行レベル 3 でブートします。 |
実行レベル 3 でブートします。システムをシャットダウンするか、なんらかのシステムハードウェアの保守作業を行なったあとで使用します。 | |
x86 システムをシングルユーザーモードでブートします。 |
実行レベル S でブートする。システム保守作業 (ファイルシステムのバックアップなど) を行なったあとで使用します。 | |
x86 システムを対話式でブートします。 |
対話式でブートする。テストのために、システムファイルまたはカーネルを一時的に変更したあとで使用します。 | |
x86 システムをネットワークからブートします。 |
PXE または非 PXE デバイスをデフォルトのネットワーク構成方法でネットワークからブートするときに使用します。この方法は、ディスクレスクライアントをブートする場合に使用します。 | |
Solaris 10: Oracle Solaris x86 システムで Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を使用します。 注 – Solaris 10 1/06 リリース以降では、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) が GRUB メニューで置き換えられました。 |
システムのハードウェア構成を変更したあとで使用します。このユーティリティーを使用すると、異なるブートデバイスから Solaris システムをブートする、新しいハードウェアを構成する、間違って構成したハードウェアを構成し直すなど、デバイス関連やブート関連の作業を行うことができます。 | |
復旧を目的としてシステムをブートします。 |
損傷したファイルが原因で、ブートを実行できないシステムをブートするために使用します。復旧を目的としてブートするには、必要に応じて次のどちらかまたは両方の作業を行います。 | |
カーネルデバッガ (kmdb) を使ってシステムをブートします。 |
システムの障害のトラブルシューティングに使用します。 | |
64 ビットコンピューティングに対応するシステムにおけるブート問題のトラブルシューティングを行います。 |
64 ビットモードに対応していないデバイスドライバを読み込むシステムを要求するハードウェアがある場合、システムを 64 ビットモードでブートできない可能性があります。この場合、システムを 32 ビットモードでブートする必要があります。 |
次に、リセットボタンを使ってシステムを再起動する手順を示します。システムにリセットボタンがない場合は、電源スイッチを使ってシステムを再起動します。システムの状態によっては Ctrl + Alt + Del キーを使って、システムの動作に割り込むことができます。
次の手順に従って、現時点で実行レベル 0 になっているシステムを実行レベル 3 でブートします。
Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。
あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。
「Current Boot Parameters」メニューが、数分後に表示されます。
システムを実行レベル 3 でブートするには、b を入力して、Enter キーを押します。
5 秒以内に選択しない場合、システムは自動的に実行レベル 3 でブートします。
システムが実行レベル 3 になっていることを確認します。
ブートプロセスが正常に終了すると、ログイン画面かログインプロンプトが表示されます。
hostname console login: |
新しくインストールした場合、ブートプロンプトで b と入力すると、64 ビット対応の x86 システムは自動的に 64 ビットモードでブートします。アップグレードした場合も、eeprom の boot-file パラメータが kernel/unix 以外の値にあらかじめ設定されていないかぎり、ブートプロンプトで b と入力すると、64 ビット対応の x86 システムは 64 ビットモードでブートします。
次の例は、64 ビットコンピューティング対応の x86 システムを実行レベル 3 でブートする方法を示しています。
Press any key to reboot . . . <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b SunOS Release 5.10 Version amd64-gate-2004-09-27 64-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. DEBUG enabled Hostname: venus NIS domain name is example.com checking ufs filesystems /dev/rdsk/c1d0s7: is logging. venus console login: |
新しくインストールした場合、ブートプロンプトで b と入力すると、64 ビット対応の x86 システムは自動的に 64 ビットモードでブートします。アップグレードした場合も、eeprom の boot-file パラメータが kernel/unix 以外の値にあらかじめ設定されていないかぎり、ブートプロンプトで b と入力すると、64 ビット対応の x86 システムは 64 ビットモードでブートします。
次の例は、このタイプのシステムを「手動で」64 ビットモードかつ実行レベル 3 でブートする方法を示しています。
# init 0 # svc.startd: The system is coming down. Please wait. svc.startd: 68 system services are now being stopped. umount: /etc/svc/volatile busy svc.startd: The system is down. syncing file systems... done Press any key to reboot. Initializing system Please wait... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b kernel/amd64/unix SunOS Release 5.10 Version amd64-gate-2004-09-27 64-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. DEBUG enabled Hostname: venus NIS domain name is example.com checking ufs filesystems /dev/rdsk/c1d0s7: is logging. venus console login: |
新しくインストールした場合、ブートプロンプトで b と入力すると、64 ビット対応の x86 システムは自動的に 64 ビットモードでブートします。アップグレードした場合も、eeprom の boot-file パラメータが kernel/unix 以外の値にあらかじめ設定されていないかぎり、ブートプロンプトで b と入力すると、64 ビット対応の x86 システムは 64 ビットモードでブートします。
次の例は、このタイプのシステムを「手動で」32 ビットモードかつ実行レベル 3 でブートする方法を示しています。
# init 0 # svc.startd: The system is coming down. Please wait. svc.startd: 68 system services are now being stopped. umount: /etc/svc/volatile busy svc.startd: The system is down. syncing file systems... done Press any key to reboot. Resetting... If the system hardware has changed, or to boot from a different device, interrupt the autoboot process by pressing ESC. Initializing system Please wait... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b kernel/unix SunOS Release 5.10 Version amd64-gate-2004-09-30 32-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. DEBUG enabled Hostname: venus NIS domain name is example.com checking ufs filesystems /dev/rdsk/c1d0s7: is logging. venus console login: |
次の手順に従って、現時点で実行レベル 0 になっているシステムを実行レベル S でブートします。
Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。
あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。
「Current Boot Parameters」メニューが、数分後に表示されます。
システムを実行レベル S でブートするには、b -s と入力して、Enter キーを押します。
5 秒以内に選択しない場合、システムは自動的に実行レベル 3 でブートします。
プロンプトが表示されたら、スーパーユーザーのパスワードを入力します。
システムが実行レベル S になっていることを確認します。
# who -r . run-level S Jul 19 14:37 S 0 3 |
実行レベルを S に移行して行う必要がある保守作業を行います。
システム保守作業が完了したら、Ctrl + D キーを押してシステムをマルチユーザー状態にします。
Press any key to reboot. Resetting... . . . Initializing system Please wait... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -s SunOS Release 5.10 Version amd64-gate-2004-09-30 32-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. DEBUG enabled Booting to milestone "milestone/single-user:default". Hostname: venus NIS domain name is example.com Requesting System Maintenance Mode SINGLE USER MODE Root password for system maintenance (control-d to bypass): xxxxxx Entering System Maintenance Mode . . . # who -r . run-level S Jul 19 14:37 S 0 3 (Perform some maintenance task) # ^D |
代替のカーネルまたは /etc/system ファイルを指定する必要がある場合、次の手順に従ってシステムをブートします。
Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。
あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。
「Primary Boot Subsystem」メニューが、数分後に表示されます。
Solaris パーティションにアクティブを示すマークが付いていない場合、その Solaris パーティションをリストから選択します。Enter キーを押します。
5 秒以内に選択しない場合、アクティブなブートパーティションが自動的に選択されます。
「Current Boot Parameters」メニューが、数分後に表示されます。
b -a と入力して、システムを対話式でブートします。Enter キーを押します。
5 秒以内に選択しない場合、システムは自動的に実行レベル 3 でブートします。
次のようにシステムプロンプトに応答します。
プロンプトが表示されたら、ブートに使用するカーネルの名前を入力します。
デフォルトのカーネルファイル名を使用する場合は、Enter キーを押します。そうでない場合は、代替カーネルの名前を入力して、Enter キーを押します。
プロンプトが表示されたら、モジュールディレクトリの代替パスを入力します。
デフォルトのモジュールディレクトリを使用する場合は、Enter キーを押します。そうでない場合は、モジュールディレクトリへの代替パスを入力して、Enter キーを押します。
プロンプトが表示されたら、代替システムファイルの名前を入力します。
/etc/system ファイルが破損している場合、/dev/null を入力します。
プロンプトが表示されたら、root ファイルシステムのタイプを入力します。
UFS によるローカルディスクブート (デフォルト) を選択する場合は Enter キーを押し、ネットワークブートを選択する場合は NFS と入力します。
プロンプトが表示されたら、ルートデバイスの物理名を入力します。
代替デバイス名を入力します。デフォルトを使用する場合は Return キーを押します。
これらの質問に応答するためのプロンプトが表示されない場合は、boot -a コマンドを正しく入力しているかどうか確認してください。
次の例では、利用できるデフォルトの選択例 ([]で囲まれた部分) を示します。
Press any key to reboot. Resetting... . . . Autobooting from bootpath: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a If the system hardware has changed, or to boot from a different device, interrupt the autoboot process by pressing ESC. Initializing system Please wait... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults Running Configuration Assistant... <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -a Enter default directory for modules [/platform/i86pc/kernel /kernel /usr/kernel]: Press Enter Name of system file [etc/system]: Press Enter SunOS Release 5.10 Version amd64-gate-2004-09-30 32-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. DEBUG enabled root filesystem type [ufs]: Press Enter Enter physical name of root device[/pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a]: Press Enter Hostname: venus NIS domain name is example.com checking ufs filesystems /dev/rdsk/c1d0s7: is logging. venus console login: |
ブートサーバーが利用できれば、どのようなシステムもネットワークからブートできます。スタンドアロンのシステムがローカルディスクからブートできない場合、そのシステムを復旧目的でネットワークからブートできます。
PXE (Preboot Execution Environment) ネットワークブートプロトコルをサポートしている x86 システムでは、Solaris ブートフロッピーディスクを使用しなくても、ネットワークから直接 Solaris x86 システムをブートできます。PXE ネットワークブートは、Intel の PXE 仕様を実装しているデバイスでのみ動作します。システムが PXE ネットワークブートに対応している場合は、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスクや Solaris SOFTWARE - 1 CD または DVD を使用しなくても、ネットワークから直接システムをブートできます。
この Oracle Solaris リリースでは、ソフトウェアは DVD のみで配布されます。
ここに示す手順には、Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を使用してネットワークから x86 システムをブートする方法が含まれています。Oracle Solaris 以降の OS では、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) の動作は変更されています。
Solaris 1/06 10/ リリース以降では、Solaris OS が動作する x86 システム上で GRUB ベースのブートが実装されています。Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) は GRUB メニューに置き換えられています。GRUB を使用したネットワークからの x86 システムのブートについては、「x86 システムをネットワークからブートする」を参照してください。
ネットワークの構成方法には、RARP (Reverse Address Resolution Protocol)、DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) の 2 種類があります。PXE ネットワークブートのデフォルトのネットワークブート方法は、DHCP です。非 PXE デバイスのデフォルトのネットワークブート方法は、RARP です。非 PXE デバイスの場合、ネットワーク上で RARP ブートサーバー、DHCP ブートサーバーのいずれが利用可能であるかに応じて、いずれかの方法を使用できます。
PXE ネットワークブートに DHCP サーバーを使用する場合は、DHCP の設定を追加する必要があります。DHCP の設定の概要については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』のパート III「DHCP」を参照してください。インストールに対応するように DHCP サーバーを設定する場合は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』を参照してください。
PXE ネットワークブートを実行する場合、あるいは Solaris SOFTWARE のメディアからシステムをブートする場合、システムは自動的にブートします。Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューはデフォルトで表示されなくなりました。非 PXE デバイスをブートする場合、次の手順内で、ネットワーク構成を変更するために Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューを表示する方法を記述した部分の手順に従う必要があります。
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスク、または Solaris SOFTWARE のメディアを適切なドライブに挿入します。
あるいは、システムまたはネットワークアダプタの BIOS 構成プログラムを使用して、PXE ネットワークブートを使用可能にします。
ブートフロッピーディスクを使用する場合、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) の最初のメニューが表示されます。
Oracle Solaris SOFTWARE - 1 CD または DVD を使用するか、ネットワークから PXE デバイスをブートする場合、システムは自動的にブートします。
ネットワーク構成を変更し、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューを表示させたい場合、次のメッセージが表示されたときに Esc キーを押します。
If the system hardware has changed, or to boot from a different device, interrupt the autoboot process by pressing ESC. Press ESCape to interrupt autoboot in 5 seconds. |
「Device Configuration Assistant」画面が表示されます。
Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。
あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。
「F2_Continue」(F2 キー) を押して、デバイスを走査します。
デバイスの識別処理が実行されます。続いて、「Identified Devices」画面が表示されます。
「F2_Continue」(F2 キー) を押して、ドライバを読み込みます。
ブート可能なドライバが読み込まれます。続いて、「Boot Solaris」メニューが表示されます。
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を使用してネットワーク構成を変更します。
「F4_Boot Tasks」(F4 キー) を押します。
「Set Network Configuration Strategy」を選択します。「F2_Continue」(F2 キー) を押します。
「RARP」または「DHCP」を選択して、「F2_Continue」(F2 キー) を押します。
上記手順は、非 PXE デバイスをネットワークからブートする場合にのみ適用されます。PXE ネットワークブートの場合は、デフォルトのネットワークブート方法である DHCP を使用する必要があります。
新しいネットワークブート方法を確認するメッセージが表示されます。ここで選択したネットワークブート方法は、以降、フロッピーディスクでブートしたときのデフォルトのネットワークブート方法として保存されます。
「F3_Back」を押して、「Boot Solaris」メニューに戻ります。
「NET」をブートデバイスとして選択します。
F2 キーを押して、ネットワークデバイスをブートします。
「Solaris boot option」画面が表示されます。
この Solaris リリースでは、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) は GRUB メニューに置き換えられています。この機能についての詳細は、「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。
Solaris 10: Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) (Oracle Solaris x86 版) は、さまざまなハードウェア構成作業やブート作業を実行するためのプログラムです。
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューにアクセスするには、次のいずれかの方法を使用します。
Solaris ブートフロッピーディスク
Oracle Solaris SOFTWARE - 1 CD または DVD
PXE ネットワークブート
Solaris OS がインストールされたハードディスク
この章で説明する手順では、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスクを挿入して Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) をブートするように要求されることがあります。システムの BIOS が CD または DVD からのブートをサポートしている場合は、Solaris SOFTWARE - 1 CD または DVD を挿入して Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) をブートすることも可能です。
Solaris 10: この手順では、ブートプロセスに割り込んで Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を表示する方法を示します。現在の Solaris リリースでは、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) は GRUB メニューに置き換えられています。
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスクからブートした場合、数分後に Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) の最初のメニューが表示されます。
Oracle Solaris SOFTWARE - 1 CD、DVD、またはハードディスクからブートしたか、PXE ネットワークブートを実行した場合、次のメッセージが表示されます。
If the system hardware has changed, or to boot from a different device, interrupt the autoboot process by pressing ESC. Press ESCape to interrupt autoboot in 5 seconds. |
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューを表示させたい場合、Esc キーを押して自動ブートプロセスに割り込みをかけます。
「Device Configuration Assistant」メニューが表示されます。
Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。
あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。
可能であれば、次のいずれかのコマンドを使用してシステムを停止します。
マウスまたはキーボードからの入力にシステムが応答しない場合、リセットキーがあればそのキーを押してシステムをリブートします。あるいは、電源スイッチを使用してシステムをリブートします。
重要なシステムリソースを修復するには、次の手順に従ってシステムをブートします。この例は、Oracle Solaris SOFTWARE - CD、DVD、またはネットワークからブートし、ルート (/) ファイルシステムをディスクにマウントし、/etc/passwd ファイルを修復する方法を示しています。
次の手順で使用されている device-name 変数は、修復するファイルシステムのデバイス名に置き換えてください。システムのデバイス名を調べる場合は、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』の「デバイス構成情報の表示」を参照してください。
システムのアボートキーシーケンスを使用して、システムを停止します。
システムのアボートキーシーケンスは、root のパスワードがわからない場合やシステムにログインできない場合に使用します。詳細は、「x86: 復旧を目的としてシステムを停止する方法」を参照してください。
Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD から、あるいはネットワークから、システムをシングルユーザーモードでブートします。
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスク、または Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD を適切なドライブに挿入します。
ブートフロッピーディスクを使用する場合、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューが表示されます。Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD を使用する場合、システムは自動的にブートします。Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューを表示するには、システムによるプロンプトが表示されたときに Esc キーを押してブートプロセスに割り込みをかけます。
Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。
あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。
「Current Boot Parameters」メニューが、数分後に表示されます。
プロンプトで b -s と入力して、Enter キーを押します。
数分後に、シングルユーザーモードの # プロンプトが表示されます。
無効な passwd ファイルがあるルート (/) ファイルシステムをマウントします。
新しくマウントした etc ディレクトリに移動します。
エディタを使用して passwd ファイルに必要な変更を加えます。
ルート (/) ディレクトリに変更します。
/a ディレクトリのマウントを解除します。
システムを再起動します。システムが実行レベル 3 になっていることを確認します。
ブートプロセスが正常に終了すると、ログイン画面かログインプロンプトが表示されます。
host-name console login: |
次の例は、Oracle Solaris 10 で、ローカルの CD-ROM からシステムが自動的にブートしたあとに、/etc/passwd ファイルを修復する方法を示しています。GRUB ベースのブートは、Solaris 10 1/06 リリースで導入されました。GRUB ベースのブート環境での復旧を目的としたシステムのブートについては、「x86 システムをフェイルセーフモードでブートする方法」を参照してください。
SunOS Secondary Boot version 3.00 Solaris Booting System Running Configuration Assistant... If the system hardware has changed, or to boot from a different device, interrupt the autoboot process by pressing ESC. Press ESCape to interrupt autoboot in 5 seconds. Initializing system Please wait... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@1/sd@0,0:a Boot args: Select the type of installation you want to perform: 1 Solaris Interactive 2 Custom JumpStart 3 Solaris Interactive Text (Desktop session) 4 Solaris Interactive Text (Console session) Enter the number of your choice followed by the <ENTER> key. Alternatively, enter custom boot arguments directly. If you wait for 30 seconds without typing anything, an interactive installation will be started. Select type of installation: b -s . . . # mount /dev/dsk/c0t0d0s0 /a . . . # cd /a/etc # vi passwd (Remove invalid entry) # cd / # umount /a # init 6 |
この手順では、Oracle Solaris 10 においてカーネルデバッガ (kmdb) を読み込むための基本的な操作を示します。デフォルトでは、savecore 機能を使用できます。カーネルデバッガの使用方法の詳細については、『Solaris モジューラデバッガ』を参照してください。
現在の Solaris リリースにおいて、カーネルデバッガを使用してシステムをブートする手順については、「x86: GRUB ブート環境でカーネルデバッガ (kmdb) を使ってシステムをブートする方法」を参照してください。
システムをブートします。
Select (b)oot or (i)nterpreter プロンプトで b -k と入力します。Enter キーを押します。
カーネルデバッガにアクセスします。
デバッガを入力するための方法は、システムのアクセスに使用するコンソールのタイプによって異なります。
ローカル接続されたキーボードを使用している場合、F1 + A キーを押します。
シリアルコンソールを使用している場合、そのシリアルコンソールの種類に合った方法を使って改行を送信します
カーネルデバッガに初めてアクセスした場合、ウェルカムメッセージが表示されます。
Select (b)oot or (i)nterpreter ブートプロンプトで -b k と入力すると、システムはデフォルトのモードでブートして kmdb を読み込みます。次の例は、32 ビットコンピューティング対応の x86 システムを 32 ビットモードでブートして kmdb を読み込む方法を示しています。
Press any key to reboot. . . . <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults Running Configuration Assistant... <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -k Loading kmdb... SunOS Release 5.10 Version gate:2004-10-21 32-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. . . . |
次の例は、64 ビットコンピューティング対応の x86 システムを、kmdb を使って 64 ビットモードで手動ブートする方法を示しています。
Press any key to reboot . . . <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b kernel/amd64/unix -k Loading kmdb... |
次の例は、64 ビットコンピューティング対応の x86 システムを、kmdb を使って 32 ビットモードで手動ブートする方法を示しています。
Press any key to reboot . . . <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b kernel/unix -k Loading kmdb... |
場合によっては、トラブルシューティングの目的でクラッシュダンプを強制実行し、システムをリブートする必要があります。デフォルトでは、savecore 機能を使用できます。
システムのクラッシュダンプについては、『Solaris のシステム管理 (上級編)』の第 17 章「システムクラッシュ情報の管理 (手順)」を参照してください。
reboot -d コマンドまたは halt -d コマンドを使用できない場合は、カーネルデバッガ kmdb を使用してクラッシュダンプを強制的に実行できます。次の手順を実行するには、ブート時または mdb -k コマンド経由でカーネルデバッガが読み込まれている必要があります。
カーネルデバッガ (kmdb) に入るにはテキストモードでなければなりません。したがって、まずウィンドウシステムを終了してください。
ローカル接続されたキーボードをシステムコンソールとして使用している場合、そのキーボード上で F1 + A キーを押します。リモート (シリアル) コンソールを使用するようにシステムが設定されている場合、そのコンソールに合った機構を使って改行文字を送信します。
kmdb プロンプトが表示されます。
systemdump マクロを使ってクラッシュを誘発します。
[0]> $<systemdump |
パニックメッセージが表示され、クラッシュダンプが保存され、システムがリブートします。
コンソールログインプロンプトでログインして、システムがリブートされていることを確認します。
この例は、halt -d コマンドと boot コマンドを使って、x86 システム neptune のクラッシュダンプとリブートを強制実行する方法を示しています。システムのクラッシュダンプを強制するには、この方法を使用してください。-d オプションを指定して halt コマンドを実行したあと、手動でリブートする必要があります。
# halt -d Aug 11 12:51:27 neptune halt: halted by <user> panic[cpu45]/thread=d3971a00: forced crash dump initiated at user request d363ae58 genunix:kadmin+bd (5, 0, 0, d3fefac0) d363af88 genunix:uadmin+88 (5, 0, 0, 0, 0, d363afb4) syncing file systems... done dumping to /dev/dsk/c0t0d0s1, offset 107806720, content: kernel 100% done: 40223 pages dumped, compression ratio 4.11, dump succeeded Press any key to reboot. Resetting... . . . SunOS Secondary Boot version 3.00 Autobooting from bootpath: /pci@0,0/pci1028,10a@3/sd@0,0:a Running Configuration Assistant... If the system hardware has changed, or to boot from a different device, interrupt the autoboot process by pressing ESC. Initializing system Please wait... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci1028,10a@3/sd@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: Loading kmdb... SunOS Release 5.10 Version s10_62 32-bit Copyright 1983-2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. configuring IPv4 interfaces: iprb0. add net default: gateway 172.20.26.248 Hostname: neptune The system is coming up. Please wait. checking ufs filesystems /dev/rdsk/c0t0d0s7: is logging. NIS domain name is example.com starting rpc services: rpcbind keyserv ypbind done. Setting netmask of iprb0 to 255.255.255.0 Setting default IPv4 interface for multicast: add net 224.0/4: gateway venus syslog service starting. System dump time: Wed Aug 11 12:51:29 2004 Aug 11 13:13:26 venus savecore: saving system crash dump in /var/crash/venus/*.1 Constructing namelist /var/crash/venus/unix.1 Constructing corefile /var/crash/venus/vmcore.1 100% done: 42157 of 42157 pages saved volume management starting. The system is ready. . . . |
場合によって、64 ビット対応の x86 システムが 64 ビットモードでのブートに失敗することがあります。この失敗によって、次のようなエラーが生成されます。
Select (b)oot or (i)nterpreter: b kernel/amd64/unix . . . pci: cannot load driver Cannot load drivers for /pci@0,0/pci1022,7450@a/pci17c2,10@4/sd@0,0:a (Can't load the root filesystem) Press any key to reboot. . . . |
このような失敗が起きる場合は、Select (b)oot or (i)nterpreter ブートプロンプトで次のコマンドを入力して、システムを 32 ビットモードでブートしてください。
Select (b)oot or (i)nterpreter: b kernel/unix |
詳細は、例 16–3 を参照してください。
次の節には、GRUB ベースのブートを実装しない Solaris x86 システムのブートに関連する参照情報が記載されています。
この リリースでは、Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) が GRUB メニューに置き換えられました。この Oracle Solaris リリースでの x86 システムのブートの詳細は、「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。
ブートプロセス中は、ブートサブシステムメニューは異なるデバイスとブートオプションを表示します。システムは何回かのタイムアウトのあとで応答を受け付けなくなった場合、デフォルトの設定値を使って自動的にブートを継続します。ブートサブシステムメニューが表示されるたびに、ブートプロセスを停止することができます。また、自動的に継続させることもできます。
Solaris のブート時に、ブートシステムについて次の選択を行えます。
一次ブートサブシステム (「Partition Boot」メニュー) – この最初のメニューは、複数のオペレーティングシステムがディスク上にある場合に表示されます。このメニューで、インストールされたどのオペレーティングシステムからブートするかを指定できます。デフォルトでは、アクティブなオペレーティングシステムからブートします。
Oracle Solaris OS 以外のシステムからブートする場合、次の 2 つのメニューは表示されません。
自動ブートプロセスへの割り込み — 自動ブートプロセスに割り込むと、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューにアクセスできます。
Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を使用すると、異なるブートデバイスから Solaris システムをブートする、新しいハードウェアを構成する、間違って構成したハードウェアを構成し直すなど、デバイス関連やブート関連の作業を実行できます。
「Current Boot Parameters」メニュー — このメニューには 2 つの形式があります。1 つは、通常の Solaris ブート用のメニューで、もう 1 つは Solaris インストールブート用のメニューです。
通常の「Current Boot Parameters」メニューでは、オプションを付けて Solaris システムをブートしたり、ブートインタプリタを実行したりできます。
インストール用の「Current Boot Parameters」メニューでは、インストールの種類を選択したり、ブートプロセスをカスタマイズしたりできます。
次の表に、主な x86 システムのブートインタフェースの目的を示します。以降の節では、各ブートインタフェースを詳細に説明し、例を示します。
表 16–1 x86: ブートサブシステム
Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスクを作成する必要がある場合は、http://www.sun.com/bigadmin/hcl/drivers/dca_diskettes/ を参照してください。
このリリースでは、Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD を使って x86 システムをブートする場合や PXE ネットワークブートを実行する場合には、システムが自動的にブートされます。Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を使用するには、システムプロンプトが表示された際に、Esc キーを押してブートプロセスに割り込む必要があります。
デバイスを識別する段階では、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) は次の処理を実行します。
システムにインストールされているデバイスを走査します。
識別されたデバイスを表示します。
キーボードの選択やデバイスとそのリソースの編集などのオプションの作業を可能にします。
ブートの段階では、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) は次の処理を実行します。
ブートするデバイスのリストを表示します。アスタリスク (*) が付いたデバイスがデフォルトのブートデバイスです。
自動ブート設定やプロパティー設定の編集、ネットワーク構成方法の選択などのオプションの作業を可能にします。
次の節では、デバイスを識別する段階で表示されるメニューの例を示します。デバイス出力は、各システム構成によって異なります。
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) がシステム上のデバイスを識別するときに、いくつかの画面が表示されます。
この節では、次のブートサブシステム画面の例を示します。
Device Configuration Assistant 画面
Bus Enumeration 画面
Scanning Devices 画面
Identified Devices 画面
この Oracle Solaris リリースでは、x86 システムにおいて「Device Configuration Assistant」画面が GRUB メニューに置き換えられています。詳細は、「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。
Solaris 10 の初期のリリースでは、ブート段階でシステムプロンプトが表示された際にユーザーが Esc キーを押さない限り、自動ブートプロセスで Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) メニューが省略されます。Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を使用する選択を行なった場合、次の画面が表示されます。
Solaris Device Configuration Assistant The Solaris(TM)Device Configuration Assistant scans to identify system hardware, lists identified devices, and can boot the Solaris software from a specified device. This program must be used to install the Solaris operating environment, add a driver, or change the hardware on the system. > To perform a full scan to identify all system hardware, choose Continue. > To diagnose possible full scan failures, choose Specific Scan. > To add new or updated device drivers, choose Add Driver. About navigation... - The mouse cannot be used. - If the keyboard does not have function keys or they do not respond, press ESC. The legend at the bottom of the screen will change to show the ESC keys to use for navigation. - The F2 key performs the default action. F2_Continue F3_Specific Scan F4_Add Driver F6_Help |
この画面は、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) が自動検出できるデバイスのハードウェア構成データを集めているときに一時的に表示されます。
Bus Enumeration Determining bus types and gathering hardware configuration data ... Please wait ... |
この画面は、特別なドライバだけで検出できるデバイスを Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) が手動で走査しているときに表示されます。
Scanning Devices The system is being scanned to identify system hardware. If the scanning stalls, press the system's reset button. When the system reboots, choose Specific Scan or Help. Scanning: Floppy disk controller ####################### | | | | | | 0 20 40 60 80 100 Please wait ... |
この画面は、システムで識別されたデバイスを表示します。この画面からは、「Boot Solaris」メニューに移動できます。
また、次のオプションのデバイス作業も実行できます。
キーボード構成の設定
デバイスの表示と編集
シリアルコンソールの設定
構成の保存と削除
Identified Devices The following devices have been identified on this system. To identify devices not on this list or to modify device characteristics, such as keyboard configuration, choose Device Tasks. Platform types may be included in this list. ISA: Floppy disk controller ISA: Motherboard ISA: PnP bios: 16550-compatible serial controller ISA: PnP bios: 16550-compatible serial controller ISA: PnP bios: Mouse controller ISA: PnP bios: Parallel port ISA: System keyboard (US-English) PCI: Bus Mastering IDE controller PCI: Universal Serial Bus PCI: VGA compatible display adapter F2_Continue F3_Back F4_Device Tasks F6_Help |
Solaris 10 1/06 リリース以降では、システムのブート時に GRUB が表示されます。GRUB ベースのブートについての詳細は、「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。
この段階では、システムをブートする方法を指定できます。
ブート段階で表示されるメニューは次のとおりです。
「Boot Solaris」メニュー
「Current Boot Parameters」メニュー
「Boot Solaris」メニューからは、Oracle Solaris リリースをブートするデバイスを選択できます。また、autoboot やプロパティー設定の表示や編集など、オプションの作業も実行できます。ブートデバイスを選択し、「Continue」を選択すると、Solaris カーネルがブートを開始します。
Boot Solaris Select one of the identified devices to boot the Solaris kernel and choose Continue. To perform optional features, such as modifying the autoboot and property settings, choose Boot Tasks. An asterisk (*) indicates the current default boot device. > To make a selection use the arrow keys, and press Enter to mark it [X]. [X] DISK: (*) Target 0:QUANTUM FIREBALL1280A on Bus Mastering IDE controller on Board PCI at Dev 7, Func 1 [ ] DISK: Target 1:ST5660A on Bus Mastering IDE controller on Board PCI at Dev 7, Func 1 [ ] DISK: Target 0:Maxtor 9 0680D4 on Bus Mastering IDE controller on Board PCI at Dev 7, Func 1 [ ] CD : Target 1:TOSHIBA CD-ROM XM-5602B 1546 on Bus Mastering IDE controller on Board PCI at Dev 7, Func 1 F2_Continue F3_Back F4_Boot Tasks F6_Help |
このメニューは、ローカルディスクから Oracle Solaris リリースをブートするたびに表示されます。デフォルトのカーネルからブートする場合は、5 秒間のタイムアウトが経過するのを待ちます。別のオプションでブートする場合は、タイムアウト期間が経過する前に、適切なオプションを選択します。
<<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@0/cmdk@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: |
次の表では、x86 システムのブートプロセスについて説明します。
表 16–2 x86: ブートプロセスの説明
実行制御スクリプトおよびブートファイル以外にも、x86 システムのブートに関係する追加ブートファイルがあります。
表 16–3 x86: ブートファイル
ファイル |
説明 |
---|---|
/etc/bootrc |
Oracle Solaris リリースのブートに使用するメニューとオプションを含みます。 |
/boot |
システムをブートするために必要なファイルとディレクトリを含みます。 |
/boot/mdboot |
第 1 レベルのブートストラッププログラム (strap.com) をディスクからメモリーにロードする DOS 実行可能ファイル。 |
/boot/mdbootbp |
第 1 レベルのブートストラッププログラム (strap.com) をフロッピーディスクからメモリーにロードする DOS 実行可能ファイル。 |
/boot/rc.d |
インストールスクリプトを含むディレクトリ。内容の変更はできません。 |
/boot/solaris |
ブートサブシステムの項目を含むディレクトリ。 |
/boot/solaris/boot.bin |
Solaris カーネルまたはスタンドアロンの kmdb をロードします。この実行可能ファイルは、ブートファームウェアサービスも提供します。 |
/boot/solaris/boot.rc |
x86 システム上の Oracle Solaris オペレーティングシステムを出力し、DOS エミュレーションモードで Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を実行します。 |
/boot/solaris/bootconf.exe |
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) の DOS 実行可能ファイル。 |
/boot/solaris/bootconf.txt |
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) の国際化されたメッセージを含むテキストファイル (bootconf.exe)。 |
/boot/solaris/bootenv.rc |
ブート環境の設定用の eeprom 変数を格納します。 |
/boot/solaris/devicedb |
master ファイル (リアルモードドライバでサポートされるすべての有効なデバイスのデータベース) を含むディレクトリ。 |
/boot/solaris/drivers |
リアルモードドライバを含むディレクトリ。 |
/boot/solaris/itup2.exe |
インストール時更新 (ITU) プロセスで実行される DOS 実行可能ファイル。 |
/boot/solaris/machines |
以前は使用されていたが、現在はもう使用されていないディレクトリ。 |
/boot/solaris/nbp |
ネットワークブート関連ファイル。 |
/boot/solaris/strap.rc |
どのロードモジュールをロードするか、メモリー内のどこにロードするかの指示を含むファイル。 |
/boot/strap.com |
第 2 レベルのブートストラッププログラムをメモリーにロードする DOS 実行可能ファイル。 |