ローカルファイルモードで動作するホスト上の TCP/IP を構成するための手順は、次のとおりです。
Primary Administrator の役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。
Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。
/etc ディレクトリに移動します。
/etc/nodename ファイルに正しいホスト名が設定されていることを確認します。
Oracle Solaris のインストール時にシステムのホスト名を指定したときは、そのホスト名は /etc/nodename ファイルに入ります。そのノード名エントリがシステムの正しいホスト名であることを確認します。
/etc/hostname.interface ファイルがシステムのネットワークインタフェースごとに存在することを確認します。
/etc/hostname. interface ファイルのファイル構文および基本情報については、「物理インタフェースの管理の基礎」を参照してください。
Oracle Solaris インストールプログラムでは、インストール時に少なくとも 1 つのインタフェースを構成する必要があります。最初に構成するインタフェースが、自動的に「一次ネットワークインタフェース」になります。インストールプログラムは、一次ネットワークインタフェースと、インストール時に任意で構成するその他のインタフェースの /etc/hostname.interface ファイルを作成します。
インストール時に追加のインタフェースを構成した場合は、各インタフェースに対応する /etc/hostname.interface ファイルがあることを確認してください。Oracle Solaris のインストール時に複数のインタフェースを構成する必要はありません。ただし、あとでインタフェースをシステムに追加する場合は、それらを手動で構成する必要があります。
インタフェースを手動で構成する手順については、「Solaris 10 3/05 の管理インタフェース」または 「システムインストール後に物理インタフェースを構成する方法」(Solaris 10 1/06 以降のリリースの場合) を参照してください。
Solaris 10 11/06 以前のリリースの場合は、/etc/inet/ipnodes ファイルのエントリが最新であることを確認します。
Oracle Solaris 10 インストールプログラムは、/etc/inet/ipnodes ファイルを作成します。このファイルには、インストール時に構成されたすべてのインタフェースのノード名と IPv4 アドレス、および IPv6 アドレス (使用される場合) が含まれます。
/etc/inet/ipnodes ファイルのエントリには、次の書式を使用します。
IP-address node-name nicknames... |
nicknames は、インタフェースを識別するための追加の名前です。
/etc/inet/hosts ファイルのエントリが最新であることを確認します。
Oracle Solaris インストールプログラムは、一次ネットワークインタフェース、ループバックアドレス、およびインストール時に構成された追加インタフェース (該当する場合) に対する各エントリを作成します。
ホストの完全修飾ドメイン名を /etc/defaultdomain ファイルに入力します。
たとえば、ホスト tenere がドメイン deserts.worldwide.com に所属していたとします。その場合は、/etc/defaultdomain に deserts.worldwide.com を入力します。詳細は、「/etc/defaultdomain ファイル」を参照してください。
ルーターの名前を /etc/defaultrouter ファイルに入力します。
このファイルについては、「/etc/defaultrouter ファイル」を参照してください。
デフォルトのルーターの名前とその IP アドレスを /etc/inet/hosts ファイルに入力します。
追加の経路制御オプションについては、「ネットワーククライアントモードの場合のホストの構成方法」を参照してください。これらのオプションは、ローカルファイルモード構成にも適用できます。
該当する場合は、ネットワークのネットワークマスクを追加します。
ホストがその IP アドレスを DHCP サーバーから入手する場合は、ネットワークマスクを指定する必要はありません。
このクライアントと同じネットワークに NIS サーバーをすでに設定している場合は、そのサーバーの適切なデータベースに netmask 情報を追加できます。
それ以外の場合は、次のことを行います。
ネットワーク番号とネットマスクを /etc/inet/netmasks ファイルに入力します。
次の書式で入力します。
network-number netmask |
たとえば、Class C ネットワーク番号 192.168.83 の場合は、次のように入力します。
192.168.83.0 255.255.255.0 |
CIDR アドレスの場合は、ネットワークの接頭辞をそれと同等の 10 進ドット表記に変換します。ネットワーク接頭辞とその 10 進ドット表記については、表 2–3 を参照してください。たとえば、192.168.3.0/22 という CIDR ネットワーク接頭辞を表現するには、次のような表記を使用します。
192.168.3.0 255.255.252.0 |
ローカルファイルが最初に検索されるように、/etc/nsswitch.conf でのネットマスクの検索順序を変更します。
netmasks: files nis |