ローカルマシン上のすべての PPP 通信にグローバルオプションを定義するには、/etc/ppp/options ファイルを使用します。/etc/ppp/options は特権ファイルです。pppd によって強制される規則ではありませんが、/etc/ppp/options は root が所有する必要があります。/etc/ppp/options で定義するオプションは、ほかのすべてのファイルおよびコマンド行内で定義される同じオプションより優先されます。
/etc/ppp/options で使用する可能性がある代表的なオプションを次に示します。
lock – UUCP 形式のファイルロックを有効にします
noauth – マシンが呼び出し元を認証しないことを示します
Solaris PPP 4.0 ソフトウェアには、デフォルトの /etc/ppp/options ファイルは含まれていません。pppd の動作に、/etc/ppp/options ファイルは必要ありません。マシンに /etc/ppp/options ファイルがない場合、そのマシンで pppd を実行できるのは root だけです。
How to Define Communications Over the Serial Lineの説明に従って、テキストエディタを使用して 「シリアル回線を介した通信を定義する方法」 を作成する必要があります。マシンがグローバルオプションを必要としない場合は、空の /etc/ppp/options ファイルを作成できます。これで、root および一般ユーザーの両方がローカルマシン上で pppd を実行できます。
/etc/ppp/options.tmpl には、/etc/ppp/options ファイルに関する有用なコメントのほかに、グローバルな /etc/ppp/options ファイルに共通の次の 3 つのオプションが含まれます。
lock nodefaultroute noproxyarp |
オプション |
定義 |
---|---|
lock |
UUCP 形式のファイルロックを有効にする |
nodefaultroute |
デフォルトの送信経路を定義しないことを指定する |
noproxyarp |
proxyarp を許可しない |
/etc/ppp/options.tmpl をグローバルオプションファイルとして使用するには、/etc/ppp/options.tmpl の名前を /etc/ppp/options に変更します。次に、サイトの必要に応じてファイルの内容を変更します。
/etc/ppp/options ファイルの例は、次の節を参照してください。
ダイアルアウトマシン用は、「シリアル回線を介した通信を定義する方法」を参照してください。
ダイアルインサーバー用は、「シリアル回線を介した通信を定義する方法 (ダイアルインサーバー)」を参照してください。
ダイアルインサーバーでの PAP サポート用は、「PPP 構成ファイルに PAP サポートを追加する方法 (ダイアルインサーバー)」を参照してください。
ダイアルアウトマシンでの PAP サポート用は、「PPP 構成ファイルに PAP サポートを追加する方法 (ダイアルアウトマシン)」を参照してください。
ダイアルインサーバーでの CHAP サポート用は、 「PPP 構成ファイルに CHAP サポートを追加する方法 (ダイアルインサーバー)」を参照してください。