この章では、このマニュアルで説明する主なトピックの一覧を示します。また、このリリースに含まれる Perl コマンドについても説明します。
このマニュアルでは、次のサービスとユーティリティーについて説明します。
システム管理作業を簡略化するためのスクリプトを生成するのに使用する Perl (Practical Extraction and Report Language) について説明します。
Web ページのキャッシングにより、Web サーバーのパフォーマンスを向上させる NCA について説明します。
多くのシステムで時間の同期をとるために使用できる、NTP などの時間に関するユーティリティーについて説明します。
リモートホストからファイルシステムへのアクセスを可能にする NFS プロトコルについて説明します。
動的サービス発見プロトコルである SLP について説明します。
ネットワークに応じたルーティングにより、だれにでもメッセージを送信できるメールサービス機能について説明します。
リモートホスト間にポイントツーポイント接続を提供する PPP プロトコルについて説明します。
ホスト間のファイル交換を可能にする UUCP について説明します。
リモートシステムからファイルにアクセスするために使用するコマンド、ftp、rlogin、および rcp について説明します。
この Solaris リリースには、Perl (Practical Extraction and Report Language) 5.8.4 が付属しています。この強力な汎用プログラミング言語は、一般にフリーソフトウェアとして入手可能です。Perl はプロセス、ファイル、およびテキスト処理機能に優れ、複雑なシステム管理作業を行う際の標準的な開発ツールとして広く使用されています。
Perl 5 には、動的にロード可能なモジュールフレームワークが含まれています。このモジュールフレームワークを使用すると、特定の作業に新しい機能を追加することができます。多くのモジュールが http://www.cpan.org の Comprehensive Perl Archive Network (CPAN) から自由に入手できます。gcc を使用して CPAN のアドオンモジュールを構築してインストールするには、/usr/perl5/5.8.4/bin/perlgcc スクリプトを使用します。詳細は、perlgcc(1) のマニュアルページを参照してください。
この Solaris リリースには、Perl に関する情報ソースも含まれています。次に同じ情報へアクセスするための 2 通りの方法を示します。
MANPATH 環境変数に /usr/perl5/man を設定すると、マニュアルページにアクセスできます。次の例は Perl の概要を表示します。
% setenv MANPATH ${MANPATH}:/usr/perl5/man % man perl |
追加ドキュメントには、perldoc ユーティリティーを使用してアクセスできます。次の例も同じ概要を表示します。
% /usr/perl5/bin/perldoc perl |
perl 概要ページには、このリリースに含まれているすべてのドキュメントの一覧が示されています。
一般に、version 5.8.4 の Perl は以前のバージョンと互換性があるため、スクリプトの再作成や再コンパイルは必要ありません。ただし、XSUB ベースのモジュール (.xs) はすべて、再コンパイルおよび再インストールする必要があります。
Solaris 版 Perl は 64 ビット整数、malloc システムコール、および大規模ファイルをサポートするようにコンパイルされています。また、必要なパッチも適用済みです。すべての構成情報の一覧については、次のコマンドの出力を参照してください。
% /usr/perl5/bin/perlbug -dv --- Flags: category= severity= --- Site configuration information for perl v5.8.4: . . |
perl -V と入力すると、構成の要約リストを生成できます。