Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

アクセスサーバーピアを定義するための /etc/ppp/peers/peer-name ファイル

アクセスサーバーが pppoec によって発見されるように定義する場合は、pppoec および pppd デーモンの両方に適用されるオプションを使用します。アクセスサーバーの /etc/ppp/peers/peer-name ファイルは次のパラメータを必要とします。

/etc/ppp/peers/ peer-name ファイル内の残りのパラメータは、サーバー上の PPP リンクに適用されます。ダイアルアウトマシン上の /etc/ppp/peers/peer-name と同じオプションを使用します。オプションの数を PPP リンクで必要な最小数に制限するようにしてください。

次の例は、「PPPoE アクセスサーバーピアを定義する方法」で紹介されています。


例 22–8 リモートアクセスサーバーを定義するための /etc/ppp/peers/peer-name


# cat /etc/ppp/peers/dslserve
sppptun
plugin pppoe.so
connect "/usr/lib/inet/pppoec hme0"
noccp
noauth
user Red
password redsecret
noipdefault
defaultroute

このファイルは、アクセスサーバー dslserve に PPPoE トンネルと PPP リンクを設定するときに使用するパラメータを定義します。オプションには、次が含まれます。

オプション 

説明 

sppptun

sppptun をシリアルデバイスの名前として定義します。

plugin pppoe.so

pppdpppoe.so 共有オブジェクトを読み込むように指示します。

connect "/usr/lib/inet/pppoec hme0"

pppoec を実行し、PPPoE トンネルおよび PPP リンク用のインタフェースとして hme0 を指定します。

noccp

接続上で CCP 圧縮をオフに設定します。 


注 –

多くの ISP は独自の圧縮アルゴリズムだけを使用します。公開された CCP アルゴリズムをオフにすると、ネゴシエーションの時間を節約し、偶発的な相互運用性の問題を避けることができます。


noauth

pppd 認証資格をアクセスサーバーに要求するのを 停止します。ほとんどの ISP は認証資格を顧客に提供しません。

user Red

アクセスサーバーによる PAP 認証に必要なクライアントのユーザー名として Red の名前を設定します。

password redsecret

PAP 認証のためにアクセスサーバーに提供されるパスワードとして redsecret を定義します。

noipdefault

初期 IP アドレスとして 0.0.0.0 を割り当てます。 

defaultroute

IPCP ネゴシエーション後にデフォルトの IPv4 経路指定をインストールするよう pppd に指示します。接続がシステムのインターネットへの接続である場合、/etc/ppp/peers/peer-name 内に defaultroute を含める必要があります。PPPoE クライアントの場合これにあてはまります。