ダイアルアウトとダイアルインの両方のピアにある PPP 構成ファイルには、リンクを設定するための命令群が含まれています。ダイアルアップリンクが開始されると、次のプロセスが発生します。
ダイアルアウトマシン上のユーザーまたはプロセスは、pppd コマンドを実行してリンクを開始します。
ダイアルアウトマシンは PPP 構成ファイルを読み取ります。次に、シリアル回線を介して、ダイアルインサーバーの電話番号などの命令群をモデムに送信します。
モデムは電話番号をダイアルして、ダイアルインサーバー側のモデムと電話接続を確立します。
ダイアルアウトマシンが、モデムとダイアルインサーバーに送信する一連のテキスト文字列は、chat スクリプトと呼ばれるファイルに格納されています。ダイアルアウトマシンは、必要に応じて、ダイアルインサーバーにコマンドを送信し、サーバー側の PPP を呼び出します。
ダイアルインサーバーに接続されているモデムは、ダイアルアウトマシン側のモデムとリンクのネゴシエーションを開始します。
モデム同士のネゴシエーションが完了すると、ダイアルアウトマシン側のモデムは「CONNECT」を通知します。
両方のピア側の PPP は確立フェーズに入ります。このフェーズでは、リンク制御プロトコル (LCP) が基本的なリンクパラメータと認証の使用をネゴシエートします。
ピアは、必要に応じて、互いを認証します。
PPP のネットワーク制御プロトコル (NCP) は、IPv4 や IPv6 などのネットワークプロトコルの使用をネゴシエートします。
ダイアルアウトマシンでは、ダイアルインサーバーを通って到達可能なホストに telnet または類似のコマンドを実行できます。