Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

専用回線通信中の動作

ほとんどのタイプの専用回線では、ピアは互いにダイアルすることはありません。会社では専用回線サービスを購入して、2 つの定められた場所の間を明示的に接続します。場合によって、専用回線の各端にある 2 つのピアは同じ会社でも物理的に離れた場所に存在することもあります。別の事例では、会社が、ISP に接続されている専用回線上にルーターを設定している場合があります。

専用回線の固定型のリンクは設定が簡単ですが、ダイアルアップリンクほどは普及していません。固定型のリンクは chat スクリプトを必要としません。専用回線の場合、両方のピアは互いを知っているので、認証を使用しないのが普通です。2 つのピアがリンクを介して PPP を開始すると、リンクはアクティブな状態を続けます。専用回線に障害が発生したり、どちらかのピアが明示的にリンクを終了したりしないかぎり、専用回線の固定型のリンクはアクティブな状態を続けます。

Solaris PPP 4.0 が実行されている専用回線上のピアは、ダイアルアップリンクを定義する構成ファイルとほぼ同じものを使用します。

    専用回線を介した通信を開始する場合、次のプロセスが発生します。

  1. 各ピアマシンは、pppd コマンドを起動プロセスや別の管理スクリプトの一部として実行します。

  2. 両方のピアは自分の PPP 構成ファイルを読み取ります。

  3. 両方のピアは通信パラメータをネゴシエートします。

  4. IP リンクが確立されます。