setfacl コマンドを使用してファイルの ACL を設定します。
% setfacl -s user::perms,group::perms,other:perms,mask:perms,acl-entry-list filename ... |
ファイルに対して ACL を設定します。すでに ACL が設定されている場合、新しい ACL に置き換えます。このオプションには、少なくとも user::、group::、および other:: のエントリを指定する必要があります。
所有者のアクセス権を指定します。
グループメンバーのアクセス権を指定します。
所有者またはグループのメンバー以外のユーザーのアクセス権を指定します。
ACL マスクのアクセス権を指定します。マスクは、ユーザー (所有者以外) とグループに許される最大アクセス権を示します。
ファイルまたはディレクトリ上で特定のユーザーとグループに設定する 1 つまたは複数の ACL エントリのリストを指定します。ディレクトリ上でデフォルトの ACL エントリを設定することもできます。有効な ACL エントリについては、表 6–7 と表 6–8 を参照してください。
ACL を設定する 1 つまたは複数のファイルまたはディレクトリを指定します。filename が複数ある場合は、スペースで区切ります。
すでにファイル上に ACL が存在する場合、-s オプションを指定すると、ACL 全体が新しい ACL に置き換えられます。
詳細は、setfacl(1) のマニュアルページを参照してください。
ACL (ACL エントリ) がファイルに設定されたことを確認します。
% getfacl filename |
詳細は、「ファイルに ACL が設定されているかどうかを検査する方法」を参照してください。
次の例では、ch1.sgm ファイルのアクセス権を設定しています。所有者には読み取り権と書き込み権が設定され、グループには読み取り専用権が設定され、その他のユーザーには何も設定されません。また、ユーザー anusha にはこのファイルの読み取り権および書き込み権が与えられ、ACL マスクには読み取り権および書き込み権が設定されます。これは、ユーザーやグループは実行権を持たないことを意味します。
% setfacl -s user::rw-,group::r--,other:---,mask:rw-,user:anusha:rw- ch1.sgm % ls -l total 124 -rw-r-----+ 1 stacey techpubs 34816 Nov 11 14:16 ch1.sgm -rw-r--r-- 1 stacey techpubs 20167 Nov 11 14:16 ch2.sgm -rw-r--r-- 1 stacey techpubs 8192 Nov 11 14:16 notes % getfacl ch1.sgm # file: ch1.sgm # owner: stacey # group: techpubs user::rw- user:anusha:rw- #effective:rw- group::r-- #effective:r-- mask:rw- other:--- |
次の例では、ch2.sgm ファイルのアクセス権を設定します。所有者には読み取り権、書き込み権、および実行権が設定され、グループには読み取り専用権が設定され、その他のユーザーには何も設定されません。また、ACL マスクには読み取り権が設定されます。さらに、ユーザー anusha には読み取り権と書き込み権が与えられます。ただし、ACL マスクの設定により、anusha のアクセス権は読み取り専用です。
% setfacl -s u::7,g::4,o:0,m:4,u:anusha:7 ch2.sgm % getfacl ch2.sgm # file: ch2.sgm # owner: stacey # group: techpubs user::rwx user:anusha:rwx #effective:r-- group::r-- #effective:r-- mask:r-- other:--- |