表 2–3 は、NIS+ ファイルが格納される UNIX ディレクトリの一覧です。
表 2–3 NIS+ ファイルが存在する場所
ディレクトリ |
存在するマシン |
内容 |
---|---|---|
/usr/bin |
すべて |
NIS+ ユーザーコマンド |
/usr/lib/nis |
すべて |
NIS+ 管理者コマンド |
/usr/sbin |
すべて |
NIS+ デーモン |
/usr/lib/ |
すべて |
NIS+ 共有ライブラリ |
/var/nis/data |
NIS+ サーバー |
サーバーの使用できるデータファイル |
/var/nis |
NIS+ サーバー |
NIS+ ワーキングファイル |
/var/nis |
NIS+ クライアントマシン |
NIS+ の使用するマシン固有のデータ |
nisinit など NIS+ 設定プロシージャによって作成された /var/nis、/var/nis/data といったディレクトリ、およびその下のファイルは、名前を変更しないでください。Solaris 2.4 以前では、/var/nis ディレクトリに hostname.dict、hostname.log という 2 つのファイルが含まれていました。またサブディレクトリ /var/nis/hostname もありました。Solaris 2.5 を起動すると、2 つのファイル名は trans.log、data.dict となり、サブディレクトリ名は /var/nis/data となります。ファイルの「内容」も変更されており、Solaris 2.4 以前との互換性はなくなっています。したがって、これらのファイルやディレクトリを Solaris 2.4 での名前にしてしまうと、Solaris 2.4 と現行バージョンのどちらの rpc.nisd でも機能しなくなるので名前の変更をしないようにしてください。ディレクトリ名もファイル名も変更しないでください。
Solaris プラットフォームでは、NIS+ データディレクトリ (/var/nis/data.dict) はマシンに依存しません。そのため、NIS+ 名を簡単に変えることができます。また、NIS+ のバックアップコピーを使用したり機能を復元したりして、NIS+ のデータをひとつのサーバーから別のサーバーに転送もできます。第 21 章「NIS+ のバックアップと復元」を参照してください。