Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

資源プールのフレームワーク

/etc/pooladm.conf 構成ファイルには、静的なプール構成が記述されます。静的構成では、資源プール機能に関連して管理者がシステムをどのように構成するかを記述できます。別のファイル名を指定することもできます。

サービス管理機能 (SMF) または pooladm - e コマンドを使って資源プールフレームワークを有効にする場合で、/etc/pooladm.conf ファイルが存在するときは、このファイル内の構成がシステムに適用されます。

資源プールフレームワーク内での資源の処置に関する情報は、カーネルで保持されます。これは動的構成と呼ばれ、特定のシステムの、ある時点での資源プール機能を表します。動的構成を表示するには、pooladm コマンドを使用します。プールや資源セットについて表示されるプロパティーの順序は、場合によって異なります。動的構成に対する変更は、次の方法で行われます。

場合に応じて起動できるように、複数の静的プール構成ファイルを作成しておくことができます。cron ジョブで pooladm を起動して、複数のプール構成を使い分けることができます。cron ユーティリティーの詳細は、cron(1M) のマニュアルページを参照してください。

デフォルトでは、資源プールフレームワークは無効になっています。動的構成を作成したり変更したりするには、資源プールが有効になっている必要があります。資源プールフレームワークが無効になっている場合でも、poolcfg コマンドまたは libpool コマンドを使って静的構成ファイルを操作することはできます。プール機能が無効になっている場合、静的構成ファイルを作成することはできません。構成ファイルの詳細については、「プール構成の作成」を参照してください。

資源プールおよび poold システムデーモンで使用するコマンドについては、次のマニュアルページを参照してください。

/etc/pooladm.conf の内容

次の要素は、動的構成も含め、すべての資源プール構成に使用できます。

system

システムの全体的な動作に影響を与えるプロパティー

pool

資源プールの定義

pset

プロセッサセットの定義

cpu

プロセッサの定義

これらの要素に含まれているプロパティーを操作することで、資源プールフレームワークの状態と動作を変更できます。たとえば、プールプロパティー pool.importance は、プールの相対的な重要性を示します。このプロパティーは、資源の競合が発生した場合の解決に使用されます。詳細は、libpool(3LIB) のマニュアルページを参照してください。

プールのプロパティー

プール機能では、プール、資源、または構成要素に設定される、名前と型の指定されたプロパティーがサポートされています。管理者は、プールのさまざまな要素に対して、追加のプロパティーを設定することもできます。プロジェクト属性に似たプロパティー名前空間が使用されます。

たとえば、次のコメントは、特定の Datatree データベースに pset が関連付けられていることを示します。

Datatree,pset.dbname=warehouse

プロパティーの型の詳細については、poold のプロパティー」を参照してください。


注 –

いくつかの特殊プロパティーが内部使用のために予約されています。これらを設定したり削除したりすることはできません。詳細は、libpool(3LIB) のマニュアルページを参照してください。