Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

バックアップスケジュールを設定する際のガイドライン

次の表に、バックアップスケジュールのガイドラインを示します。バックアップスケジュールに関するその他の注意事項については、「バックアップスケジュールに関するその他の注意事項」を参照してください。

表 23–6 バックアップスケジュールのガイドライン

必要なファイル復元操作 

バックアップ間隔 

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各ファイルの別バージョン (ワード処理に使用するファイルシステムなど) を復元する必要があります 

作業日ごとに日単位増分バックアップを実行します。 

日単位増分バックアップには同じテープを再利用しません。

このスケジュールでは、その日に変更があったすべてのファイルが保存されるだけでなく、下のレベルの最後のバックアップ以降に変更があったファイルがディスク上に残ります。ただし、このスケジュールの場合は、毎日異なるテープを使用する必要があります。このように運用しないと、必要なバージョンのファイルを復元できなくなることがあるためです。  

たとえば、火曜日に変更があったファイルが木曜日にも変更されると、金曜 日の下のレベルのバックアップでは、火曜日の夜ではなく木曜日の夜に変更されたように見えます。ユーザーが火曜日のバージョンを必要とする場合には、火曜日 (または水曜日) のバックアップテープを保存しておかなければ、それを復元できません。また、火曜日と水曜日には存在したファイルが木曜日に削除されても、金曜日の下のレベルのバックアップには表示されません。 

ファイルシステム全体を短時間で復元する必要があります 

下位のレベルのバックアップを頻繁に実行します。 

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同じサーバー上で多数のファイルシステムのバックアップを作成します 

ファイルシステムごとにスケジュールをずらすことを検討します。 

この方法では、すべてのレベル 0 のバックアップを同じ日に実行しないことになります。 

使用するテープ数を最小限に抑えます 

1 週間に実行する増分バックアップのレベルを上げます。  

毎日の変更のみが各日単位テープに保存されます。 

 

週末に実行するバックアップのレベルを上げます。日単位と週単位の増分バックアップを同じテープに入れます。 

変更は (月単位ではなく) 週単位でしか週単位テープに保存されません。 

 

日単位と週単位の増分バックアップを同じテープに入れます。 

この操作には、ufsdump の 'no rewind' オプションを使用します。たとえば、/dev/rmt/0n のように指定します。